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タイトル:Daily Drama Express 2006/03/19 輪舞曲 (10)  2006/03/29


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/03/19 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル 輪舞曲−ロンド−
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 西嶋ショウ[金山琢己](竹野内豊)
 チェ・ユナ(チェ・ジウ)
 風間龍吾(速水もこみち)
 風間龍一郎(杉浦直樹)
 宗圭煥 (橋爪功)
 風間琴美(市川由衣)
 ヒデ  (佐藤隆太)
 キム・シヨンジェ(シン・ヒョンジュン)
 伊崎吉彦(石橋凌)
 チェ・ユニ(イ・ジョンヒョン)
 松平富士子(岡本麗)
 松平鉄平(塩見三省)
 一ノ瀬あきら(木村佳乃)
 金山恵子(風吹ジュン)
脚  本 渡邉睦月
主題歌  絢香 ayaka 『I believe』

あらすじ  韓国。
 夕暮れの浜辺で、ユナこと、佐倉愛(チェ・ジゥ)に、全ての真実を
伝えた琢己(竹野内豊)。
 あまりに唐突な話に戸惑うユナだが、琢己の言葉から、少しずつ記
憶をよみがえらせる。

 「違う。私は韓国人チェ・ユナよ。私の本当の両親は交通事故で死
んだのよ!
 ここじゃないわ。ここで亡くなったんじゃないわ!
 お父さんがそう言ったのよ!!」

 泣きながら、宋(橋爪功)に与えられた嘘の記憶を叫ぶユナ。宋は嘘
をついている、という琢己に、信じられないと激しく首を振る。

 「ユナ。」
 ユナの両肘を優しく掴む琢己。

 「宋が、ほんとに君を愛していたら、君に犯罪の手伝いをさせるは
ずがない。そうだろ?」

 ユナは反論できない。

 「ユニ(イ・ヒョンジュン)に頼まれた。君を助けてくれって。ユニ
は今、重態だ。たった一人で日本で闘ってる。」

 宋はユニが元気と言った、退院できると言った、と必死で言い返す
ユナだが、琢己の背後から現れたキム(シン・ヒョンジュン)に事実を
聞かされる。
 キムは警察官の身分証明を見せた。

 「宋が、手術同意書へのサインを拒否したそうだ。君がサインする
しかない。
 緊急措置ではあるが、日本への一時帰国を許可する。」

 キムの部下・ケビンに連れられ、茫然と歩き出すユナ。その背中を
見送る琢己に、キムはパスポートを渡す。

 「韓国警察お墨付きの『偽造』パスポートだ。」

 パスポートには琢己の写真が貼られていた。ありがとう、と言う琢
己に、キムは小さくウインクして去って行く。

 ユニの入院する病院に到着した一行。キムは警察官として神狗の見
張りを追い払い、ユナと琢己を病室へ入れる。
 病院に韓国警察が現れたこと、ユナが拘束されたこと、西嶋ショウ
(=琢己)が一緒であることは、宋にすぐさま報告が入る。

 ユナは眠っている妹に泣きながら詫びている。やがてユニは目を覚
まし、酸素マスクの下から途切れ途切れに訴えた。

 「私の作った曲」
 「聴いたわよ。凄く素敵な曲。何度も何度も聴いたからね。」
 「・・・弾いてね。」

 うなずくユナ。

 「それから、悪いことは・・・駄目。」
 ユニの手を握り締めて泣きながらうなずく。ユニはそれだけ言うと、
力尽きたようにまた意識を失ってしまった。
 一刻を争う状態のユニは、すぐに手術室に運ばれる。
 不安げにうつむくユナの手を握り
 「大丈夫」と何度も琢己は励ました。

 そこへあきら(木村佳乃)と、恵子(風吹ジュン)が駆けつける。恵子
はユナを見るなり「愛ちゃん?」と声をかけ、「大きくなったわね
え。」とうなずく。
 恵子の顔を見て、何かを思い出しているユナ。

 二人は佐倉夫婦と、幼かった頃の姉妹の写真を持ってきていた。本
物の両親の写真を見て、涙が止まらないユナ。
 そんなユナに、優しく噛んで含めるように言葉をかける恵子。

 「愛ちゃんは・・・あなたは、お父さんとお母さんにとっても愛さ
れていた。だから、負けないでね。辛いでしょうけど・・・負けない
でね。」

 「イツカ・・・モットオシエテクダサイ。オトウサント、オカアサ
ンノコト。」
 「勿論。」

 恵子もまた、泣きながらうなずいた。あきらも、ユナも泣いていた。

 琢己とキムに、過去を語り始めたユナ。爆破のショックで記憶を無
くしたユナに、宋はとても優しかった。
 何もわからない妹の前では、本物の父親のふりをしてくれた。そん
な彼をユナは信じたのだ。

 10年前に宋は造幣局をやめ、行方不明になったが、1年ほど前、連
絡があり、弱みを握られ神狗の幹部になっていると聞かされた。
 しかし、ユナがあるプログラムを完成させれば、神狗を抜けられる
と言う。
 宋と、宋を慕うユニのために、ユナは断ることができなかった。

 「一体、何のプログラムだ?」
 「この国の全ての金融関連機関のデータをゼロにするプログラムで
す。」

 データがゼロになれば、全ての経済活動は瞬時にストップする。海
外との取引が停止し輸入がストップすれば、食料も石油も電気もスト
ップし、壊滅状態に追い込まれることになる。

 「日本を壊滅させるプログラムを作っていたのか。」と驚くキム。
 「何のために神狗はそんなものを?」と訪ねる琢己に 
 「わからない。」と首を振るユナ。

 「宋は知らなくていいとだけ言ったの。データは宋が持ってる。そ
れを取り返さない限り、危険から抜けられないわ。
 ごめんなさい。」

 警察へ行きます、と立ち上がったユナを、「妹の手術が終わるまで
ここに居ろ。」と、キムが座らせる。
 頼んだぞ、と琢己に声をかけ出て行くキム。 

 辺りが暗くなってもまだ、手術は続いていた。ぼんやりと幼い頃の
写真を眺めているユナに、飲み物を差し出す琢己。

 「優しくしないで。」

 ユナと自分が写った写真を手に取り、じっと見つめる。

 「もう一度出会えたら、この奇跡を俺は無駄にしたくない。」
 「あなたは私に同情してるのよ。
 私の方がたくさんの不幸を背負ってしまったから。」

 琢己に背を向け、窓の外を見つめるユナ。
 「そして、私は昔の私ではない。名前も国籍も何もかも。」
 「同情なんかじゃない。」

 「名前とか、どこの国の人間とか、そんなこと俺は関係ない。
 俺が好きなのは君だ。」

 君を守りたい、と琢己はユナの背中から手をまわす。

 「『君』を守る。」
 韓国語でもう一度伝えて、ぎゅっと抱きしめた。


 翌朝、ユニの手術は無事に終わり、彼女は一命を取り留めた。警察
は韓国警察と手を組み、神狗の摘発に乗り出す。

 宋のパソコンに残されたメールから、龍吾が逮捕されることになる
が、彼は人質をとって逃走。宋とともに指名手配された。
 しかし、樋口管理官殺害容疑で手配されている琢己は、捜査に加わ
ることができず苛立ちを募らせる。

 あきらと琢己のやりとりをきいていたユナは、琢己が警官に戻って
いないことに驚き、キムを問い詰める。
 事情を知り、データを消したのが宋だと証言すると言うが証拠は何
もない。
 琢己が実体のない犯罪者として生きるしかないと知り、愕然とする
ユナ。

 「気の毒だが、それが奴の運命だ。だが俺は・・・俺は思う。
 残酷な運命は、それに耐えられる人間にこそ訪れるものだと。強い
人間にこそ訪れるものだと。
 君や、妹さんと同じように。」

 黙って聞いていたユナは「頼みがあるの。」と、顔を上げた。


 留置所には風間龍一郎(杉浦直樹)に会いに、娘の琴美(市川由衣)が
きていた。ずっと来られなかったことを詫びるが、龍吾(速水もこみ
ち)が許さなかったのだろうと解っていた。
 琴美は、龍吾と宋が指名手配されたことを伝える。

 「これで、神狗も本当に終わりだな。」
 「パパ。あたしスーパーでバイト始めたの。」
 「そうか。」

 驚いたように微笑む龍一郎。

 「結構重い物も運べるのよ。なんか、腕もたくましくなっちゃった
し。
 あたしは大丈夫だから。パパもがんばってね。
 あたし、待ってるから。」

 優しくうなずいて、琴美を送り出した龍一郎。ドアが閉まった途端、
厳しい表情になり、「宋が消えた・・・?」と、つぶやく。

 その頃、宋は龍吾からの電話を受けていた。
 自分に無断で、命令以外のプログラムを作らせている宋に、苛立ち
を爆発させる。ものすごい剣幕で怒鳴りつける龍吾を、宋は軽くあし
らった。

 「あなたは人の上に立つ器ではない。所詮は利用される側の人間。
それだけのことです。」

 さっさと電話を切ってしまう宋。龍吾も忌々しげに電話を切る。

 病院ではユナが姿を消したことに気付いた琢己が、ケビンを問い詰
めていた。
 その頃ユナはキムの運転する車の中から宋に電話をかけ、本当の過
去を思い出したことを告げていた。

 「そうか。ならば話すことはもうない。残りのプログラムを作るの
に忙しいのでね。」

 「作れるの?
 確実に作動する完璧なプログラムを。」

 「・・・何が言いたい。」
 「取引しない?」

 黙りこむ宋にユナがたたみかける。「プログラムを完成させるわ。」

 条件は姉妹を自由にして、二度と関わらないこと。警察に出頭する、
と脅しながらユナは宋を誘き出す。

 「たとえ私がどうなっても宋を捕まえて。」

 強い決意をキムに伝え、宋からもらったペンダントを窓の外へ捨て
る。

 狙撃の準備までして待ち構えるユナとキムだったが、宋は呼び出し
に応じるつもりはなかった。待ち合わせのスタジアムには姿を見せず、
琢己に電話をかける。

 琢己が韓国人であることを知る宋は、同胞のよしみと、プログラム
が完成する前に日本から逃げろと忠告した。
 琢己は宋に自首しろと迫るが、宋はききいれる様子はない。
 24年前、父や佐倉夫妻を殺害した際、二人の娘を助けた宋に、良
心が残っていると信じたい琢己だったが、あっさりと笑い飛ばされて
しまう。

 「娘たちを助けたのは、いずれ何らかの使い道があると思ったから
だ。
 ま、今思えば我ながら賢明な判断だったよ。
 現にユナのお陰で、プログラムの大半は完成させることができた。
 日本の経済は、間もなく完全に崩壊する。」

 「日本への復讐・・・?それがあんたの目的か。」

 「復讐? 違うな。敢えて言うなら正義感でしょうか。
 日本の未来に対する老婆心かもしれない。
 ・・・この国は呑気すぎる。
 その昔、自分たちが他人に与えていた痛みなど振り返りもせずに、
ずっと今まで過ごしてきたんだから。
 だから私も考えたんだ。この国も一度くらい、同じ恐怖を味わった
ほうがいいんじゃないか、とね。
 私の気持ちもわかるだろ。
 君も同じ韓国人なら。」

 「だからといって、あんたのやろうとしてることは許されない。絶
対に。」

 「金山琢己。あと一週間の命だ。」

 宋はそのまま電話を切った。

 人気のないスタジアムでは、ユナが宋を待っている。
 だが現れたのは琢己。

 「宋は来ない、罠だとわかってる。どうしてこんな危険なことを何
も言わずに・・・。答えろ。・・・答えろ!」

 「俺がやらせた。悪いのは俺だ。もうやめろ」

 ユナをかばうキムを殴りつける琢己。必死で止めに入るユナ。
 ユナは琢己のデータを消されたことに責任を感じているのだ。

 「悪いのは君じゃない。宋だ。」
 「わたしたちは、出会ってはいけなかったのよ。互いに愛するため
じゃなく、傷つけるために会ってしまった。
 私はあなたを苦しめてばかりいた。
 だから・・・」

 琢己を振り返るユナ。

 「ワスレテクダサイ。ワタシノコトヲ、ワスレテクダサイ。
 ・・・オネガイ」

 言葉を失う琢己に、なお語りかける。
 「あなたの心の中から、チェ・ユナを消して。
 何も知らなかった「佐倉愛」としてだけ、覚えていて。」

 何も言えずにいる琢己に、幼い頃の写真を手渡し、「最後までわが
ままを聞いて。」と言う。
 そして踵を返すと、警察へ行きましょう、と、キムを従えて去って
行った。


寸  評  キム・ヨンジェがユナに、「俺は思う。残酷な運命は、それに耐
えられる人間にこそ訪れるものだと。強い人間にこそ訪れるものだ
と。」 と、語る場面があります。
 このドラマには、苛酷な運命を強いられる人たちがたくさん出てき
ますが、運命は本当に、そんなふうに相手を選んでくれるんでしょう
か。
 どちらかといえば、運命は勝手気ままにテキトーなとこにやってき
て、たまたま当たっちゃった人たちが、必死に強くなるしかないんじ
ゃないでしょうか。
 琴美を見ていて、そんな風に思えました。

執 筆 者 斉藤()

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2. 編集後記
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 スタジアムへ向かうユナが車の窓からペンダントを捨てる場面を見て、「あ
あぁ、12万円がー。」と思ったセコイ私です。
 みなさんご存知のように、あのペンダントはユナ姉妹がお揃いで、いつも身
に付けているもの。サマンサタバサから、実際に発売されている、番組グッズ
でもあるんですよね。
 ユナモデルはダイヤにAのイニシャルモチーフ、ユニモデル(ちなみにこち
らは9万円)には、ピンクトルマリンとHのイニシャルモチーフがついていま
すが、なんで「Y」じゃないのか、とずっと不思議に思っていました。
 先週の放送で、ユニが「yoonhee.c」というメアドを使っていたので、「ユ
ンヒ」「ユンア」で、HとAなんでしょうね。難しい・・・。(斉藤)

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発行元:ドラマ研究会
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