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タイトル:Daily Drama Express 2008/05/15 バッテリー (6)  2008/05/30


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2008/05/15 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル バッテリー
局  名 NHK
放映日時 木曜20時
キャスト 原田巧 (中山優馬)
 永倉豪 (高田翔)
 原田青波(森本慎太郎)
 原田真紀子(斉藤由貴)
 原田広 (堀部圭亮)
 井岡洋三(石橋蓮司)
 沢口文人(永嶋柊吾)
 東谷啓太(松川尚瑠輝)
 海音寺一希(川村亮介)
 奥平  (登野城佑真)
 矢島繭 (宮崎香蓮)
 伊藤春菜(梶原ひかり)
 戸村真 (千原ジュニア)
 小野薫子(ちすん)
 歌子(理髪店店主)(中尾ミエ)
原作   『バッテリー』あさのあつこ(角川文庫刊)
脚本    相良敦子   
主題歌  Mr.Children「少年」

あらすじ 第6話「怪物との勝負」

「これは俺たちバッテリーの最初の大仕事じゃ!」
 門脇との勝負を前に豪(高田翔(ジャニーズJr.))は俄然張り切
っている。隣の巧(中山優馬(関西ジャニーズJr.))は黙っている
ものの、静かな闘志を燃やしていた。

 バッターボックスに入った門脇はただならぬ威圧感で豪は圧倒され
そうになった。豪は低めのサインを出した。巧はうなずき、腕を振っ
て投げこんだ1球目はズバッと真ん中低めに決まった。見送った門脇
は思わずニヤリとした。久しぶりにゾクッときたのだ。
「これは試合じゃないんや。駆け引きなしのど真ん中、最高の球を見
せてくれ」
 そう注文した。むろん巧も豪も異論はない。

 巧が投じた2球目、ボールは唸りをあげた。そのすさまじさは打者
の手元で伸び上がり、門脇のバットの上を通過し、さらに豪の構えの
位置をも上回り、豪は捕球できなかった。
「なんじゃ、この球……」
 今まで受けたことのない球筋に豪は驚きを隠せなかった。思わず巧
に駆け寄り
「今までに見たことのない抜群の球じゃった!門脇さんタイミングず
れとった」
 と笑顔でボールを手渡そうとした。しかしボールは巧のグラブから
こぼれた。巧は豪の手先が震えているのに気づいた。
「豪……」
「興奮しとるんじゃ。だ、大丈夫、同じ球もう1球投げてくれ」
 豪はそう言ってホームベースに戻った。巧は表情を変えなかったが、
振りかぶって投げこんだ3球目、門脇は思い切り踏み込むとジャスト
ミートではじき返した。ボールは高々と舞い上がり、そのままスコア
ボードを直撃した。大ホームランだ。

 豪はすぐ巧に駆け寄ってなじった。3球目は明らかに2球目とは違
った。同じ球なら打たれるはずはないのだから。だが巧は不機嫌そう
な顔つきで同じ球を投げたと言う。豪は悔しかった。巧は自分を信じ
て投げていなかったのだ。巧も言葉は少ないが、門脇に打たれて悔い
が残った。

 巧と豪は門脇に練習試合を申し込んだ。次こそは絶対に打たせない
からと。しかし門脇は言った。
「勝負事にもう一度というのはないんじゃ。そのことを覚えておいた
ほうがいい」

 後味の悪さだけが残り、肩を落として帰った巧たちだったが、その
晩、海音寺キャプテン(川村亮介)から連絡が入り、門脇が非公式な
がら練習試合を受けてもいいと言って来たという。巧は大喜びし、す
ぐさま豪の家に走っていった。だが、豪は対照的にむっとした表情を
していた。
「巧……このバカ!」
「!」
 豪はいきなり巧を殴り倒した。
「なんで手加減した!俺を信じられんかったか!」
 勝負の最中にピッチャーに同情されたことにわだかまりが消えなか
った。
「豪、俺の言うことを聞けよ!」
 巧は言い返そうとしたが、相変わらずの口下手でうまく言い表すこ
とができない。
「今度は必ず捕る!お前のキャッチャーは俺1人だってことを証明し
てみせる。覚えとけ!」
 まるで捨て台詞のように言って豪は家に引き返してしまった。

 翌日から野球部は横手二中との練習試合に備えて始動した。活動停
止は解けてないため、学校のグラウンドは使えず、新田総合公園での
練習になった。責任は戸村(千原ジュニア)が取るという。豪は巧と
の特別メニューを申し出た。巧の剛球を必ず捕るための特訓だ。巧は
容赦せず投げこんだ。豪は相当きつそうに見えたが、巧も飛ばしすぎ
で肩を痛めそうに見えた。

 不安を覚えた文人(永嶋柊吾)と啓太(松川尚瑠輝)は手加減して
やれと巧に耳打ちした。
「そんなの、あいつが許すわけないだろ!」
 豪の強い意思をひしひしと感じるだけに、巧は手を抜くなんてでき
るはずもなかった。豪は帰宅してもバッティングセンターに通い、ス
ピードボールを捕球する荒っぽい練習を繰り返した。

 迎えた試合当日。非公式なので、戸村はスタンドから観戦でグラウ
ンドには出ない。洋三(石橋蓮司)も青波(森本慎太郎(ジャニーズ
Jr.))に連れられて試合場に現れた。横手二中はベストメンバーを
揃えてきた。巧と門脇の勝負を聞いて、レギュラーが黙っていられる
はずもなかった。

 巧の調子は上々で横手二中打線をいきなり三者連続三振に切ってと
った。二回表、4番門脇の打順が回ってきた。
「この間のあの球来るんじゃろうな?」
 門脇は豪に確認した。もちろん、と豪は答えた。
 1球目。巧の投げた球はギューンと伸び、豪のミットから落ちた。
しかし豪は前にこぼして止めた。
「これじゃ……」
 豪はあのときの球だと実感した。これでいい、手加減抜きじゃ。豪
はボールを投げ返した。ああ、わかってるさ。巧も無言でうなずく。
2球目。またしても豪は前に弾いた。だが、巧は手加減するつもりは
ない。3球目。ボールはますます唸りをあげ、門脇の強振したバット
にかすりもせず、豪のミットに収まった。

 三振にさすがの門脇もショックを隠せず、重い足取りでベンチに引
き上げた。だが次打者の瑞垣は冷静に巧たちを観察していた。
「門脇、悪いが俺があいつらをちょいとひねってくる」
 スコアラー的なところのある瑞垣は門脇との勝負に勝った巧と豪に
緊張感がやや抜けていることを見逃さなかった。果たして巧の投じた
球を瑞垣はセンターへ痛烈に弾き返した。

 なぜ?ショックよりも打たれた理由がわからない巧と豪は呆然自失
となった。


寸  評  待ちわびていた試合のシーンで緊迫した見ごたえのある回だった
と思います。ただ私個人はこれまでの話の展開に違和感があり、まる
でボタンの掛け違い状態で、いまひとつしっくり来ないところがあり
ました。巧は鼻っ柱が強く、それが無意味なトラブルを誘発したとこ
ろがありますが、一方で豪を気遣って手加減するような面があり、な
んとなく中途半端な感じがするのです。いつも仏頂面で、野球以外頭
にないタイプなので、自分のベストピッチを捕れない豪に冷たい言葉
を浴びせるほうが自然なんじゃないかと。そうすれば豪が猛練習で取
れるようになったとき、巧に認められ、バッテリーとしての絆も深ま
るというのが効果的に出るんじゃないかなあと思いました。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 巧の投げたボール、横回転しているシーンがありましたが、あれは今メジャ
ーリーグなどで噂のジャイロボールでしょうか?魔球との呼び声の高い球種で
打ちづらいという話です。巧のボールのすごさを裏付けるための細かい設定で
しょうか。(けん)

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