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タイトル:Daily Drama Express 2008/05/01 バッテリー (4)  2008/05/21


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2008/05/01 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル バッテリー
局  名 NHK
放映日時 木曜20時
キャスト 原田巧 (中山優馬)
 永倉豪 (高田翔)
 原田青波(森本慎太郎)
 原田真紀子(斉藤由貴)
 原田広 (堀部圭亮)
 井岡洋三(石橋蓮司)
 沢口文人(永嶋柊吾)
 東谷啓太(松川尚瑠輝)
 海音寺一希(川村亮介)
 奥平  (登野城佑真)
 矢島繭 (宮崎香蓮)
 伊藤春菜(梶原ひかり)
 戸村真 (千原ジュニア)
 小野薫子(ちすん)
 歌子(理髪店店主)(中尾ミエ)
原作   『バッテリー』あさのあつこ(角川文庫刊)
脚本    相良敦子   
主題歌  Mr.Children「少年」

あらすじ 第4話「俺は負けない」

 これは巧(中山優馬(関西ジャニーズJr.))の才能に展西(染谷
将太)らが妬んでやったことだと豪(高田翔(ジャニーズJr.))は
考えた。
「だとしたら、なおさら卑怯だ」
 巧は憤りを感じずにはいられなかった。

 次の日、巧は何事もなかったように部活に参加した。しかし戸村
(千原ジュニア)は巧の様子がおかしいことを察知した。
「背中でも悪いんか?変にかばうと肩を痛める。その辺にしておけ」
 戸村は集合をかけた。
「来月の予選、初戦は原田、お前らを先発で使う」
「監督、こいつらはまだ新人ですよ」
 展西は反対した。
「そうだ、だからお前ら上級生はいつでも行けるように準備しておけ」
「……」
「返事は?」
「……はい」
 戸村は本大会までの間、巧と豪、展西ら上級生を交互に使って競わ
せる考えだった。
「よしじゃあ、練習終わり」
 戸村は相変わらず多くを語らずに練習を切り上げた。

 文人(永嶋柊吾)は悩んで学校に来られないでいたが、その日、放
課後学校へ顔を出した。たまたま繭(宮崎香蓮)に会ったので、悩み
事の相談は誰にすべきなんじゃろと尋ねてみた。すると
「そういうことは僕ら先輩にするもんだよ」
と展西ら3人の上級生が声をかけてきて文人を体育館の方へ連れて行
ってしまった。文人が不安そうな表情を浮かべていたので、繭は不安
になって巧たちに話しに行った。

 巧たちはすぐさま戸村に体育館の鍵を借りに行った。戸村はいぶか
しげな顔つきだったが、豪が切迫した様子なので鍵を持ってついてい
った。

 巧たちが体育館の倉庫に駆け込むとやはり展西らが文人を取り囲ん
でいた。
「お前ら、何しとる!」
 戸村はただならない状況に怒鳴りつけた。文人は助かったと巧たち
に駆け寄った。
「恐かった。余計なことしゃべるなって言われて……」
 文人はまだ怯えている。
「どういうことだ展西、説明せい!」
「どういうことでもありません。沢口が最近練習に来ないので話を聞
いていました」
「そんな話の聞き方があるか!これはリンチに近いぞ!まさか前から
こんなことしてたんじゃないだろうな、答えろ!」
 だが、展西は悪びれる様子がない。
「先生、お互い黙ってましょうよ。大げさに騒いで得する奴はいませ
ん。こんなことで大会出場もあぶないだろ、原田」
 展西は巧みを見た。戸村はますます怒った。
「お前よくまあぬけぬけと。話すんなら全部話せ。前からこんなこと
してたんか!」
「し、してません……」
 展西は戸村が聞き入れないと見ると動揺し始めた。
「僕らが真面目にやってきたことは先生がよくご存知でしょ。ずっと
先生の言うことに従ってきた。こんなことくらい大目に見てくれても
いいはずだ。先生だって困るでしょ、監督なんだから」
 展西はなりふり構わず弁解した。
「ふざけたこと言うな。とにかく職員室来い。じっくり聞いてやる」
「先生、俺らを裏切る気ですか?」
 展西は完全に冷静さを失い、戸村に突きかかった。戸村は体勢を崩
して窓ガラスに当たり額を切るケガを負ってしまった。慌てて救急車
が呼ばれ、騒ぎが大きくなる中、展西はうつろな目で巧に言った。
「原田、お前は野球が好きか?」
「好きです」
「そりゃあ幸せもんじゃ」
「展西さんは嫌いだったんですか?」
 巧は鋭い眼差しを向けた。
「好きでも嫌いでもない。野球をやってれば内申がよくなると聞いと
った。別にサッカーでも良かったんじゃ」
 巧は表情一つ変えず聞いていた。
「でもな、俺だって試合に勝てばそれなりに楽しいし、負けたら悔し
い。お前が入部せんかったらよかったんじゃ。好き勝手言ってそれで
先発じゃと?ふざけおって。何の我慢もせんと自分の思い通りばかり
する。お前も監督も。どっかおかしいんじゃ!」
 展西の言いようにその場は重苦しい空気に包まれた。

 結局、戸村は頭を縫うほどの深い傷で全治2週間のケガ、展西は自
宅待機、野球部は当面休み、最終的な処分は学校側で決めるとされた。
練習ができなくなることに巧たちはショックを受けたが、校長は事態
をかなり重く見ているに違いなかった。

 こんなことになってしまったのは、俺のせいなのか……。気の強い
巧もさすがにショックは大きかった。「おまえが入部せんかったらよ
かったんじゃ」展西の言いようは身勝手だったが、巧の心に大きな陰
を落とした。

 休みの間、巧は自室にこもりがちで元気がなかった。
「俺は、俺は間違ってない……」
 展西の吐いた言葉に打ちのめされそうな自分と巧は闘っていた。

 そんな巧を洋三(石橋蓮司)は外へ連れ出し、弟青波(森本慎太郎
(ジャニーズJr.))の野球の練習を見せた。
「青波はいいのう」
 洋三は明るい表情でプレーする青波に目を細めた。
「野球は楽しいと心の底から思えることが大事ぞ。どんなに強くても
な、みんなで白球を追うことの楽しみがなくてはな。野球は1人では
できん」

 巧は気を取り直して自主練を始めた。神社で練習していた豪も巧を
呼びに来た。さらに文人も啓太(松川尚瑠輝)も合流してきた。
「野球やろうぜ!他に何があるんじゃ」
 こうして、巧たちは学校のグラウンドで練習をはじめた。

 だが、そのころ校長室に呼ばれた戸村は校長から言われた処分に呆
然としていた。校長の口から出たのは、展西たち3人の自主退部と野
球部の3ヶ月活動停止、すなわち公式戦への出場辞退だった。


寸  評  部活動ものに付きまとう公式戦出場辞退という難局、ありがちと
いえばありがちですが、なかなか見ごたえがありました。優れた才能
を持つがゆえに背負う周囲の無理解、妬みとそれに対する苦悩、これ
は『古事記』で有名な倭建命から延々と続く永遠のテーマです。巧の
置かれている立場はまさにこれであるなあと。しかしながらそろそろ
中盤に差し掛かる時期、まだ試合のシーンがないのは少し寂しい気が
します。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 第1話のときも書きましたがやはり巧の投球フォームが気になります。あの
投げ方だとボールの握りがはっきり見えるので、打ちやすいだろうなと。まあ
まだ直球しか投げませんし、わかっていても打てない剛球なので問題ないとい
えば問題ないですが、それでも将来的には壁に当たるんだろうなとか余計なと
ころに気が回ってしまいます。(けん)

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