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タイトル:Daily Drama Express 2006/03/01 相棒 (19)  2006/03/07


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/03/01 (Wed) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.水曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 水曜日の連続ドラマ
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タイトル 相棒
局  名 テレビ朝日
放映日時 水曜21時
キャスト 杉下右京(水谷豊)
 亀山薫 (寺脇康文)
 小野田公顕(岸部一徳)
 宮部たまき(高樹沙耶)
 奥寺美和子(鈴木砂羽)
脚  本 輿水泰弘ほか
主題歌  「」

あらすじ シーズンIV 第19話「ついてない女」 


 東京都内のある一軒家。暴力団風の男を30代ぐらいの女(鈴木杏樹)
が射殺する。
 男は女の夫を殺していたが、女はそれを知らずに男と関係を持って
いたようだ。

 女のコートには、発砲時についた血痕が付着している。女は香港へ
行き中国籍の偽造パスポートをもらいフランスの田舎に逃げる予定だ。

 女は車で空港に向かうが途中でエンストする。ちょうど亀山薫(寺
脇康文)と杉下右京(水谷豊)が乗った車が通りかかり成田空港まで
送ってもらうことになる。
 女が乗りたいのは最終便の7時40分フランス行き。女は「ついてま
すね」と喜ぶ。

 車の中。女は薫と右京が刑事であることを知る。右京は女の服に興
味を持ち、上から下までブランド品(マダム風の上品な服装)なのに
ベンチコートを着ているのはユニークだと言う。女は迷惑をかけられ
ないからと、新宿でリムジンバスに乗るからと空港まで送るという申
し出を断る。

 女は新宿でファー付きのコートを買い直しバス停でベンチコートを
捨てる。右京がコートを拾いバスを追いかけ、女の隣に座る。

 右京が名前を名乗ると女は田中ようこと名乗る。

 薫は女が乗り捨てた車の持ち主を調べる。

 バスの中。薫から右京に連絡が入り車の持ち主は「月本幸子」とわ
かる。右京は女に車はレッカー移動されたと報告し、月本と女の関係
を尋ねると、女は友人の車を譲り受けたが名義変更が済んでいなかっ
たと答える。

 薫は月本幸子の部屋に行くと、管理人は幸子は置手紙を残し退室し
ていた。部屋の衣類などは処分して下さいと書いてあったと言う。

 バスの中。右京は女に香港では何をするつもりかと尋ねる。女は右
京が7時40分はフランス行きではなく香港行きであることを調べたと
いうことを聞き、あからさまに不快感を示す。右京は薫に月本幸子が
親しかった男性を調べるようにとメールする。女は香港へは買い物を
するつもりだと答える。右京は3泊5日で香港に寄りフランスへ行くの
は強行スケジュールだと感心する。女は、思い立ったらどうしても行
く性格だと応酬する。

 女は寝た振りをする。右京は棚の上のベンチコートを調べる。動物
のもののような短い毛が付着していて「REAL SUGINAMI」というロゴ
が入っている。右京が薫からのメールを見ると「お手上げ。犯行現場
がわからない」とある。

 右京は女に「月本さん」と話しかけると女は油断して「はい」と答
えてしまい、偽名をかたっていたことがばれる。幸子は初対面の人に
実名を名乗る必要はないと言うが、右京は警察官とわかっている相手
に偽名を名乗るのは勇気がいると言う、 幸子は関わり合いになるの
がうっとおしいから一人でバスに乗りたかったと弁明する。幸子はし
つこい右京に怒り出し「私が何かしましたか」と大声で話し周りを驚
かせる。右京はある男性のことがとても心配だと話し、推理を展開す
る。

 右京の推理では、幸子はベンチコートを着たくて着たかった訳では
ない、着ていたコートに何かの液体がついて着る事ができなかった。
幸子は醤油のシミがついたと答える。

 しかし、右京は幸子のズボンのすその裏側に赤いシミがあり、それ
は血液だと推理する。幸子は出かける前に料理した際のケチッャプが
付いたとごまかす。
 右京は「それは違います」と言う。自宅ならコートが何着かあり着
替えられる、男女兼用のコートを着なくてはいけなくなったのは、男
性の部屋でコートを汚したから、幸子のコートに付着するほどの出血
量なら男性の生死が心配、「正直に話されてはいかがですか?」と水
をむける。

 薫に鑑識の米沢守(六角精児)から連絡が入り「REAL SUGINAMI」
とは杉並の草サッカーチームであることがわかる。


 バスの中。右京が幸子に男を殺して車を放置してフランスに逃げる
のではと言うが、幸子は勝手に想像して立証するのはそちら逮捕状も
ないのでは逮捕もできないと強気の姿勢。右京は幸子の犯行証拠が見
つかればあなたを拘束する権限は私にはあると言い、コートの文字の
意味が「判明したようですよ」と言う。

 薫は「REAL SUGINAMI」の責任者からメンバーリストをもらうがメ
ンバーは67名もいる。住所も広範囲、おまけにメンバー全員がコート
をもっている。薫は捜査一課に応援を要請しようと電話するが、出た
のが運悪く伊丹憲一(川原和久)で、伊丹の嫌味な態度に薫は頼むこ
とが出来ず電話を切ってしまう。

 薫はリストの上から順に電話をして安否確認する。

 バスの中。幸子は空いている席に一人で座る。

 伊丹らは米沢から薫が何を調べているかを聞き出す。芹沢慶ニ(山
中たかシ)は月本幸子の名と杉並在住ということから1年前自殺した
月本司法書士の奥さんではないかと話す。月本は文書偽装をしており、
城代金融の仕事を請け負っていた、城代金融は表向きは金融業だが裏
は暴力団。

 米沢から薫に連絡が入り妻による夫の復讐の線が浮かび上がる。薫
は暴力団の構成員リストは生活安全課の角田六郎(山西惇)が所有し
ているので、角田からリストをもらうようにと依頼する。

 角田からリストをもらった米沢は電話で薫の持っているリストと照
合する。男の名は向島茂。城代金融の大物。サッカーチームのリスト
には住所は久我山となっているが、角田はおそらくダミーだと言う。

 バスの中。幸子が殺した男は「城代金融の向島」であるというメー
ルが入る。右京は幸子に「すべてお話になってはいかがですか?」と
再度尋ねる。

 幸子は今までおみくじを引いても大抵凶、良くて小吉だった、中学
の修学旅行前日に盲腸で入院、初デートで波にさらわれ死にそこない、
新婚旅行から帰ったら空き巣に入られていたと。そういう女が幸せな
子と書いて幸子とは笑う。右京はあまり笑う気にはなれませんねと語
る。幸子は自白せず「絶対に飛行機に乗ります」と言う。

 城代金融。薫は社長室に単身乗り込み、向島茂の安否が心配で探し
ていると話すが、情報は得られない。薫が帰った後、社長は向島に電
話するが応答がない。

 城代金融から1台の車が発車し薫はその後をつける。着いた家は向
島の家だが明かりはついておらず人影はない。薫は庭に廻り空いてい
る窓を見つけ侵入する。

 リムジンバスは空港に到着。右京は幸子に逃げ出さずに立ち向うこ
とでしか本当の人生はやり直せないと説得する。

 向島家。薫は懸命に室内を探すが死体は見つからない。薫は右京に
電話する。右京は電話越しに犬の鳴き声がしたのを聞き、ベンチコー
トに付いていたのが犬の毛だと確信する。右京は薫に家の間取りを確
認、いつも自分がしているように不自然な個所がないか探すように指
示する。

 薫は金網で作られた箱を見つける。中に飼われていた動物は逃げ出
したようだ。ほどなくソファーの下に大蛇を発見する。右京は金網を
調べるように指示。中にあった木に弾痕があるのを発見する。

 次に右京は敷物を探すよう指示、薫は台所に不自然な虎皮の敷物を
見つける。敷物をとると、床下収納庫が見つかり死体を発見する。こ
こで薫の携帯が充電切れ。

 空港。幸子は搭乗手続きを済ませる。右京は「ご主人が亡くなられ
た日だそうですね、去年の今日」と言うと、幸子の顔色が変わる。右
京は幸子の腕を捕まえる。

 向島家。床下収納庫には拳銃、死体には幸子のコートがかけられて
いた。薫から右京に連絡が入る。薫は一緒にいた構成員から電話を借
りている。右京は幸子を連行する。

 捜査一課。幸子は何でも認めると投げやりな態度を見せる。変な刑
事に会うし自分はつくづくついていないと思ったようだ。芹沢が幸子
が香港で偽装パスポートを入手しようとしていた偽造屋が捕まった、
香港に行っても幸子はどの道捕まっていたと話す。

 取調室を覗いていた右京と薫が入って行く。取調べを妨害されたく
ない様子の捜査一課に右京は1分だけと時間をもらう。薫は外国に行
っていたら厄介なことになっていたと言う。右京は病院からの電話で
は向島が助かりそうだと話す、刑事に会ったおかげで殺人犯になるの
を免れた、幸子は「ついている」のだと話す。そして薫は幸子の夫の
死因については捜査一課が再捜査してくれるし、向島には法の鉄槌が
下されると言う。幸子の顔に笑顔が戻る。明るい表情で幸子は取り調
べに応じる。

 「花の里」。薫は人生の運は皆同じ、幸子の後半の人生はつきまく
るだろう、そうでなくてはあんまりかわいそうと話す。宮部たまき
(高樹沙耶)は、ついているとかついていないということではなく、
物事には良い面と悪い面があり、良い面を見て笑うのか悪い面を見て
嘆くのか、結局心の問題だと話す。

 薫はたまきの話に納得。たまきは「私も男運がないんじゃないかと
思って随分悩みましたから」と言って、しまったという顔をしてから
右京を見る。右京はお銚子の追加を頼み神妙な面持ちで「たまきさん、
すみませんね」と言う。それを見た薫が大笑いする。


寸  評  右京は幸子を「ついている」と言っていましたが、暴力団関係の
男性を殺害未遂したら関係者から報復されて、ただでは済まない気が
します。最後の右京の表情には大笑いしてしまいました。絶妙な演技
です。バスの中で犯行を推理するというのは、「古畑仁三郎」で鈴木
保奈美が出演していた回を思い出しました。うろ覚えなのですが、毒
をしこんだ今川焼きかなにかをトースターで焼いて旦那さんを殺した
というような話です。薫は肉体派刑事という設定なので、今回は8階
まで階段を駆け上っていましたが、大変だろうと思いました。

執 筆 者 たま()

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2. 編集後記
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 3月2日に演出家の久世光彦が亡くなり少なからず衝撃を受けています。久世
といえば「寺内貫太郎一家」や「時間ですよ」といったテレビドラマの黄金時
代を築いた作品で有名ですが、私は新春ドラマとして長く続いた「向田邦子シ
リーズ」を毎年楽しみに見ていました。田中裕子や小林薫といった自分のお気
に入りの俳優が出ていたこともありますが、向田邦子が亡くなっても、向田の
エッセンスを色濃く残した作品が継続して見られるのが嬉しかったからです。
 テレビ東京系で久世が作った樋口一葉の「にごりえ」や正月ドラマの「小石
川の家」(幸田露伴・幸田文の話)など、日本文学の名作や文豪の日常を描い
たドラマも楽しく見ていました。追悼番組の放送があるようなので見たいと思
います。
 また、久世は親交の深かった向田邦子の思い出を随筆として残しています。
随筆も優れた作品が多いので、もう一度随筆も読み返してみたいなと思います。
向田邦子シリーズでは、黒柳徹子がナレーションをしていたので、「徹子の部
屋」でも追悼番組があるのかな。でも、もっと久世光彦のドラマが見たかった
な。残念です。ご冥福をお祈りします。(たま)

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発行元:ドラマ研究会
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