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タイトル:Daily Drama Express 2007/10/28 ハタチの恋人 (3)  2007/11/01


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2007/10/28 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル ハタチの恋人
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 井上圭祐(明石家さんま)
 沢田ユリ(長澤まさみ)
 河村由紀夫(塚本高史)
 井上小百合(森下愛子)
 中島  (キムラ緑子)
 コンビニ店員(恵 俊彰)
 井上理沙(黒瀬真奈美)
 井上勇介(渡邉等士)
 INF東京社員(福井博章)
 竹内美樹(蒲生麻由)
 ユリの母(小泉今日子)
 鈴木風太[森山リュウ](市村正親)
脚本   吉田紀子
主題歌  恋ってカンジ!?(ザ・ピペッツ)

あらすじ 第3話「嘘から生まれた恋」

「圭ちゃん、あのエリーの生まれ変わりとどうこうなりたいんやった
らな、もうしばらく俺(森山リュウ)のふりしとけや」
 ユリ(長澤まさみ)が自分を森山リュウだと勘違いしていることを
圭祐(明石家さんま)が話すと、風太(市村正親)はそう答えた。
「ア、アホなこと言うな。俺はあの娘の力になりたいだけや!」
「でもな、あんたから森山リュウをとったらただのくたびれたオッサ
ンや。フラレるで」
 風太は圭祐を出汁に新しい小説を書こうと目論んで圭祐をけしかけ
てくる。
「バカ言うな。帰る!」
 圭祐はいらだって風太のスウィートルームを出ていった。

 ユリは『恋桜』を読んでボロボロ泣いた。
「なんか、あんな恋をしてみたい……」
 ため息混じりにユリは言った。
「何言ってんの!あいつ俺の親父と同じくらいの年だよ!」
 由紀夫(塚本高史)は慌ててユリを考え直させようとした。ユリは
笑った。『恋桜』の話をしているのに由紀夫は勘違いしている。「由
紀夫ちゃん妬いてんの?」。ユリは由紀夫をからかった。

 圭祐は四六時中悩みこんでいた。このままではあかん、さっさと本
当のこと言わなくては。全部話して風太に紹介するのが筋、いやダメ
だ、風ちゃんは危険や……。どうしたらええのか。
 そんなところにユリからメールが入った。もう一度会ってくれない
かと。
「どないしょう?」
 自分の考えを整理できないまま話がどんどん先走るっていくのでま
すます混乱する……

 週末。東京に出てきた圭祐はユリに会った。正直にすべて話すつも
りだった。やって来たユリは秋の二次採用の話があったので自分の力
で挑戦しようと思うことを伝えた。『恋桜』に感動して考え直したの
だという。『恋桜』の出会いのシーンが感動的、ユリは夢見心地に話
し始めた。それを聞いて圭祐は愕然となった。それは圭祐の恋愛三部
作にそっくりな話だった。そうこうしているうちに圭祐はユリに話す
タイミングを失ってしまった。

 大阪へ戻る新幹線の中で圭祐も『恋桜』を読んでみた。本当に恋愛
三部作だった。圭祐はすぐ風太に文句を言った。あれは自分とエリの
ことじゃないかと。しかし風太は笑って相手にしない。

 ユリは『恋桜』を自分なりのイメージで膨らませ、装丁を作ってみ
ようとした。その話をされた由紀夫はたまらなくなり、思い切って告
白した。初めて会ったときから僕にとって特別な女の子で、ユリのこ
とを自分は……。が、ユリは音楽を聞いてまるで聞いてなかった。

 ユリはできあがった装丁を批評してほしいのでスィートルームへ出
向きたいと圭祐にメールを送ってきた。そんなこと言ったって、自分
は大阪にいる……。悩んだ圭祐は踏ん切りをつけようと、風太にユリ
に会うように頼み、森山リュウであることも話していいと言った。だ
けど変なことはせえへんでくれ、と。しかし風太 は「俺は独身やか
ら恋する権利はあるんやで」と言って電話をきってしまった。
「はぁ、なんで風ちゃんが森山リュウやねん」
 圭祐はわが身のふがいなさに肩を落とした。

 その晩、圭祐はユリのことが気になって風太に電話した。風太はユ
リが想像以上にかわいかったので、食事しただけで何もしなかった圭
祐をバカにした。
「あのな、世の中の大半の男は家族抱えて、小遣い3万で頑張ってん
のや。浮気しているひまなんてあらへん!」
 圭祐はムッとして風太を非難した。風太はそれを創作中の小説にそ
のまま書き込んだ。
「そんなことよりな」
 風太はかまわず来週圭祐がユリと目黒川で会うことになったと言っ
てきた。目黒川、それは圭祐とエリの思い出の場所。
「どういうことや?」
「俺は森山リュウの編集者ということになっている」
「……」

 週末、圭祐は風太の部屋に立ち寄った。
「このまま嘘を通すのはいかんやろ」
「それよりな、あの娘の描いてきたやつ、お前が批評言うことになっ
ているんやけど」
「ど、どないなんや?」
「うん、まだまだ素人やけどな、センスはあるで。素直だし伸びる」
「……わかった。そのとおり伝える。そして本当のことも言う」
 圭祐は風太を遮った。

 目黒川ぞいの道は圭祐に懐かしさをもたらした。ユリを見ていると
エリとオーバーラップしてくる。圭祐は複雑な思いに駆られた。思い
出は思い出。
「あのな、あの本のことのやけど」
 圭祐は思い切って切り出した。
「あーっ!」
 突然ユリが叫んだ。
「な、なに?」
「私、作品のノートをどこかに!」
「お、落ち着いてよく考えよう」
 またしても圭祐は話すタイミングを失ってしまった。

 圭祐とユリは電車に揺られていた。外はのどかな自然の風景が続い
ている。ユリは電車内にノートを置き忘れてしまい、そのまま終点の
駅まで運ばれてしまったため、取りに行くことになったのだ。
「すいません、お忙しいのに」
「ええねん、遠足みたいで」
 圭祐は笑った。それから大きく息を吸い込んだ。
「あの、『恋桜』を書いたんは」
「あっ、あと3駅です」
「……」
 どうにも話ができない。

 由紀夫は森山リュウのスィートルームにやって来た。ユリに関わら
ないでほしいと言いにきたのだ。
「それでそれで?」
 面白そうな展開に風太はまた編集者ということにして根掘り葉掘り
事情を聞きだした。
「で、君は彼女の恋人なんだな」
「い、いえ……」
「なんだと?そんなことでどうする!恋を楽しめよ。そうじゃなきゃ
すぐ50になっちまうぞ」
 風太は切々と語った。

 終点の駅でユリは無事ノートを受取った。
「よかったなぁ」
 圭祐は心底ホッとした。ユリはちょっぴり泣きそうな感じだった。
「そういえば先生、大阪には間に合うんですか?」
 すでに夜になっていた。
「なんでそのことを?」
「編集者の方が大阪に出張だって」
 圭祐は時計を見た。急げば最終に間に合う。圭祐とユリは東京駅へ
急いだ。

 新幹線に駆け込む圭祐にユリは缶コーヒーを手渡してくれた。その
温もりに圭祐はエリと同じような時間を過ごしたことを思い出した。
ドアが閉まる。2人を引き離す無情の扉。涙が自然と零れ落ちる。
 俺、あのころなんで人をあんなに好きになれたんやろな……。走り
出した新幹線に揺られながら、懐かしい日々が鮮明に甦ってくる。
 圭祐は携帯電話を取り出して風太に電話した。
「あのな、風ちゃん、もうちょっとだけな、もうちょっとだけ森山リ
ュウのままでいさせてくれへんかな……」


寸  評  話の方向性が見えなくて感情移入しにくいです。圭祐の若いころ
のノスタルジックな思いを描いているのがあまり響いてこないです。
圭祐は温かい家族を持っていて人生に絶望しているわけでもないので、
ユリの存在が救いであるとかそういうのもはっきり見えてこないです
し。早くユリの母親が出てきた方がいいんじゃないだろうかと思いま
す。その方が話が展開して面白くなるような気がします。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 『パパとムスメの7日間』の原作本を図書館で借りてきました。7月に予約
して約3ヶ月待ちでした。やはり人格の入れ替わりは映像で見た方が面白いで
すね。ちなみに以前『世界の中心で愛をさけぶ』も図書館で予約したのですが、
なかなか貸出しがまわってこなかったので、買って読みました。それから1年
ぐらいして不意に図書館から予約ができましたという連絡が来ました。本当に
順番待ちで長々と時間が経過していたのかと驚きました。(けん)

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