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タイトル:Daily Drama Express 2008/08/31 Tomorrow (9)  2008/11/17


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2008/08/31 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル Tomorro
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 森山航平(竹野内豊)
 田中愛子(菅野美穂)
 遠藤紗綾(緒川たまき)
 田中七海(黒川智花)
 蓮見洋治(陣内孝則)
 仙道郁夫(岸部一徳)
脚  本 篠崎絵里子
主題歌   『』

あらすじ  第9話 妻の死と病院閉鎖−大切な人からの手紙

 外科医・藪内二郎(六角慎司)が診察を受けている。
 女医は、慢性疲労。十分に休息を取ること、と言う。

 入ってきた森山航平(竹野内豊)に、昨日カップラーメンを食べた
だけではいけないと女医。

 彼女は、仙道内科医院・仙道昌江。事務長・仙道郁夫(岸部一徳)
の妻で、仙道は病院の中をウロウロしないでと昌江に言う。

 元気いっぱいの昌江に、帰ってこないのに電話一本寄越さないで、
と文句を言う仙道。
 昌江は、自分が市民病院に紹介して、オペして貰った患者に、一晩
付き添っていたという。
 仙道は、夕食作って待っていたのに、と言う。
 昌江は、仙道の作る、凝った料理は、ちょっとと敬遠し、仙道は昌
江の作る鰹のたたきだけというのよりはましだろう、と言い返す。
 なんだかんだと言っても、仙道と昌江は愛し合っている。

 昌江は貼り紙を見て、もう市民病院には紹介できないんだ、と言う。

 昌江は、一つ見せて欲しい機器があると言いだし、航平が案内する。
 昌江は、その去年入った機器を見て、「皮肉よね。市民病院には設
備はあるけど人はいない。私たち開業医には設備がない」と嘆息する。

 航平がちょっと目を離した隙に、昌江が倒れる。


 ナースステーションに、遠藤紗綾(緒川たまき)が引き連れていた
ブルー軍団が、引き上げたという情報がもたらされる。出身大学が圧
力を掛けてきたためだ。

 紗綾は副市長の蓮見洋治(陣内孝則)に、優秀な医師はほかにもア
テがあるので、すぐ集めると言う。
 衆議院議員の松永泰三(品川徹)と一緒にいた蓮見は、紗綾の話を
真剣に聞いていなかった。

 紗綾は母親の看病に行く。
 すると院長は、母親が入院してきたときに来ていた服や所持品の入
った紙袋を紗綾に渡す。紙袋には、『遠藤』と名札が貼ってある。退
院したとき、困らないようにと言われ、紙袋を受け取る紗綾。


 急いで昌江の検査をすると、脳幹の一部を残して、破壊されている。
治っても、植物人間かも知れない。今は自発呼吸があるが、そのうち
自発呼吸も無くなれば、人工呼吸器を着けて、いわゆる延命治療をす
ることはできる、と紗綾。

 延命治療−−医学は日進月歩なので、延命治療を続けている間に、
新しい治療法が見つかり、助かるかも知れない。
 でも、逆に延命治療を拒否する人もいる。
 また、延命治療で生きて貰うことにより、家族の支えになることも
ある。

 紗綾は、自席で紙袋の中身を取り出す。中には、グレーのセーター
と、くたびれた財布が入っていた。
 紗綾が、空になった紙袋を捨てようとしたとき、ランドセルを背負
ったマコト(沢木ルカ)が入ってきた。
 紗綾は紙袋を隠す。
 マコトは小学校に通っている。友達もできたと言う。
 紗綾が、そのランドセル、いいわねと言うと、マコトは自分で選ん
だという。
 赤くて、女の子らしくていい、と紗綾。


 院長の柿沼高太郎(志賀廣太郎)、紗綾、航平たちを前に蓮見は、
市民病院閉鎖を伝える。閉鎖して、建物は取り壊し、跡地にリゾート
ホテルを建てる、と言う。
 それでは話が違う、とみんな文句を言うが、蓮見は、これは地元の
有力者である松永が決めたこと。これから覆すことは出来ない、と言
う。

 市民病院そのものが無くなるという話は、ナースステーションにも
漏れ、みんな動揺する。次の就職先についての個別面談も始まると、
噂される。

 航平は、帰ろうとする蓮見を捕まえ、例えそれが脳外科専門病院だ
ったとしても、やがてその中核に、産婦人科や小児科を足していくこ
とは出来るかも知れなかった。でも、病院そのものが失われては、そ
れも叶わない、と抗議する。
 蓮見は廊下に土下座し、これは市民病院が倒れるか、西山室市が倒
れるかの、ギリギリの選択なのだと、理解を求める。


 昌江の部屋のナースコールが鳴る。
 航平と仙道が駆けつけると、内科医・片岡庸一(田中実)が昌江の
自発呼吸が弱くなってきている、と言う。このままでは、脳に酸素が
行き渡らなくなり、やがて.....。紗綾を!ということになるが、あ
いにく紗綾は出かけていた。

 仙道は即座に、人工呼吸器をつけてくれと頼む。

 昌江の様子を見る、仙道と航平。
 航平は、昌江の枕元に置いた少年の写真を見る。
 仙道は、それは息子の写真で、8歳の時、肺炎で亡くした。そして
今また昌江を助けられないかも知れない。昌江の意志さえ、尊重する
ことができなかった。昌江は "Living Will" を残していた。延命治
療は望まず、尊厳死を望む、と。


 田中七海(黒川智花)が昌江の見舞いに来る。商店街のみんなが昌
江にはとてもお世話になっていた、と言って。


 愛子が、脳外科専門病院に電話すると、今日、紗綾のオペの予定は
ないと言われる。
 不安になった愛子に、今日紗綾は、母親の見舞いに来ているという。
 「お母さん.....のお見舞い!?」と首をひねる愛子。

 仙道は、昌江の"Living Will" を見る。

 戻ってきた紗綾に航平は、昌江の自発呼吸が難しくなったので、人
工呼吸器を着けた、と報告。
 紗綾は昌江の治療は航平に任せた。紗綾はこの病院を辞める。紗綾
は立て直すためにこの病院へ来たのだから、潰すと決まっている病院
に用はない、と言う。

 航平は、紗綾はこの病院に必要な人だと言うが、紗綾は金のために
働いている。航平が同じ額を払えるのか、と言う。
 航平は、紗綾は冷たいだけの人じゃない。マコトが退院できたのは、
紗綾に強くなれと言われたから、と言う。

 愛子は、紗綾がお金が欲しいと思うのは、お母さんの治療費が必要
だからでしょう。そしてここを脳外科専門病院にしたいのは、お母さ
んを自分の手で治療したいからだろうと言う。

 片付けていた手を止め、紗綾は、そんな為じゃない。母親に愛され
ずに育った子の気持ちなんて、「愛する子」なんて名前を付けられた
愛子には、一生掛かっても分からないだろうという。

 紗綾が母親を生かし続けているのは、母親のためなどではない。母
親を憎んでいるので、すんなりと死なせて楽になんてさせたくないか
らだ、と言う。

 愛子は航平に、紗綾の指導教授であった、紗綾の母親の入院先の病
院の院長から聞いてきた話をする。
 紗綾の父親は、紗綾がまだ幼いときに病気にかかり、その当時は貧
乏だったので、満足な治療も受けられず、亡くなった。
 父親を亡くしたため、母親は紗綾と二人、生きていくために苦労し
た。その苦労の余りか、紗綾の母親は、育児放棄をし、やがて家を出
て行った。
 1人取り残された紗綾は、親戚の間を転々として、苦労した。
 院長は、今の紗綾の状態を心配していたと、愛子。

 昌江の枕元に座っている仙道。

 紗綾、航平、愛子が様子を見に来る。
 紗綾は、昌江の状態は落ち着いている、と言う。

 仙道は紗綾に、人工呼吸器を外して欲しいと言う。昌江は Living 
Will を残していた。ただ、寿命を延ばすだけの延命治療はのぞまず、
尊厳死を望む。ただし仙道が耐えられない間は、生かしてくれていて
もいい。死んでいく自分よりも、仙道の気持ちを大切にして欲しい。

 仙道は、昌江はいつも自分のことより、仙道のことを考えていた。
だから、人工呼吸器を外してくれと、頭を下げる。

 紗綾は荷物をまとめながら、母・恵子の私物は、紙袋ごと、ゴミ箱
に捨てる。

 そこに来た航平は、昌江の件は、自分が担当すると言う。
 紗綾は断る。一週間後まで、昌江は自分の患者。自分が母親のこと
を思い出してつらくなるとでも思った?自分と母親の関係は、お互い
に話し合っている仙道夫妻とは違う、と言う。

 航平は紗綾に、何ですべて1人で背負い込もうとするのですか?今
まで苦労してきたことはわかる。航平も8年間、人間は1人で生きて
いけるか悩んでいて、1人では生きてはいけないとわかった、と言う。

 紗綾は、なんで航平に同情されなければならないの!もう放ってお
いて。どうしてあなたたちは、人のことばかり考えるの、と叫ぶと、
飛び出そうとして、ゴミ箱にぶつかり、中のものを撒き散らしてしま
う。
 それでも片付けず、紗綾は行ってしまう。

 航平は、ゴミ箱から飛び出した遠藤恵子と名札の付いたセーターと
財布を拾う。そしてその財布の中に入っていた紙片を広げてみる。


 紗綾は、恵子の枕元に立っていた。そして恵子の人工呼吸器外そう
として、逡巡していた。

 でも、やっと決心して外そうとしたとき、後ろから伸びた手が、紗
綾を止める。航平だった。

 紗綾は、いつか恵子が生き返ったら、謝らせようと思っていた。で
も、何もしてくれなかったんだし、もう紗綾の自由にしてもいいだろ
う。結局人間は生きている自分が大切、と言う。

 航平は紗綾に、恵子の財布を渡す。
 紗綾はその財布をたたき落とす。

 航平は財布の中の紙片を読んでみるよう言う。
 紗綾は無視する。

 航平は紙片を広げると読み上げる。
 『1993年 紗綾 東都大学医学部合格 おめでとう』
 『1998年 紗綾 医師国家試験合格 おめでとう』
 『2003年 紗綾 脳外科医のホープとして紹介される おめで
とう』

 それは紗綾の名前が書いてある新聞記事の切り抜きの余白に、恵子
がメモ書きしたものだった。

 航平は、恵子は立派に Living Will を残していた。ずっと紗綾の
成長を見守り、紗綾に謝り続けていたのだ、と言う。
 泣き崩れる紗綾。


 『尊厳死の宣誓書(Living Will)』−−ワープロで打たれ、仙道へ
の手紙だけ手書きだった。
 紗綾が昌江の人工呼吸器の管を抜く。


 数日後、仙道はベッドに横たわる昌江の手を握り、「タカシとはも
う会えましたか?本当は毎日鰹のたたきでも良かったんだよ、ボクは」
と涙ぐみながら語りかける。「立派だったよ」と。


 紗綾は愛子と航平に、恵子の気持ちが分かったとき、初めて患者の
気持ちを考えるようになった。初めて恵子が何をして欲しいか知りた
いと思うようになった。これがあなたたちが言っていた、患者と向き
合うってことね。もう遅いかも知れないけど、と言う。

 愛子は、紗綾はお金持ちなのだから、セレブ病院でお母さんに生き
て貰うこともできるじゃないですか。そうすれば、そのうちお母さん
の気持ちも分かるようになますよ、と言う。

 紗綾は、「そうね。金に物言わせて、もう少し生きていて貰おうか
しら。この病院の再建にももう少し違う形で関われたかもしれないわ
ね」と言う。

 そして、愛子と航平と、それぞれ握手すると、「さよなら」と言っ
て出て行く。


 蓮見は市民病院の職員一同に、さきほど市議会で正式に病院の閉鎖
が決まったと言い、済みませんと頭を下げる。

 電気が落とされ、ドアが閉められる。荷物は段ボール箱に詰められ、
機器には白い布がかぶせられる。

 8月31日付で、市民病院閉鎖の病院長のお知らせが、仙道の手で、
正面玄関に貼られ、チェーンが掛けられ、南京錠が付けられる。


寸  評  遂に、市民病院は閉鎖されましたね。予定通りです。
 でも、セレブ病院にもならず、リゾートホテルになるとは予想外で
した。

 紗綾も、悪役でしたが、結局松永にいいようにおもちゃにされたの
ですね。

 あの人工呼吸器で生かされている母親との関係が、やっとわかりま
した。

 見ていたニュースで、市町村が、少しでも副収入を得ようと、不要
品をオークションに出しているというのをやっていました。
 この西山室市も再建を考えたら、市民病院もやむを得ない−−とい
うか、合併される方が先だったのではないでしょうか。
 舞台は静岡県のとある市らしいのですが。

 今後、廃止された市民病院が出ると、その機器がオークションに出
てくるのでしょうか。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 遅れていた夏ドラマ、今、頑張って書き起こしています。
 このところ、病院に行ったり、図書館に行ったりして、早い時間に直帰して
いたので、少しはかどりました。
 来月は年末の年度末だし、業績も悪いので、どれだけ忙しくなるのか、予想
もつきません。
 せいぜい今月、頑張っておきたいと思います。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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