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タイトル:Daily Drama Express 2006/01/26 けものみち (3)  2006/02/02


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/01/26 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル けものみち
局  名 テレビ朝日系
放映日時 木曜21時
キャスト 成沢民子(米倉涼子)
 小滝章二郎(佐藤浩市)
 如月初音(東ちづる)
 久恒春樹(仲村トオル)
 佐伯米子(若村麻由美)
 鬼頭洪太(平幹二朗)
原  作 松本清張
脚  本 寺田敏雄
主題歌  中島みゆき「帰らぬ者」

あらすじ  第三章 本物のワル

 −− 政界や財界を陰で操る闇の存在鬼頭洪太(平幹二朗)。
    この男(小滝)はそんな相手に何を挑もうとしているのか?
このわたしを道具にして.....

 小滝章二郎(佐藤浩市)がドアを開ける。
 久恒春樹(仲村トオル)が警察手帳を見せて中へはいる。久恒の用
件は先日の放火殺人の件だった。

 ホテルに関係が?と問う小滝に、ホテルではなく、小滝個人に聞き
たいことがあると久恒。
 犯人は35歳、無職の元郵便局員と目されている。世田谷では、最
近放火が多いが、この男だろうと思われている。間もなく検挙される
だろう。だが、芳仙閣の件だけは便乗犯で、犯人は成沢民子(米倉涼
子)ではないかと言う。

 小滝は、民子ならよく知っている。有名なデザイナーさんだ、と言
う。
 久恒は、芳仙閣の民子と、個人的な関係があるのだろうと問うが、
小滝は芳仙閣なら仕事上使うことがあるが、民子は知らない、と答え
る。

 久恒は、1月10日23時から明け方まで、白妙で民子といたので
は?と問う。途中一度、女中に民子と一緒のところを見られているが、
それだけではアリバイを立証できない。夜中なら一時間か二時間あれ
ば、鎌倉と世田谷の間を往復できる。民子のアリバイを立証できるの
は小滝だけ、と言う。

 隣の部屋でじっと二人の会話を聞いている民子。

 小滝はその日、芳仙閣には行っていないと言う。民子などという女
をかばわなければならないこともないし、と。

 久恒は小滝のように表情から本心を読めない人も珍しいと言う。
 小滝はこんな商売をやっているから、と返す。

 久恒が、民子が隠れている部屋について聞く。
 小滝はプライベートルームだと答え、ドアを開ける。ドアの陰に隠
れる民子。

 小滝は入ろうとする久恒に、ここから先はプライベートなので、捜
査令状を見せてくれと言い、久恒はおとなしく帰っていく。

 民子が小滝を、なんで自分のアリバイを立証してくれなかったの、
となじる。
 小滝は、そんなことをしたら相手の思うつぼ。久恒はある筋書きを
元に、ここに辿り着いた、と言う。
 民子は、警察が怖いの?自分は小滝の言うとおりに動いたじゃない、
と文句を言う。

 小滝は、怖いのは警察ではない、と厳かに言う。


 民子がエステでマッサージを受けていると、佐伯米子(若村真由美)
から電話。鬼頭の代理で電話している。お金は民子の秘書宛振り込ん
だという。そして今、民子はお店にいるはず。予定を変える時は必ず
連絡をするよう言う。
 民子は面倒くさそうに、「今度はします」と返事するが、途中で米
子は電話を切る。

 −− わたしは管理されていた。昼の時間、こうして外を自由に出
歩くために。
    でも、わたしの管理をしているのはあくまで鬼頭洪太であり、
この女(米子)じゃない。


 米子が鬼頭にお粥を食べさせる。
 米子は、民子に月々200万渡し、さらに3000万ですか、と言
う。
 鬼頭は、米子も金が欲しいのか、と問い、いいえと米子。

 鬼頭は、米子は何も言わずに欲しい物を手に入れ、民子は欲しい物
は欲しいと言い、いつも挑み掛かる。どちらも弱い女の身を守るすべ
であり、どちらもかわいい、と言う。


 民子は秘書の木崎光恵(田丸麻紀)から3000万を受け取ると、
オラクル宝石にアポを取って欲しいと言う。ジュエリーデザイナーな
ら、いつかは会ってみたい憧れ。

 民子が無造作に袋から3000万を出すのを、ガラス越しに見てい
る奈々美。


 マスカレードが入っているビルを見上げている久恒。
 久恒を見ている弁護士・秦野重武(吹越満)。

 マスカレードのドアの前に立つ久恒に、秦野は声を掛け、弁護士の
名刺を渡し、捜査なら令状を持ってきて欲しいと言って、追っ払う。

 秦野に礼を言う民子。秦野は一応牽制しておいたが、折角手に入れ
た未来なのだから、大事にしないと、と注意する。

 久恒は、秦野の住所がニューロイヤルホテルの一室であることを知
る。


 デザイン室で民子は、デザイナーにいろいろアドバイスしているが、
奈々美のことは無視。
 奈々美は小声で、「ほざいてろ、この人殺し」と言う。


 久恒が署に戻ると相方はもう岡橋の件の会議は終わってしまったと
言い、あらましを伝える。
 岡橋は、普通局員にアポを取らなければ入れないはずのテレビ局に
入って裏口から出、十分後にはニューロイヤルホテルで目撃されてい
た。

 久恒と相方は、岡橋の葬儀を覗く。
 そこでは米子がみんなから会釈されながら出てきて、車に乗り込む
ところだった。

 久恒は警察手帳を見せると、記帳を覗き、『鬼頭洪太(代)』と書
かれているのを知り、鬼頭とは誰かと受付の男に問う。


 秦野が小滝に、久恒に対して牽制しておいたという。そして一匹狼
気取りのようだが、哀れな男だ。相手を間違えたという。

 秦野が、鬼頭はだいぶ民子を気に入っているらしいと言う。
 「タフな女だ」と小滝。
 「あの女に惚れたか?」と秦野。
 「まさか」と小滝。
 「民子だけはやめとけ」と秦野。

 そこに如月初音(東ちづる)が入ってきて、民子は警察に疑われる
ようなことをしていると言う。
 意味深に笑い合う小滝と秦野。
 初音は民子が早く捕まればいいと言うが、小滝は、「女将さん、す
ごいこと言うね」とはぐらかす。


 民子の宝石を見て、さすがジュエリー大賞を取った人の作品を違う
と言い合う婦人達。

 −− これが道ばたの露天で売られていても同じことが言える?
    あなたたには、とうていマネできないことをした。それだけ
のこと。


 久恒と奈々美が会う。
 奈々美は放火犯として民子が捕まるんだと思っていたと残念がる。
 久恒が民子の様子を聞く。
 奈々子のバックには誰かついているのだろう。ポンと三千万届いて
いたと言う。

 民子がうらやましいか?同じ女として、と久恒が問うと、自分は金
で囲われるのはいや。民子はもっともそんなことしそうにないと、世
田谷の工房にいた時は思ったけど、今はすっかり変わってしまった。
人間って、何かの機会があればあんなに変われるんだね、と言う。


 成沢家の焼け跡で、近所の人に聞き込みをする久恒。

 年配の男性は、成沢寛次(田中哲司)が奈々美と出来ちゃって、あ
の高窓はずっとカギがかかっていたのだが。あの日たまたまカギが開
いていて、そこから火種を投げ込まれるなんて、なんて運の悪い、と
言う。

 年配の女性は、あの日裏手から駆け出してくる人物がいた。暗くて
顔は分からなかったが、体つきは女。しかも胸に汚い布に包んだもの
を大事そうに抱えていたという。


 オラクル宝石会長・柏木圭伍に各種ダイヤを見せられた民子。目を
輝かせている。

 民子は険しい顔になると、ルーペを外し、現金で三千万用意してあ
ると言ったが、二流、三流の石しか持ってこなかったのか、と怒る。

 柏木はよかった。それさえ気づいてもらえなかったにどうしようか
と思っていた。宝石は一つ一つ手塩に掛けた娘のようなもの。嫁ぎ先
を自分の目で見たくて来た。民子は大きな賞を取ったかもしれない。
資金力があるかもしれない。でも、所詮民子は二流。ガラス玉のよう
なうつろな目をしている。


 久恒が帰宅すると、妻・久恒薫が、息子・太郎の中学受験について
相談。久恒が薫に任せるというと、薫はヒステリーを起こし、久恒は
太郎が中学受験なんてしなくていいって思っているのね!と叫ぶ。


 民子が鬼頭家に戻ると、玄関で待っていた米子が、「49分の遅刻。
約束は守って貰わないと」と言う。
 民子が仕事で、と言い訳しようとすると、米子は金の無心だけして
おいて、どういうおつもりかしら、と嫌味を言う。
 「どういうって?」と民子。
 「あなた、自分の役目をおわかりになっていないようね。あなたは
オモチャ。それ以前に忘れないこと。あなたのことなんて、わたしの
一存でどーにでもなる」と米子。
 「そこいくと、あなたの代わりは誰にもできませんわね。この家の
ことと、旦那様のことだけで、一日二十四時間、一年三百六十五日過
ごす。尊敬しますわ。あーそうだ。今度旦那様にお許しをいただいて、
わたしたち女二人、どこかに遊びに行きましょうか?」と民子。
 「お断りします」と米子。
 「わたしもよ」と民子。

 民子が鬼頭に遅刻を詫びる。米子にきつく叱られた、と。
 鬼頭は、米子は大げさなんだ。四角四面の性格だからな、と言う。
 民子は、先日いただいた三千万円を返すと差し出す。柏木会長に取
引を断られた。本業での自分はまだまだ未熟者、と言う。
 鬼頭は、自分が手を貸してやろうかと言うが、民子は自分がわかり、
せいせいしていると断る。


 民子がマスカレードへ行くと、光恵が、朝一番で柏木が持ってきた
宝石を見せる。どれも一流品と言っていたと光恵。
 民子は、見れば分かる、と苛立って言う。
 光恵は、柏木がこれからも末永くお付き合いをとの伝言を残してい
ったという。

 光恵が部屋を出て行くと、民子は宝石をケースから出し、自分の手
のひらに載せる。

 −− 想像は出来ていたはずだ。でも、それは想像以上のものだ。
目の前の現実に、現実感が無い。鬼頭洪太がもたらす現実には、恐ろ
しいほど現実感がない.....


 バーにいる民子のところに、小滝が来る。
 「来てはくれないかと思っていた」と民子。
 「どうされましたか?」と小滝。
 「お祝いよ」と民子。
 「何かいいことありましたか?」と小滝。
 「聞きたいことがあるんだけど。あなたお金の力は絶対だと思う?
どんな意志もへし折る財力って、何だと思う?」と民子。
 「麻布のご老人のことなら想像するだけ無駄です。世間のどんな常
識でも推し量れない。むしろ大切なものは、あなたがその懐にいるっ
てことです。どうしました?怖くなりました?」と小滝。

 その時背後から、「ビーンゴ」という声が聞こえる。久恒だった。

 久恒はこのところずっと民子の人生を考えていたという。田舎の生
まれ。美しいものへの憧れから、宝石が好きになった。学歴は地元の
高卒か、中退。そして都会に出て、寛次と出会い、同じ夢を見たが、
寛次は身体を壊し、働けなくなり、あとは生活がすさんでいくばかり。
それならあのダンナ(寛次)を殺したくなるよな、と。

 久恒はビニールに入った布きれを取りだし、これと同じ布に、作り
かけのティアラを包み、逃げ出した。最初はそんなつもりは無く、過
去の全てを焼き尽くすつもりだったのだろう。でも、自分の夢までは
燃やせなかった、と言う。

 小滝が、そのことなら自分にも久恒に話したいことがある。実はあ
の日、芳仙閣にいたことが知れては差し障りがあったので、とっさに
嘘を付いた。あの日は民子と一緒にいたのだが、自分には結婚を考え
ている人がいるので、と言う。

 そして小滝は民子に上着を着せると、出ていく。

 小滝の車の助手席に座っている民子。ずーっと、不機嫌な様子。

 小滝は民子に、もう後戻りはできないと言ったが、麻布から逃げ出
すのは今のうちだ、と言う。
 結婚したい人なんているんだ、と言う民子。
 小滝は社長の娘との縁談が持ち上がっているという。
 「逆タマか.....」とつぶやく民子。

 ビルに付き、民子を下ろす時、もう一度今なら下りられると言う小
滝。

 電気を消したマスカレードに入る民子。

 −− この女、どちらを選ぶ。戻る先には見馴れた地獄。進む先に
はまだ見ぬ地獄。どちらも地獄に変わりなし。


 鬼頭の肩をもむ米子。
 秦野も同席している。
 次の間には、関東高速道路の幹部が来てるが、来ると約束した香川
会長は来ていない。
 秦野が公団時代の談合を問いただしている。

 でも、鬼頭は突然、「たーみーこー」とうなり出す。
 米子は、今日は民子は呼んでいない。こういうお席にはふさわしく
ないと思ったので、と言う。

 民子が次の間に現れる。
 鬼頭は米子を追い払い、民子に腕をもませる。
 「何があった?今日はいつもより、凛としてる」と鬼頭。
 「何もありません」と民子。

 悔しそうな米子。彼女を見る黒谷。

 民子が一室で洋服に着替えている。襖の隙間から覗き見している黒
谷。

 黒谷が運転する車でマスカレードに向かう民子。
 地下駐車場に入るが、黒谷は扉の前では車を止めずに、奥まで突っ
込み、民子を下ろすと、襲う。
 民子は必死で抵抗し、近くのコーンで黒谷を滅多打ち。

 そこに白い四駆が入ってくる。
 下りてきたのは久恒。
 黒谷は車へ戻り、走り去る。

 久恒は、突然民子にキスをする。


寸  評  遂に、久恒は民子を追いながら民子に惹かれている自分を現しま
したね。
 三角関係どころではない泥沼。
 鬼頭は民子にご執心。妻が居る久恒も民子に惹かれている。
 民子は小滝が好き。
 小滝はどうなのでしょう。民子を好きではあるのでしょうが、社長
の娘も捨てがたいというところでしょうか。民子は愛人にしたいけど、
結婚は社長の娘、といったところでしょうか。
 ところで、秦野はどうなのでしょう。もちろん、民子に対して興味
は抱いているのでしょうが、好きなのでしょうか?また、秦野はホテ
ル住まいで、独身でしょうか?
 いろいろ想像しています。
 そう言えば、一時期、自分の家に帰りたくなくてホテル暮らしをし
ていたという同僚がいました。ホテル暮らしって、どんなものなんで
しょう。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 頭の中を、『帰らぬ者』のフレーズがぐるぐるとまわっています。中島みゆ
きの歌はインパクトがあります。
 インパクトと言えば、昼ドラの『正しい恋愛のススメ』を撮りだめてあった
のを一気に見ていたのですが、あの高橋真利子の歌も頭についてしまいますね。

 主題歌繋がりで、先日とあるメルマガの投稿欄で真実を知ってショックを受
けたものを。
 アニメ「ルパン3世」のテーマソングの女声コーラスで「ルパン、ルパン〜」
と歌っているとばかり思っていたのが、「Lupin the third」と歌っていたの
だそうです。びっくり。
 また、子供の時、目から鱗だったのは、堺正章が孫悟空を演じた「西遊記」
で、後醍醐が歌う主題歌で、ずっと「西聖の地ーに」と歌っていると思ってい
たら、友達から真実を教えられました。「They say there was a utopia.」だ
と。

 受けるような聞こえ方はしませんが、空耳は多いです。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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