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タイトル:Daily Drama Express 2006/01/25 神はサイコロを振らない (2)  2006/02/01


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/01/25 (Wed) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.水曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 水曜日の連続ドラマ
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タイトル 神はサイコロを振らない
局  名 日本テレビ系
放映日時 水曜22時
キャスト 黛ヤス子(小林聡美)
 竹林亜紀(ともさかりえ)
 木内哲也(山本太郎)
 黛菊介 (武田真治)
 大屋本部長(岸部一徳)
 加藤久彦(大杉漣)
 坂倉将 (升毅)
 後藤瑠璃子(鳴海璃子)
 浜砂柚子(市川実和子)
 甲斐陽介(尾美としのり)
 甲斐航星(中村友也)
 黒木亮 (小清水一輝)
 浜砂桃子(佐々木麻緒)
 中武昇子(明星真由美)
 浜砂藤吉(片桐仁)
 日向啓太(丸山智己)
 霧島藍 (矢沢心)
 神蔵竜蔵(ベンガル)
 神蔵英子(大川栄子)
 早川真澄[機長](石橋祐)
 後藤杏子(高橋惠子)
 神蔵弘美(通山景織子)

原  作 大石英司
脚  本 水橋文美江
主題歌  『』

あらすじ the 2nd day「10年前愛した人を今も変わらず愛していますか」

 ヤス子(小林聡美)が東洋航空に入社したのは1990年。とりたてて
記憶にとまっていることはないけれど、入社式のあとのパーティで亜
紀(ともさかりえ)と大はしゃぎししたのを覚えている。

 −ジュリアナ東京のお立ち台ギャルを真似て羽根つき扇子を振り回
すヤス子と亜紀の姿。

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 −若かった……
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 −東洋航空402便が再び姿を現した翌日。

 東洋航空では402便の生還について記者会見を開くことになった。
しかし慌しく会場設営が進む中、甲斐(尾美としのり)は坂倉課長
(升毅)に食ってかかっている。遺族会を代表して会見に出ることが
許可されていたのに、当日になって突然拒否されたからだ。坂倉は
「上層部の指示で」と苦しい弁解をする。

 そこへ哲也(山本太郎)が「残された時間はあと9日」という手紙
をもって坂倉をたずねてくる。仕事が増えて坂倉は困り果て、哲也を
大屋本部長(岸部一徳)のところへ連れて行く。

 そのころヤス子は自宅にいて、10年前の姿のまま戻ってきた哲也の
ことを考えて思い悩んでいた。

 −10年前、愛していた人を今でも変わらず愛していますか?

 哲也の手紙を見た大屋本部長は「この件が気になるならこちらで調
査しましょう」と回答するが、本気で取り合う雰囲気はない。

 亜紀は、搭乗客たちのフォローをしようと奮闘していた。搭乗客た
ちは10年後の社会情勢がわからず新聞や雑誌を困惑しながら眺めてい
た。亜紀は主に芸能関係について徹夜で知識を詰め込んでいた。そし
て「今はやっているお笑いは」と言って、「フォ〜!」とレイザーラ
モンHGの真似をして見せるが、みんなにポカンとされてしまう。

 東洋航空の会見が始まった。会見場の脇で甲斐は苦々しく見つめて
いた。甲斐はそばに哲也がいるのを見つけると声をかけ、自分にも
「残された時間はあと9日」という手紙が送り届けられたと告げる。
そして「これがただのイタズラとは思えない」と話す。

 また記者会見を見やりながら甲斐は「まるでこっちがタイムスリッ
プしたみたいだ」とつぶやく。原因の調査、責任の所在の明確化など
10年前の失踪時と同じことを述べ、遺族の支援を後回しにしている態
度に甲斐は不信感を募らせている。

 だが、甲斐はそんな東洋航空の事務的な態度の中でも唯一ヤス子だ
けは信用できるという。遺族会の立場になって懸命に動いてくれたの
がヤス子ただ一人だったからだ。

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 −神様はこのとんでもない出来事をどう見ているのだろう。時空を
越えた人々の切なくも美しい感動のストーリーを思い描いていたので
しょうか。だとすると私は失格だな。私はもう……
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 ヤス子は402便の搭乗客を降ろした独断を大屋本部長に責められ、
担当をはずされたことを思い返している。

 そこへヤス子の家のベルが鳴る。ヤス子がドアを開けると哲也が立
っていた。
 ヤス子はとっさにドアを閉めてしまう。

 外出していた菊介(武田真治)が家に戻ってくると、うろうろして
いる哲也がいる。そんな哲也を横目に菊介が家に入ろうとすると、哲
也は慌ててドアを押さえて中へ入り込む。哲也は菊介がヤス子の夫だ
と思い込んだのだ。

 血相変えてヤス子に食って掛かる哲也に、ヤス子は「弟よ」と洗濯
物を畳みながらさらりと答える。哲也は「すまなかった」と早とちり
を謝り、遺族会の甲斐さんが呼んでいると話す。ヤス子はその間背中
を向けたまま顔を見せることできない。電話で済ませばいいのにと素
っ気なくヤス子は返すが、哲也は「お前に会いたかったんだよ」と思
いを伝える。ヤス子は「そう」とその思いを受け止められない。哲也
は「じゃあまだ事情聴取があるから」と言って去っていく。

 ヤス子は甲斐を訪ね、「自分は担当でないので力になれない」と断
る。すると甲斐は「木内さんから聞いていないんですか?残された時
間はあと9日です」と謎の手紙について話す。そして再び搭乗客は消
えてしまうのだという。ヤス子は驚いてすぐ言葉を発することができ
ないが、甲斐の「遺族に限りある時間をかけがえのないものに精一杯
のことをしたい。消えてしまってからは遅いんです」との訴えに考え
込む。

 食事中亜紀は、搭乗客相手に「時間軸のねじれによって飛行機は消
えた」と当時の状況を解説してみせるが、みなピンと来ない。しかし
甲斐の弟航星(22)(中村友也)は「飛行機が何らかの理由で光の速度に
限りなく近い速度に達すれば飛行機の中で1時間たつ間にその外で
10年たつことが説明できるのではないでしょうか」と補足する。航星
は大学で物理学を専攻していた。
 ヤス子がぼんやりしながら歩いていると、亜紀と亮(小清水一輝)
がサッカーして遊んでいるのを見かける。ヤス子は思わず「さっさと
お母さんのところに帰りなよ」と声をかけるが、亜紀は「私は東洋航
空の人間として搭乗客が全員落ち着くまでお世話することにしたの」
と言い返す。その言葉にヤス子は10年前と変わってやる気を失った自
分に対する批判がこめられているのを感じる。

 ヤス子は402便対策支援室に足を運ぶ。室内では坂倉があたふたし
て手際が悪い。啓太(丸山智巳)と藍(矢沢心)の行方が依然として
わからないためだ。ヤス子が詳しいことを聞こうとするが、坂倉は相
手にせず、部下を怒鳴り散らしている。

 ヤス子は、哲也たちが9日後に消えることにまだ半信半疑でいた。
自宅のインターネットで「残された時間はあと9日」をキーワードに
検索して状況を整理しようとするが、そこへ哲也から電話が入る。哲
也もまた「残された時間はあと9日」ということを話し、加藤教授
(大杉漣)もそうなると考えているという。

 ヤス子はそれを聞いて、本当にまた消えると確信し、遺族から個人
的に送られた手紙を抱えて外へ飛び出していこうとする。しかし途中
で菊介にぶつかり差出人後藤杏子の手紙だけ落としてしまう。

 菊介はその手紙を読む。杏子は「娘の瑠璃子(鳴海璃子)の追悼コ
ンサートを開くので招待したい、今は落ち着いてなくこともなくなり
ました」と書いていた。

 そのころ杏子(高橋惠子)は、部下から「追悼コンサートはどうな
さいます?」と聞かれていた。杏子は「やるわよ、ただし追悼でなく、
奇跡の生還コンサートとして」と事務的に答える。また瑠璃子のこと
について聞かれると「向こうは会いたくないらしいから」と取り合わ
ない。

 亜紀はホテルの部屋に閉じこもった瑠璃子を心配して尋ねる。亜紀
が部屋に入ると瑠璃子の追悼CDが投げ捨てられていた。亜紀がそれを
拾うと、瑠璃子は「死んだ娘を使って一儲けするなんて最低ですよね」
と窓の外を見つめている。

 亜紀はヤス子に電話し「ヤッチいますか?」と聞く。菊介は「姉は
会社の資料もって出かけましたよ」と答えるが、相手がミス角煮まん
じゅうのアッチだと気づくと「僕の夢を知ってますかぁ!」とハイテ
ンションになる。びっくりした亜紀は電話を切り、「会社の資料もっ
て……」と考えながらヤス子を探しに行く。

 対策支援室に大屋本部長が現れ「事故調の調査委員が機体の異常も
操縦ミスもないことを認めた」と伝える。坂倉は「それじゃうちに責
任はないんですね!」と大喜びする。大屋本部長が「402便の搭乗客
はどうしてます?」と尋ねると、坂倉は「引渡し等はまだでして……」
としどろもどろになる。瑠璃子は母親に会いたがらず、亮の両親は所
在不明、啓太と藍も以前手がかりがない。大屋本部長は遅々とすすま
ない事後処理にいらだつ。

 そこへヤス子が入ってきて、手がかりになりそうな手紙があると話
し、自分が調べると言う。しかし大屋本部長は「その手紙をすべて坂
倉課長にわたしなさい」とヤス子を追い出そうとする。

 ヤス子は「私は入社したころ仕事に一生懸命で、当時流行っていた
ジュリアナ東京にも行きませんでした」と話し出す。大屋本部長は
「昔のようになりたいということですか?」と口を挟む。

 しかしヤス子は「私の仕事は地上勤務で単純作業、会社では末端に
位置するかもしれません。それでも自分の仕事がお客様や操縦士、客
室乗務員を支えていると思っていました。私は東洋航空の一社員とし
て402便のお客さんを放っておけません。私たち東洋航空はお客様を
確実に目的地へお送りする責任があります。そのためにできる限りこ
とをさせていただきます」ときっぱりと答える。

 すると大屋本部長は「聞かなかったことにします」と静かに答えて
出て行く。
 坂倉は「お、おい、今のは聞かなかったから何もするなということ
だぞ」と言い残して大屋本部長の後を追う。ヤス子は席に着き作業を
始める。

 部屋の外では、哲也と亜紀がいて入れ替わりに入ってくる。哲也は
「俺も手伝う」と話し、亜紀は「聞いたよ、それでこそヤッチ。あた
しも手伝う。何ができるかわからないけどさ」とうれし涙を浮かべな
がらヤス子に抱きつく。そんな亜紀に「何ができるかじゃなくて、何
をしたかでしょ。もう泣いてるし」と苦笑交じりにヤス子は答える。

 しかし哲也は「亜紀はうちに帰れよ」とぶっきらぼうに言う。亜紀
は「何で?」と不服がるが、哲也がヤス子と2人になりたがっている
と察し「あら、お邪魔だったのね」と慌てて出て行く。

 哲也は「亜紀にはあと9日で消えるって言うなよ」とヤス子に念を
押す。それから思い出話を始めてしんみりするが、ヤス子はそのうち
「あ、あのさ、やっぱ28歳だった彼女が1日たって38歳になってるっ
てショックだと思うんだ」と現実を考えようとする。哲也はそんなこ
とないとヤス子に近寄るが、ヤス子は慌てて後ろ向きにする。

 そして「だからショックを和らげるために10年じゃなくて60年たっ
たって思って振り向いて」と頼む。哲也は仕方なく目を閉じて「88歳
ね」と想像した後、振り返る。ヤス子は思わず視線をそらす。哲也は
「若っ!ったくなにバカなこと言ってんだよ」と笑う。

 哲也は席に戻り「俺は行方不明の2人の友達をあたるから」と資料
を頼りに探しに出て行く。

 ヤス子は残ってテキパキと仕事をこなす。

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 −私の好きなタイプは知的で、すべてにおいて効率よく、決して物
事に動じず、決してわめいたり叫んだりせず、クールに年を重ね、淡
々と穏やかな老後を過ごす、そういう相手を望んでいた。それなのに
……私は10年前惚れてしまったのだ、10年前私は自分の好きなタイプ
とはまったく別の男に、誰よりもいとおしいと思っていた。
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 哲也は転びながら街中を走り、ようやく目的地にたどり着くがすで
に空き地になっており「うぉーー!」と絶叫する。

 夜、得るところなく戻ってきた哲也はヤス子に愛想笑いを浮かべる。
ヤス子は「そんなアナログな調べ方して。区役所で転居先聞いたり、
あと東京は初めてだから名所を当たってみたりするのがいいんじゃな
い。限られた時間しかないんだから、無駄なことしない」と手厳しい。
だが、「これブタまん」と紙袋を渡して帰っていく。

 そのころ啓太と藍は東京タワーの前にいた。

 −残された時間は……あと8日。

 翌日、甲斐は加藤教授に電話し、航星が失踪直前の機内の写真を撮
っていて、現像に出す前に加藤教授に話をしたいので東京に来て欲し
いと依頼する。

 柚子(市川実和子)は荷物をまとめ「東京に行きます。許してくだ
さい」という置手紙を残して朝早く家を出て行く。幼い娘が置手紙を
見てびっくりし「お母ちゃーん!」と泣きながら外に飛び出す。


寸  評  あと9日しかいられないと知ってヤス子が重い腰を上げました。
10年前に戻ることはできないけれど、10年前にはあって、今はない何
かをもう一度つかもうとしていきます。残された時間をどう過ごして
もらうのか、それはどう目的地へ運ぶのかということとオーバーラッ
プしているかのように見えます。思わぬ再会から生まれるひずみにど
う対処するのか、そして9日後には消えてしまうことを伝えるべきな
のかどうか、ヤス子の奮闘に目が離せません。

執 筆 者 ケン()

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2. 編集後記
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 レーザープリンタを買いました。今までインクジェット式を使っていたので
印刷速度の速さには驚きです。基本的に文書印刷がメインでモノクロでよけれ
ば耐久性から見てレーザープリンタの方がいいみたいです。インクジェットは
まめに使わないと根づまりおこしますし、インクの消耗度も早くて結構コスト
がかさみます。ただ写真印刷ができるところは魅力ではありますが。早くカラ
ーレーザーが手ごろな値段になってくれればいいのですが。(ケン)

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発行元:ドラマ研究会
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