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タイトル:Daily Drama Express 2006/01/26 白夜行 (3)  2006/02/02


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/01/26 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 白夜行
局  名 TBS系
放映日時 木曜21時
キャスト 桐原亮司(山田孝之)
 唐沢雪穂(綾瀬はるか)
 笹垣潤三(武田鉄矢)
 唐沢礼子(八千草薫)
 松浦勇 (渡部篤郎)
 谷口真文(余貴美子)
原  作 東野圭吾
脚  本 森下佳子
主題歌  柴咲コウ「影」

あらすじ  第三話

 1998年12月。
 菊池道広(田中圭)は、桐原亮司(山田孝之)が自分を犯人に仕立
て上げた。亮司に、はめられたんだと笹垣潤三(武田鉄矢)に訴える。

 笹垣は、今回の藤村都子(倉沢桃子)の件に、唐沢雪穂(綾瀬はる
か)と亮司の二人も絡んでいると睨む。笹垣はそんな偶然あるか、と
言うと、絶対挙げてやる、と言う。

 −− 幼い頃、父を殺し、母を殺したオレ達は、事件を蒸し返そう
とする人々から逃れるように時効を待とうとした。でも、それからの
8年間自分がどこで何をしていいのか、オレには全くイメージがわか
なかった。

 亮司が閲覧室の机の上に身を投げ出していると、谷口真文(余貴美
子)も同じ格好をして、来年は何をするの?進学?就職?と問う。
 亮司はわからないと言う。
 真文は、じゃあ小さい時の夢は?と問うが、亮司は小声でボソッと
「海賊」と答える亮司。


 雪穂と川島江利子(大塚ちひろ)が、都子を送る。
 雪穂は都子の家に入っていく笹垣の後ろ姿を見掛け、身を固くする。


 亮司は友人と、出張ホストのようなことをする。でも、上手く相手
の女性の相手をできず、彼女は帰ってしまう。
 ソファーに腰掛けた亮司は、そこにあった名刺入れを手に取り中を
見る。
 『大都銀行 昭和支店 法人第一課 主任 西口奈美江』の名刺。

 −− なあ雪穂、あのころオレ達は何一つわかっちゃいなかったよ
な。これからオレ達の前に何が待っているか。雪穂がどんな思いで今
まで生きてきたかなんて、これっぽっちもわかってなかった。


 亮司が一人でマンションにいると、フードを目深にかぶった雪穂が
訪ねてくる。
 雪穂は、亮司があの件で松浦勇(渡部篤郎)に脅され、売春させら
れているってこと?と、状況を確認する。
 都子の件で笹垣が動き、立件しようとしている。ついでに7年前の
ことも蒸し返そうとしていると言うと、都子の件の写真とネガを亮司
から受け取る。

 状況が読めないと言う亮司に、自分が写真とネガを持っていた方が
動きやすいから、と雪穂。
 罪に罪を重ねるのはよくない、と亮司。
 雪穂は自分が何とかするという。

 亮司はそんなことをしなくても7年間何もなかったんだし、と消極
的。

 雪穂は怒った顔を亮司に向けると、「亮君にとってはそういう7年
だったんだろうね。とにかく笹垣がいつ、ここに来てもおかしくない
んだから、それだけは自覚して下さい。あなたがこけたらわたしも終
わりなんだから」と言うと、またフードを目深にかぶって、亮司のマ
ンションを出る。


 ほろ酔い加減で帰宅した桐原弥生子(麻生祐未)の前に笹垣が現れ
る。

 こたつで向かい合う弥生子と笹垣。
 弥生子は、亮司は滅多にここには戻らない。どこに行っているのか
もわからないと言う。亮司が帰らない訳を問うと、奥に寝ている松浦
をあごでしゃくる弥生子。


 亮司は松浦に、笹垣が嗅ぎ回っているので止めたい。松浦だって、
こんな小遣い稼ぎでパクられたくないだろう、と言う。
 松浦は亮司の首を締め上げながら、人に説教たれる前にすることが
あるだろう。どこの世界に凶器持ち歩いている犯人がいるんだよ、と
言う。

 −− 馬鹿げた感傷だとわかっていた。証拠を捨てない犯人なんて、
馬鹿げているとわかっていたけどオレはまだ、人間でいたかった。犯
した罪の痛みを感じていたかった。一つずつ良心を捨てていくような
気がした。

 亮司は戸棚の奥から取りだしたカメラを捨てる。他のものも捨てる
が、最後にあのハサミだけは捨てられない。


 チャペルで雪穂と江利子は都子から笹垣のことを聞く。都子は、笹
垣が、犯人が罪に罪を重ねている気がする。やめさせなければ、と言
っていたという。
 雪穂は、江利子にどうしたの?と聞かれ、とっさに、「優しい刑事
さんなんだね」と答える。


 亮司がマンションの階段にいると、笹垣に見られ、亮司は逃げ出す。

 笹垣が管理人に、あの亮司がいる部屋を開けさせ、中を見る。する
と、『風と共に去りぬ』の文庫本が、棚の隅に並べられていた。
 管理人は、ここで売春が行われているとの噂があって.....とぼや
く。

 そこに松浦が来て、善良な小市民の家を、勝手に見るなんてひどい
なぁ、と言う。
 笹垣は、丁度松浦には聞きたいことがたくさんあるんだ、と言う。


 雪穂は勉強机に座りながら爪を噛み、善後策を考えている。
 電話が鳴る。雪穂が出ると、亮司から。笹垣が来たから逃げている
と亮司。
 雪穂は、そんなことをしたら何かあると白状しているようなもの。
こちらから折り返し電話すると言うと、電話を切る。

 公衆電話から指定のピンク電話に電話する雪穂。
 亮司は、あの部屋は松浦のもの。だが、笹垣が接触してきたらどう
しよう、と聞く。
 雪穂は苛立ち、「何でもわたしに聞かないでよ!」と怒鳴り、すぐ
に言い過ぎたと気付き、亮司が頑張らなければならないと言う。そし
てハサミは持ってきたか問う。
 亮司は持ってきたと答える。
 雪穂は明日また同じ頃電話するという。


 朝、下足箱を開け、中に入っていた封筒を見て、顔を引きつらせる
都子。
 雪穂が都子の肩を叩く。
 都子は泣きながら雪穂に抱きつく。封筒の中身は先日の件の脅しだ
った。

 雪穂は、家に帰りたいと言う都子に付き添う。そして警察には届け
ない方がいいと言う。

 都子を家に送り届ける。
 そこに笹垣がやってくる。
 都子は笹垣に、届けは出さない。どうせ犯人が捕まってもすぐ出て
きて、報復されても警察は守ってくれないでしょ、とヒステリックに
叫ぶ。

 雪穂はその場を離れる。
 笹垣は雪穂を追い掛け、雪穂が何か言ったのではないかと問う。
 雪穂は自分には関係ないと言う。
 笹垣は、『スカーレット』としてはどうする?亮司も『風と共に去
りぬ』を読んでいるようだぞ、と言う。
 雪穂は、加害者の娘と被害者の息子が同じ本を好きなんて、皮肉で
すね、とだけ言う。


 亮司が松浦に、笹垣に何を話した?と聞くと、松浦は何も話してい
ない。それより人を殺しておきながら自主もしない亮司。いっそのこ
と、自首したら?それとも死ぬか?と、冗談とも本気ともつかぬ事を
言う。

 松浦の携帯が鳴る。亮司同様売春をしている青年からだった。

 松浦と亮司が『仕事部屋』に駆け付けると、入れ墨をした女性がベ
ッドの上でうつぶせに亡くなっていた。青年は、女性のダンナが筋も
のらしいから怖いとブルっている。

 松浦は亮司に、始末しておけと命じ、頷く亮司。

 亮司は雪穂を呼ぶ。

 雪穂は、要は警察ではなく、亡くなった女性の夫を巻けばいいのね、
と確認する。そして室温を下げる。

 亮司は、もう自首しよう。こんなことをしていて、8年ももつわけ
ないだろと、投げやり。

 雪穂は、コンドームの空き袋を見付け、亮司に、亮司とその青年が
同じ血液型か聞く。
 亮司は、違うと答える。
 雪穂は、ならこの女性は別の人と会っていて亡くなったことにでき
るね、と言う。

 雪穂の意図を悟った亮司は、死体とやれというのか?自分を何だと
思ってるんだと言うと、「バカ女」と叫ぶ。

 雪穂は、自分は何のために母親を殺したというのだ。都子を襲った
のだ、と言う。

 亮司は、雪穂は自分と太陽の下を、手を繋いで歩きたいと言うけど、
こんなことして逃げていて幸せなんて得られるのか、と言う。
 雪穂は、笹垣にもそう言われた。お母さん(礼子)にも、いつまで
逃げているのと言われた。でも、亮司に言われては終わり。自分も一
緒に行く、と言う。


 街を歩き、雪穂は自分たちが普通のカップルに見えるかな、と言う。
 亮司は自分の手をポケットで拭くと、差し出す。
 雪穂が笑う。昔から変わらないね、と。

 雪穂は最後に行きたいところがある、と亮司を教会に連れて行く。
 そして黒板に絵を描き始める。亮司に、『結婚して』って言うかと
思った?と言って、からかう。

 雪穂が描いたのは、十字架に貼り付けにされたキリストの絵。雪穂
が入っていた施設はキリスト教系だった。でも、その象の裏で襲われ
そうになった。毎日毎日祈ってもよくならない。自分もウソつきだが、
あの人はもっとウソつき。神の前では皆平等なんて言って。信ずるも
のは救われるとか、求めよさらば得られん、とかウソばっか。
 ウソばっかついてんじゃないよ!と叫ぶと、雪穂はそこら辺のもの
をなぎ倒す。火のついたろうそくも。
 亮司は止めようとしたが、止められない。
 雪穂はろうそくを投げて、ステンドグラスも割る。
 「生きたいなんて、誰が言ったの!あの時一緒に死なせてくれれば」
と叫ぶ雪穂。

 −− 死に損なった7年。その間、本当は雪穂が一番悔い改め、祈
り続けたんじゃないだろうか。
    だけど誰も救ってなんてくれなかった。誰も守ってくれない
のだと知ったその日から、雪穂はたった一人で築き上げてきたんじゃ
ないか。恒に神経を張りつめ、ウソを巡らせ、誰にも心を許さず、唐
沢雪穂という一生を。

 「オレ、いったい好きな女に何させてるんだろう」と亮司。

 雪穂は最後に大きなステンドグラスを割り、「あー、すっきりした。
ごめんね、付き合わせちゃって」と雪穂。

 亮司は、強くなると言うと雪穂の手を取り、「ごめんな、一人で頑
張らせて。オレ、頑張るから。雪穂が二度と手を汚さなくて済むよう、
オレが頑張るから」と亮司。
 「後悔するよ。引き返すなら今のうちだよ」と雪穂。
 「オレ、唐沢雪穂を.....」と亮司。

 その時、警備員がドアを開け、「お前ら何やってんだ」と怒鳴る。

 亮司は雪穂の手を掴むと逃げ出す。


 亮司は死んだ女性の身体を表にする。

 −− その日、オレは最後の良心を捨てたんだ。死んだ女の中に。
ゼロになったんだ。


 その女性の検視。死体はホテルの一室で見つかっている。
 警察は、行為中に亡くなり、事件性はないということになる。
 女性の夫は最後の時の男を調べてくれと言う。


 笹垣は亮司と雪穂に拘り、上のものに抗議する。上のものは笹垣に
しばらく休め、と言う。


 松浦に声を掛けられ、亮司は、「生まれる前はこんな感じだったの
かな。まだ名前もなくて、不安と期待で」と海を見たまま言う。
 松浦は、死ぬ前に生んだ人には会っていけ。あれで随分亮司のこと
を心配していると言う。亮司は知っていると答える。


 雪穂の部屋に遊びに来た江利子が、刺繍の『R&Y』って何?と聞
く。
 お母さん、礼子だから、と雪穂。


 亮司が公衆電話で雪穂に電話し、卒業式の翌日の午後、渡したいも
のがあると言う。


 1993年3月。
 卒業証書の筒を手に、放心状態で歩いている弥生子。彼女を見る笹
垣。


 家に帰ってくる亮司。弥生子は亮司に卒業証書を渡す。
 亮司は弥生子に、もう一人子供でも作れば?自分のようなバカ息子
一人だけじゃ、浮かばれないだろう、と言う。そして風呂へはいると
言う。

 弥生子はそっと亮司のポケットを探る。すると死亡届が出てくる。
死んだ人は亮司。死体の損傷が著しくひどいので、水葬にしたと書か
れている。日付は入っていない。

 夜中、出ていこうとする亮司に、布団の中から弥生子が声を掛ける。
亮司は小さい時、海賊になりたいと言っていた。でも、桐原洋介(平
田満)は、せめて船乗りになって欲しいと言っていた。だから船に乗
って死んだんだと思う。それでいいわね、と。


 亮司は真文に、卒業証書を渡す。いつも心配してくれていたから、
と。そしてこの街を出ていき、レッドバトラーになることにしたと告
げる。
 真文は、卒業おめでとうと、万歳をする。


 笹垣が弥生子のバーに入る。カウンターには、亮司の切り絵が飾ら
れていた。元は居間に飾られていたものだった。

 弥生子は封筒を笹垣に渡す。亮司の死亡届だった。


 雪穂が図書館に駆け込み、『風と共に去りぬ』の文庫本の間から、
亮司の手紙を引っ張り出す。中には、雪穂への手紙と死亡届の紙。
 閲覧室で読む雪穂。

 雪穂は駅へ向かって駆け出す。

 亮司もゆっくりと駅へ向かっている。

 −− 雪穂へ。オレ、夢が見つかったよ。笑われるかも知れないけ
ど、レッドバトラーのように生きてみようと思う。知恵を使って、世
間を出し抜いて、その金であなたを思い切り甘やかしたい。例えば、
レッドがスカーレットにしたように、逃げ延びるための馬車をあげた
り、悪趣味なほど大きな宝石をあげたりしたい。そしていつか安らか
な夜と、浮き立つような朝を挙げたい。不公平なあの人があなたにく
れなかった何もかんもをあげたい。それがオレの夢。実はこの話には
おまけがあってさ、オレ小さい時、海賊になりたかったんだよ。バト
ラー船長、小さい頃の夢で終えるんだ。とてもすばらしいと思わない
か。


 亮司はホームの端に立っている。
 雪穂が亮司に駆け寄り、抱きつく。
 列車は出ていく。

 「ありがとう、亮。最高の卒業祝いだよ。ここに亮がいること、わ
たしはずっとずっと知ってるから」と雪穂。
 「よかった」と亮司。
 二人は抱き合ってキスをする。

 −− オレ達は18歳だった。


寸  評  亮司が松浦にあんなことをさせられていたとは、びっくりです。
先週は、たまたま友達に連れていかれたのかと思ったのですが、実は
亮司がいる部屋そのものがたまり場だったんですね。
 雪穂は、限界まで自分をストイックに締めて、亮司と自分を守って
きたのですね。ストレス発散をするのもいいですが、あんなに派手な
器物損壊はいけませんね。ドラマだから彼らは逃げられましたが、本
当ならば警察のご厄介になっているでしょう。
 亮司は自分の死亡届を偽造し、これからこの世にはいないはずの人
として生きていくということでしょうか。
 でも、戸籍を回復しなければ、雪穂との結婚はできませんね。最後、
クリスマスイブに亡くなってしまうのならば、関係ありませんが、最
初に衝撃的な場面を召せるドラマは往々にしてその後、主人公は死な
ないで助かりますね。『オールイン』のキム・イナのように。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 この「白夜行」では刑事として笹垣が登場します。一方の「けものみち」で
は、久恒が出てきます。同じ木曜日の放送なので、並行してあらすじを打ち込
んでいます。
 すると困ったことが起こってしまうのです。恒と垣、ヘンが違うだけなので
す。時々、「ささつね」と入力してしまって変換しなかったり、「ひさがき」
と打って変換しなかったりということが起きてしまいます。
 今回は、同じ時間帯に、似た雰囲気を持つドラマがぶつかってしまいました
ね。録画して両方見る人以外は、どちらを選ぶか、だいぶ迷ったのではないで
しょうか。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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