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タイトル:Daily Drama Express 2006/03/12 輪舞曲 (9)  2006/03/28


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/03/12 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル 輪舞曲−ロンド−
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 西嶋ショウ[金山琢己](竹野内豊)
 チェ・ユナ(チェ・ジウ)
 風間龍吾(速水もこみち)
 風間龍一郎(杉浦直樹)
 宗圭煥 (橋爪功)
 風間琴美(市川由衣)
 ヒデ  (佐藤隆太)
 キム・シヨンジェ(シン・ヒョンジュン)
 伊崎吉彦(石橋凌)
 チェ・ユニ(イ・ジョンヒョン)
 松平富士子(岡本麗)
 松平鉄平(塩見三省)
 一ノ瀬あきら(木村佳乃)
 金山恵子(風吹ジュン)
脚  本 渡邉睦月
主題歌  絢香 ayaka 『I believe』

あらすじ  宋(橋爪功)の策略にはまり、憎みあうよう仕向けられた琢己(竹
野内豊)とユナ(チェ・ジゥ)。
 琢己は自分の存在を証明するデータを消され、家族の生命まで脅か
された。ユナは必死で守り続けた秘密を妹にバラされ、彼女を深く傷
つけた。
 二人はお互いのせいだと誤解したまま対峙し、銃口を向け合う。

 「卑怯者。ユニにあんなメールを送りつけるなんて。」
 「ユニにメール?何のことだ。」
 「嘘つかないで!」

 ユナがいきなり発砲した。涙をこぼしながらも、二発・三発と立て
続けに発砲する。
 手を伸ばせば届くような至近距離から、弾層が空になるまで撃ち続
けたユナ。しかし、弾は一発も琢己に当たることはなかった。

 「撃ちなさいよ。早く撃ちなさいよ!!」

 ユナが叫ぶ。

 「殺さない。どんなに憎くても。俺はそのことを大切な人たちから
教わった。」

 琢己は銃をおろし、警察へ行こう、と穏かに諭す。

 「あなたも捕まるわよ。」
 「俺はどうなっても構わない。神狗を潰すためなら。」

 そこへ宋がやってきて、自分が警察へ行くので、娘は見逃して欲し
い、と言う。
 娘を見逃してくれれば神狗の情報を全て話す、と頼み込む宋。
 ユナは止めようとするが、「ユニにはお前が必要だ。」と言い聞か
せ、宋は彼女を逃がした。
 黙って見送る琢己。
 やがて銃声をききつけたらしいパトカーのサイレンが近づき、琢己
と宋は別々の車で連行された。

 幾つめかの交差点で、宋を乗せた車は直進したのに、琢己の乗った
車は左にウィンカーをあげる。
 不審に思った琢己は刑事に質問した。
 「連行先はですか?北品川署ですか?大井署ですか?」
 「北品川署だ。」

 「ここの所轄は港南署だ。」

 言葉の終わりと同時に、偽刑事を殴りつけ、後部座席から転がり出
る琢己。
 車に轢かれそうになりながらも難を逃れ、その場から逃げ出す。

 宋はユナの元に戻り、自分も逃げられたが、琢己もまた逃げ出した
ことを伝える。
 琢己が心配か? という宋にユナは首を振り、
 「お父さんさえ無事ならいいの。」と涙を流す。

 「これ以上、辛い思いをして暮らしたくない。プログラムさえ完成
すれば神狗から解放してもらえるんだよね。私たち三人、十年前に戻
ることができるんだよね。そうでしょ、お父さん?」
 「ああ、勿論。」

 そして宋はユナに、韓国へ帰って残りのプログラムを完成させるよ
うにと、飛行機のチケットを渡す。
 パソコンをしまおうとしたユナが、ふと気付いたように訊ねる。

 「1982年。あの男のパスワード。お父さんが私とユニを引き取って
くれた年と一緒だった。」

 「偶然だな。それより急ぎなさい。また奴が現れる前に」

 ユナは軽くうなずく。

 韓国からの潜入捜査官キム・ヨンジェこと李賢宇(シン・ヒョンジ
ュン)を訪ねた琢己は、宋・ユナ親子について知ってることを教えて
欲しいと頼む。
 二人が親子だと知らなかったキムは驚き、そして、
 「やっとユナが神狗に加担した理由がわかったよ。」と言った。

 キムが語る二人の経歴によれば、1985年・宋ことチェ・ギョンホは
韓国造幣局に入局。1992年3月にソウル市内で定食屋を始めたが、
10年前神狗に店を潰された直後、失踪。
 10年前と言えば宋が本格的に日本で動き始めた頃だった。
 ユナは、小・中学校では音楽の天才と認められていたがそれは表向
きで、彼女の本当の才能はコンピュータのプログラミング。
 1年前、韓国軍のメインコンピュータに侵入したハッカ−を捜査し
たとき、浮かんできたのが彼女だった。
 しかし、どれだけ調べてもチェ一家の、1982年以前の記録が出てこ
ないと言う。
 「1982年?」
 何か引っかかるような様子の琢己。

 ある朝、店を開けようとした八百屋の夫妻。
 店の前に、琢己とユナが交互に面倒を見ていた犬のジャスティスが
居る。
 バッグにはユナの置手紙が添えられていた。

 感謝と別れの言葉が綴られた手紙を見て、夫妻はユニ(イ・ジョン
ヒョン)の元へ駆けつける。
 手紙を読んだユニは、ユナが韓国へ帰ったと直感。姉の元へ駆けつ
けようと無理をし、そのまま倒れてしまう。
 八百屋の主人・鉄平は琢己に電話をし、姉妹を救ってやってくれと
必死で訴えた。
 琢己はすぐに韓国へ飛ぶ決意をする。

 琢己は幼馴染のあきら(木村佳乃)に頼んでパスポートを持ってこさ
せた。
 「指名手配犯は西嶋ショウだ。金山琢己なら出国できるかもしれな
い。」

 「危険だよ?私が止めても行く?」
 思い詰めた顔で琢己を見るあきらだが、ふっと表情を崩して笑う。

 「行くよね。行くに決まってるよね。何言っちゃってるんだろ、私。
 あー。なんかこういう時にさ、なんかこう・・・行かないでとかい
って、泣いてすがりつくキャラに生まれたかったなぁ。」

 「あきら。」
 「ん?」
 「帰ってくるから。必ず帰ってくるから。」

 ニっと一瞬笑顔を見せて、くるりと背を向けたあきら。
 「早く行ってよ!」
 「ありがと。」

 琢己に見せなかったあきらの顔は泣きそうに歪んでいた。

 警察病院。
 看護師をナンパしていたヒデ(佐藤隆太)を刑事が訪ねてくる。
 偽造パスポートを琢己に渡したのではないかと詰め寄られ、逆に琢
己の動きを知ることになる。
 こっそり琢己に電話したヒデは、安全そうな船のルートを教える。

 「ヒデ。俺はお前を騙したのに・・・」
 「俺、言いましたよね。一生ついてきますって。だから絶対無事に
戻ってきてください。
 そん時はキャバクラで朝までお祝いしましょう。」

 冗談を交えながらも、琢己の身を心から案じるヒデ。
 絶対無事に帰ってくれと約束を迫るヒデに、
 「約束する。」と、琢己は笑顔でうなずいた。

 神狗では龍吾(速水もこみち)が宋に、何かと細かい指示を出してい
る。指示以上のことを既に済ませている宋は、そのまま報告するが、
それが龍吾の癪に障ったようだ。

 「今、俺を馬鹿にしたか?」
 「は?・・は、いえ・・・」 
 「お前も所詮、親父の犬だ。いつでも刑務所にぶちこんでやっても
いいんだぞ。」
 「・・・申し訳ございません。」

 宋はおとなしく頭を下げるだけだった。


 夜の港に琢己がやってくる。

 「ショウさん。」
 声をかけたのは琴美(市川由衣)。韓国行きの船も神狗に見張られて
いる、と教える。

 「一緒に逃げない?何もかも捨てて。」

 驚いたように顔をあげる琢己を、まっすぐに見返す琴美。
 「あたしはショウさんを裏切ったりしない。」

 背を向けて歩き出す琢己の腕に、「あたしならショウさんを守る。」
としがみつく。
 その腕をほどいて、「ありがとうございます。」と、優しく拒んだ
琢己。

 「でも、やっぱり投げ出すわけにはいかないです。俺は警官ですか
ら。」

 その言葉をきいた琴美は、琢己の手を離し背を向ける。「今度生ま
れたら神狗の娘にだけは生まれたくない。」

 「あなたなら、生まれ変われますよ、これからでも。本当は純粋な
心を持ってる。」

 目にいっぱい涙をためて、背中で琢己の言葉を聞いていた琴美がふ
っと微笑む。

 「ショウさんてやっぱり冷たい人よね。そんなこと言われたら、余
計辛くなるだけでしょ。」
 「すみません。」

 琴美はキリっと表情を引き締めて琢己を振り返った。

 「あたしは風間龍一郎の娘。あたしなら見張りを遠ざけられる。」

 そんな危険なことはさせられない、と断る琢己に、一度ぐらい言う
ことを聞いて、と食い下がる琴美。
 やがて琢己は黙って頭を下げた。満足げに微笑んで歩き出す琴美。

 神狗本部ではキムが宋に、ユナの護衛を志願していた。一度は神狗
を見捨てようとしたキムに宋は冷たいが、自分は誰よりも韓国の裏社
会を知り尽くしているという言葉に、利用価値を見出した様子。

 首尾よく韓国に渡ったキムは、琢己と接触した。
 琢己に、「お前は男前過ぎて目立つんだよ。」とサングラスと銃を
渡してやる。

 その頃日本では、キムが韓国の警察官であることを、龍吾が突き止
めていた。
 あわててユナに連絡を取る宋。妹を気にするユナに、もうすぐ退院
できるといい、そんなことよりもすぐにその場を離れるよう指示を出
す。
 琢己とキムが部屋に踏み込んだとき、ユナは非常階段を駆け下りて
いた。

 部屋はもぬけの殻だったが、ユナはソファの隙間にコンパクトを落
として行った。
 琢己が拾い上げ、中を開けると、宋一家の家族写真が入っている。
 若き日の宋の腕には、見覚えのある傷跡。
 「宋が俺の親父を殺したのか。」
 琢己がつぶやいた。

 琢己がユニから預かってきた封筒には、姉へのプレゼントのCDが
入っていた。昔ユナがよく歌ってくれたという「浜辺の歌」をアレン
ジしたものが入っている。

 「これは浜辺の歌だ。日本の歌。韓国でも有名なのか?」
 「いいや、知らない。」

 琢己は何か考え込んでいる。

 その頃日本のとある病院では、八百屋夫妻に見守られ、ユニが意識
を取り戻していた。
 姉の居所がわからないと聞かされたユニは、ユナが子供の頃から行
きたがっていた場所を思い出す。
 それはすぐ、韓国にいる琢己に知らされた。
 彼女が行きたがっていたのはオーシャンキャッスルホテル。琢己の
父が命を落とした、爆破テロ現場だ。

 「オーシャンキャッスルホテル・・・1982年・・・浜辺の歌・・・」

 琢己の中で何かが繋がっていく。
 日本にいるあきらに電話をし、何かを頼んだ。

 一方、ホテルに到着したユナもまた、不思議な感覚を味わっていた。

 「当ホテルは初めてのご利用で?」
 「ええ・・・でも何故か子供の頃からここに来てみたかったの・・
・」

 あきらから琢己に電話が入る。

 「琢己の言ったとおりだったよ。チャメ(姉妹の店)にあったユニか
ユナのどっちかの髪の毛、99%の確率で、親子関係が証明されたよ!」

 思わずぎゅっと目を瞑る琢己。

 「ねえ。これって・・・そういうことだよね。」
 琢己は答えないが、あきらにもその意味はわかっている。

 留置場では、宋と風間龍一郎(杉浦直樹)が話をしていた。彼らの出
会いは戦後の満州。
 親とはぐれ、ひとり満州に取り残された龍一郎と、親を日本へ強制
連行されてひとりぼっちになった宋。
 腹を空かせた二人は一緒によく盗みをした。
 これが神狗の始まりだった。
 龍一郎の話を、宋はただ黙ってきいている。

 「いろんなことを考えた。いろいろとね。そしてひとつの結論に達
した。
 ・・・龍吾の仕業じゃない。あれはそんな大きな器じゃない。
 私は、君と言う男を甘く見ていたようだね、宋君。
 私を排除して、何をしようとしている?」

 くすっと笑う宋。

 「いかがですか。・・・飼い犬に手を噛まれたご気分は?」

 龍一郎の口元が引きつる。

 「そういえば宋君。君が引き取った二人の娘さんたちは元気かね。
君が殺した・・・馬鹿な刑事の娘たちは。」

 1982年11月5日。金山正義、佐倉圭介の2名の日本人警察官が神狗
に殺された。宋はその日のことを思い出していた。


 ろくに食事もとらない琢己を気遣い、キムがやってくる。
 「DNA鑑定の結果が出た。」という琢己に日本語で言う。

 「タクミ。カノジョヲ スクエ。カノジョハヒガイシャナンダ。ス
クエ。」

 目をそらしたまま黙って立ち上がる琢己に、咄嗟に韓国語で声をか
ける。

 「お前が愛した女だろ?」

 そのまま立ち去ろうとする琢己の襟首を掴んで向き直らせ、
 「本当なら・・・俺がユナを救いたいよ。
 もし彼女が本当のことを知ったらどうなる?
 絶望し、自分の罪を悔い・・・その先に待ってるのは悲劇だ。
 彼女は確かにお前を愛していた。彼女を地獄から救えるのは、お前
しかいない。
 お前しか・・・」
 と、説得する。

 「スクエ。」
 最後にもう一度そう言って、キムは去っていった。


 オーシャンキャッスルホテル前のビーチ。夕暮れの海をぼんやり見
ているユナの元へ琢己がやってくる。

 「ナゼココヘ?」
 「君こそ、何故ここへきた。」

 ユナは穏かに話し始める。ユナは宋が本当の父ではないことを知っ
ていたが、自分と妹を育ててくれたことに感謝し、宋を助けようとし
ていた。
 自分がプログラムを完成させれば、宋も神狗から解放されると信じ
ているのだ。

 「ユナ。覚えてないか?24年前、俺たちはここであってる。」

 「私は、初めてここに来たのよ。」

 「俺たちはここで、爆破事件に巻き込まれた。」

 琢己は24年前の事件の真相を、韓国語を交えながら話して聞かせる。
ここで琢己の父と、ユナの両親が殺されたこと、犯人は宋であること、
ユニとユナは日本人であること。

 「君の本当の名前は、佐倉 愛。」

 ユナは顔を強張らせて琢己を見つめている。琢己はもう一度繰り返
した。

 「佐倉 愛。」


寸  評  ずっと何でも思い通りに生きてきただろうなあ、という琴美が、
初めて味わう挫折の中で大きく成長した気がします。
 琢己を想う一途さを、応援したくなりました。
 幼馴染のあきらも、母の恵子も、もちろんユナも、琢己の周りの女
性はみな心が強く、自分以外の誰かのために生きられる人で、ちょっ
とうらやましいな、という気がします。 

執 筆 者 斉藤()

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2. 編集後記
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 輪舞曲の後番組が発表されましたが、正直、厳しそうです。長谷川京子と小
出恵介が主演だそうですが、どちらも脇役級という印象が否めません。
 やっぱり輪舞曲にお金を使いすぎて、次クールは休憩なのかなあ、と思って
しまいます。
 輪舞曲は毎週、億近い予算がかかっているという噂がありますが、それが本
当だとすると、続編など作るのは難しいのでしょうね。(斉藤)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv/
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