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タイトル:Daily Drama Express 2006/04/25 ブスの瞳に恋してる (3)  2006/07/20


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/04/25 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル ブスの瞳に恋してる
局  名 フジ系
放映日時 火曜22時
キャスト 山口おさむ(稲垣吾郎)
 太田美幸(村上知子)
 竹田武 (大森南朋)
 小田島彬(船越英一郎)
 藤原美也子(井川遥)
 蛯原友里(蛯原友里)
 佐々木翔子(MEGUMI)
 里中花子(室井滋)
 清水浩太(加藤成亮)
原  案 鈴木おさむ
脚  本 マギー
主題歌  『』

あらすじ [それは運命の出会いだった。彼女は、天性の才能を秘めたお笑い
のダイヤモンド。しかし当の本人は、バラエティー嫌いの女優志望。
断っておくが、彼女に対してはお笑いの才能への関心しかない。僕を
どう思っているかは特に興味がない]

 おさむ(稲垣吾郎)への恋心に気づいてしまった美幸(村上知子)
は、バイト先の『どすこいラーメン』でも、ぼんやりして仕事に身が
入らない。今日の“ブス格言”は【恋するブスは美しい】。花子(室
井滋)は、恋煩いではないかと指摘。美幸は必死で否定するが、常連
客の日野庸仁(本人)に空のどんぶりを出してしまったり、失敗ばか
り。
 そこへ、おさむが構成を担当するバラエティー番組『ズバット×ズ
バット』から出前の注文が入る。期待と不安の中、配達に行く美幸。
だがおさむは不在で、落胆した美幸は、声をかける後輩作家の松本
(忍成修吾)やプロデューサーの竹田(大森南朋)を無視し、肩を落
として出て行く。

 同居人の翔子(MEGUMI)と弥生(滝沢沙織)は、美幸の恋の行方に
興味津々。“何よりも笑いが好きな人”なら、笑わせれば振り向いて
くれるのでは、と弥生は言うが、美幸は、「笑われたくないの。好き
な人にはなおさら」とうつむく。
 二人は、美幸の恋を応援すると宣言。“美幸のドキドキデート大作
戦”を立ち上げる。大盛り上がりの二人に対し、及び腰気味の美幸。
まずは、ウルウルした瞳で見つめ気持ちを伝える“ウルウル大作戦”。
美幸は、翔子の見本を真似て必死で練習する。

 おさむを呼び出した斎藤(相島一之)は、ゴールデンウィークイベ
ント“ハチハチフェスタ”のプロデューサーを頼まれたと言う。笑い
が止まらない斎藤は、呆れるおさむに、ファッションデザイナー、ザ
ビエル・ガブリエルの来日ショーの構成を頼む。まったく興味のない
おさむだが、家族連れが楽しめるようなショーにしたいと頼み込まれ、
渋々引き受ける羽目になってしまう。
 出前を届けに来た美幸は、そんなおさむの姿を目撃。待ち伏せして、
“ウルウル大作戦”を実行してみる。だが、「目痛そうだけど」と心
配される始末。
 おさむは、美幸にガブリエルを知っているかと聞いてみるが、美幸
も「お笑いコンビですか?」おさむは「正解」と答えて立ち去ってし
まい、もう少し話したかった美幸は、ため息をつく。「作戦、失敗…」

「知ってる知ってる。チョー有名だよ」おさむと付き合っているモデ
ルの友美(蛯原友里)は、彼のショーの構成を頼まれたと言うと、大
喜び。友美も出演すると聞いたおさむは「じゃあ、頑張っちゃおうか
な」と顔を緩める。

 自宅で作戦会議をする美幸たち。彼女はいないのかという翔子の疑
問に、美幸は、彼女がいないからと言ってパーティーに誘われたから、
いないと思うと答える。
「第二弾は、大胆にいきます!」と次なる作戦を説明する弥生。名づ
けて“ラブラブマッサージ大作戦”。さりげなく手を取ったり、肩を
もんだりしてスキンシップを図る作戦らしい。見本を示しながら力強
く励ます二人だが、美幸は単に気持ちよさそうで…。

 書店で、周囲の奇異の視線を集めながら、ファッション雑誌を買い
集めるおさむ。
 松本や竹田と『どすこいラーメン』で雑誌を広げるが、イメージが
湧かない。「おさむがオモシロイと思うことなら何やったっていいん
じゃないのか。じゃなきゃおまえがやる意味ないだろ」という竹田の
言葉にふっきれ、おさむの瞳に力がこもる。
 一方美幸は、何とかおさむの肩に触れようと後ろに回るが、タイミ
ングがつかめずに失敗し、唇をかむ。

 閉店後、元気がないのを心配した花子は、美幸にビールを出す。ブ
タの人形の前には、亡き夫の分のグラスも。美幸は、花子から夫に告
白したのだと聞いて、そのときの言葉を尋ねる。「忘れちゃったよ。
何度も何度もコクったからねぇ。アタシみたいなのは、黙ってたって
ダメなんだよ。だからしつこく何回も言ったの」「返事は?」「やっ
ともらえた返事が、プロポーズの言葉。突然で、うれしいかどうかも
わかんなかったよ」花子は「恋とラーメンは、熱いうちにいかないと、
のびちゃうよ!」と激励する。

 美幸が帰宅すると、翔子と弥生が待ちかねたように出迎える。デー
トにも誘えなかったし、マッサージもできなかったと言うと、二人は、
なぜもっと積極的にアプローチしないのかと憤慨。だが美幸は、「で
きないよ! 慣れてないし、不器用だし自信もないし…」とうつむき、
笑われたらどうしようと思って臆病になっててしまうのだと打ち明け
る。
 中学時代、好きになった同級生に初めて告白した美幸。呼び出して
手紙を渡したのだが、相手は「キモイ」と言って目の前で破り捨て、
覗いていた友人たちは、美幸をはやしたててバケツの水を浴びせたと
いうのだ。話を聞いて落ち込んでしまった翔子と弥生。そこに、いつ
ものラジオ番組から、DJのジューシー中島(中島ヒロト)が語りかけ
る。
「スカイダイビングをやると人生観が変わるっていうけど、これって
恋にも言えることだよね。飛ぶ前はすごく怖いけど、飛んでしまえば
世界が変わる。どこに着地するかなんて問題じゃない。飛ぶことさえ
できれば、君の前には新しい世界が開かれる。一つの勇気で、世界は
変わる」
 神妙な顔で聞く3人。「こいつ、いいこと言うじゃん」「美幸、飛
ぼう!」「過去の思い出を忘れさせるのも、“飛ぶ勇気”なんじゃな
い?」明るさを取り戻した翔子と弥生に励まされ、美幸は立ち上がる。
「美幸、飛びます!」

 その頃、おさむは自宅で、ファッションショーのビデオを見ながら
構想を練っていた。
 翌日、自信に満ちた表情で重役会議のプレゼンに向かうおさむ。傍
らには斉藤。
「キャラクターの着ぐるみがモデルさんたちと一緒にウォークする。
これは、今までにないショーとなります」斉藤は満足そうにうなずく。
「たとえばプロレスの入場テーマにのってモデルさんたちが登場する。
照明も派手にして、エンターテインメント性を重視します」
 だが、重役たちは、「そんなふざけたショーのためにガブリエルさ
んをお呼びしたわけではない!」と一蹴。それを聞いて斎藤も手のひ
らを返したようになる。
 ラウンジでため息をつくおさむに、職人気質のプロデューサー・上
島(松重豊)が声をかける。先ほどのいきさつを話し、「やりたいこ
とができないなら、辞めちゃったほうがいいんですよね」と言うおさ
むに、上島は「オレならやるけどな」
「俺が芸人さんをリスペクトするのは、板の上で戦ってるからだ。投
げっぱなしの俺たちとは違う。つまらなければ寝る、帰る。そんな客
の前で勝負できる機会があるなら、俺は喜んでやるよ。それに、一度
否定されたぐらいであきらめるような作家とは、俺は仕事したくない」
かすかに微笑んで、上島は立ち去る。おさむは、「ありがとうござい
ます」と彼の後姿に頭を下げる。おさむの瞳に、ふたたび力が宿る。

 テレビ局の玄関で、待ち伏せする美幸。デートに誘おうと、いろい
ろな誘い文句を練習していると、おさむがやってくる。意を決して歩
み寄り、何度も口ごもりながらも「食事に行きませんか」とやっと口
にする美幸。だが、思わず「みんなで」と付け加えてしまい、同居人
が誘ってほしいと言うから…と言い訳の言葉を並べる。
 おさむはごく普通にOKし、「じゃあ俺も二人誘うから」美幸は、礼
を言って立ち去り、ひそかにガッツポーズを決める。

「それって合コンってことですよね」「今後の展開を考えると、出と
いて損はないよな」おさむに誘われた竹田と松本は、大乗り気。あく
までスカウトのことを考えているおさむに対し、二人は合コン自体に
テンションが上がる。だが、スタッフの一恵(矢松亜由美)は、「合
コンって、“幹事MAX”って言葉があるんですよ」と笑う。幹事がい
ちばんきれいな可能性が高いという法則。…おさむたちの想像では、
美幸の両脇に、お笑い芸人のB2(黒沢宗子・久保田磨希)が。「め
ちゃめちゃオモシロそうじゃないですか!!」と大喜びの松本に同意し
ながらも、微妙に落胆している竹田…。
 一方、弥生と翔子も合コンの話を聞く。大喜びではしゃぐ弥生に、
「美幸のためでしょ」と翔子が釘を刺す。作戦は、“ドキドキ合コン
大作戦”に変更。「私たちは引き立て役を全うするからね」と励ます
翔子。

 そして合コン当日。翔子は弥生の派手すぎる格好をとがめるが、上
着を脱ぐとキャミソールで、「もっとダメ!!」二人をよそに、ガチガ
チに緊張している美幸。「あっ、来た!」
「どの人?」「真ん中の人」「えー超イケメンじゃん!?」とこっそり
話し合う。
 おさむたちの側も、「二人超カワイくないですか!?」「なんか違う
テンション上がってきちゃったよ」と、松本と竹田が大喜びしている。

 翔子と弥生は、懸命に美幸とおさむの共通点を探し、話題を盛り上
げる。やがて、翔子は竹田と、弥生は松本とツーショットに。翔子は
竹田の仕事の話に感激し、弥生は松本とプロレス談義に花を咲かせる
が、おさむと美幸の会話は今ひとつ弾まない。
 翔子の合図で、3人は“トイレ会議”に立ち、おさむは、「何普通
に楽しんでるんですか!?」と松本と竹田に突っ込む。スカウトのチャ
ンスなのに、とおさむに言われても、「だってめちゃタイプなんだも
ん」と松本はヘラヘラ。竹田もあわてて松本を責めるが、人のことは
言えない、とおさむの目は語っている。
 一方、美幸たちのトイレ会議では、翔子が「弥生ネエ、本気で盛り
上がってたでしょ! 美幸、少しは話せた?」「ダメ。みんなに見ら
れてると恥ずかしくて…」「じゃあココは切り上げるか」残念そうな
弥生を一喝する翔子。

 席に戻ると、翔子は竹田を飲みに、弥生は松本をカラオケに誘い、
竹田も松本も二つ返事でOK。残されたおさむと美幸は、店を出て並ん
で歩く。
 おさむは、美幸を自分の手がけるファッションショーに誘う。「フ
ァッションに興味のないおばちゃんや子どもたちを、笑いの力でひき
つけたいんだ。みんなの笑い声の中に俺がいる、そういったショーに
したいんだよね」と目を輝かせて語るおさむ。「ほんとに笑いが大好
きなんですね。私にはそれがまだわかりません。この先ずっと、わか
らないかも…」
 その時、おさむはブティックのショーウィンドウに目を留める。手
をつないだ親子のマネキン。「その手があるか!」とつぶやき、夢中
でウィンドウを見つめるおさむ。「すっげーこと思いついちゃった。
期待してて! 最後に俺が、サプライズを用意するから」と言い残し、
ダッシュで立ち去ってしまう。

「翔子って呼んでもいいかな」かなりその気になっている竹田に、翔
子は、美幸がおさむに本気で恋していることを打ち明ける。竹田は、
おさむは美幸を笑いの素材として気に入っているだけで、ちゃんと彼
女がいるのだと告げる。「誰かは言えないけど、みんなが知ってると
ってもキレイな子だよ」

 カラオケの余韻も冷めやらぬ弥生が帰宅すると、すでに美幸と翔子
は帰っていた。美幸が、おさむとにファッションショーに誘われたと
言うと、弥生は大喜び。だが、翔子は、盛り上がる二人の輪に入って
いけない。

 保育園で遊ぶ子どもたちを観察したり、ブティックで片っ端から洋
服を見たりして、ファッションショーの仕事に打ち込むおさむ。一方、
美幸は上機嫌で働き、今日も「ズバズバ」の現場に出前にやってくる。
竹田は、そんな美幸を複雑な思いで見つめる。
 美幸のバイト仲間の浩太は、そんな美幸に「笑ってるほうがステキ
ですよ」と言う。

 そんな時、美幸は所属事務所の社長・井之頭(佐藤二朗)に呼び出
される。レストランに出向くと、そこにはお笑い芸人のB2が。「何で
も食べていいよ」と言われるが、美幸は仕事の話だからと断り、仕方
なく後輩のB2もメニューを置く。だが、井之頭がコーヒーを注文し
ようとすると、「…それとボロネーゼひとつ」「って食うのかよっ」
とB2の二人は思わずツッコんでしまう。そんなやりとりに井之頭は
大喜びで、女芸人のコンテスト“W-1グランプリ”に3人で出てみな
いかと提案する。美幸は「なんで大勢に笑われなきゃいけないんです
か!?」と憤慨し、「私がオモシロイのは、見た目だけです。何にもで
きません!」と言って立ち去ろうとする。だが、出て行く美幸のしぐ
さは相変わらず笑いを誘い、井之頭は残念そうに「何もしなくてもオ
モシロイんだもんな…」とつぶやく。

 自宅でパソコンに向かうおさむ。[静まり返った部屋の中で、時計
の音だけが聞こえていた。僕の部屋にずっと置いてある目覚まし時計]
 回想。鳴り響く電話に目が覚めると、美也子(井川遥)からのモー
ニングコール。翌日、おさむはそのことに感謝し、「これからもずっ
とモーニングコールしてほしいな」「それってプロポーズ?」美也子
は、時計店のワゴンに駆け寄り、「買ってあげる」と目覚まし時計を
差し出す。「私がいなくなったら困るでしょ」「そりゃ困るけど、あ
りえないでしょ」
[彼女はその言葉どおり、その後、僕の前からいなくなった]
 ある日、おさむが息せき切って部屋に駆け込むと、美也子のカップ
や洋服がすべて消えうせていた。呆然と立ちつくすおさむ。
[目覚まし時計をひとつだけ残して。彼女との時間は止まってしまっ
た。でも、僕はいまだ、この時計がないと起きられない]

 ファッションショー前日、再びプレゼンに臨むおさむ。
「モデルたちが子どもを連れて歩く。今回のテーマのひとつである、
家族を表現しながら、美しい洋服を見せるだけじゃない、楽しいステ
ージが展開できることと思います」ガブリエル(Tomy Crosbie)や重
役たちの反応も上々で、斎藤も上機嫌。
 おさむは、最後に自分でサプライズの衣装を用意したいと願い出る。
「それがないと、今回のテーマは完結しないのです」斎藤や重役たち
が相手にしないなか、ガブリエルは、コンセプトは「Smile, family 
and beginning of beauty」だと言うおさむに賛同する。
 おさむはその足で衣装室に駆け込み、衣装係にメモを渡して、明日
までに用意してほしいと頼む。「朝イチに取りに来い」という返事に、
おさむの顔が輝く。

 その頃美幸は、翌日のために気合を入れて洋服を選んでいた。弥生
は、美幸を気遣って自分は行かないといい、内心複雑な翔子も同意。
そこに、妹の絵里(大沢あかね)が電話が入り、明日東京に遊びに行
くから案内してほしい、と強引に頼み込まれてしまう。

 おさむの部屋にやって来た友美は、ガブリエルに認められるなんて!
と大喜びで、自分がサプライズの衣装を着たいと言う。おさむも料理
をしながら、待ちきれない様子。

 そして当日。衣装室に駆け込んだおさむは、用意された衣装に大満
足。モデルたちに挨拶し、自分の用意した衣装を誰かに着てもらいた
いと話す。そこには友美もいる。
 だが、その衣装を見るなり、モデルたちは静まり返ってしまう。お
さむはあわてて説明しようとするが、モデルたちは呆れて出て行き、
友美もうつむきかげんで立ち去る。

 会場に着いた美幸を待っていたのは、群馬の家族だった。母・さと
子(高橋ひとみ)は「だって、“家族で行こう、ハチハチフェスタ”
でしょ」と微笑み、父・義男(渡辺哲)は「ファッションに興味があ
っただけだ」と土産を手渡す。
 会場へ向かうと、竹田と松本が現れる。「それ、おさむに差し入
れ?」と聞かれ、思わず父の土産を手渡してしまう美幸に、ピクリと
する義男。バックステージに案内すると言う二人に、ミーハーな絵里
は大感激するが、義男は「軽薄な連中だ」と不機嫌。

「これ以上何もしないでくれよ」とおさむに釘を刺す斎藤。
 そこへ、美幸とその家族が竹田に案内されてやってくる。美幸は、
落ち込んだ表情のおさむと、「所詮お笑いだもん」「だから素人の人
はヤなのよ」と通り過ぎるモデルたちを目にし、不安になる。そんな
美幸に、竹田は「あいつの衣装、誰も着てくれないみたい」と打ち明
ける。

 上島がやってきて、席に着く。ため息をつくおさむ。
 ついにステージが始まり、友美が少年と手をつないで出てくる。客
席の反応は上々。美幸や家族も、目を輝かせてステージに見入る。一
人、暗い表情のおさむ。
 だが、だんだん拍手が小さくなり、観客は退屈そうになってくる。
徐々に私語が増え、席を立つ人もちらほら。うつむくおさむを見やる
美幸の脳裏に、興奮ぎみのおさむの姿、モデルたちの冷たい言葉がよ
みがえる。美幸は、ある決意を胸に、席を立つ。
 一方、うつむいたまま会場を出ようとするおさむ。客席の上島と目
が合い、深々と頭を下げる。何か言いたげな表情の上島。だが、おさ
むは会場を出て行く。
 そこに、自転車のベルが聞こえ、おさむはあわてて会場に戻る。ス
テージには、オバチャン服を身にまとい、買い物袋を満載した三輪自
転車にまたがった美幸がいた。義男は開いた口がふさがらない。客席
は大ウケ。腰を振ってオバチャンウォークする美幸の姿に、離席した
観客たちも戻ってくる。「これがやりたかったんだ…」
 美幸の足元に、子どもたちが駆け寄る。上島の拍手を合図に、ステ
ージは大きな拍手に包まれる。

 ステージ終了後、斎藤は、自分も大笑いしていたことを棚に上げて、
おさむを責める。だが、ガブリエルはおさむの意図を汲み取り、賛辞
を贈る。
「僕のテーマは、笑いと家族、そして美の原点でした。美の原点とは
何か、僕がたどりついたのは、母親でした。子どもを連れて歩いても
らったのは、モデルさんたちをお母さんに見せたかったんです。誰で
も幼い頃は、自分の母親がいちばん美しい、それが原点だったはずで
す。だから最後に、日本の母親をデフォルメしたあの衣装を出したか
ったんです」
 友美はうなだれる。ガブリエルは、「すぐにわかったよ。だって彼
女は僕の母親にそっくりだったからね!」と大笑い。「彼女があの衣
装を着てくれたおかげで完成したんです。彼女の持つ笑いの力が、会
場のみんなを笑わせたんです」ガブリエルは、おさむと力強く握手し、
「あの“トップモデル”に、僕からもお礼を言っておいてくれ」とさ
さやく。駆け出すおさむ。

 ロビーには、義男に怒鳴られ、謝る美幸の姿。
[このとき、僕はご機嫌すぎて気づかなかった。新しい時計の針は、
もう、動き始めていたことを]


寸  評  今回のキモは、やっぱり合コンですかね。あまり合コン経験のな
い私は、「合コン生態学」みたいなものが垣間見えておもしろかった
です。
 しかし、ファッションショーの「あの衣装」ですべてが大成功に終
わってしまう展開はいただけないかな。じゃあ、最後はおもしろかっ
たとして、あの真ん中の退屈そ〜な時間はどうなの!? 最初から最後
まで観客を飽きさせずに惹きつけて、初めて大成功じゃないの!?って
ね。
 斎藤役の相島一之、ベタな小者っぷりが毎回笑えます。いい味だし
てるなぁ。

執 筆 者 Nami(nami_s1976@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 春ドラも次々と最終回を迎えてますね(いつも配信遅くてスミマセン)。皆
さんのヒットはありましたか? 私は、「弁護士のくず」と、この「ブス恋」
がベストかなぁ。「トップキャスター」も、ベタですがおもしろかったです。
大筋の意外性とかよりも、ディーテイルをどう見せるかのほうに惹かれるほう
なんで。もちろん、両方よければ最高なのですが…。
 もうすぐ3歳の娘は、「ギャルサー」のパラパラを熱心に踊ってました。あ
と1クール続いたらマスターしたかも(そんなに観たくないって!!)「西遊記」
に続く大ヒットですね。あの時は、毎週マラカス持って腰を振ってました。け
しかけたのは私ですが。未だに、慎吾くんがテレビに出てると、「あっ、ゴク
ウだっ!」と叫んでます。(Nami)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv/
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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