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タイトル:Daily Drama Express 2006/01/29 輪舞曲 (3)  2006/02/16


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/01/29 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル 輪舞曲−ロンド−
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 西嶋ショウ[金山琢己](竹野内豊)
 チェ・ユナ(チェ・ジウ)
 風間龍吾(速水もこみち)
 風間龍一郎(杉浦直樹)
 宗圭煥 (橋爪功)
 風間琴美(市川由衣)
 ヒデ  (佐藤隆太)
 キム・シヨンジェ(シン・ヒョンジュン)
 伊崎吉彦(石橋凌)
 チェ・ユニ(イ・ジョンヒョン)
 松平富士子(岡本麗)
 松平鉄平(塩見三省)
 一ノ瀬あきら(木村佳乃)
 金山恵子(風吹ジュン)
脚  本 渡邉睦月
主題歌  絢香 ayaka 『I believe』

あらすじ  アジアンマフィア神狗のカジノでは、構成員たちが呼び出され、
裏切り者探しが行われようとしていた。
 彼らには数字の書いたカードが配られ、ルーレットがまわされた。
 「これからモグラ(潜入捜査官)退治を行う。」

 「自分から名乗り出るなら今だぞ。」とボスの龍一郎(杉浦直樹)。
 誰も声を出さず、じっと盤上を見つめている。
 秘書の宋(橋爪功)に促され、キム(シン・ヒョンジュン)が玉を投げ
入れた。
 ルーレットの目は黒の17。
 ショウ(竹之内豊)の番号でもヒデ(佐藤隆太)の番号でもない。
 男たちが一斉にどよめく中、黒17のカードを持つ男が叫んだ。

 「偶然じゃないか!こんな偶然でモグラ扱いされるのか!」
 「偶然じゃないんだよ。黒の17番にわざと落としたんだよ。」

 答えたキムの言葉を部下が素早く訳す。
 宋があとを続けながら茶封筒をあけた。
 「警察と接触しているモグラの姿が、ここに映っている。」
 一瞬表情を崩したショウだが、写真に写っているのは黒17番の男
だった。
 男は「ただの職質(職務質問)だ。」と言い逃れようとするが
 「この写真をよこしたのは、我々の息がかかっている刑事です。あ
なたが組織のことをべらべらとしゃべったということも、全てわかっ
ています。」
 と、宋は言い放つ。
 金に困ってやったが大したことはしゃべっていない、と男は必死に
訴えるが龍一郎には通用しない。
 背を向けてしまった龍一郎にすがりつこうと、間にあったゲーム台
を乗り越えようとするが、部下に顔面を蹴りつけられ、うつぶせに叩
き落された瞬間に射殺される。
 身を硬くするショウ。


 ある朝。
 「歌って。」という声に足をとめ、パジャマに半纏を羽織った姿の
少年に気づくショウ。
 肉まん片手に空を見上げながら鳥に「歌って。」「歌って。」と言
い続けている。
 「おはよう。」と声をかけてきた彼に思わず返事をすると
 「歌って。歌って。」と駆け寄ってきた。
 名前を聞くと「こ・ば・や・し・りょ・う・た」とひとことづつ返
事をしたが、家は近くか、ときいてもキョトンとして肉まんをかじっ
ている。
 ショウは肉まんの袋を確かめ、そのコンビニの近くに亮太を連れて
行った。 

 コンビニの近くまで来ると、少年と同じ半纏を着た男が
 「亮太!亮太!」と叫びながら、必死で走り回っている。
 亮太はそれをみつけても「おはよう。歌って。」とニコニコしてい
るだけ。
 男は息を切らして駆け寄ってきた。
 小林亮太というこの少年は彼の息子で、ちょっと目を放した隙にい
なくなってしまったらしい。

 「ひとりでコンビニは駄目だっていっただろ!。」
 「うん!」
 「お金は?」
 「歌って。」
 「・・・またお兄さんくれたのか。」 

 「あんたー」と遠くから妻が呼びかける。
 彼女もまた亮太を探しにきたらしい。
 「亮太がまた!でもこの方が!」と、大声で返事をし、向き直る小
林。
 改めて御礼をしたいので連絡先を教えて欲しいと言うが、ショウは
丁重に断った。
 小林は妻にコンビニに支払いに行くよう頼むと、ショウに礼を言っ
て帰っていった。
 亮太の肩を抱き、せがまれるままに歌ってやる小林。

 ♪明日浜辺をさまよえば〜

 「浜辺の歌」を歌いながら去っていく親子を、ショウはじっと見送
っていた。


 ユニ(イ・ジョンヒョン)が退院し、店に帰ってくる。
 旧正月だし、退院だしダブルでめでたいので
 「お年玉たくさんちょうだい♪ お姉さま。」とおどけるユニ。
 「分かったから!」と顔をしかめながらも笑っているユナ(チェ・
ジウ)。
 ユニは店に入るとすっかり綺麗になっていることに驚く。

 「これ、お姉ちゃんがひとりでやったの?」
 「そーよ。」
 「たくましー。」
 「あ。」

 照れくさそうにユナが付け足す。

 「ほんの少しだけショウさんが手伝ってくれた。ほんのちょこーっ
とだけよ!」
 「ふーん。」 腕組みをしてニヤニヤするユニ。
 「何よ。」 答えるユナも笑っている。

 そこへ退院祝いの花束をもって、八百屋の夫妻がやってくる。
 花束のお礼に、と店に出すメニューの試食を勧められ、喜んで招待
される二人だが、出された料理はどれも辛すぎたり甘すぎたりで口に
合わない。
 夫婦と姉妹がお互いの食文化の違いに
 「カルチャーショックだわ。」と嘆いていると、犬のジャスティス
を連れてショウがやってきた。

 「イラッシャイマセ。」と日本語で挨拶するユナ。
 ショウと姉妹は普段、交互に犬の世話をしている。
 犬を抱き上げ妹は大喜びだが、今日は姉妹の番ではない。
 今日が退院だときいたので連れてきてくれたのだ、と教える通訳役
の富士子(岡本麗)。
 ユナは「アリガトウゴザイマス。」と日本語でお礼を言ってから、
「よかったら味見していかない?」と誘い、「タダよ。」と悪戯っぽ
く笑った。
 「やめときな。」と言いながら
 ‘辛い’とジェスチャーして見せる主人を富士子がひっぱたく。

 「いただきます。」とショウが料理に手をつける。
 「確かに辛すぎる。」と苦笑するが、味は悪くないから、辛すぎる
ならそれをウリにすればいい、と言う。
 「自信を持って。」と親指を立てるショウ。
 「辛すぎはきっと流行るでしょう。」という富士子の訳に、
 「ホント?」とショウに日本語で聞き返すユナ。
 「ホント。」
 「・・・信じてあげる。あなた何度もには助けてもらったから。」
 韓国語でそう言うと、嬉しそうに器を下げた。

  チャットをしているショウと伊崎。
 (裏切り者探しで)自分のデータが調べられるのも時間の問題だと、
ショウは心配している。
 西嶋ショウの戸籍や身分証は完璧だと伊崎は答えるが、組織では家
族・友達・過去の恋人などもっと突っ込んだ調査がされている。
 懸念するショウに対し、逆にメンバーが細かく調べられていること
を喜ぶ伊崎。そのデータを手に入れろ、と指示を出す。

 「あんたは本当に俺のことを道具くらいにしか思ってないんだな。」
 「そうだ。組織の歯車だ。それが俺たちの仕事だろ。」

 伊崎は真っ先にキム・ヨンジェのデータが欲しいと言う。
 キムの裏カジノは神狗(シェンクー)の資金源である偽札が市場に出
回る際の入り口になっているという噂があるからだ。

 モニターに映る二人の文字のやり取り。

 「その証拠を掴め。」
 「・・・それだけですか?」
 「どういう意味だ?」
 「・・・何か裏で隠してる情報があるんじゃないですか?」
 「余計な勘ぐりをするな。」
 「隠し事はナシにしてくれ。味方を信じられなくてモグラなんかで
きない。」

 文字が消え、図面が浮び上がる。
 神狗の地下室の見取り図だった。
 4年前、ショウの前任の潜入捜査官が入手したものだという。
 ショウは、前任のモグラは今どこに、とタイプしたあと、Enterキ
ーを押さずに迷っていたが、そのまま消してしまう。

 店の名前はチャメ(姉妹)に決まり、手書きのチラシを作ったユナ姉
妹。
 本人たちは完璧だ、と自画自賛しているが
 「チャメ」が「チャナ」になっていたり、出来はよくない。
 見かねた富士子が二人を町の印刷屋につれてくる。
 そこは小林親子の印刷工場だった。

 韓国料理が好きだという小林は、ひたむきな姉妹の姿に心打たれ、
チラシ作りを引き受ける。
 忙しく手を動かし始める小林に、また「歌って。」とせがむ亮太。
 言葉のわからないユナは、亮太の歌に合わせてハミングする。
 父に促され、嬉しそうに礼を言う彼に「ドウイタシマシテ。」と、
ユナは日本語で返事をした。


 神狗のビル。
 防犯カメラに細工をして、地下に侵入したショウ。
 宋のパソコンに不正アクセスを試みるが、パスワードを見つけられ
ないまま逆探知が作動してしまう。
 こちらをつきとめられる前に逃げ出すことはできたが、警戒した宋
は逆探知システムの精度をあげる、と龍一郎に報告する。

 ショウがユナ姉妹の店に行くと、小林親子が完成したチラシを届け
に来ていた。
 「おはよう。」といつかの朝のように亮太に声をかけられ驚く。
 「その節はどうも。」と礼を言う小林。
 ショウと小林親子が顔見知りであったことに、今度はユナ姉妹と八
百屋夫婦が驚いた。
 なぜ小林親子がここにいるのかときくショウに、富士子が小林を紹
介した。
 彼は腕のいい印刷屋で、明日開店するこの店のために無理な納期と
値段でチラシを作ってくれたと言う。
 素晴らしい出来栄えのチラシに、姉妹は歓声をあげて大喜びしてい
る。
 ほほえましいやりとりにショウも笑顔をみせるが、誉められた小林
は謙遜し、「それに、勝手にうちの宣伝させてもらったし。」とチラ
シを差し出した。
 チラシの裏には「何でも承ります」と、小林印刷の広告が小さく申
し訳程度に刷られている。
 「何よりも、あんなに喜んでもらえると職人冥利につきるってもん
ですよ。」と、嬉しそうに話す小林。
 出されたお茶も飲まずに、仕事があるから明日また、と店を出る。
 歌って、とせがむ息子の肩を抱き『浜辺の歌』を歌いながら歩いて
いく小林。
 思わず八百屋夫妻もユナも彼らの歌に合わせてハミングする。

 ユニはほぅっ、とため息をつき、
 「お父さんみたい。陽だまりみたいに優しくて。」と、姉の顔を見
る。
 「言葉が通じなくてもわかる。そうでしょ?」と、うなずくユナ。

 意を決したようにショウに近づき声をかけ、両手でチラシを差し出
すユナ。
 「ぜっったい来てね」って、と富士子が力のこもった通訳。
 「ヤクソク」と小指を差し出すユナと、小指をからめたあと親指を
あわせ、韓国式の指きりを交わすショウ。
 とても嬉しそうに笑い出すユナに、ショウも思わず笑顔を見せる。


 姉妹が必死でチラシ配りをしている頃、ショウは神狗本部地下に再
び侵入し、持ち込んだパソコンを使って不正アクセスを試みていた。
 ちょうどショウの個人データを見ていた宋は、それを感知し手下を
集めて地下へ向かう。
 ショウのパソコンに逆探知されたことが表示される。
 間もなく宋の一行が駆けつけるが、侵入者はパスワードを解明でき
ずに、パソコンを放置したまま逃げ出した様子。
 一瞬ホッとした表情を見せる宋だが、何かに気付き走り出す。
 部屋に駆け戻りパソコンを見ると、さっきまでみていた画面は消え、
自分の個人データが表示されていた。 

 逆探知されることを逆手にとり、宋を部屋から引き剥がすことに成
功したショウは、まんまとデータを盗み出し、伊崎(石橋凌)に渡す。
 ごく短時間であったため、8割程度しか保存できなかったが、伊崎
はその成果に満足しているようだ。
 ショウの盗み出したデータを表示してみると、構成員名簿・関連企
業などがあった。
 その中の「特殊技能」という項目を見ると、数字がズラッと表示さ
れる。
 伊崎は戸惑うが、ショウはすぐに、名前の頭文字と、逆さまに書か
れた電話番号であることを見抜いた。

 その中の1つにショウは目を留める。
 ポケットからチラシを取り出し確認すると、それは小林印刷の電話
番号だった。

 疑う声も多少あったが、小林印刷の売り上げが数年前に倍増してお
り、現在の取引先が全て神狗のダミー企業であること、小林が以前造
幣局に勤めていたことなどから、警察は逮捕に踏み切ろうとする。
 自室で、優しかった小林の人柄を思い出し何か考え込んでいたショ
ウは、意を決したように立ち上がり、部屋を出て行く。


 ひとり、工場で作業をしている小林。
 「浜辺の歌」を口ずさんでいる。
 外では警察車両が数台待機。工場を包囲完了した。
 全員が配備についたと報告を受けたとき、伊崎の携帯にショウから
「逮捕を待ってくれ」と電話が入る。
 小林が神狗だと認めたくないショウは、5分でいいから話をさせろ
という。
 伊崎は断るが、俺が手に入れた情報だからそのくらいの権利はある、
と、ショウは耳を貸さない。
 一方的に電話を切られた伊崎は、苦々し気な顔をしながらも、指示
を仰ぎにきた部下に「5分待て」と指示を出す。
 伊崎の指示を受け、一度車に戻る部下は、二台並んだ待機車両の前
の車に乗り込む。
 と、同時に後ろの車のドアが開き、外へ出た何者かが携帯でメール
をうちはじめた。スーツ姿。左手薬指に光る指輪。顔は見えない。
 同じ頃、神狗本部の宋にメールが届いた。
 携帯をとり、どこかに電話している宋。

 仕事をしている小林の携帯に着信。相手はショウ。

 「もうすぐ警察が来る。」
 「誰だ?!」
 「あなたどうして神狗なんかの手先になったんですか。」

 電話を叩きつけ、裏口に向かって走る小林。
 だが、そこには人影が待ち受けており開けようとしたドアを表から
押さえられた。

 「逃げても無駄だ。もう囲まれている。」

 ドア越しに会話をする小林とショウ。

 「私はあなたに会ったことがあります。私の目からはあなたは、人
を思いやる心を持ったいい人に見えた。いい父親にも。どうして・・
・息子さんのためですか。」
 「わかったようなことを言うな。」

 がっくりと膝をつきながら、神狗に脅され断れなかった自分を責め
る小林は、自分に勇気がなかっただけで、息子のせいじゃない、と言
い張る。
 ショウは自首を勧めるが、神狗の報復が家族に及ぶことを心配しキ
ッパリ断る。
 警察が守ってくれると言っても、神狗の恐ろしさを知っている小林
は応じようとせず、私一人が死ねば済む、と印刷に使う薬瓶をあさる。
 残された家族はどうなる、とショウは言うが、息子は悲しまない、
彼には自分が父親だと言うことすらきっとわかっていない、と泣く小
林。

 「息子さんは、きっとあなたの優しさをわかっています。だから、
息子さんのために生きてください。」

 一言、一言かみ締めるように話すショウ。 
 息子のために、という言葉に小林が反応する。

 「息子のために・・・生きて・・・生きて・・・あいつより・・・
一日でもいいから長く生きて守ってやりたい・・・一日でもいいから
長く生きて・・・」

 あとは涙で言葉にならない。
 ドアに額をつけたまま、黙って目を閉じるショウ。

 やがて泣きじゃくっていた小林はキッと顔をあげ、「知っているこ
と、全て話します。」と言った。

 イライラと時計を見ていた伊崎にショウからの暗号メール。

 『自首』

 伊崎が捜査員を引き連れ、小林印刷に向かうと、シャッターが開き、
中から小林が出てきた。
 深々と頭を下げる小林に、黙ってうなずいてみせる伊崎。

 「おはよう。」

 その時、小林の後ろからにこにこと亮太がでてきた。
 ハッと振り返った小林。
 「亮太!」と声をかけ、近寄ろうとした瞬間、銃声とともに倒れる。

 伊崎が亮太を押し戻し、小林に駆け寄るがすでに息はない。
 遠くから見ていることしかできないショウ。
 走り出てきた妻は泣いて遺体にすがるが、亮太は倒れた父に「歌っ
て。」とせがむ。
 返事をしない小林のそばに座り込み、声をかけ続ける亮太。

 「歌って。・・・お父さん。」

 父親の顔を見ながら、浜辺の歌を歌いだす。

 神狗本部では宋が龍一郎に報告していた。
 「印刷工が一人死にました。どんな色でも作り出すインク配合の天
才だったんですが。」
 ピラニアの水槽を眺めながら答える龍一郎。
 「命は他の命を食うことで成り立っている。これは神が創った摂理
だ。死は、そこにあるんだよ。宋くん。」

 その頃、オープンしたばかりのチャメは大賑わい。
 忙しく働きながらも、小林やショウの到着が遅いことを気にしてい
るユナたち。
 たまたまテレビのニュースで小林の事件を知り、表情をこわばらせ
る。


 夜の川辺でぼんやりしているショウの元へユナがやってきた。
 様子のおかしいユナに、ショウは「どうしたんだ?」と声をかける。

 「鎮魂歌(レクイエム)。」

 小林の作ってくれたチラシを取り出し、ユナは韓国語で話す。

 「演奏したいけど、もうそれはできないわ。」
 「その人・・・殺したの、俺なんだよ。」

 ユナに背を向け、川面をみつめながら話すショウ。
 「彼はただ、一生懸命家族のために生きようとしていた普通の男だ
ったよなぁ。勇気を出して・・・正しい道に戻ろうとしていた、強い
人だったんだけど。」

 何度も息を飲み込み、無理に微笑んで続ける。

 「俺が自首なんて勧めたから。」

 ゆっくりショウに歩み寄るユナ。
 「さっきから、何を言ってるのかわからない。」
 「わかんねえだろ。だから言えるんだよ。」
 笑顔を見せるショウ。

 「何やってんだろな、俺は。何やってんだよ。」

 再び、背を向けてしまうショウに語りかけるユナ。

 「ごめんね。私、あなたの言葉わかってあげられない。でも、あな
たの気持ちはすごく聞こえてくる。」


 「・・・タスケテ」

 思わず振り向いたショウに、ユナは涙を浮かべて語り続ける。
 ショウの目にも涙がにじむ。

 「タスケテ。・・・どうして、あなたは悲しいのに笑うの?どうし
て、自分の心に嘘をつくの?そんなの・・・悲しすぎるじゃない。苦
し過ぎるじゃない。」

 涙をこらえるて微笑むショウは、座り込み浜辺の歌を歌いだす。
 ゆっくりとショウの隣に座り、彼を抱きしめてやるユナ。
 ショウは静かに目を閉じる。


寸  評  「言葉がわからなくても通じる」というのが、今回のキーポイン
トになっていたと思います。
 ユナは小林の人柄や、ショウの苦しみを言葉以外のもので理解し、
ショウもまた、ユナの優しさを感じ取る。
 このドラマ全体を通して言えることですが、登場人物たちはちょっ
とした仕草や、ちらっと見えるアイテムから、いろんなことを汲み取
ります。
 意味のないような小さなシーンが、後の大切な伏線になっているこ
とがあるので、文字でお伝えするのが難しい作品です。

執 筆 者 斉藤()

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2. 編集後記
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 撮影に使われている姉妹の店「チャメ」が、本物の韓国料理店としてオープ
ンすることになりました。
 撮影があるときはそちらが優先ですが、それ以外の時間は本格的な韓国料理
が楽しめるそうです。
 場所は神奈川県川崎市。JR南武線・武蔵溝ノ口駅からスグのところです。
 遠くて行かれない、という方も、焼肉で有名な牛角が、今後チェーン展開す
るそうですから、楽しみですね!(斉藤)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv/
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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