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タイトル:Daily Drama Express 2006/06/27 アテンションプリーズ (最終回)  2006/07/20


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/06/27 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル アテンションプリーズ
局  名 フジ系
放映日時 火曜21時
キャスト 美咲洋子(上戸彩)
 桜田信哉(小日向文世)
 三神たまき(真矢みき)
 太宰晋一郎(井上順)
 若村弥生(相武紗季)
 中原翔太(錦戸亮)
 香川麗子(高橋マリ子)
 弘田沙織(上原美佐)
 東野はるか(大友みなみ)
  麻生カオル(笛木優子)
 堤修介 (小泉孝太郎)
 渡辺誠 (小市慢太郎)
 木下朝美(七瀬なつみ)
 若村昭三(浅野和之)
 関山有紀(大塚ちひろ)
原  案 上篠逸雄
脚  本 後藤法子
主題歌  木村カエラ『OH PRETTY WOMAN』

あらすじ  最終話「大空へ!!旅立ちの時」

 弥生(相武紗季)が翔太(錦戸亮)に告白するところを目撃した洋
子(上戸彩)は複雑な胸中だった。

 OJT最終日。いつものように自宅を出る弥生に、昭三(浅野和之)
はどこかそわそわしている。

 洋子は訓練センターへ出社する途中、遅刻しそうになったので急ご
うとする。すると後ろから翔太がやって来て昨日黙って帰った理由を
聞こうとする。洋子は「急にお腹が痛くなったの」と言い訳する。

 訓練センターに着いた洋子は、弥生と有紀(大塚ちひろ)に会う。
弥生はいつも以上にテンションが高く元気なので、洋子は翔太への告
白がうまくいったのだと思い戸惑う。

 この日、洋子は弥生と同じフライトになるが、インストラクターに
はたまき(真矢みき)、カオル(笛木優子)にやり手の長野(石川真
希)と強力3人組が務めることになり、洋子と弥生は辟易する。

 カオルは機内で搭乗客を迎えるが、アフロヘアの怪しげな男を見か
け、洋子たちに注意するようにと声をかける。アフロヘアの男はしき
りに弥生を見ている。

 修介(小泉孝太郎)はパイロットを辞める桜田(小日向文世)に挨
拶に行く。すると桜田は「君はこれから副操縦士になるんだから自分
に自信を持ちなさい」と発破をかける。修介は審査に合格したのだっ
た。そして桜田は今後後進の指導に当たることになっていた。

 洋子はもしやと思い、アフロヘアの男の背後から「ざるそば1枚追
加」と誘導尋問をかける。すると男は「あいよ!」とのってくる。ア
フロの男は弥生を心配して様子を見に来た昭三だった。洋子は昭三に
変な真似をしないでよと注意する。

 すると昭三の通路向かいに座っていた年配の男性が「君、乗客に対
してなんだその態度は!」と怒る。その年配の男性客は「まったく昔
のキャビンアテンダントはもっと優秀だった」と言い出す。この男性
の娘もキャビンアテンダントだった。今は結婚して引退、これから孫
の顔を見に行くのだという。

 自分の娘も馬鹿にされたと思った昭三は「今だって優秀だよ」と突
っかかり、けんかになる。その拍子にアフロのかつらがとれ、昭三で
あることがばれる。弥生は恥ずかしさのあまり奥に引っ込んでしまう。

 修介は翔太に会いに行って副操縦士になったことを報告、自分の操
縦する飛行機の手入れをよろしく頼むと伝える。翔太は「誰が整備す
ると思ってんだよ」とぶっきらぼうに答えつつも「おめでとう」と笑
顔を見せる。

 昭三はトイレの前にいて洋子を呼ぶ。洋子がやれやれという顔でや
ってくると中に入った人がなかなか出てこないのだという。洋子は昭
三を別のトイレに向かわせると、ノックして返事を待つが音沙汰がな
い。やむをえず扉を開くと、先ほどの年配男性が意識を失っていた。

 洋子はすぐさま弥生にたまきたちへの連絡を依頼する一方、救急処
置を始める。連絡を受けた長野は「状況を説明しなさい」と言ってく
る。弥生は動揺してしまうが、洋子が「意識なし。ドクターコールと
AED(=Automated External Defibrillator:自動体外式除細動器)
をお願いします」とフォローする。

 洋子は呼吸と細動がないことを確認すると、ただちに心臓マッサー
ジを施す。弥生は経過記録をとる。そこへAEDを持ったたまきとカオ
ルが到着する。医療関係者の搭乗がないことがわかったため、たまき
はAEDを使う。しかし呼吸は回復しないため、酸素吸入と心臓マッサ
ージを開始する。しかし意識は回復しない。

 たまきは2度目のAEDを施す。洋子は「孫に会いに行くんでしょ、戻
ってきて」と祈りながら見守っているとかすかに指先が動き、年配男
性は意識を回復する。

 こうして洋子は無事最後のOJTを終えた。弥生も有紀も沙織(上原
美佐)もホッと一安心という感じだが、洋子はファストエイドの疲労
でぐったりし「これでやっていけるんだろうか」と不安を覚え、いつ
もの元気がない。

 洋子は弥生、有紀と帰り支度をする。が、今度は弥生が気落ちして
いる。心配する洋子と有紀に弥生は翔太に告白してふられたことを話
す。弥生がいつも以上に元気だったのは強がっていたからだったが、
もう耐え切れず泣きだしてしまう。

 弥生が泣き終わると洋子は「翔太の奴、弥生を振るなんて生意気だ」
と怒ってみせる。が、弥生は「何となく理由はわかるけどさ」と洋子
を見る。

 その夜、弥生が帰宅すると、昭三は1人で酒を飲んでいた。弥生が
今日のフライトのことを責めると、昭三は「ついこの間まで学生だっ
たのに、すっかりキャビンアテンダントになっちまいやがって」と寂
しそうな顔をする。弥生は「しょうがない、おつまみ作ってあげるよ」
と笑顔になる。

 翌日、訓練生全員は緊張の面持ちでOJTの審査結果の報告を待つ。
そこへ太宰(井上順)とたまきがやってくる。太宰は「最終審査の結
果ですが、全員合格です!」と発表する。こうして洋子たちは正式に
キャビンアテンダントとなった。

 訓練生1人1人がたまきに訓練生バッチを返していく。洋子は「三神
教官のことが嫌いでした。大嫌いでした。でも……三神教官がいなけ
れば今私はここにいません。たくさんしかっていただいてありがとう
ございました。どんなマニュアルよりも三神教官が一番の教えでした」
と頭を下げる。たまきは目にうっすら涙を浮かべながら「早く席に戻
りなさい」と静かに言う。

 太宰は訓練部に戻るとたまきと朝美(七瀬なつみ)に「実はね、美
咲さんを採用するのを押したのは僕なんですよ。美咲さんには新しい
キャビンアテンダントになってほしいんです」と打ち明ける。

 洋子は1人モックアップへやってくる。そこへたまきが現れる。洋
子は「やっていけますかね。もしまた昨日みたいなことがあったら
1人でやらなくちゃいけないんですよね」と迷いを見せる。するとた
まきは「空には仲間がいます。1人では不安でも仲間がいれば自信が
持てます。しっかりしなさい。最初のころのふてぶてしかった美咲さ
んはどうしました」と叱咤する。

 洋子は「あのころは若かったというか」と頭をかくが、たまきは
「嫌いじゃありませんよ、あなたのもとから持っている良いところも
大事にしてください」と伝える。洋子は笑顔になり自信を取り戻す。

 その夜洋子は翔太に会い、「私さ世界一のキャビンアテンダントに
なる」と宣言する。翔太は「お前がか?」と苦笑するが、洋子は「今
までこんなに本気になれたことはなかったんだ」と不満顔になる。し
かし「空には仲間がいる。そして地上にも。この先5年10年とたって
途中で挫けそうになったらまた空に連れて行ってくれよな」と笑顔を
見せる。洋子は翔太とともにラーメンを食べに行く。

 翌日、訓練生たちの謝恩会が開かれる。和やかなムードの中、桜田
はたまきに「これからは同じ教官ですね」と挨拶しつつ「もうワント
ライさせてくれませんか、ボーリング」と小声でささやく。たまきは
周囲を気にしつつ「いいですよ」と答える。

 洋子、弥生、有紀、沙織たちがぞろぞろと舞台裏へと移動していく
ので朝美は「何か企んでんじゃ」と心配になる。

 洋子たちは「今までありがとうございました。でもー!このままで
は終わりません。最後まで飛ばして行っちゃいますよ!」と行って舞
台裏からスクリーンを破って登場し、舞台はバンドのライブに様変わ
りする。「美咲洋子と愉快な仲間たちから感謝の気持ちをこめて、
Go!」と洋子たちは「プリティウーマン」のロックバージョンを演奏
し始める。たまきは「まったく」と頭が痛い様子ながらも微笑ましそ
うに舞台を見る。

 1年後。洋子が出社してくると、背後から「訓練センターってどっ
ちですか!」と大慌てで走ってくる女の子が来る。その女の子は髪は
ボサボサ、服装はラフなものと1年前の洋子を思わせる。洋子は唖然
としつつも「この道をまっすぐ行っていただいて、角を左にお曲がり
ください」と丁寧に答える。その女の子は「どーも!」とバタバタ走
っていく。洋子はその後姿を見つめながら「がんばれよ」とエールを
送る。(終わり)


寸  評  ラストとしては、持ち前の気風のよさと訓練で身につけたキャビ
ンアテンダントらしい態度を併せ持つ姿に落ち着きました。しかしそ
れは新しいというより折衷的な感じを受けました。予想の範囲内のラ
ストです。女の中の女のキャビンアテンダントという職業にもっとも
遠い洋子が飛び込んでいくという設定がうまく機能しなかったかなあ
という気がします。以前も書きましたが、現在は極めて高い職業倫理
を求められていますので、破壊の後に創造するところまで見せないと
新しくなりません。洋子は既存のキャビンアテンダント像を破壊して
いましたが、新しい像を作るまでに至らず、それは今後の成長に期待
するに止まっています。しかしその期待も洋子自身が翔太に10年後も
へこんでいたら空に連れてってと言っているあたり、失敗しつつも一
生懸命頑張っているというところまでで何か新しいことをやってくれ
るという予感はありませんでした。
 もしかしたら機内トラブル時に赤ちゃんの誕生日を祝って歌ったあ
たりがそうだったのかもしれませんが、さほど新しさを思わせてはく
れなかったような気がします。
 それよりも、第1話に出ていたバンド仲間たちをもう一度登場させ
てほしかったなと思いました。いかに洋子が見違えるほど成長したが
印象付けてくれることだと思います。新しいキャビンアテンダント像
を示すのは難しいテーマですので、せめて別人になったかのような洋
子を印象付けるというシーンがあっても良かったかなと思います。

執 筆 者 ケン()

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2. 編集後記
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 キャビンアテンダントは今どういう職業として見られているのだろうかとふ
と思いました。かつては憧れの職業のひとつだったと思いますが、バブル崩壊
後の人員整理の中で一時期正採用が止まり、契約社員的な雇用になったという
話があったような覚えがあります。そのときキャビンアテンダントが重労働で
重い荷物を運んで腰を痛めたりすることもある大変な仕事なのに、低賃金に抑
えられるのは割に合わないといったようなことがクローズアップされていて、
キャビンアテンダントに対するイメージも変わったような気がします。(ケン)

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