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タイトル:Daily Drama Express 2006/01/19 けものみち (2)  2006/01/25


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2006/01/19 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル けものみち
局  名 テレビ朝日系
放映日時 木曜21時
キャスト 成沢民子(米倉涼子)
 小滝章二郎(佐藤浩市)
 如月初音(東ちづる)
 久恒春樹(仲村トオル)
 佐伯米子(若村麻由美)
 鬼頭洪太(平幹二朗)
原  作 松本清張
脚  本 寺田敏雄
主題歌  中島みゆき「」

あらすじ  第二章

 成沢寛次(田中哲司)の葬儀をせず、納骨する成沢民子(米倉涼
子)。8年前、この教会で挙式したクリスチャンだった。

 久恒春樹(仲村トオル)が来て、放火犯はどんな奴か?中に人がい
て、しかも動けないことを知っていて火を付けた.....
 「人間じゃありませんね」と民子。

 民子は車に乗り込む。

 −− 一つ、わたしは決めたことがある。これからは自分自身を外
から眺めることにしよう。
    夫を焼き殺したこの女がこれからどうするのか。どんな色に
染まっていくのか。
    どうなろうが、結局元々ではないのか?

 小滝章二郎(佐藤浩市)からの電話。民子の伝言への折り返しだっ
た。

 −− 思えばこの小滝章二郎という男に出会う前から、この世に生
まれ落ちた時から迷路を彷徨ってきたようなものたのだ。


 民子のアトリエ『マスカレード』。

 杉原奈々美(上原美佐)が訪ねてきた。ちょっと寄っただけと奈々
美。

 でも、あのティアラを見付け、「よかったですね、これが無事で」
とはしゃぐ奈々美。そして事務所の名前 "MASQURADE"〜仮面舞踏会〜
 寛次との思い出なら『輝』なのでは、と言う。
 面倒そうに受け流す民子。

 去り際奈々美は、「そう言えば、『マスカレード』って、『見せか
け』ってい意味もありましたよね」と嫌味を言う。
 腹立ちを隠し、「またいつでも遊びにいらっしゃい」と言う民子。

 奈々美って誰?と聞く秘書・木崎光夏に、「そのうち雇ってといっ
てきたら入れてあげて。一っかけらの才能もない子だけど」と笑う。

 光夏は、「例の件ですが」と報告。審査員が入れ替わる前、民子の
受賞に最も反対していたのが結城紗和子だということを。

 民子は日本ジュエリー財団・副理事の紗和子を知っている。お祝い
の花も届いている。


 久垣は焼け跡で、工房『輝』の看板を手に取る。

 捜査本部では放火犯が絞り込まれつつある。


 鬼頭洪太(平幹二朗)は、民子がまだ来ないのかといらつきながら
待っている。

 応接間では、関東高速道路株式会社理事・岡橋誠一がずーっと待っ
ていた。


 総支配人室に入る民子。小滝はつけられていないのか心配する。
 民子は言われた通り、裏から入ってきたというと、小滝達の道具に
なってから毎日目の前の風景がめまぐるしく変わる、と言う。

 そこに弁護士・秦野重武(吹越満)も現れる。
 「道具とは、あまり耳障りのいい言葉じゃないね」と秦野。
 「今日はなんだか怖いわ。二人揃ってお説教?想定外の動きをした
わたしにお二人とも戸惑っていらっしゃる」と民子。

 民子は、自分に後戻りのできないことをさせて、弱みを握り、わけ
のわからない麻布のおじい様の相手をさせる。その目的は?と聞いて
も答えてくれない。でも、自分は大きな力に守られている気がする。
バックにはニューロイヤルホテル総支配人で、見栄えもいい男がつい
ている。
 「恐縮ですな」と小滝。

 小滝は、一週間後にお祝いのシャンパン200本ですね、と確認。
銀座のジュエリー・ショップの開店祝いだった。

 小滝は、今後は秦野が民子の公私ともに顧問弁護士になる。反対は
できない、と言う。
 自分の手綱を握っておきたいということね、と民子。

 秦野が出ていくと、民子はコートを脱ぎ、脚を組んで座ると、鬼頭
家の寝室で何が行われているのか知りたい?と問う。
 でも、関心がなさそうな小滝。

 民子は最初の夜、鬼頭が自分の体つきを気に入ったと言っていたと
いう。
 その後、どうなるのか?と聞く民子に、まだ乗り物は動き出したば
かりだと、小滝。
 「今わかっていることは、あなたとわたしは一蓮托生。共犯者、と
いうことですわね」と民子。


 久恒が芳仙閣に捜査に来る。
 女将・如月初音(東ちづる)は、のらりくらりとかわしている。
 久恒は令状を取れば強制捜査もできる、と脅すが、逆に初音はこう
いう捜査なら二人一組のはずなのに、一人での捜査がいいのか?と逆
襲。

 久恒は、通りかかった武藤美代子に、民子のことを聞く。
 美代子はその日、民子は白妙の客のところに入り浸り。その客は田
代といった、と言う。
 どうせ偽名だろう、と久垣。

 −− 人はこの世に何人ぐらい、思い知らせてやりたいと思う者が
いるのだろう。ただ、そういう相手がいたとしても、それを成し遂げ
るには、大きな力が要る。だから多くの人間は力を得ることができぬ
まま、その日々を噛み殺して生きていくしかないのだ。


 民子は、紗和子と高級レストランで会う。民子が呼び出したのだっ
た。

 乾杯しても、ワインに口を付けない民子。
 虚々実々の言葉の応酬をする二人。
 紗和子は民子の用件を聞く。

 民子は、紗和子は銀座三丁目にショップを持っていて、年商三億。
その店を明け渡して欲しいという。

 取り合わない紗和子に民子は、紗和子の出世作となったドイツの大
会で賞を取ったジュエリーは、当時紗和子の元にいた若い人たちの間
でコンペをして決めた作。それは民子のデザインだった。

 ゼロから自分で考えたという紗和子に、民子はその時のデザインの
コピーを持っているという。
 では、なぜその時言わなかったのか?と問われ、そんなことをして
は、尊敬する紗和子の経歴に傷が付く。人が盗みたくなるデザインを
描けたことが嬉しかった、と民子。

 変わったわね、と言われ、自分はただ、目の前の分かれ道の一方を
選んだだけ、と民子。

 その時、紗和子の次の約束の婦人団体の人たちが入ってくる。
 民子は、紹介して下さらない? と声を掛ける。

 紗和子と民子がどういう関係か問う人々に、今回紗和子から身に余
るご提案があったので、それは紗和子の口からと言う民子。
 紗和子はよどみながも、銀座三丁目の店を民子に任せると言う。
 民子は大げさに、「信じられませんわ。わたくしでいいのかしら?」
と驚いてみせる。

 −− 確かにわたしは変わったのだろう。以前のわたしなら、こん
な嘘は演じきれなかった。

 民子はデザインのコピーだと偽ったただの白紙を破る。

 −− わたしのデザインに盗まれるような価値があるものなどない。
ただ、どんな大先生にも、後ろめたいことはあると言うことだ。

 民子の前に黒塗りの車が止まる。
 中から男が出てきて、「麻布の方からお迎えに上がりました」と言
う。
 男は、鬼頭家の警備員兼運転手の黒谷富雄。

 気乗りしないまま車に乗り込む民子。

 黒谷は運転士ながら、ルームミラーでチラチラと民子を見ている。


 米子がすでにお客さんは5時間も待っていますが、と呼びに行くと、
鬼頭は、「民子は?」としか言わない。
 米子が、民子はすでに到着し、お風呂に入っていると言うと、鬼頭
は途端に満面に喜色を浮かべる。

 民子は米子に、黒谷とは何者かと問う。
 黒谷は鬼頭の秘書兼ボディーガードだと米子。

 岡橋が米子にすがっている。米子は、もう旦那様はお話しすること
はないとおっしゃっていたと、にべもない。

 民子が現れると、寝室に行くようにと言ったはずだと米子。そして
黒谷を呼び、岡橋をつまみ出させる。


 民子は鬼頭の肩をもみながら、初日から、部屋にあるお不動さんが
怖かったという。

 鬼頭は、それは不動ではなく、愛染明王。愛欲の心を浄化し、仏の
心となったものだと、民子のお尻を撫でながら説明。
 そして事業の方、充実しているようだな、と言う。
 わかるのですか?と聞く民子に、事業が充実していると肌に出る、
と鬼頭。


 美代子が準備をしていると、久恒が土足のまま座敷に上がり、2万
円渡すと、白妙の客、知ってるんだろ?教えろ、と言う。
 でも、美代子は黙っている。

 久恒は美代子に更に2万円握らせ、美代子は客がニューロイヤルホ
テルの総支配人だと答える。

 すると久恒は、こういうのは違法捜査になる。美代子も知られたら
ヤバイだろと、渡したはずの4万円を取り上げ、黙っていてやると言
うと、出ていく。


 帰宅した久恒。家の中は散らかっていて、寝ていた妻・久恒薫が起
きてくる。
 薫は昼間、久恒がつかまらないという連絡が署からあったという。
久恒は、おかしいな.....というだけ。

 薫は今日、息子・久恒太郎の塾の月謝を引き出そうとしてら銀行に
お金が無かったと言う。
 久恒は懐からさっき美代子に見せただけで渡さなかった万札を薫に
渡す。そして太郎の寝顔を、ビールを飲みながら見る。


 初音がマスカレードを訪ねてくる。
 世間話をする初音に、民子はもう隠さなくてもいい。小滝から頼ま
れたのだろう。条件に合う女がいないかと。でも、自分を選んでくれ
たことを感謝している。そのおかげで今、こうしてやれている、と。

 動揺を隠すため、タバコを取りだした初音に、「禁煙ですよ」と民
子。

 初音は今日、刑事が来て白妙の客と民子のことを、いろいろ聞いて
いったという。
 民子は、それは口止め料を要求すると言うこと?でも、自分は3ヶ
月に一度、奥で行われていたことを知っている.....と逆襲。
 初音は、民子もそれを知っていて黙っていたのだろうと応酬。
 民子は、そういうのって、匿名の告発でもいいと言う。

 初音は、このところお客が減って旅館も苦しい。500万円あれば
何とかしのげるのだが、と本音を言う。

 民子は小切手帳を取り出すと、無造作に『五百萬円』と書き、切り
取る。
 初音はそれを奪うように取ると、そそくさと帰ろうとする。
 「聞こえなかったんですけど」と民子。

 悔しそうに、「恩に着ます」と言う初音。


 東京女子美術大学。
 奈々美の前に久恒が現れる。
 奈々美は自分は大学を辞める。久恒が現れたのは、保険金殺人か調
べているのか?と問う。

 久恒は、家にも寛次にも保険は掛けられていなかった。月々の保険
料の支払いにさえ苦労して、三年前に解約している。そして、奈々美
は最初から民子を疑っていたようだが?まるで火を付けられることを
知っていたかのようにティアラが無くなっている件にも気づいていて、
と問う。

 久恒は、しばらく自分の目が届くところにいて欲しいと言うが、奈
々美は聞いていないで、民子が犯罪者として捕まるところを想像して、
わくわくしている。


 民子が紗和子から奪い取った店は、紗和子の時よりも繁盛している。

 奈々美が雇ってくれと言ってきて、民子は受け入れ、まずは接客さ
せる。

 いいのかと問う光夏に、当分自分の目の届くところに置いておきた
いと答える。


 米子の電話を受ける。鬼頭から、すぐに来いとの指示。
 民子は今日は約束の日ではないし、すぐにと言われてもと反論しよ
うとしたが、すでに電話は切れている。

 秦野が現れ、こちらは適当にやっておくので、すぐ行くよう命じる。

 −− そういうことなのだ。この女は夢も金も一気に手にしたよう
に見えているだろう。だが、所詮あの老人に所有されているに過ぎな
い。


 鬼頭は、今日の民子の体は硬い。急に呼び出されて怒っているのだ
ろう、と言う。
 「いいえ」と民子。

 そこに米子が来る。鬼頭は民子の体を触ったまま、米子を部屋に入
れる。米子は鬼頭にメガネを掛け、新聞を読ませる。岡橋の自殺の記
事。
 鬼頭は「当然だ」と意に介さない。

 記事を横目で見た民子の体を、鬼頭は邪険に布団から突き落とし、
「お前の目に映る中心がどこにあるか。忘れてはいかん。まだお前を
失いたくないからな」と言う。

 鬼頭は民子に顔を見せるよう言い、「お前はまだまだ、愛染明王に
愛されてはいないのだな。それでよい」と言う。

 −− 恐ろしい相手だろうと言うことは、最初から分かっていた。
でもわたしはそのことを今更ながらに実感している。


 雨の中、傘も差さずに歩く民子。

 そしてずぶ濡れのまま、民子は総支配人室へと飛び込む。

 温かい飲み物でもと言う小滝を止め、「あなたが挑もうとしている
相手がどれほど大きいか.....あなたがただ無謀なドンキホーテでは
ないことを祈るだけ」と民子。

 「何を言い出すんですか?」と小滝。
 「勝ち目のない相手に挑もうとするほど馬鹿な男じゃないわよね」
と言うと民子は、小滝の体に、自分の体を預け、抱きつく。

 −− あの老人の手で否応なくほてったこの体を冷ますにはちょう
どいい。すでに黒く染まったものはこの先、もうどんな色にも染まら
ない。この男がそのことをもう知っているなら、それでいい。

 総支配人室にノックの音。そして、しつこく咳の音がする。
 ノックしているのは久恒だった。


寸  評  今回の方が、『黒革の手帳』の時よりも、米倉が堕落しているよ
うに見えます。それは、前回は自分の才覚でのし上がり、体は売らな
かったからでしょうか?
 今回も男を手玉に取ろうとしているのですが、まず鬼頭に体を売っ
てしまったことが、重い鎖になっているように見えます。
 これからどう展開していくのでしょうか。やはり最後は破滅が待っ
ているのでしょうか。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 遂に東京地方にも本格的な雪が降りました。でも、降ったのが土曜日だった
ため、仕事には差し障りがなく済みました。週末お仕事だった皆さん、お疲れ
様でした。
 よく、ドラマで東京や横浜が舞台なのに、クリスマスイブには雪が舞ってい
ますね。ホワイト・クリスマスは、みんなの密かな願望なのでしょうか。
 わたしの記憶の限りでは、クリスマスに雪が降った年はありません。最後に
東京地方がホワイト・クリスマスになったのは、いつのことなのでしょうか。
(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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