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タイトル:Daily Drama Express 2006/11/20 のだめカンタービレ (6)  2006/11/29


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/11/20 (Mon) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.月曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 月曜日の連続ドラマ
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タイトル のだめカンタービレ
局  名 フジ系
放映日時 月曜21時
キャスト 野田恵 (上野樹里)
 千秋真一(玉木宏)
 谷岡肇 (西村雅彦)
 峰龍太郎(瑛  太)
 三木清良(水川あさみ)
 奥山真澄(小出恵介)
 多賀谷彩子(上原美佐)
 大河内守(遠藤雄弥)
 佐久 桜(サ エ コ)
 峰 龍見(伊武雅刀)
 河野けえ子(畑野ひろ子)
 江藤耕造(豊原功補)
 フランツ・シュトレーゼマン(竹中直人)
 石川怜奈(岩佐真悠子)
 田中真紀子(高瀬友規奈)
 玉木圭司(近藤公園)
 橋本洋平(坂本 真)
 鈴木 萌(松岡璃奈子)
 鈴木 薫(松岡恵望子)
 岩井一志(山中崇)
 金城静香(小林きな子)
 井上由貴(深田あき)
 金 井 (小嶌天天)
原  作 二ノ宮知子
脚  本 後藤凜
主題歌  『』

あらすじ Lesson6「さらばSオケ!!涙の解散式&愛の2台ピアノ」

 のだめ(上野樹里)は大学にも行かず自分の部屋でラフマニノフの
ピアノ協奏曲第2番ハ短調を猛練習していた。のだめは何かにとりつ
かれたかの様子で夢の中でも弾き続けていた。すると突然シュトレー
ゼマン(竹中直人)が現れる。

 シュトレーゼマンはのだめの気ままな演奏を面白いとほめるが、穏
やかな口調で「ソレデハ、オーケストラガアワセラレナイ」と注意す
る。のだめは「私もオケと一緒に演奏したい!」と叫ぶが、シュトレ
ーゼマンは不意に深刻な顔つきになると「イマノママデハダメデス。
モットオンガクトショウメンカラムキアワナイト。モットココロカラ
タノシマナイト」と告げる。のだめは「私は楽しんでます!」と心外
な面持ちになるが、シュトレーゼマンは懐中時計を取り出すと「ジカ
ンダ」とつぶやいて立ち去ってしまう。

 千秋(玉木宏)は学園祭後、シュトレーゼマンの豪遊に3日3晩引き
ずりまわされ、気がつくとシュトレーゼマンの宿泊していたホテルで
眠っていた。痛飲で頭痛を覚える千秋にエリーゼ(吉瀬美智子)は気
が変わらないうちにシュトレーゼマンを成田空港へ向かわせたことを
告げる。

 千秋はため息をつき「シュトレーゼマンにお礼を」とエリーゼに伝
える。エリーゼも「あんなに楽しそうに指揮するフランツは久しぶり
に見た」とお礼を言う。こうしてシュトレーゼマンは帰国していった。

 学園祭も終わり、Sオケの4年生は本格的に将来のことを考え始めて
いた。シュトレーゼマンも去り、自然とSオケ解散の空気が流れる。
龍太郎は焦り「俺はまだ終わりにするつもりはないぞ」と割り込む。
桜(サエコ)も「続けたい!」と賛同するが、就職活動に頭がいっぱ
いの4年生は乗り気でない。

 そこへ千秋が通りかかる。学園祭での演奏に感動した龍太郎は千秋
に助力を仰ごうとするが、桜が割り込み、学園祭以来のだめが大学に
来ていないのでどうしているかを千秋に尋ねる。しかし千秋も初耳だ
ったので戸惑いを覚える。ちょうどそのとき千秋の携帯にけえ子(畑
野ひろ子)から電話が入る。

 千秋は裏軒でけえ子と佐久間(及川光博)と会う。けえ子は佐久間
を紹介し、月間クラシックライフに佐久間が千秋のラフマニノフを絶
賛した記事が載ることを伝える。そしてけえ子も佐久間も卒業後どう
して行くのかと興味津々に尋ねてくる。当然海外に留学しシュトレー
ゼマンに師事するのだろう、2人はそう考えていた。

 ところが、千秋は大学院へ進学するつもりだと答えたので、けえ子
も佐久間も愕然となり、海外のコンクールでも入賞間違いなしの才能
を持ちながら日本に残っていったい何をするのかと千秋に考え直させ
ようとする。

 むろん千秋に留学の気持ちはあるが、飛行機も船も乗れないトラウ
マでどうすることもできない。千秋はカッとなり「俺が何しようが勝
手だろ!」と席を立つ。龍見(伊武雅刀)が「クラブハウスサンド
は?」と慌てて尋ねる。千秋は「後で取りに来る」とだけ言って出て
行ってしまう。

 彩子(上原美佐)はホールで声楽の指導を受けていた。しかし教官
が言うには声色は優れているものの表現力が足りないということで、
沙也(井上佳子)を手本にしたらいいと言う。いずれにしても大学院
へ進むならばもっともっとレベルアップする必要があると手厳しく、
彩子は打ちのめされる。

 真澄(小出恵介)は学内の掲示板でプロオーケストラの募集を見て
いたが、ティンパニの募集はなく、険しい表情をしている。そこを通
りかかった清良(水川あさみ)は千秋の進路を知っているかと尋ねる。
真澄は何をしようとしているのか聞くが、清良は詳しいことは決まっ
た後に話すからとだけしか言わない。

 千秋がクラブハウスサンドを取りに来ないので龍見は大学まで届け
に来た。それを見た彩子は自分が届けるといって龍見からクラブハウ
スサンドを受け取る。

 千秋はシックなバーで1人思い悩んでいた。いくら学生オケを指揮
しようと、シュトレーゼマンと共演しようと海外に行けなければ先へ
は進めない……。失意のまま千秋が帰宅すると玄関前で彩子が待って
いた。彩子は頼まれたから仕方なくクラブハウスサンドを届けに来た
のだと嘘をつく。

 そのころのだめは、自分の部屋でひたすらラフマニノフのピアノコ
ン2番を弾き続けていた。その髪はボウボウ、表情は憔悴しきってい
る。

 彩子は学園祭の演奏がすごく良かったとほめるが、千秋はタバコを
吸いながら考え事をしていて生返事しかしない。そんなメランコリッ
クな表情に彩子は改めて惹かれ、「なんか急に遠くへ行っちゃった感
じだな」と寂しそうになる。しかし千秋は彩子も4年間でかなり伸び
た、特に低音がよく出るようになったと話す。彩子は救われる思いに
なり、笑顔になるが、千秋は「でも表現力が乏しくて一本調子、もっ
とその底意地の悪さを前面に出したらよくなんじゃないの?」と続け、
コンビニへ買い物に行ってしまう。デリカシーのかけらもない千秋に
彩子は「そうよ、こういう奴だった!」と悔しがる。

 千秋はのだめの部屋の前を通るとなんだか気になってしまうが、そ
のまま外へと出て行く。彩子は寝室へ行き秀美学園音楽高校時代のア
ルバムを見ながら、千秋は昔からいつも自分より音楽のことを考えて
いた、いっそ自分が音楽を辞めたら千秋とうまくいくのだろうかとた
め息をつく。

 千秋が帰ってくると、彩子の姿はなかった。ところが背後にただな
らぬ気配がする。見るとうつろな山姥みたいな姿ののだめが立ってい
る。驚く千秋にのだめは「先輩、私もオケと一緒に弾きたい!先輩の
弾いてた曲、ずっと練習してたんです!」とヒステリック気味に訴え
てくる。
 しかし千秋はのだめのただならぬ様子よりも、頭が臭さに閉口し、
とりあえず風呂に入らせ、食事をふるまう。しかしのだめは「それよ
りもラフマニノフ弾きたい、弾きたい」と食べようとしないので、大
学へ連れて行くことにする。そのやりとりを寝室のドアから窺ってい
た彩子はのだめに激しい嫉妬を覚える。

 千秋は自分がオケ部分を弾くからピアノ部分を弾いてみろと指示す
る。のだめはしばし無言だったが、おもむろに演奏を始める。導入部、
ピアニッシモのはずが、のだめはフォルテッシモで弾く。さらに第一
主題に入るととてつもなくテンポを速める。しかも音が多く、勝手に
アレンジしている。千秋は一体何の曲を弾いているつもりだと眉をひ
そめるが、こんな速いテンポで弾けるものなのかと驚きを隠せない。

 のだめは千秋の戸惑いを意に介さず、弾き続ける。頭の中には学園
祭で聞いたときのインパクトが焼きついているかのようだった。千秋
はのだめにぴったりとあわせ、その斬新な演奏にしだいに学生たちが
集まってくる。後をつけてきた彩子、たまたま通りかかったハリセン
江藤(豊原功補)も足を止める。江藤はのだめの奔放だが卓越した演
奏に驚愕の表情を浮かべ、釘付けになる。一方彩子は2人の息の合い
ように「もういい、止めて……」と涙を浮かべ立ち去る。

 演奏が終わった後、千秋が帰ろうとのだめに声をかけると、のだめ
は疲れきって心地よさそうに眠っていた。千秋は改めてのだめの力量
のすごさを知り、この先どうしたものかと考える。

 次の日、千秋は協奏曲の教材をのだめに渡し、本格的に勉強するよ
うにと話す。ところが、のだめは「協奏曲はもう弾きました」とあっ
けらかんとしている。千秋は「お前、オケと弾きたいんだろ」と驚く
と、のだめは千秋の伴奏がオケみたいだったので十分満足したとニコ
ニコしている。千秋は「あんなんで満足ってそれでいいのか?」と呆
れる。

 そんなところへ、内定を決めたSオケメンバーが駆けつけてくる。
みなそれぞれの道が決まっていき、Sオケ解散は時間の問題となって
きたことに龍太郎は焦り、千秋にSオケを続けようと持ちかける。だ
が千秋は「そんな仲良しクラブゴメンだ」と拒否する。龍太郎は「指
揮を続けるあてはあんのかよ!」と考え直させようと必死になるが、
かえって千秋の痛いところをつく羽目になり、千秋は不愉快がって立
ち去ってしまう。

 八方塞がりで苛立つ千秋を見て、のだめは回転寿司へ誘う。このと
ころ千秋の様子がおかしかったからと気遣うのだめに、千秋は周囲に
心配をかけていたことにやっと気づく。

 千秋はのだめの将来の進路を聞く。のだめは幼稚園の先生と答える。
千秋は「なんでもっと上を目指さないんだ!」と思わず怒鳴る。が、
途端に自分がのだめの将来を考えるように、けえ子、佐久間、龍太郎
らが自分の将来を気にかけていることを知る。そして、海外に行けな
いことが問題ではなくて、日本に残って何をするのかが決まっていな
いことが問題だと気づく。

 そんなおり、千秋は清良から新しい学生オケを立ち上げようと持ち
かけられる。清良はウィーンへ留学するのを取りやめ、大学院へ進む
ことにしていて、その間自分たちでオケを作ろうとしているのだとい
う。しかもすでに留学先で知り合った優秀な学生たちから内諾を得て
いるという。クラシックライフに取り上げられるほどの千秋が指揮者
として参加するならばもっとメンバーが集まるだろうと清良は言う。

 立ち聞きしていた龍太郎は「俺も入れてくれ!」と真剣な表情で訴
える。千秋は本気と見て取り「なら今度の試験でAオケに入ってみせ
ろ」と条件を出す。龍太郎は快諾する。

 新オーケストラ結成により、Sオケ解散は確定し、4年生の内定祝い
を兼ねて打ち上げが開かれた。カラオケに繰り出した先でのだめは彩
子に出くわす。酔っていたのだめは彩子にまとまりつき「いいにお〜
い」とぐだぐだしている。彩子はのだめのだらしなさが、かえって面
倒見のいい千秋と合ってしまうことに気づく。

 Sオケメンバーはゲーセンに繰り出す。真澄は4年間の思いを千秋に
伝える最後のチャンスと「太鼓の達人」で見事なばちさばきを見せる。
千秋はそのテクニックに感嘆し、真澄を新しいオケのメンバーに迎え
ることを決める。それを見た龍太郎は桜に「明日から死ぬ気で練習し
ろ、必ずAオケに入るぞ」と言う。

 帰り道、千秋は考え込んでいた。Sオケの何人かのメンバーから新
しい学生オケに加えてほしいと頼まれたが、千秋は断った。Sオケは
指揮デビューのチャンスをくれた恩義はあるが、今できうる最高のオ
ーケストラを作るために敢えて非情な態度を取ったのだった。むろん
それに奮起して見返してくれたらという期待はあったが……。

 こうして、それぞれが新しいステージへと進む中、のだめにも転機
が訪れようとしていた。指導教官が谷岡(西村雅彦)から江藤へと変
更になったのである。


寸  評  海外に行けない千秋が選択したのは、大学院進学と新しい学生オ
ーケストラ。プロオケと違って制約がない分だけ自由に活動できます
が、一歩間違えばアマオケと変わりなくなってしまう危険性もありま
す。千秋の目指すオーケストラがどういう形で具現していくのか楽し
みです。指揮者になる千秋に代わっておそらくのだめがピアニストに
なるのでしょう。
 今回はインターミッション(間奏曲)という位置づけの回でもあり
ました。来週から第2部スタートといった感じです。のだめの指導教
官もハリセン江藤に交代、のだめの気ままな演奏スタイルは矯正され
てしまうのでしょうか?その辺も興味津々です。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 「のだめカンタービレ」でクラシックを身近に感じた人も多いと言われてい
ます。私の場合は共同通信社から出ている『大作曲家の生涯』(上・中・下)
です。著者のショーンバーグ氏はNYタイムズの編集委員を務めた方でクラシッ
ク音楽批評には定評がありますが、それよりも偉大な作曲家の人間臭いエピソ
ードが豊富で面白おかしいです。以前コメントしたベートーヴェンの部屋の汚
さもそうですし、ワーグナーの傲慢不遜さ、ブラームスの陰険さとか、眉を潜
めるようなことも多いですが、堅苦しいクラシックに親近感を持ついいきっか
けになったと思っています。(けん)

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発行元:ドラマ研究会
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