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タイトル:Daily Drama Express 2007/03/04 華麗なる一族 (8)  2007/04/14


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2007/03/04 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル 華麗なる一族
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 万俵鉄平(木村拓哉)
 万俵大介(北大路欣也)
 高須相子(鈴木京香)
 万俵寧子(原田美枝子)
 万俵銀平(山本耕史)
 万俵二子(相武紗季)
 美馬一子(吹石一恵)
 安田万樹子(山田優)
 万俵早苗(長谷川京子)
 美馬 中(仲村トオル)
原  作 山崎豊子「華麗なる一族」
脚  本 橋本裕志
主題歌  『』

あらすじ  第8回 鉄平出生の真相

 昭和43年6月。
 池の畔で手を叩く万俵鉄平(木村拓哉)。

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 女将の手紙が本当なのならば、自分は祖父・敬介と、母・寧子との
間に生まれた子なのだろうか。
 鉄平の血液型がA型で、寧子はO型である。敬介の血液型がB型か
O型であれば、自分は敬介の子ではなくなる。
 それを調べるべく、万俵家かかりつけの病院へと向かった。
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 芦屋第一病院。
 敬介の血液型はA型。

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 生物学上、自分がA型で母親がO型なら、父はA型かAB型となる。
A型の祖父・敬介も、AB型の父・大介も父親の可能性があるという
ことになる。
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 阪神銀行本店。

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 一週間後、ひれからの阪神特殊製鋼への融資の扱いについて決める
ための融資銀行団による事故処理委員会が招集された。
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 長期開発銀行・宮本頭取を議長として、会議は始まった。
 財務上、重大な問題が発覚した。事故以前に阪神特殊製鋼は20億
円の資金ショートを起こしていたという。

 大同銀行頭取・三雲祥一(柳葉敏郎)は、阪神銀行と大同銀行とで
20億円ずつの追加融資を行ったのだから、そのようなことはないと
言うが、宮本は、確かに大同銀行は融資を行ったが、阪神銀行は融資
を行わず、その結果、サブバンクの方が、メインバンクよりも融資額
が多くなると言う異常を起こしていたという。

 「ちょっと待ってください」と鉄平。阪神銀行からの20億円の入
金を確認したという。
 三雲もそれを確認したという。

 鉄平の父・阪神銀行頭取・万俵大介(北大路欣也)は、阪神特殊製
鋼の突貫工事があまりにずさんな計画だったので、追加融資の20億
円の入金を確認したという。それは銭高常務(西村雅彦)も知ってい
て、報告が行っていると思ったが、と言う。
 聞いていない、と三雲。

 しかも阪神特殊製鋼は、引き上げられた20億円の穴埋めのために、
高利の金にも手を出し、その利子だけでも3億を超えている、と宮本。

 鉄平は銭高に、どういうことなのかと聞く。

 綿貫専務(笑福亭鶴瓶)が銭高を責める。高利の金に手を出すと言
うことは、銀行家から一番嫌われることだと分かっていたでしょう、
と。
 銭高は、高炉が完成すれば、状況も好転すると思い、つい.....と
言う。

 綿貫は、これでは末期的。追加融資なんてとんでもない。会社更生
法の申請を考えるんですな、といい、それに同調する人たちもいる。

 鉄平は、「それはうちに倒産しろってことですか!?」と慌て、更
に言おうとする綿貫を三雲がとどめる。

 綿貫はそれでも、「万俵頭取にはお気の毒ですが、こんな会
社.....」とつぶやき、三雲は声を荒げて、綿貫を止める。

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 大介の思惑通り、阪神特殊製鋼は倒産しかないことを印象づけて、
この会議は終わった。そして大介は一度も鉄平と目を合わせなかった。
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 会議終了後、鉄平は銭高に、なんでこんなことをしたのかと問う。
 三雲は銭高に対して、会議中ずっと銭高は大介の顔色をうかがって
いたでしょと言う。そして今後の融資を阪神銀行に委ねてしまった今、
会社更生法の適用もあり得る。そしてこれは、下請けを倒産から守る
方法でもある、と言う。また鉄平には、今までの融資を明らかにする
義務もある、と言う。


 万俵家での夕食。万俵寧子(原田美枝子)が、鉄平は事故以来ほと
んど自宅にも帰れていないらしい、と言う。
 執事の高須相子(鈴木京香)は、恥ずかしくて帰れないんじゃあり
ません?と口を挟む。

 美馬一子(吹石一恵)は、この事故のせいで、次女・万俵二子(相
武紗季)に婚約を修抱くさせられて都合がよかったじゃないですか、
と言う。
 相子は、婚約はあくまでも二子の意志、と言う。

 一子が怒り、机を叩く。
 女婿の美馬中(仲村トオル)は大介と二人、向こうで飲みましょう
と言う。
 美馬は大介に、阪神特殊製鋼が欲しいと、ある製鉄会社から言われ
た。今や、鉄平の高い技術力をどこが買うのかの競争になっていると
言う。

 二子は鉄平の会社を売ってしまうのでは、自分の婚約は何だったの
かと問う。
 大介は、今やそんな状況ではなく、阪神特殊製鋼はどこかの会社に
買って貰うしかないのだ、と言う。

 二子が更に何か言おうとすると、手を叩きながら鉄平が妻・万俵早
苗(長谷川京子)と共に現れる。大介は最初から阪神特殊製鋼を売り
払うつもりだった。だから追加融資もしなかったのだろう。意図的に
潰すために、と言う。

 大介は、馬鹿なことを言うのはやめろ。息子の会社を意図的に潰す
わけはないだろう、と言う。

 鉄平は「ボクが大介の本当の息子ではないからだろう。小さいとき
からずっと感じていた。銀平に向けるように、自分にも笑顔を向けて
欲しかった。ボクの記憶に、大介の笑顔はない。一度でいいから、笑
顔を向けて欲しかった。自分の本当の父親は、誰ですか?自分には覚
悟ができている。自分の本当の父親は.....万俵敬介ですよね。だか
ら父さんは子供の頃からボクが疎ましかった。だからじいさんが一番
大切にしていた阪神特殊製鋼を、この世からなくしたかった」と言う。
 「本当にそう思っているのか」と大介。
 「もうだまされません」と鉄平。

 「やめてください」と言う寧子に、本当のことを教えて欲しい、と
鉄平。
 寧子は、鉄平は自分が産んだ子だと言うが、鉄平は父親が知りたい
という。止める大介を制し、鉄平は寧子に聞きたいという。ずっとこ
のことで苦しんできた自分の心は、寧子がよくわかっているだろう、
と。

 寧子の脳裏に、あの日湯につかっていると、風呂場に裸で入ってき
た敬介が思い浮かぶ。

 寧子は鉄平に謝り、大介は寧子に、「何を謝っている!」と言って、
頬を叩く。

 鉄平は寧子をかばうと、これでもう、大介は自分の父ではなくなっ
た。これからは大介と戦える、と言う。

 大介が、何と戦うというのだ、と問うと、鉄平は裁判に訴える、と
言う。
 何を以て?と問う大介に、大介は阪神銀行の頭取であると同時に、
阪神特殊製鋼の非常勤取締役。すなわち、自社に対する背信行為を行
った。それによって被った損害に対して、責任を負うべきだ。ボクは
裁判を起こして、徹底的に戦う、と言う。

 鉄平は、早苗に、足元にうずくまっていた寧子を立たせると、早苗
の手を取って出て行く。

 銀平が笑いだし、「やっとわかりましたね、この家にとりついてい
る亡霊の正体が」と言う。


 自宅に戻った鉄平は、「ボクはもうこの家にはいられないな、早苗。
こんな家に嫁がせて、本当に悪かった。ボクはこれから無一文になる。
すべての財産を事故の補償のためにつぎ込まなければならなくなる。
これからの人生は、事故の償いに当てることになる。早苗は太郎を連
れて、実家に帰ってくれ」と言う。
 早苗は、「わたしは万俵早苗です。どんなひもじい思いをしても、
あなたについていきます。あなたは何一つ悪いことはしていない。わ
たしの思いは、あなたと同じです」と言う。

 相子は大介に、何で大介が自分を必要としたかがわかった。自分は、
寧子のように、大介を裏切らない、と言う。

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 二日後、鉄平たちは家を出て行った。
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 万樹子は、銀平に見送らなくていいのか、と問う。
 銀平は大介と一緒に片棒担いできたのだから、見送れないという。
 万樹子は銀平に、結局銀平は、大介の下でしか生きられなすのです
ね。わたしもこの家を出ようと思います、と言う。
 「好きにすればいい」と銀平。
 「引き留めてくれないのですか?」と万樹子。
 「何でこんな家に引き留める必要がある。君も早くこの家から解放
されて、自由になった方がいい」と銀平。


 池のほとりに車を止めた鉄平は、池に向かって手を打とうとして、
やめる。

 相子は大介に、本当に出て行ったと言い、裁判は大丈夫なのですか?
と問う。
 大介は、鉄平が家の恥になるような裁判を行うわけがないだろう。
これから大同銀行から三雲を追い出し、慎重に小が大を喰う合併を行
うだけだ、と言う。

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 翌日鉄平は、友人の倉石弁護士(萩原聖人)(高校時代からの親友)
の事務所を訪れていた。
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 倉石は鉄平に、もし勝訴したとしても、訴えただけの金額が取れる
かわからない、と言う。
 鉄平は、欲しいのは金ではなく、真実を明らかにし、信用を回復す
ることだ、と言う。
 倉石は、今野のでは無理な高炉建設の突貫工事に対して融資を撤回
した大介の判断は、銀行家として、正しい。大介が銭形に、何らかの
指示をしたという資料でも見つかれば別だが、と言う。

 それでもあきらめない鉄平に、それならまず、財務諸表を徹底的に
洗うよう指示する倉石。


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 父・大介は、美馬の仲介で、総理官邸を訪れていた。
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 一ノ瀬四々彦(成宮寛貴)が鉄平と、一ノ瀬工場長(平泉成)が詰
めている部屋へ、去年の財務資料を運んでくる。早速調べ始める二人。


 永田 大蔵大臣 別荘(箱根)
 大介は日銀の介入排除という大義名分のもと、合併の手はずは整え
た、と言う。
 永田は、そう簡単に日銀がおとなしくなるか、と言う。
 大介は、その時は佐橋総理が抑えてくれる手はずになっていると言
う。
 「佐橋総理?」と永田。
 「実は娘が佐橋総理の甥ごさんと結婚しまして」と大介。

 急に不機嫌になった永田に対して、佐橋総理が次期総理とおっしゃ
っていた、と大介。
 永田は、「大川を見限ったときから、君は息子を切り捨てるつもり
だったんだねぇ」と言って、イヒヒと笑い、「たいしたものだ」と付
け足す。
 「ご冗談はやめてください」と大介。

 永田は、九位の阪神銀行が五位の大同銀行を飲み込むことを、世間
が納得するか?と言う。
 大介は庭に目をやり、鞍馬石と秩父石は、形も色も全く異質だが、
並べてみると存外落ち着く。銀行合併とて、あれと一緒では、と言う。

 まだ、大きな石が二つある、と永田。

 大介から連絡を受けた阪神銀行専務の大亀(武田鉄矢)は、永田大
臣に二億ですな、と言う。

 それから大亀は綿貫専務(笑福亭鶴瓶)に、生え抜き派はもとより、
中立派もしっかり取り込んでおかなければ、合併は成功しない、と釘
を刺す。


 一ノ瀬は鉄平に、決定的な証拠なんて見つかるのかねぇ、と弱気。
そして火の落ちた炉を見て、今頃本当は高炉ができて、アメリカに進
出しているはずなのに、と嘆く。
 四々彦は、そんな弱気では、本当に鉄が作れなくなる、と励ます。
そして段ボール箱から帳簿を取り出すが、「ちぇ、借入帳か」と投げ
る。
 でも鉄平は、それに飛びつき、一月のページを見る。そして決定的
な証拠をつかむ。20億円入金され、31日に20億円返還されてい
るという記帳を。


 相子は美馬から、二子の式への招待客のリストを受け取ると、ウキ
ウキと帰ろうとする。
 何でそんなうれしそうなのかと問う美馬に、これで大介の野望が成
就するから、と言う。
 美馬は、合併の成功が相子の幸せとは限らない。今度の合併で大介
に世間の注目が集まれば、真っ先に切られるのが、愛人である相子、
と言う。
 そして美馬は相子の隣に座り直すと、この際、相子自身の閨閥を広
げておいたほうがいいのではないか。お互い、万俵家の中で血統書の
無い同士、と言うと、相子の頬をなでる。


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 6月29日 阪神特殊製鋼の臨時取締役会が招集された。
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 石川社長が、会社更生法の適用を受けることを発表。そして阪神銀
行に対する民事訴訟の提訴の決を採る。
 賛成多数で決まる。


 神戸地裁。倉石が、親子で争っては、鉄平の家族も苦しみと翻意を
促すが、鉄平は、誰かが大介に戦いを挑まなければ、家族は自由にな
れない、とキッパリと言う。


 銭高は、阪神銀行の頭取室にいる。
 提訴の話を聞いた大介は、すぐ渉外弁護士に連絡するよう命じる。
そして銭高に、「わかってるだろうな」と言う。
 銭高は、今回の一件は、すべて銭高一人でやったこととする、とい
うことは分かっています、と答える。

 大介は、今回の合併により、阪神銀行は四大メガバンクに肩を並べ、
帝国製鉄へも食い込んでいくことになる。そうしたら、銭高にも帝国
製鉄の役員に名を連ねて貰う、と言う。


 酒瓶片手に、鉄平の執務室に入ってくる銀平。会社に泊まり込んで
るんですね、といいながら。
 酔っているのか?と問われた銀平は、酔わなければやっていられな
いと答える。
 止めに来たのか?との問いには、自分に鉄平を止める力なんて無い。
先日鉄平は、銀平が大介に愛されていて、うらやましいと言っていた
が、自分には、鉄平に勝てるものなど無い。ただ一つあるとすれば、
それは大介に愛されていたと言うことだけだ、と銀平。
 でも、それだって、銀平の人間性や才能を愛していたのではなく、
自分だけが大介の唯一の息子だから、と言うだけだった。鉄平ならい
つか大介を超えられると思っていた。大介の下で働きながら、いつか
鉄平が大介に勝つことを期待していた。
 それなのになんで爆発事故なんて起きたんだ。鉄平が勝てば、寧子
も二子も、大介から解放されると思ったのに.....と嘆く銀平。
 鉄平は銀平を抱きしめ、まだ自分は大介に負けたわけではない。絶
対勝ってやる、と言う。


 大蔵省 小講堂。
 阪神特殊製鋼と阪神銀行の訴訟の記事を片手に、永田は美馬に、こ
ういうことが起きると、合併はちょっとねぇ.....と言う。
 大同銀行吸収は認められないというのですか!?と焦る美馬に、合
併に賛成しにくくなる場面もあるということ、と永田。

 裁判に勝てばいいのですかと聞く美馬に、勝つのは最低条件。合併
のためには、きれいに勝たなければならない、と言う。


 美馬の報告を聞いた大介は、それはすなわち、阪神銀行の正当性を
世に知らしめるように勝たなければならないということだな、と言う。

 大介は、裁判に関わらない方がいいのでは、と言う大亀に対して、
それでは息子の危機から逃げたと思われてしまう。ここは堂々と大介
自身が受けて立つ。そして阪神銀行の正当性を証明するのだ、と言う。
敬介の肖像画をにらみながら。


 昭和43年10月 第一回 証人尋問
 関係者で満席の傍聴席。原告席に倉石と並んで座っている鉄平。
 被告席に、弁護士と共に着席する大介。
 鉄平と大介はにらみ合う。

 裁判官が入ってきて開廷。

 −− そしてボクと父の法廷での戦いが始まった。


寸  評  なんと、鉄平は大介の企みを明らかにするために、裁判という手
に出たのですね。
 この展開、いやでも、頭の中には、『白い巨塔』がよみがえってし
まいます。やはり、このドラマを半年の放送にしたら、後半を裁判に
当てたのでしょうね。三ヶ月で終わりなので、裁判は2回の放送で片
を付けなければならなくなりました。
 法曹を志したこともある身としては、裁判で決着がつくというのは、
裁判を重視してくれて嬉しいのですが、裁判は必ずしも正義が実現す
るとは限りません。特に、裁判員制度が始まると、パフォーマンスも
大事になります。正しそうに見える方が、勝つということですね。
 このドラマでは、どのように決着するのでしょうか。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 先日、病院の待合室で婦人雑誌をめくっていたら、『華麗な一族』のカルト
のようなページがあり、その中で個人的に一番気になったのは、鉄平の愛車の
ナンバー・プレート。鉄平の住所は神戸なのに、ナンバーの都道府県表記が
『神』になっているとのこと。これでは、『神奈川県』です。神戸なら、『兵
庫県』の『兵』のはず。
 ここからは個人的な感想ですが、あの一族、あんなしょっちゅう東京に行っ
ているけど、家は神戸にしか無いのでしょうか?あれなら、東京別邸があっ方
が、身体が休まるのではないでしょうか。
 また、美馬も一大蔵官僚の身分で、あんなに神戸にしょっちゅう行っている
時間があるのでしょうか。
 不思議です。結局、本社が在郷ではない企業の社長は、あんなに大変なので
しょうか。
 紀香と結婚した陣内が、東京に居を構え、大阪での仕事が多いので、毎日の
ように東京−大阪間を往復しているとありましたが、似たような移動距離なの
でしょうか。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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