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タイトル:Daily Drama Express 2006/05/12 てるてるあした (5)  2006/06/01


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/05/12 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル てるてるあした
局  名 テレビ朝日系
放映日時 金曜23時15分
キャスト 水野サヤ(木村多江)
 雨宮照代(黒川智花)
 溝口エリカ(さくら)
 松本陽太(金子昇)
 鈴木久代(草笛光子)
 沢井やす子(福田麻由子)
 末広大八(ブラザートム)
 山田偉子(高部あい)
原作  加納朋子
脚本  成井豊
主題歌  平川地一丁目『運命の向こう』

あらすじ 第5話

 雨宮照代(黒川智花)は高校2年生で16歳、父・信夫(福本伸一)
と母・慶子(荻野目慶子)との三人家族。父の借金の額が1億円にも
膨れ上がり、一家は夜逃げをすることになった。照代は遠い親戚の鈴
木久代(草笛光子)の元に預けられた。

 水野サヤ(木村多江)は照代と同じ日に、久代の営む下宿屋・笹乃
館に息子・祐介(関根航)とやってきた。

 照代は笹乃館で沢井やす子(福田麻由子)という少女の幽霊に出会
う。サヤは笹乃館の住人・松本陽太(金子昇)に一瞬乗り移った亡き
夫の幽霊に会う。

 朝、台所でおにぎりを作っていた照代は久代から前に通っていた高
校へ行き退学手続きをしてくるようにと言われる。父も母も北海度で
は退学届けも出せない、照代が佐々良高校への転入を考えた時に、す
んなりとことが運ぶようにという配慮である。

 照代が出かけた後、三婆(久代、林夏江(大森暁美)、手嶋珠子
(冨士眞奈美)が集まって、照代が市場で働き始めてから1週間にな
ると噂話をしている。

 仕事を終えた照代は、自転車に買い物した荷物やもらった野菜の箱
を積んで商店街を歩いている。山田偉子(高部あい)と偶然会い、今
度東京に行って退学届けを出して来るという話をする。

 照代の部屋。照代が部屋に入ると、やす子がいる。部屋の中は荒ら
されており、やす子が書いた「お母さんの絵」が置いてある。「お母
さんの絵」といっても、四角い箱が書いてある絵だ。

 インドとネパールを回っていたリサイクル・ショップ「末広屋」の
店主・末広大八(ブラザー・トム)が久代を訪ねて来る。大八も久代
の教え子だ。

 祐介宛に、亡くなった夫・俊彦の父から大きな荷物が4つ届く。す
べて祐介へのプレゼントだ。玄関に受け取りに行くと、玄関に靴が散
乱している。

 溝口エリカ(さくら)が来た30分前には玄関に靴は散乱していな
かったというので、一体誰の仕業だろうか?

 照代は久代にやす子の絵を見せるが、久代は「私は知らないよ」と
やす子の母の絵がなぜ四角い箱なのか?心当たりがないようだ。

 照代の部屋。照代がやす子の絵を見ていると、いつの間にかやす子
が立っている。照代がやす子が靴を散らかしたのか?と聞くと、やす
子は「大嫌い」と言って部屋を出て行く。照代がやす子の後を追いか
ける。

 照代が台所に行くとやす子の姿はなく、サヤがいて「良かったら一
緒にココア飲まない?」と誘われる。

 照代はサヤに、やす子に部屋を荒らされたこと、やす子は自分を部
屋から追い出したいために、靴を散らかしたのだろうか?と話す。

 サヤは照代の話を聞いてくれるが、サヤが優しいから照代の話を聞
いてくれるだけで、本当はやす子の幽霊の話など信じていないのでは?
と疑う。

 サヤは、自分も夫の幽霊に会って話す人ができ、困った時に助けて
くれたと話す。それを聞いた照代は「それって自慢ですか?」と反発
する。

 照代はサヤがみんなから心配されて好かれていることに嫉妬してい
るし、いつまでも素直になれない自分が腹立たしく感じ、サヤにつっ
けんどんに当たってしまう。

 照代の部屋。照代はサヤにきつく当たってしまい自己嫌悪で眠れな
い。そこへ「てるてるあした。あのこはただかなしいだけ」という宛
先不明のメールが届く。それを見た照代は、「悲しいのはこっちだつ
うの」と余計に腹を立てる。

 佐々良市場。照代は給料をもらい上機嫌。

 照代が帰宅し、玄関に入ると靴が散らかっている。その時、祐介宛
に祖父から腕時計が届く。

 応接間。サヤは夫の父に「直接返してきます」と話す。久代は、照
代が退学届けを出しに行かなくてはいけないので、照代にサヤと一緒
に行くように指示する。

 サヤの部屋。「私は大丈夫。あしたは祐介のそばにいてあげて」と
姿は見えないが、夫の幽霊に話しかける。

 次の日。佐々良駅。ホームで電車を待つサヤと照代の傍らには、な
ぜか松本陽太(金子昇)の姿もあった。陽太はお客さんの用事で東京
に行くと説明する。

 東京に着いた3人は、待ち合わせ時間を決めて別れる。

 照代の通っていた女子高。照代は先生から思いがけないことを聞く。
母・慶子が今朝退学届けを出し、納めていた学費の返金分をもらって
いったというのだ。

 先生は、成績優秀な照代が両親の負債によって進学の道が閉ざされ
てしまったことを残念がる。

 サヤは義父の顧問弁護士・中津川(鈴木浩介)に会いに行く。サヤ
は中津川に義父が送ってきた腕時計を返すように頼む。中津川はサヤ
に社長からの援助は一切受け取らないつもりかと確認する。サヤは援
助を断る。

 照代は、家族でよく行ったレストラン前で慶子を見つける。照代は
慌てて追いかけるが、慶子はタクシーに乗ってどこかに行ってしまう。

 照代は家族で住んでいたマンションに行ってみる。家財は運び出さ
れ、ゴミが散乱している。浴室に散らばった3本の歯ブラシを手に取
った照代は、浴室で座り込んで泣く。

 待ち合わせ時間になっても帰ってこない照代を心配するサヤと陽太。
サヤたちは佐々良行きの終電の時間まで待つが照代は来なかった。

 いつの間にか部屋で眠ってしまった照代。部屋にサヤから電話が入
り照代は目が覚める。照代を心配したサヤが久代から照代のマンショ
ンの場所と電話番号を聞いたのだ。

 サヤと陽太がマンションにやって来る。電車がないので、朝までこ
こで過ごすことになる。

 サヤが弁当を買いにマンションのエントランスに出ると、こそこそ
と逃げるように出て行く慶子を見つける。サヤは、慶子が照代の親で
はないかと思い引き止める。

 サヤは慶子に、部屋には照代がいるので一緒に行こうと誘うが、慶
子は拒否する。サヤは、慶子にそれでも母親ですかと怒るが、慶子は
悪びれた様子もない。

 サヤが弁当を買って買えると、照代は落ち込んでおり、食事もとろ
うとしない。陽太は見張りがいないとまずいから外で食べると言って
出て行く。

 サヤは照代が佐々良に帰らないのではないか?と心配になる。照代
はサヤの心配をよそに「サヤさんには関係ないでしょ。私なんかいな
くなった方がいいですよ。そうしたら久代さんも喜ぶし」と言う。サ
ヤは思わず照代の頬を叩く。

 サヤは照代に「簡単に言わないで。いなくなるなんて絶対に許さな
いから、そんなこと」と言うと照代が「なんでよ」と尋ねる。サヤは
「あなたが好きだからよ」と言う。

 サヤは子どもの頃に母を亡くし、父は高校に入ってすぐに亡くなっ
た、主人の最期もあっけなかった、だから好きな人が目の前からいな
くなるのが我慢できないのだと言う。

 照代はサヤに反発し、「そんなのサヤさんの勝手じゃない」と言う。
サヤは照代に「あなたがどこにいても必ず見つける。笹乃館に連れて
帰る」と言って泣いている。サヤは照代に「明日は帰るんだからね。
わかった」と言い聞かせる。

 照代は「帰らないって決めてた訳じゃない。待ってたの、母さんを。
学校行ったらお母さんが来たって聞かされて。その後で似てる人を街
で見つけて必死で追いかけたけど追いつけなくて」と言って泣く。そ
んな照代をサヤは抱きしめる。

 サヤは「大丈夫よ。また会えるわよ」と照代を励まし、二人で泣い
ている。

 次の日の笹乃館。久代が三人の帰りを待っている。

 祐介が玄関で下駄箱から靴を出して遊んでいる。訪ねて来た大八が
それを見つける。靴を散らかしていたのは祐介だった。大八は久代に
「怒らないでやって下さい。探してるんです、父親の靴。サヤさんが
言ってたんです。祐介毎朝父親の靴を揃えてたって。急に父親がいな
くなる。それがどういうことか、わかっていない」と説明する。久代
は祐介に「残念だけど。ここにはいなんだ。探すことはないんだ」と
言い聞かせる。


 大八は祐介を膝の上に乗せて「ごめんな。ごめんな、ゆうぼう。い
い子だ」と話しかける。大八に祐介の父・俊彦の霊が憑依して話しか
けているようだ。

 翌朝、サヤは照代に「照ちゃん。早く。久代さん心配してるわよ」
と言って家路を急ぐ。

 笹乃館。久代は朝食の準備をしているが、激痛に耐えきれず倒れる。

 照代、サヤ、陽太が駅から歩いて来る。三人の横を救急車が通り過
ぎる。笹乃館の前で救急車は止まり、三人は慌てて走る。


寸  評  東京へ行って、二人きりで胸のうちを話したことから、照代とサ
ヤの心理的距離が縮まったようです。ブラザートムが復帰したという
ことで、結構出番が多かったですね。笹乃館の黒板には「大八さん 
おかえりなさい 笹乃館一同」と書いてありましたし、大八はセリフ
の中で「心筋梗塞」をネタにしたギャグを披露していました。沢村一
樹を佐々良出身の有名人としたりと、結構スタッフが画面の中で遊ん
でいる気がします。

執筆者  たま()

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2. 編集後記
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 有吉佐和子の「恍惚の人」を読んでいます。ドラマや映画化もされている作
品で、ドラマでは認知症の舅を介護する嫁を田中裕子が演じていました。久世
光彦演出作品です。
 私は早読みなので、長編小説でも1日かけずに読みきることができるのです
が、「恍惚の人」は現実問題とオーバーラップしてしまうので、読みながら何
度も考えてしまい、そして非常に重い問題でもあるので、読んでいてとても疲
れます。有吉佐和子は、小説を書いた当時身近に認知症の人はなく、資料だけ
で書いたそうですが、自分の身に降りかかった問題であれば、ここまで冷静に
書くことはできなかった気がします。
 呆けてしまう老人についてはいくつか特徴的なことがあります。1.日頃か
ら文句が多い 2.趣味がない 3.体を使わない 4.経済的には安定して
いるなどです。小説の中では「文明病」だと揶揄しています。(たま)

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