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タイトル:Daily Drama Express 2007/03/11 華麗なる一族 (9)  2007/06/05


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2007/03/11 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル 華麗なる一族
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 万俵鉄平(木村拓哉)
 万俵大介(北大路欣也)
 高須相子(鈴木京香)
 万俵寧子(原田美枝子)
 万俵銀平(山本耕史)
 万俵二子(相武紗季)
 美馬一子(吹石一恵)
 安田万樹子(山田優)
 万俵早苗(長谷川京子)
 美馬 中(仲村トオル)
原  作 山崎豊子「華麗なる一族」
脚  本 橋本裕志
主題歌  『』

あらすじ  第9回 最後の父子対決

 昭和43年10月

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 鉄平と大介の法廷での対決が始まった。第一回証人尋問では、大介
と鉄平の証人尋問が予定され、まずは被告である大介が証言台に上っ
た。
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 万俵鉄平(木村拓哉)の父・阪神銀行頭取・万俵大介(北大路欣也)
は、原告の訴えが理解できない。すでに高炉建設に80億も追加融資
を行った阪神特殊製鋼に対して、意図的な倒産をはかることなどあり
得ない、と言う。

 倉石弁護士(萩原聖人)が、20億の追加融資を引き上げたと言う
ことは、倒産に追いやったと言うことではないのか、と尋ねる。

 大介は無謀な突貫工事を危惧したまでであり、これは銀行家として
の正しい判断だったと答える。

 倉石の、融資の返済を受けたのはいつかとの問いに、2月15日だ
と報告を受けていると答える大介。阪神銀行から出稿している、銭高
常務(西村雅彦)からも、そう報告を受けていると言う。

 倉石は一部を隠した帳簿を掲げ、ここにも2月15日に返済したと
書かれている、と言う。その通りだ、と大介。

 倉石は、手元に記載内容の異なるもう一冊の借り入れ帳がある、と
掲げる。そしてこれを甲第二十八号証として提出する、と言う。1月
31日時点ではまだ、突貫工事は決定されておらず、すなわち大介の
証言とは異なる。もう一度大介に、返還を受けたのはいつか、正直に
答えるように迫る。阪神銀行の財務諸表を調べれば判明する、とも。

 被告弁護人・曽我弁護士が、異議を唱える。証拠能力が怪しい資料
で、徒に被告を混乱させているだけだ、と。

 倉石は、弾劾証拠になるのだから、と反対するが、裁判長は20分
の休廷を命じる。


 開廷し、倉石が1月31日か、2月15日かと迫ると、大介は1月
31日だと答える。
 さっきの証言を覆すのか?と倉石。
 大介は休憩中に問い合わせ、1月31日と判明した。今までは融資
銀行団に提出されていた2月15日という日付を信じていたと答える。

 倉石が、それでは突貫工事を危惧したという理由ではなくなり、阪
神特殊製鋼の倒産を狙ったと考えるが、と問い詰めようとすると、曽
我は倉石の尋問は、憶測であると異議を唱え、裁判官もその異議を認
める。

 倉石は、突貫工事前に融資をストップしていたのに、なぜ突貫工事
を理由にしたのか。その発言の矛盾を説明するようにただす。

 大介は、しばしの沈黙の後、矛盾が無い、と言い切る。どよめく傍
聴席。
 大介が滔々と説明する。すでに1月31日時点で、帝国製鉄が、
六月末で銑鉄の供給をストップするとの情報は得ていた。そうすると
七月から高炉完成までの間、阪神特殊製鋼は製品を作れなくなるので、
無謀な突貫工事をするであろうことが予想された。そのため、銭高に
連絡し、いったん融資を撤回し、対策を立てるようにと言ったが、改
善されずに、原告は突貫工事に突入した。だから融資は撤回されたま
まとなった、と。

 ならばなぜ、銭高が2月15日に返金されたなどと言う虚偽の記帳
をしたのか?突貫工事が始まったために、融資を撤回したと取り繕う
ために、銭高に改ざんを命じたのではないか、と糺す倉石。
 大介は、銭高は高利の金にも手を出していたと聞いている。だから
それを取り繕うために改ざんしたのではないか、と答える。

 倉石が、本来、系列企業を支えるべきメインバンクが、なぜ融資を
撤回したままなのか?と糺す。
 大介は、預金者から預かった大切なお金の運用を考えのも、銀行家
としての勤め。むしろ自分には、突貫工事後も融資を続けた大同銀行
の放漫経営の方が、不思議だ。大同銀行が突貫工事開始後、融資を止
めていれば、あのような痛ましい事故は起こらなかったと思うと、無
念でなりません、と言う。

 裁判長が、これ以上尋問がなければ、原告側証言に移ると指揮する。

 証言台に立つ鉄平。

 曽我が尋問に立ち、鉄平は終始、阪神銀行が意図的に阪神特殊製鋼
を倒産に追い込んだと主張しているが、無謀な突貫工事も、いたまし
い事故も、すべて鉄平たち経営陣の誤りではないか?と糺す。
 鉄平は怒る気持ちを鎮めると、事故の責任は痛感しているが、高炉
建設の判断は誤っていないと思っている。資源の乏しい我が国が、世
界と肩を並べるためには、優れた製品を作って、世界に認められるし
かない。技術開発を重ね、やっとアメリカ企業からも認められるよう
になったところに、帝国製鉄が銑鉄の供給をストップしてきた。同じ
企業同士でこんなくだらないことを、いつまで続けていかなければな
らないのか。新しい技術の芽を伸ばしていくためには、自前で高炉を
持つしかない。これには自分たちの仲間の夢が託されている。それが
間違いだと言われるなら、我々はどうすればよかったのでしょう。企
業の志が否定されるなら、この国に未来はあるのでしょうか、と答え
る。

 曽我は、理想を語るのは勝手ですが、自分の経営責任をすり替える
のは、やめてください、と言う。

 鉄平が反論をしようとすると、曽我は「これで尋問を終わります」
と早口で言って、座ってしまう。

 裁判長は、次回は被告側から申請があった、阪神銀行専務の大亀
(武田鉄矢)の尋問を予定している、と言う。

 鉄平が裁判長に、原告側は、銭高の尋問をしたいと申し出で、採用
される。

 法廷を出ると、銭高は、鉄平と倉石に、証人の件は断るという。

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 第一回証人尋問が終わり、万俵親子の法廷対決への世間の注目はま
すます集まった。
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 大同銀行・綿貫専務(笑福亭鶴瓶)は大亀に、各新聞社は阪神銀行
は、阪神特殊製鋼から言いがかりを付けられた被害者、という論調に
なっている。いよいよ永田格(津川雅彦)大蔵大臣の言っていた、き
れいな勝訴ももう間近。そういうと、大介に賛同する大同銀行役員た
ちの連判状を、大介に渡す。


 鉄平は大同銀行頭取・三雲祥一(柳葉敏郎)に詫びる。
 三雲は、詫びるより鉄平にはやらなければならないことがあるはず。
裁判を通じて、真実を明らかにすること。そして阪神特殊製鋼の高い
技術を世間に役立てること。そうしなければ、自分が鉄平に賭けた思
いも成就しない、と言う。

 わずかに残った三雲シンパの役員は、いくら阪神銀行が根回しした
にしろ、どの新聞も阪神銀行に肩入れしすぎだと指摘する。
 何かもっと大きな力が働いているような気がする、と三雲。


 永田は佐橋総理と電話で、そろそろ仕掛けてもいい頃じゃないか、
と打ち合わせ。

 永田の手元に、あの連判状が届いている。春田銀行局長(田中隆三)
を呼び、阪神銀行の大同銀行吸収を進めるよう命じる。
 春田は、九位の阪神銀行が!?と、いぶかるが、永田は、佐橋もす
でに了解済みで、このままでは春田もやけどするよ、という。


 泣きついてきた銭高に大介は、長年阪神銀行に尽くしてきた銭高を、
悪くは扱わない。ご家族のことも考えている、という。


 執務室に次男・万俵銀平(山本耕史)が訪ねてきて、まだあきらめ
てないのですね、と確かめる。

 鉄平はあきらめていない。銭高が本当のことを証言してくれれば、
と言う。

 銀平は、裁判後の生活まで大介に委ねている銭高が、本当のことを
言うはずが無い。なぜ自分に証言を頼まないのか?と問う。

 鉄平は、自分のせいで迷惑を掛けて申し訳ない。自分が大介の血を
引いていたらどうだったろうと言うと、銀平に母・万俵寧子(原田美
枝子)や次女・万俵二子(相武紗季)のことを頼む。


 万俵家での夕食。
 美馬一子(吹石一恵)はしばらく東京には帰らない、と言う。女婿
の美馬中(仲村トオル)とは距離を置きたいから、と。
 そこに酔った銀平が帰ってくる。飲まなければやっていられない、
と。そして鉄平と妻・万俵早苗(長谷川京子)が出て行ったと思った
ら、今度は一子の家庭問題。万俵家は話題に事欠かないと揶揄する。

 執事の高須相子(鈴木京香)が、銀平の妻・万俵(安田)万樹子
(山田優)は、いつ戻ってくるのかと聞くと、銀平は戻ってこない。
自分は女房一人、満足に養えない。それに対して鉄平はすごい。こん
な時でも家族のことを心配していたという。
 相子は、鉄平が裁判なんて起こすから悪い、と言う。

 二子は、鉄平に会ったのか!?と色めき立つ。

 一子は、鉄平がすごいと思うなら、銀平が証言台に立てばいい、と
言う。

 相子は、ただでさえ親子で裁判なんてみっともないことをやってい
るのに、銀平まで更に波風を立てるな、と言う。

 一子はもう、万俵家は壊れかけていると言う。
 相子が大介に謝るよう言う。

 一子は、大介のために我慢してきたから万俵家は壊れた。二子だっ
て、鉄平のことを思って、佐橋総理の甥と婚約した、と言う。

 一子を叱責する大介に寧子は、一子の言うことは間違っていない。
鉄平は不動産まで処分して、事故の補償に当てている、と言う。

 大介は、鉄平の話なんてするな、と不機嫌に席を立つ。

 寧子は二子に、一ノ瀬四々彦(成宮寛貴)のことが好きなんでしょ。
だから四々彦と一緒に生きていくことを考えなさい、と言う。


 寝室で愛子は大介に、万樹子のことなら、自分が責任を持って連れ
戻す。合併には、安田社長の力が必要だから、と言う。
 大介は、そんなことはどうでもいいが、裁判にはなんとしてでも勝
たなければならない、と言う。


 バスを降りる銭高。
 歩いていくと、鉄平が少年とキャッチボールをしている。少年は銭
高の息子だった。

 裁判のことを頼みに来たという鉄平に銭高は、自分にも家族がいる
んだから、帰ってくれと言うと、さっさと門扉を閉めて、家へ入って
しまう。


 相子は、大阪 帝塚山の安田太左衛門邸に、万樹子を訪ねる。銀平
も、寂しい様子で、と言って。
 本当にそうなら、銀平自身が迎えに来るはず、と万樹子。

 相子が、万俵家と安田家の関係に、ひびを入らせる気?と恫喝する
が、万樹子は、太平洋銀行頭取も愛人問題で辞任している。相子も自
分の身の振り方を考えるべきではないか、と言う。


 相子は美馬に愚痴る。
 美馬は、相子相手にそれだけ立ち回るなんて、と笑う。もう万俵家
の閨閥結婚はほころんでいる。自分のところだって、一子は息子を連
れて出て行ってしまった、と言う。
 相子が、美馬とうまくやれる女性なんて、いるのかしら?と言うと、
相子ぐらいだろうね、と美馬。
 こんな時に冗談はやめて、と相子。


 昭和43年12月。
 第二回 証人尋問 前日。
 鉄平はこの一ヶ月の間、何度も銭高家を訪ねたが、一度も会えず、
眠れない日が続いていた。

 銭高は、鉄平が来ても居留守を使っていた。そこには大亀も銀平も
いて、裁判所の呼び出し以外には絶対家を出ないように、と大亀が言
う。
 銭高は、自分は阪神銀行の人間。一度も、阪神特殊製鋼の制服の袖
に手を通していない、と言う。

 銀平は、本当にそれでいいのか?鉄平は私財もなげうって、毎日事
故の償いに回っている、と言う。
 大亀は、大介は一身にそしりを受ける覚悟で、阪神銀行と関連会社
を守っている、と言う。


 帰ってきた鉄平が、大きな音にびっくりして降りていくと、四々彦
が途中になっていた特殊ベアリングの強度テストを続けていた。この
ベアリングが完成すれば、と。

 鉄平は、四々彦がそんなに鉄が好きなら、マサチューセッツに留学
しないか?と言う。留学していたときお世話になった工場なら、いろ
いろなことをやらせてくれるはずだ、と。
 四々彦が、銭高が証言してくれれば、と言う。

 鉄平は、銭高の立場なら、大介に逆らって証言できるわけはない。
本当なら、我々と一緒に戦いたかったはずだ。鉄鋼マンとして。鉄平
や四々彦が、安心して技術開発に打ち込めたのも、銭高がしっかりと
経理を見ていてくれたからこそ。追加融資を集めるときも、一緒にな
ってかけずり回ってくれた。

 その話を、事務所の外で、立ち聞きしてしまった銭高は、帰宅する
と、阪神特殊製鋼の制服と退職届を手にする。
 でも、思い直して部屋の隅で小さくなってふるえる。


 −− こうして再び、法廷での対決の日は来た。


 神社にお参りする早苗。
 鶴田芙佐子(稲森いずみ)が通りかかる。
 早苗は不安だという。あれだけ責任感の強い人が、もし再建の望み
を失ったら、どうなってしまうのか、と。


 法廷に銭高は現れない。
 被告側弁護士が、銭高の証人尋問中止を裁判官に求める。

 時間ギリギリの時、銭高が法廷に現れる。
 礼を言う鉄平。
 「わたしだって、鉄鋼マンのはしくれですから」と銭高。

 銭高の証人尋問。借入書の改ざんを認め、その改ざんは、阪神銀行
の人間から指示されたという。
 その人間は誰かと問う倉石。

 沈黙の後、銭高は大介だと答える。


寸  評  銭高が出廷するとは思いませんでした。しかも、大介の指示で借
入書を改ざんしたことまで認めるとは。これで、裁判はグッと鉄平に
有利になるのでしょうか?
 学生時代、弁護士になりたかったので、裁判シーンには、ゾクゾク
感じるものがあります。でも、二時間ドラマはそれほどでも無いので
すが、連ドラで丁寧に描かれていると、すごく気になります。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 すっかり遅くなってしまって済みませんでした。春ドラマもなんとか軌道に
乗って配信できそうなので、ここで、途中になっていた冬ドラマも、頑張って
配信し終わろうと思います。
 申し訳ありませんが、配信を邪魔だとお感じになられる方は削除をお願いい
たします。
 これから遅れている配信を片付けて行きたいと思います。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv/
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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