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タイトル:Daily Drama Express 2007/06/24 冗談じゃない! (最終回)  2007/06/27


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2007/06/24 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル 冗談じゃない!
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 高村圭太(織田裕二)
 広瀬理衣(大竹しのぶ)
 広瀬壮平(草刈正雄)
 野々村冴子(飯島直子)
 山田元雄(田口浩正)
 山田朗  (荒井健太郎)
     大西  (梅沢昌代)
 あけみ (高畠華澄)
 友田聡 (田中圭)  
 岩崎舞 (立川絵理
 杉田修造(高田純次)
 佐々木 (小林すすむ)
 高村絵恋(上野樹里)
 広瀬香恋(仲里依紗)
 広瀬世恋(菅野莉央)
 広瀬未恋(森迫永依)
脚  本 伴一彦
主題歌  織田裕二『Hug Hug』

あらすじ 最終話「君のいない人生は、ありえない」

 圭太(織田裕二)と理衣(大竹しのぶ)のただならぬ様子でタクシ
ーに乗るところにショックを受けた絵恋(上野樹里)は壮平(草刈正
雄)の滞在するホテルにやって来て相談しようとした。

 だが壮平が理衣と一緒に戻ってきたので驚く。理衣と壮平は絵恋に
自分たちの仲を取り持つために圭太が奔走していたことを話し、圭太
にすぐ電話をさせる。

 絵恋は圭太に謝ろうとするが、圭太は事情がまだよく飲み込めてお
らず「いちいち家出なんかすんなよ」と口走ってしまうので、絵恋は
「なんか、むかつく!」と電話を切ってしまう。その夜、絵恋は帰っ
てこなかった。

 翌朝香恋(仲里依紗)、世恋(菅野莉央)、未恋(森迫永依)が突
然圭太のマンションにやって来た。杉田(高田純次)の依頼で Cuvee
 Rie のプローモーションの撮影のために来日したのだ。

 絵恋は舞(立川絵理)のところに泊まり、そのまま大学へ来ていた。
理衣はわざわざ大学にやって来て絵恋を見つけ出すと有無を言わさず
連れ帰っていく。

 理衣は圭太に謝らせようとするが、絵恋は聞き入れない。帰ってき
た圭太も絵恋をなだめるが、元はと言えば昔の関係を隠していたこと
が発端だとかえって機嫌を損ねてしまう。圭太と理衣は絵恋に謝るが、
絵恋はどうにももやもやが晴れない。

 圭太のもとに手塚から連絡が入る。そろそろ答えを聞かせてほしい
と言われ、圭太は悩んだ末に断る。

 ベル・ファミーユの存続について検討結果が出たが、撤退の方針に
変わりはなかった。冴子(飯島直子)と圭太は杉田にもう一度考えほ
しいと頼み込む。杉田は1ヶ月の期間を与えるので相応の結果を見せ
てほしいと告げる。

 とりあえず一安心の冴子と圭太はその晩飲みにいき今後の戦略を練
ることにする。ふと冴子は圭太にこのままファミレスの仕事を続ける
のがいいのかと尋ねる。圭太は手塚に誘いを受けていることを明かす。
機械と違って予期しない反応をする人間相手の仕事に面食らうことも
あったが、今ではそのことにやりがいを感じ始めているので断ったと
話す。

 絵恋はなかなか帰ってこない圭太に不安を感じ寝付けないでいた。
ところが圭太はご機嫌な様子で帰ってきた。お酒の臭いで顔をしかめ
る絵恋にお構いなしで、圭太はベッドに転がり込み、絵恋を困惑させ
る。

 翌朝、圭太は昨晩冴子と飲んでいたことを絵恋に話す。絵恋はずい
ぶんと仲がいい感じがすると皮肉っぽく言うが、この1ヶ月が勝負の
圭太は相手にせず、さっさと仕事に出かけてしまう。

 圭太と絵恋の関係がぎくしゃくしているのを心配した香恋たちは山
田(田口浩正)に冴子にプロポーズさせることでなんとかしようとす
る。

 その日、手塚が圭太のマンションを訪ねてくる。応対に出た絵恋は
圭太が転職の誘いを受けていると初めて知り驚いてしまう。

 圭太と冴子は新メニューの導入とコストダウンで学生などの層を取
り込もうと夜遅くまで仕事を続ける。なかなか帰ってこない圭太を絵
恋は待ち侘びていたが、結局圭太は泊り込みで帰ってこなかった。

 翌朝圭太はいったん戻ってくる。絵恋は手塚が来たことを出して話
をしようとするが、圭太は別の仕事ですぐ出ないといけないので後で
とだけ言ってすぐ支度にかかる。絵恋は「私、奥さんでいいの?パー
トナーでいいの?」と寂しそうな顔をする。圭太は絵恋の気持ちがわ
からず、「あたりまえだろ。何言ってんの」と目を丸くするだけだっ
た。

 圭太は理衣とともにとあるワイナリーにやって来た。ここのオーナ
ーと壮平の対談が予定されているのだという。理衣は香恋たちから圭
太と絵恋の仲がぎくしゃくしていると聞いていて心配する。圭太は忙
しいから仕方ないし、それくらい絵恋だってわかっているはずだよと
答える。理衣は苦笑し「そんなことしてたら絵恋が逃げてっちゃうわ
よ」と注意する。

 絵恋は圭太の様子を見にベル・ファミーユにやって来るが、冴子に
本社の仕事でいないと教えられる。肩を落として帰ろうとする絵恋を
見かねて冴子はしばし話し相手になる。絵恋は最近何も話してくれな
い圭太に自分を奥さんとして見ているかどうかわからなくなっている
と打ち明ける。冴子は微笑み、圭太は絵恋のために頑張って仕事をし
ているからだと思うと答える。誰かのために頑張る、自分にもそうい
う人がいたらもっと頑張れるだろうと。そして悩んでいるくらいなら
別れてしまえばいい、そうしたら自分は遠慮なく圭太にアプローチで
きるしと笑う。

 理衣はやはりボタンを掛け違えたのだと思うと言い、もう一度ここ
の葡萄畠で絵恋に気持ちを伝えるべきだと思うよと話す。

 山田は花束を抱えてベル・ファミーユを訪れ、思い切って冴子に
「結婚してください」とプロポーズする。しかし冴子は「お断りしま
す」と冷たい。山田は「ならお友達からでも」と食い下がる。すると
冴子は営業スマイルを見せ「もうお友達じゃないですか」と答える。
山田は喜ぶが、離れて見守っていた朗(荒井健太郎)は「ダメだ……」
とため息をつく。

 翌日絵恋は大きな荷物を持って出かけようとする。香恋たちは 
Cuvee Rie の宣伝用の撮影に行くはずなので驚くが、絵恋は撮影には
行かない、やることがあるからと出て行ってしまう。

 香恋たちから話を聞いた理衣は電話をするが、絵恋は理衣や圭太か
らの着信を拒否していた。理衣は友田(田中圭)に連絡を入れる。大
学に来ていた友田はカフェテリアで絵恋を見つけ、携帯電話を渡す。
理衣は撮影に来るようにと話すが、絵恋は行かないと言い張り電話を
切る。そしてカフェテリアを出ようとする。友田が「どこ行くの?」
と尋ねる。絵恋は「実家」とだけ言って走り去る。

 友田は慌ててベル・ファミーユに行き、圭太に絵恋がフランスに帰
ろうとしていると伝える。圭太はきょとんとするが、友田は早く捕ま
えに行きましょうと促し飛び出していく。

 圭太は友田の車で成田空港へ向かう。車中、友田から電話を借りた
圭太は絵恋に電話をする。圭太は絵恋に「何やってんの!」と頭ごな
しに非難する。絵恋は「ごめんなさい、でも今のあたしは圭太にふさ
わしくない」とだけ言って切ってしまう。

 圭太はやむなく成田空港へ向かうが、結局絵恋を捕まえられずフラ
ンス行きの飛行機は離陸してしまう。がっくりとする圭太に理衣から
電話が入る。圭太は一部始終を話す。理衣は「困ったわねぇ」と言い
つつ、とにかく撮影現場に来てほしいと言う。圭太も Cuvee Rie の
撮影に呼ばれていた。

 圭太は今度は撮影地の伊豆へと向かい、理衣たちと合流する。絵恋
を捕まえられなかったことを謝るが、理衣は「家族全員集まりました」
と杉田に言い出す。圭太は首をひねりながら理衣たちと並ぶ。杉田は
圭太と香恋たちの間に1人分間を空けさせる。圭太はわけがわからな
いが、突然腕を引っ張られる。驚いたことに絵恋が間に割り込んでき
ていた。

 何がなんだか状況が分からない圭太に、絵恋は圭太の母、静子(白
川由美)に会いに行こうとしていたと説明する。実家とは圭太の家の
実家だった。だが東京駅でたまたま上京していた静子に会い、その後
理衣から電話で圭太が成田に追いかけに言ったことを聞かされて考え
直し、伊豆に来たのだという。

 絵恋は圭太が自分のために一生懸命働いているときにパートナーと
して何もしなかったこと、忙しくて話せないでいる圭太の気持ちをわ
かろうとしなかったと謝る。静子のもとに行こうとしたのは圭太のた
めに料理を習おうとしたからだった。ともあれわだかまりは解け、圭
太は絵恋や広瀬家、静子とともに笑顔で写真撮影を行う。

 撮影後、圭太は絵恋と葡萄畠を散歩する。そしてプロポーズをやり
直す。圭太は「広瀬絵恋さん、結婚してください」と告げる。絵恋は
「はい!」と即答する。圭太は「僕は昔あなたのお母さんと付き合っ
ていました。それでも結婚してくれますか?」と続ける。絵恋は考え
込むが「はい」と答える。圭太は「ありがとう」と言って絵恋を抱き
寄せる。絵恋は「あたしでいいの?」と尋ねる。圭太は「絵恋じゃな
きゃダメだ」と力強く言う。絵恋はにっこりし「あたしも圭太じゃな
きゃやだ」と答える。こうして圭太と絵恋はお互いの気持ちを確認で
きた。

 1年後、ベル・ファミーユは盛況だった。杉田は得意満面に「ベル
・ファミーユを立て直したのは自分の力でありまして」と語っている
ありさまだった。圭太は店長となり忙しく店内を動いている。冴子は
ワイン事業部へ異動し、フランスへ出張している。

 圭太と絵恋は1年遅れで新婚旅行に出かける。仕事場から成田に向
かった圭太は空港で「遅い!」と絵恋に怒鳴られる。圭太は苦笑しな
がら絵恋に駆け寄るが、突然理衣が姿を現す。圭太はびっくりするが、
理衣は仕事で日本に到着したところで、2人を見送りたいだけだった。

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 −人生何が起こるかわからない。冗談じゃないことの連続だ。でも
だからこそ人生はすばらしい。君のいない人生?冗談じゃない!
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 圭太と絵恋は理衣に別れを告げ楽しそうに旅立つ。


寸  評  話の展開が一貫していないような感じがしました。理衣が元カノ
だったことはたぶん解決済みで、絵恋が悩んでいたのはむしろ仕事に
没頭することで冴子との関係を怪しんだことに思えたのですが。なの
で最後のプロポーズをやり直すところは盛り上がりに欠けたように思
います。また圭太は仕事に忙殺されて絵恋の気持ちを察する余裕がな
い様子でしたが、わかってくれているだろうという甘い考えが、昨今
のコミュニケーション不足による離婚につながるような気がして2人
の先々が不安になりさえしました(理衣に諭されても今ひとつ事の重
大さがわかってないように見えましたし)。
 妻の母親が元カノという設定におどおどする中年男の姿を描くコメ
ディということでしたが、何かを得たいとか失うのを恐れているとか
の意志や欲望がないと主人公は務まらないと思います。情けなくても
よいのです。『プロポーズ大作戦』の主人公岩瀬健も情けない人物で
すが、彼のには幼馴染を取り戻すことという目的がはっきりしている
ので、主人公の行動にいらいらしたり、はらはらしたりする、そこに
ドラマ性があるんだと思います。圭太にはそれが感じられず、ベル・
ファミーユと半導体メーカーのどっちに行くかで悩んでいてもどっち
でもいいんじゃないという風にしか思えず、その悩みを絵恋に話さな
ければ絵恋のために頑張っているというよりは自分の考えだけで動い
ているようにしか見えない気がします。
 そもそもコメディタッチのホームドラマで恋愛がらみの愛憎劇の設
定を持ってきたのに無理があったと思います。たぶん結婚式を前にこ
ういうことが発覚して、あらゆる困難を乗り越えた末に結婚に至ると
いうことにすれば圭太は絵恋と結婚したいというはっきりした目的を
軸にストーリーを展開させることができたのではないかと思います。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 今クールは面白い作品が多かったです。意外に面白かったのが『特急田中3
号』。鉄道オタクの青春群像劇というだけでは普通だと思いましたが、主人公
が普通でないと話が何かやらかしてくれるという期待感が持てました。(けん)

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