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タイトル:Daily Drama Express 2006/03/16 白夜行 (10)  2006/03/22


===================================================== 発行部数  25 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/03/16 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 白夜行
局  名 TBS系
放映日時 木曜21時
キャスト 桐原亮司(山田孝之)
 唐沢雪穂(綾瀬はるか)
 笹垣潤三(武田鉄矢)
 唐沢礼子(八千草薫)
 松浦勇 (渡部篤郎)
 谷口真文(余貴美子)
原  作 東野圭吾
脚  本 森下佳子
主題歌  柴咲コウ「影」

あらすじ  第十話 開く過去の扉

 2004年12月。
 「そうか、救われへんな」と唐沢礼子(八千草薫)。

 −− 本当の罰は心と記憶に下されると伝えて下さい。

 桐原亮司(山田孝之)は、管を抜き、モニターはフラットになる。


 谷口真文(余貴美子)の見せた『遺言』と題された掲示板のプリン
トを、ふるえながら読む桐原弥生子(麻生祐未)。


 唐沢雪穂(綾瀬はるか)に、担当医は寿命だったという。

 雪穂は亮司に、病院は医療ミスを公にしたくないから、何も言わな
いだろうと言い、亮司に礼を言う。


 篠塚一成(柏原崇)が笹垣潤三(武田鉄矢)に、礼子が亡くなった
と高宮誠(塩谷瞬)から聞いた。医療担当の社員から聞いたところに
よると、医療器具のジョイントがはずれたらしい。病院は医療ミスだ
と思っているらしい、と言う。

 笹垣は篠塚に、これ以上関わらない方がいいと言ったはずだと言う。

 篠塚は、雪穂がどんな顔をして礼子を送るのか、見てみたいから、
葬儀に行かなければ、と言う。

 笹垣は、必要以上に雪穂に関わらない方がいいと、もう一度言う。


 −− なあ、雪穂。おまえの母親は俺たちは救われないと言ったけ
ど、オレはオレなりにあなたを明るいところに連れ出そうとしたんだ。
でも、連れ出そうとすればするほど、あなたを閉じこめてしまったね。
今となっては、そんな気がする。だけどごめんな、わからなかったん
だ。こんな宿命だなんて。

 亮司は、青酸カリ一瓶はいらないなとつぶやくと、一部をフィルム
の空き容器に移し、空いた分、硫酸を入れる。

 栗原典子(西田尚美)が帰ってきて、亮司がいることに驚く。あの
まま出て行ってしまったと思っていた、と言う。

 亮司は、単に取材に行ってきただけ。もう済んだから青酸カリは返
すという。


 礼子の葬儀。篠塚は雪穂の共同経営者の良子から、あの夜、雪穂か
ら電話で二時間ぐらい愚痴を聞かされた。その間に突然礼子が亡くな
ってしまったんだね、と言う。

 篠塚が雪穂に声を掛けると、雪穂は高宮から頼まれたのか?と問う。
 篠塚はさすがに高宮も会いにくいと思っているという。


 笹垣は桐原弥生子(麻生祐未)を訪ね、弥生子がこのバーにずっと
いるのは、殺人現場の番をしているということだろう。もう楽になり
なさい。こんなところにいても、罪を軽くしようとしているだけだと
いう。

 弥生子は自分の左手首のリストカットの後を見ると、笹垣の方にプ
リントを押しやる。

 笹垣はそれを読むと、血相を変えて図書館へ急ぐ。


 亮司が典子とデートしている場所は、典子のふるさと。

 典子は亮司の小説について聞く。
 亮司は主人公は少年の時万引きをするが、誰からも気づかれなかっ
た。それは彼は彼が頭がよかったからと思うが、やがて彼の姿が見え
ないことに気づく。そのうち、それを利用して好きな女の子のために、
じゃまな人を殺すなど、いろいろやると言う。それでも彼は気づかれ
ない。

 じゃあ、青酸カリは必要ないの?と典子。
 亮司は、それでも一人だけ、彼に気づいた人がいた。その人を殺す
ために使う、と言う。


 笹垣が真文に話を聞く。
 『風と共に去りぬ』は最初雪穂が読んでいて、それをおいかけるよ
うに亮司も読み始めたこと。
 それまでの亮司は図鑑ばかり読んでいたこと。
 二人とも、それまで全く笑わない子だったが、二人でいると笑うよ
うになったこと。
 時々図書館の前の石段に座って、亮司が雪穂に切り絵を作っていた、
ほほえましい幼いカップルだったことを真文が話す。

 図書館を出た笹垣は、ガス栓をひねろうとした雪穂を想像し、思わ
ず「やめろ!」と叫び、その後、手で顔を覆う。


 典子は、いつか亮司のふるさとにも行きたいなぁと言う。
 亮司はいつか一緒に行こう、と言う。

 亮司の携帯が鳴る。
 典子はきっと亮司にはほかに女がいると確信する。

 電話は雪穂が、焼き場の公衆電話から掛けていた。今お葬式が終わ
った。笹垣は来なかった。代わりに篠塚が来たけど、笹垣が来なかっ
たのはもしや?と言う。
 亮司は、たまにはそんなラッキーな日もあるよと言う。
 雪穂は自分に知らせたくないのかとエキセントリックな口調で問う。

 亮司は田舎に帰りたいという。
 雪穂は、あと2年たてば時効。だから一緒に帰ろう、と言う。
 亮司は雪穂の時効は来るが、自分にはいろいろあるから、と弱気。
 雪穂は、今まで誰にも見つかっていないじゃないというが、電話は
ブチッと切れる。

 −− それでもやっとつかんだあなたの未来にじゃまな人間がいる
としたら、それはあいつとオレなんだ。

 雪穂を良子が呼びに来る。
 でも電話を終えた雪穂は、突然その場に倒れる。
 そこに来合わせた篠塚が、雪穂に駆け寄る。


 笹垣が弥生子を訪ねる。そんな生き方でよかったのか問いかけよう
として。
 だが弥生子は手首を切って、倒れていた。
 かたわらにふるえる文字で書かれたメモが置いてある。
  『あの子はまだダクトの中にいる
  押し込めたのは私
  そんな人生しかあげられなくてごめん』


 亮司がシャワーを浴びている間に典子は、亮司の携帯を調べようと
する。
 でも、亮司を信じることにしたのだと、自分に言い聞かせて、やめ
る。


 布団に寝かされていた雪穂が気がついて起きる。
 家にいたのは篠塚だけ。良子は葬儀費用を経費で落とすために、葬
儀屋に行っている。
 篠塚は、良子から雪穂は仕事でもなんでも一人で背負ってしまう。
 もう少し寝ていたら?昨日もおとといも寝ていないのだから、と言
う。
 そして庭の一角にサボテンだけ植わっていることを話題にする。

 雪穂は、礼子はサボテンのような人だった。弱そうに見えても、夫
が亡くなった後も一人で生きてきた。そしていつでも雪穂を守ってく
れた。

 自分には人の愛し方がわからない。自分は役立たず。子供は親の役
に立たなければならないのに、自分は何もできなかった、と雪穂は涙
声。

 篠塚は、笹垣が、雪穂は親に売られた子と言っていたのを思い出す。


 亮司がお風呂から出る。
 典子は結末、幽霊は殺さないのではないか。自分に気づいてくれた
だけでうれしいのではないか、と言う。
 亮司はそれではいつまでも書いていなければならないと言う。
 典子はこのまま書いていればいいじゃない。仕事しなくてもいいか
ら、と言う。

 −− オレがもし、その幽霊のような人生を送っていたとしても、
それでいいのか.....


 笹垣は弥生子のバーでの現場検証に立ち会う。


 亮司は典子を抱く。

 −− オレはいつだってすべてを話してしまいたい衝動に駆られて
いた。だけどそれは決して幸せにはしないだろう。この人をこれ以上
求めてはいけない。求めそうな自分が怖かった。この人の未来を奪っ
てはいけない。


 篠塚は、自分も役に立たなければならない子だった。篠塚制約を継
ぐ身として、お小遣いの額はテストの点で決まった。自分が結果を出
せなくて、何千人もいる社員に結果を出させることはできないだろう
と言われ。
 それを恨んではいないが、抱きしめて欲しかった。世の中、零点で
も抱きしめてもらえる人がいる。川島江利子(大塚ちひろ)のように、
と。

 雪穂は篠塚に背を向けてその言葉を聞き、子供の時のように爪を噛
んでいた。


 朝、亮司が服を着ている。
 目覚めた典子は、「やればできるじゃない」と言う。

 亮司はたばこを買ってくると言って、部屋を出る。

 亮司は青酸カリを詰めたフィルムの空きケースを手に、「だまされ
る方が悪いんじゃないか。なぁ雪穂」とつぶやく。


 雪穂が起きると、篠塚からの置き手紙。
  「俺たちは似たもの同士だ。
  そう思ったことはないか?
  スカーレット?」


 篠塚が笹垣に、雪穂を自首させる。パスワードを盗まれたことの立
証は無理だろうから、と。

 笹垣はそれは難しいだろう。それとも篠塚が雪穂の懐に飛び込むと
言うことか?と言う。
 篠塚は店の売り上げに協力するとか何とかすれば、わかることがあ
るんじゃないか。昔江利子から、自分と雪穂が似ていると言われた。
雪穂の落ちた穴は、自分も落ちるかもしれない穴、と言う。

 笹垣はくれぐれも一緒に穴に落ちないようにと、注意。


 笹垣は弥生子の葬儀を出してやったところだった。
 笹垣は弥生子の遺骨を抱いて事務所に戻る。
 その事務所の屋上に亮司がいた。

 笹垣が自分の部屋に、弥生子の遺骨と遺影を安置し、弥生子の遺影
に語りかけている。

 そこに真文から電話がかかってきて、会いたいという。
 笹垣が飛び出していき、留守宅に忍び込む亮司。

 −− 計画は単純なものだった。この穴から青酸ガスを発生させ、
死体はどこかに捨てればいい。笹垣は長期の出張に行ったことにして、
篠塚にはメールでも出しておけばいい。気づいたときは笹垣もオレも、
もうこの世にはいない。

 亮司は洋式トイレの便器の中に青酸カリを注ぎ、水を流し、急いで
トイレを出る。

 そして出ようとして弥生子の遺影を見つけ、弥生子の遺書を読む。
 机にぶつかり、笹垣が両次と雪穂についてメモしていたノートを落
とす。


 真文にビジネスホテルの一室で会う笹垣。今、家に誰も入れたくな
くて、と断る。
 真文はあの事件の後、二人に図書館で会っていると言う。
 亮司は高校三年生まで、時々一人で来ていて、一度二人ともいた。
転んだ雪穂を亮司が助け起こしていただけだが、それがあの高三の
12月。
 その後、雪穂だけが来るようになったのだが、大学一年生の11月
を境に来なくなった。
 そして二人のものと思われるメールが届くようになったが、返信し
ようとしてもできなかった。「遺言」なんていう題のメールが届いた
のでびっくりした、と言う。

 笹垣はすべて憶測だがと前置きして、語り始める。
 真文が二人にあった頃、二人は強姦事件を起こした。


 亮司は笹垣のノートを、マンションの屋上で読んでいる。時々、
「すげーな」とつぶやく。


 過去の事件をネタにいじめられた雪穂と、まずい写真をネタに脅さ
れていた亮司は、お互いの敵を片付けるために、二人で仕組んだ。
 真文が最後に亮司に会った頃、亮司の死亡届が出ている。たぶん松
浦勇(渡部篤郎)が手を回したのだろう。
 松浦はその後、刑事を殺し、それを弥生子が目撃したが、その後松
浦は姿を消す。

 一通目のメールが届いた頃、雪穂は結婚した。離婚を前提とした結
婚。亮司を一般社会に潜り込ませるためだった。

 二通目のメールが届いた頃、雪穂は離婚している。その時、こんな
大罪を犯しながら、図々しくも『R&Y』−−亮司&雪穂−−という
店名にする。

 三通目は礼子が亡くなったとき、事故か殺人かはまだわからない。
二人はお互いを守るために親を殺した。

 真文は、亮司から人を殺してまで生きていいのか?と聞かれた。雪
穂からは人を殺しても生きていくんだと聞かされた。あの時のあの子
たちに気づいてやれなかった。手を引いてやれなかった。悪いのは自
分だと泣き出す。

 笹垣は、勘違いしちゃいけない。彼らが罪を重ねたのは馬鹿だから
だ。自首することがわからないわけはない。あれだけ人をだましてい
るのに人の人生について考えられないわけ無い。いけないのはあいつ
らをあの時、つかまえてやれなかった、自分なのだ。真文が一番やれ
ることは、亮司の遺言をみんなに伝えてあげることだ。その言葉は真
文の言葉でしょう、と言う。


 −− なあ、雪穂。あつの作ったノートは、俺たちの道のりだった。
その足で追いかけ、その手で書き記し、どれだけの時、あいつはその
目で俺たちを見つめ続けてきたのだろう。あのノートはあいつの血と
肉でできていた。

 典子の「むしろうれしいんじゃないの?」と言う言葉を思い出し、
ボロボロと涙を流す亮司。

 −− だからこんな殺し方をしちゃいけない、と思ったんだ。

 亮司は屋上から駆け下り、笹垣の部屋へ入ると、口を手で覆って、
急いでトイレの水を流す。
 そしてノートを机の上に戻したとき、笹垣が戻ってくる。
 亮司は手袋をしたままの手で、ケースからはさみを取り出すと、笹
垣に向かって突進する。

 −− せめてあいつの血と肉にまみれて殺したかったんだ。


寸  評  やっと今頃になって、このドラマのどこを自分が苦手としている
かに気づきました。
 それは、犯罪を犯すのが小学生だということ。もうちょっと法律の
知識があれば、小学生ならば罪に問われないことに気づけて、堂々と
生きていけたこと。それを逃れるために、まだ二十歳前だというのに、
次々と犯罪に手を染める.....それが切なく、やるせないのです。
 二人で手をつないで歩くのには、死後の世界しかないのでしょうか。
それが、亮司の死!?

 最後に亮司は笹垣に向かってはさみを突き立ててかけていきますが、
果たして笹垣を刺したのでしょうか?そして、どうやって亮司は刺さ
れるのでしょうか?

 ところで、笹垣が弥生子の遺書を読むときの遺書を持つアップの手
は、手タレの手でしょうか?透明マニキュアをした手でした。武田鉄
矢があの手とは信じられません。でも、なぜ武田自身のごつい手では
いけなかったのでしょうか?武田の手は大丈夫か気になります。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 今、春ドラマのアンケートを作っています。次回は弁護士ばやり。特に木曜
日は、チャンネルは違えど、21時からと22時からで連続です。もう少しど
うにかならないのでしょうかねぇ。
 あとは、赤いシリーズをはじめとして、70年代、80年代のドラマのリメ
イクがはやっていますね。そうそう新しいアイディアばかりがあるということ
ではない、と言うことでしょうか。

 ところで、個人的に気になるのが『ギャルサー』。本当に存在するのでしょ
うか?存在すると言われると信じられる気もするけど、存在したら怖い気もす
る。言ってみればIWGP(池袋西口公園)のギャング団のようなものと同じ
感覚でしょうか。きっと「どっちでもいいじゃん」と言われたら、だるそうに
「そうだね」と相づちを打ってしまいそうな世界の気がします。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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