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タイトル:Daily Drama Express 2006/04/14 てるてるあした (1)  2006/05/12


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/04/14 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル てるてるあした
局  名 テレビ朝日系
放映日時 金曜23時15分
キャスト 水野サヤ(木村多江)
 雨宮照代(黒川智花)
 溝口エリカ(さくら)
 松本陽太(金子昇)
 鈴木久代(草笛光子)
 沢井やす子(福田麻由子)
 末広大八(ブラザートム)
 山田偉子(高部あい)
原作  加納朋子
脚本  成井豊
主題歌  平川地一丁目『運命の向こう』

あらすじ 第1話 

 「それまで、私は特別なことなんて絶対に起こらないと思っていた。
特別なことは、特別な人にだけ起こるんだと思っていた。あの街で過
ごした時間はそしてあの街でいろんな人に出会えたってことはなんだ
か特別なことだって気がしてならない」

 雨宮照代(黒川智花)は高校2年生で16歳、父・信夫(福本伸一)
と母・慶子(荻野目慶子)との三人家族。父は1年前に会社をリスト
ラされていたのに、借金をしながら裕福な生活を続けていた。借金の
額が1億円にも膨れ上がり、一家は夜逃げをすることになった。父と
母は車で逃げたが、照代は遠い親戚の鈴木久代(草笛光子)の元に預
けられることになった。

 照代と久代は面識はなく、佐々良市に住んでいることや学校の先生
をしていたことだけの情報しかない。

 佐々良駅(地方のひなびた田舎町の駅)。照代は駅のホームで転ん
でしまう。両親に見捨てられたやるせなさから、スーツケースを足で
蹴り「バカ、バカ」と八つ当たりする。

 駅のベンチに親子連れが座っている。水野サヤ(木村多江)と息子
・祐介(関根航)。3歳ぐらいの息子にお茶のコップを渡すサヤの様
子は優しげだ。照代はサヤ親子を見て、身勝手な親に振り回される自
分の不幸な身の上と比べ不機嫌になる。

 照代とサヤはこれから関わることになるのだが、二人ともまだその
ことを知らない。

 照代は佐々良の商店街を歩きながら久代の家を探す。雨が降り出し
歩道橋の下で雨宿りをする。歩道橋の階段に掛けられたビニール傘を
見つけ拝借しようとすると、階段を下りて来た女子高生・山田偉子
(高部あい)に「これは私のなんだけど」と傘を取られる。その上、
偉子から「あんた学校は?さぼり」と嘲笑される。

 佐々良駅。サヤは改札口を通ろうとするが切符を無くしてしまった。
サヤの横には乗客の老婆・林夏江(大森暁美)。サヤは乗った駅も覚
えておらずオロオロしている。偶然通りかかったいかめしい表情の老
婆・鈴木久代が威厳のある口ぶりで、切符を買っているなら通りなさ
いと駅員をたしなめ、サヤを助ける。夏江と久代は友人。駅員は久代
が小学校の教頭時代を知っており威厳に押されて反論できない様子。

 照代はようやく久代の家を探し当てる。古びた家で、民家にしては
少し大きすぎ旅館のようにも見え、「笹乃館」(久代の営む下宿屋)
と書いてある。

 照代が玄関に入ろうとすると白いブラウスと赤いチェックのスカー
トを着た小学校6年生ぐらいの少女(福田麻由子)が現れる。少女は
何も言わず家に入ってしまう。照代が後を追うと、家の中はなぜか小
学校の教室。

 「笹乃館」の住人の松本陽太(金子昇)に「お前だれだ?」と問い
かけられた照代。小学校は一瞬にして消えそこは元の笹乃館玄関。陽
太の声に驚き、また空腹も手伝って照代は倒れてしまう。

 笹乃館応接間。ソファーに寝かされた照代が目を覚ますと照代の顔
を覗き込む老婆・手嶋珠子(冨士眞奈美)がいた。珠子は久代の隣家
に住む友人。照代は珠子に驚くが、珠子を久代と間違えて自己紹介し
身の上話をする。

 珠子は照代の話を聞いた後で、「久代ちゃんが何というか」と言う。
陽太に人違いを指摘され、照代は珠子と久代を間違えていたことに気
付く。

 そこへ久代が夏江(久代の友人)とサヤ親子を伴って帰って来る。

 照代は両親が夜逃げしここに置いてほしいと言うが、久代は「鷹野
慶子」に心当たりがないと素っ気無い。二階の空き部屋一室はサヤ親
子が住むことになる。

 サヤは2ヶ月前、事故で夫を亡くした。夫の実家が祐介を奪い取ろ
うとしたため逃げて来た。サヤは控え目ではかなげな様子なので、皆
は照代よりもサヤに同情的だ。

 サヤは照代に遠慮しつつ陽太に案内されて2階の部屋へ。

 一方の照代は久代に「バカだよあんたの両親は。お金が返せなきゃ
さっさと自己破産すればいいんだよ」と両親をけなされて、物置部屋
の薄暗い3畳間に案内される。照代は久代に早速仕事を言いつけられ
てサヤの部屋に布団を運ぶ。

 サヤは照代に申し訳なさそうに「ごめんなさいね」と謝り、照代の
身の上に同情する。照代はサヤの「まだ子どもなのに」という言葉に
不機嫌になる。

 久代の部屋。久代は「照代です。よろしく。慶子」とだけ書かれた
メモを読み、「どういうつもりなんだか」とつぶやく。

 キッチン。久代、サヤ親子、照代は四人で食事をする。久代はサヤ
には今月分は家賃をまけておく、仕事を見つけて稼げるようになって
からで家賃はいいと同情的。祐介は3歳だが言葉が遅れており大人し
く食事をしている。

 サヤは久代に照代さんと私の部屋を代えて欲しいと頼むが、久代が
照代は明日帰るからと言い笹乃館に置くつもりはないようだ。

 岩手の屋台で酒を飲む慶子。照代から電話が入り、久代から自己破
産しろと言われたと告げると、そんなことをしたら東京湾に沈められ
るので逃げるしかない、あんたはそこにいなさいと取り合わず、電話
を切ってしまう。

 風呂上りの照代が廊下を歩いているとまた少女の姿を見る。照代は
風に吹き飛ばされて久代とぶつかる。少女の姿はどこにもない。

 照代の部屋。照代は笹乃館では幻覚が見えるしご飯もまずいと文句
を言っている。照代の携帯に「てるてる あした。 きょうはないて
も あしたはわらう」と差出人のわからないメールが入る。

 翌朝5時。照代は久代に起こされ、庭掃除を命じられる。

 照代は庭掃除が終わると、久代から洗濯を命じられ、洗濯が終わっ
たら住み込みで雇ってくれる所を探すようにと言われる。久代は自分
は病院に行くからと出かける。

 照代は久代がいなくなると「今時住み込みの仕事なんかあるかよ。
帰って来るな。鬼婆」と悪態をつく。すると出かけたと思った久代が
聞いており、布団干しも言いつけられる。

 照代は掃除も洗濯もしたことがない。雑巾をかければ廊下に水をこ
ぼすし、洗濯物もいい加減に干す。

 仕事を終えた照代が自分の部屋に行くと、部屋の片隅にある小机で
謎の少女が絵を書いているが、照代にクレヨンを投げつけ一瞬で消え
る。

 照代は帰って来た久代に少女の存在を告げる。照代は少女が幽霊だ
と主張するが、久代は近所の子が黙って入りこんだんだろ、50年ここ
に住んでいるが一度も幽霊なんて見たことがないと言って信用しない。
 照代は久代にトイレットペーパーを買ってくるように命じられ買っ
て来る。

 照代がトイレットペーパーを差し出すと、いきなり久代の小言が始
まった。掃除は部屋の隅から隅まで箒で掃き、洗濯は汚れのひどい所
はもみ洗いするようにと言われ、「あんたって子は何にもできない、
やり直し」を命じられる。

 照代は「出来る訳ないでしょ。自分でやり直せばいいじゃない」と
家出する。

 照代は携帯で母に電話するが留守電になっている。

 すると「三日も休みなんてどうしたの エミリ」と友人からメール
が入る。照代は「実は大ピンチ 助けて」と返信しようとするが、思
い直し打ったメールを破棄する。

 橋の上で思いつめたように下を見つめるサヤ親子。通りかかった陽
太が慌てて近寄る。サヤは自殺しようとした訳ではなく、川に帽子を
落とし困っていたのだ。

 リサイクルショップ「末広屋」は陽太の勤め先。川に入って帽子を
拾った陽太が服を着替えている。サヤと祐介は店主・末広大八(ブラ
ザー・トム)の妻・真澄にジュースを出してもらっている。


 陽太はサヤが生きる気力なんてないみたいに佇んでいたので自殺と
勘違いしたのだと話す。「サヤは生きる気力なんて残っていないのか
も。あの人はこの世にいないんですから。こんなバカな私にこの子を
一人で育てられると思いますか。私にはあの人が必要だったんです」
と答える。陽太は「俺にできることがあれば何でもしますから」とサ
ヤを励ます。

 照代は久代に反発して家出したものの行く所がない。昨夜届いた謎
のメールを読む。空腹には耐え切れず、照代は笹乃館に戻る。

 照代は久代に詫び、久代は掃除と洗濯はやり直したからお風呂の用
意をしなさいと命令される。

 照代が部屋を開けると、部屋の中は小学校の教室。背中を謎の少女
に押されて少女から先の尖った棒で襲いかかられる。照代は慌てて逃
げ出す。

 照代は応接間にいた久代らに助けを求める。陽太が部屋を覗くと部
屋の中が荒らされている。照代は久代に叱られた腹いせに部屋を荒ら
したのでは?と久代から詰問され、皆からは疑われる。

 照代は必死で少女から棒で襲われ殺されそうになったと訴える。久
代は何か思い当たることがあるらしい。照代は誰も自分を信じてくれ
ないので「この人(サヤ)が同じこと言ったらみんな信じるくせに。
この人は気の毒だもんね。私だって充分辛いのにお父さんとお母さん
と離れて不安で堪らないのに何で誰も助けてくれないの」と言う。し
かし、陽太から返ってきたのは「悪いのは全部お前じゃないか」とい
う言葉だった。

 陽太は照代が自分のことしか考えていない、かわいそうだから優し
くされて当然と思っていると言う。照代は「私は本当にわがままで甘
ったれで役立たずで最低のガキ。だから親にも捨てられるんだよね」
とうそぶく。

 サヤは「それは違う」と言う。が、照代は「私のことなんて全然心
配じゃないんだよ。親から心配されたことなんて一度もないの。誕生
日だって料理もケーキもみんな買ってきたやつだよ。私がどうなって
もいいと思っているからだ」と泣き崩れる。

 久代は照代の手を引いて、照代の部屋に連れて行く。久代は謎の少
女が、久代のかつての教え子・沢井やす子だとわかったらしい。やす
子は30年前照代同様親に捨てられて久代から部屋を借りていた。部屋
の中で久代は姿を見せないやす子に「この子に部屋を貸してあげてお
くれ」と頭を下げる。

 照代もやす子にこの部屋を貸して欲しいと頼む。久代は「頑固な子
だったけど、相手が本気で頼んでいたかどうかだけはわかっただろう」
と言う。

 久代は照代が「最低というのは本当だ。あの人(サヤ)の心を言葉
でズタズタに引き裂いた。あんたの性根は腐ってる。私が叩きなおし
てやる」と言う。

 サヤの部屋。陽太がサヤの部屋に無断で入って来る。陽太はサヤに
不思議なことを言う。「お前がそんなにバカだから俺は成仏できない
んだぞ。俺は陽太の体を借りてお前の目の前にいる」と。

 陽太は2ヶ月前スーパーで鰹の半身を買った後、工事現場の鉄骨が
落ちてきて夫が死んだというサヤしか知りえない出来事を説明する。

 サヤは陽太に夫の霊が一時的に陽太に乗り移ったことを知り「あな
た」と抱きつく。

 久代の部屋。久代が古いアルバムを見ると、照代が見た少女・沢井
やす子が暗い表情で写っていた。

 照代が風呂の用意を終えて部屋に戻ると、部屋は元通りに片付けら
れていた。やす子が元通りにしてくれたのだろうか?照代が「やす子
ちゃん?」とつぶやくと微かに風が吹いた。


寸  評  放送に先駆けて原作を読みました。原作では「ささらさや」では
サヤが主人公、「てるてるあした」は照代が主人公です。サヤが先に
佐々良に住み、1年後ぐらいに照代がやって来ます。佐々良という街
で、三婆に見守られながら二人は成長していくというストーリーです。
幽霊の登場という点では「雨と夢のあとに」に似ています。

 原作がおもしろかったので、ドラマはどのようにストーリー展開し
ていくのか楽しみです。前半の佐々良駅のシーンで、駅舎に貼ってあ
ったポスターが沢村一樹でした。沢村といえば「雨と夢のあとに」で
は黒川智花の父親役をしていました。ささやかなファンサービスでし
ょうか。

 今時、地方で下宿屋というのもないと思いますが、昭和レトロに懐
かしさを感じるということもあり、原作では一緒に住んでいないサヤ
と照代をひとつ屋根の下に住まわせるという、少し強引な設定のため
「笹乃館」という下宿屋が必要だったように感じます。

執筆者  たま()

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2. 編集後記
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 昨年の11月に父が亡くなり5ヶ月ほど経ちました。12月には母が脳梗塞とな
り退院して元気になったと思ったのも束の間、退院後「近所の人や親戚の人が
物を盗んでいる」というようになりました。「物を盗られた」というのは、痴
呆の始まりだとか。否定しても聞き入れてもらえなのいで、今は否定せずに聞
いています。4月から年中組になった息子は登園を嫌がり毎朝バス停に引きず
るように連れて行きます。泣く喚く暴れると本当に大変です。おまけに「なん
でお母さんは幼稚園に行かせたいの?なんのために幼稚園に行くの?なんのた
めに勉強するの?」と鋭い質問をしてきます。そんな訳で春なのに疲れていま
す。冬ドラマが事件物が多くて、癒されるようなドラマを見てみたいと思い
「てるてるあした」を選びました。(たま)

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発行元:ドラマ研究会
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