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タイトル:Daily Drama Express 2007/10/14 ハタチの恋人 (1)  2007/10/17


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2007/10/14 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル ハタチの恋人
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 井上圭祐(明石家さんま)
 沢田ユリ(長澤まさみ)
 河村由紀夫(塚本高史)
 井上小百合(森下愛子)
 中島  (キムラ緑子)
 コンビニ店員(恵 俊彰)
 井上理沙(黒瀬真奈美)
 井上勇介(渡邉等士)
 INF東京社員(福井博章)
 竹内美樹(蒲生麻由)
 ユリの母(小泉今日子)
 鈴木風太[森山リュウ](市村正親)
脚本   吉田紀子
主題歌  恋ってカンジ!?(ザ・ピペッツ)

あらすじ 第1話「出会う前から大好きでした……」

 井上圭祐(明石家さんま)50歳。大阪の健康食品会社の営業マンを
している平凡なサラリーマン。会社は最近外資系企業に買収され、課
長だった圭祐の肩書きはセクションリーダーになった。スマートで洗
練されたネーミングだが、お人よしで不器用な自分にはどうもしっく
りこない。いつもいつも朝から晩まであちこちの得意先を回って平身
低頭、自社製品の売り込みに追われる毎日だった。

 圭祐の家族は妻と一男一女の4人。妻の小百合(森下愛子)とは仲
睦まじい。圭祐は若いころ小百合と結婚するまでの自分の恋の軌跡を
恋愛三部作と題して語るのが常だった。

 最初は東京で美容師になりたてのエリという女性に恋に落ちた。圭
祐は彼女の美容室に足しげく通い、ユーミンファンの彼女のためにコ
ンサートチケットを取ってデートに誘い、告白、付き合い始めた。し
かししばらくして圭祐は父親が病気に倒れたため、大阪に戻らなくて
はならなくなった。遠距離恋愛の始まり。圭祐は毎週末欠かさず東京
へ通った。しかしエリが青山の大きな美容室に移り忙しい日々を送り
始めるようになると毎週末のデートが隔週になり、月1度になり、そ
して3ヶ月に1度になり……。
 圭祐は思い切って大阪で一緒に暮らそうと切り出した。プロポーズ
だった。でもエリは受け入れてくれなかった。大阪には行けない……。
美容師の仕事のこともあったろう、でも2人とも恋愛に疲れてしまっ
たのだ、圭祐は振り返って今そう思っている。
 失恋の痛手は大きかったが、それもすぐ癒えた。気晴らしで行った
甲子園で圭祐は小百合に出会ったのだ。それ以来20年が過ぎ今に至っ
ている。

 ある晩、仕事に疲れてとぼとぼ歩いていると、1人の女性とすれ違
った。圭祐は慌てて振り返った。その女性はエリのように思えたから
だが……。いや、そんなことはない。あれから20年経っているのだか
ら……。

 沢田ユリ(長澤まさみ)20歳。東京に出てきて専門学校でグラフィ
ックデザイナーの勉強をしている。つい最近アルバイト先のデザイン
事務所から来年から正社員にという話をもらい、喜びでいっぱいです
ぐに母親にメールを入れた。これで母親を安心させられる。母子家庭
育ちのユリは、仕送り3万円とバイトで生活をまかなってきて、いつ
も母親に心配をかけていることが心に引っかかっていた。

 毎週末、圭祐は東京に出張する。本社にその週の営業実績を報告す
る会議に出るためだ。圭祐はそれが憂鬱でしかたがない。
「ええやんか、飛行機乗れるんやろ?」
「お前見とるとこの世に悩みなんかないと思えるなあ」
 息子の勇介(渡邉等士)の無邪気なはしゃぎっぷりに圭祐は苦笑し
た。東京には「しごかれ」に行く。営業実績が悪ければ厳しい追及を
受けるのだ。
「ほな、お姉ちゃん行ってくるで」
 圭祐は娘の理沙(黒瀬真奈美)に声をかけた。
「……いってらっしゃい」
 理沙は勇介と対称的でテンションが低い。もう少し明るくしてくれ
たらと圭祐は思うのだが。
「そや、飛行機の中でこれ読んで」
 小百合が1冊の本を手渡した。森山リュウ作『恋桜』。こんなに泣
ける純愛小説はないからと小百合は言った。さっそく機内で読み始め
たものの、圭祐はすぐ眠くなって寝てしまった。

 ユリはホテルの客室係のバイトもしていた。この日のユリはカリカ
リしていた。採用が決まった事務所の内定をいきなり取り消されたの
だ。小さな事務所ということもあって事情が変わってしまったのだ。
ユリはショックだったが、心配させないようにとこのことを母親に言
えずにいたのがさらに辛かった。ユリはスイートルームの掃除に向か
った。ここは森山リュウの仕事部屋になっているらしい。中に入って
みるとあちこちに女の下着やらストッキングが散乱しているのに思わ
ず顔をしかめる。

「あれで純愛の神様?恋愛のカリスマ?」
「ユリちゃん、森山リュウの本読んだことあんの?」
「なーい。どうせ中身のない恋愛話なんでしょ」
 ユリが鼻で笑い飛ばすので、同級生の河村由紀夫(塚本高史)は困
った顔をした。実は由紀夫は森山リュウのファンで『恋桜』をユリに
貸そうと思っていたのだ。
 ユリは、由紀夫とコンビニ立ち寄った。と、すれ違いざまにお弁当
を買った圭祐が出てきた。ユリは店内の時計を見る。午後8時。狙い
済ましたようにユリはお弁当を手に取って飛び切りの笑顔でレジの店
員(恵俊彰)を見た。賞味期限切れになったのだ。店員のおじさんは
にこにこしながら袋に入れてさらにバナナを一本おまけしてくれた。
 仕送り3万プラスバイトで生活という話を聞いて、おじさんは賞味
期限切れのお弁当をただでくれるようになったという。おじさんもリ
ストラにあって同情的なのだ。
「オヤジ殺し……」
 由紀夫は閉口した。
「生活の知恵だよ」
 ユリは口を尖らせた。
「それよりどうしよう」
 不意にユリは表情を曇らせた。内定取り消しを母親が知ったらまた
苦労をかけてしまう。
「大丈夫、ユリなら絶対見つかるよ」
 由紀夫はカバンから森山リュウの『恋桜』を取り出した。
「これ読んでみなよ。すごくいい話だから」
 由紀夫は精一杯励ました。

 ホテルに戻った圭祐はお弁当を食べようとして割り箸がないのに気
づいた。フロントにもらいに行こうと部屋を出たとき浴衣の裾がオー
トロックのドアに挟まってしまった。一生懸命引き抜こうとするが抜
けない。そこへ1人の中年男性が通りかかった。
「失礼ですが、井上圭祐さんじゃないですか?」
「はっ?いえ、人違いです」
 恥ずかしいのであっちに行ってもらおうと圭祐は嘘をついた。
「嘘言うな。俺や。長屋の風ちゃんや!」
「へっ?」
 圭祐は目をぱちぱちさせた。
 長屋の風ちゃん。本名は鈴木風太(市村正親)。圭祐の幼馴染だっ
た。しかも今はあの森山リュウの名で小説を書いている超売れっ子作
家だった。

 大阪に帰って圭祐は小百合にその話をした。
「うそ、あの風ちゃんが?」
 小百合はびっくりした。その昔風太は貧乏で圭祐と小百合の下に居
候した挙句家賃踏み倒して失踪したような、どうしようもない人間だ
った。
「どこにそんな才能があったんやろねえ」
「昔のお礼に高級酒の1本や2本もろうたろ」
 圭祐と小百合は大はしゃぎだ。
「そや、来週飯一緒に食おうって。銀座で寿司や!」
「えーっ!あたしも行くよ」
「こういうの格差社会言うんやね。うちとはえらい違い」
 理沙は冷ややかな目を向けるが、圭祐と小百合は気にも留めない。

 翌週圭祐は再び東京へ飛んだ。小百合は運悪く風邪を引いてしまい
また1人旅だ。会議では大阪支社の成績の悪いことを厳しく追及され
た。おまけに大手スーパーにも新規参入できてない。圭祐はこれまで
の小売店との付き合いをいきなり捨てることはできないので、徐々に
と説明するが、それはエクスキューズ(言い訳)と一蹴されてしまう。

 疲れきった圭祐はとぼとぼとホテルへ向かう。唯一の慰めは今夜風
太がごちそうしてくれるということだが……。しかし風太は「急用が
できた」と書置きを残してどっかに行ってしまっていた。
「あいつの性格忘れてた……」
 圭祐はメモをくしゃくしゃに丸めて捨て、ルームサービスのお酒を
煽った。

「エリ……!?」
 不意に目の前に現れたエリに圭祐は驚いた。これは?どうして??
なんで俺だけおっさんになってんのや。お酒を飲みすぎて寝込んでし
まった圭祐は頭が混乱してわけがわからなくなった。
「も、申し訳ございません」
 ユリは頭を下げて事情を説明した。前に掃除のときにピアスを落と
したので探しに来たのだという。どうやら現代で、エリではないらし
いことはわかった。
「あ、あの一緒に探しましょうか?」
 圭祐はピアスを探し始めた。しかし、目の前にいるのはエリその人
じゃないか……。圭祐は気になって仕方がなかった。

 その晩ユリは由紀夫に森山リュウに会ったことを話した。
「これって運命じゃない?」
「何が?」
 ユリは言った。森山リュウはイラストやデザインも手がける人だか
ら、就職のコネに使えるんじゃないかと。
「もちろん良心の痛みはあったよ……」
 呆れている由紀夫にユリは言い訳した。
「エロオヤジなんだろ?なんかあったらどうすんだよ」
 由紀夫はいらだった。
「それが違うの。腰の低い営業マンみたいでいい人だったんだよ」
 ユリは圭祐を森山リュウと思いこんでいた。

「エリが現れたんよー。いやエリによく似たおんなじ名前の女が現れ
たんよー」
 戻ってきた風太に圭祐は戸惑いを隠せない様子で一部始終を話した。
風太は興味津々の顔つきになった。

 その晩、ユリは母親から電話を受けた。母親は就職が決まったこと
を祝ってくれた。そしてしみじみと今まで苦労をかけたと謝り始めた。
母親はユリに二十歳の女の子らしくしてほしかった。頑張り屋で何で
も自分で解決しようとする、そんなユリが心配だった。誰か好きな人
を見つけて肩の力を抜いた方ががいいと。
「そんなのんきなこと言っちゃって……」
 電話を切ったあと、ユリは天を仰いだ。とてもじゃないが内定が取
り消しになったなんて言えやしない。

 その晩、圭祐はエリのことが気になって寝つけなかった。
「はぁ、なんでエリやねん……」
 これは、何か気まぐれなのか、圭祐は何がどうなっているやらさっ
ぱりわからなかった。


寸  評  『冗談じゃない』と設定が似ているので少し心配していたのです
が、さんまさんがとことん情けない役ぶりにはまっていたので少しホ
ッとしました。織田裕二さんに情けない役を与えてもどこかかっこい
いところが残ってしまうので、話が中途半端になってしまうのですが、
さんまさんはいい味を出す三枚目がしっくり来ます。
 今回はイントロダクションみたいな話でしたので、実際の展開は次
回以降となりそうです。伏線としてはユリの母親の名前が伏せられ、
美容師であるというので、初恋の人かなという感じです。圭祐とユリ
の話にこの母親が関わってくると面白くなっていきそうです。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 雨が降るたびに涼しくなっていきます。つい最近まで猛暑だったような気が
するのですが、気がつけば10月も半ば、冬も近づいています。先日まだ寒くな
いと毛布なしで寝ていたところ少し風邪をひいてしましました。(けん)

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