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タイトル:Daily Drama Express 2005/12/22 大奥 (最終回)  2006/01/05


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/12/20 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 大奥〜華の乱〜
局  名 フジテレビ系
放映日時 木曜22時
キャスト 信子[綱吉正室](藤原紀香)
 お伝の方[綱吉側室](小池栄子)
 安子  (内山理名)
 徳川綱吉(谷原章介)
 桂昌院[綱吉生母](江波杏子)
 音羽[桂昌院付きの女中](余貴美子)
 右衛門佐[大奥総取締](高岡早紀)
 柳沢吉保[綱吉側用人](北村一輝)
 染子[柳沢側室](貫地谷しほり)
 牧野成住(田辺誠一)
脚  本 浅野妙子
主題歌  東京事変「修羅場」

あらすじ  最終回 「乱心」

 やってきた徳川綱吉(谷原章介)は、柳沢吉保[綱吉側用人](北
村一輝)に、遺言は読んだ。吉里は我が子だ。染子(貫地谷しほり)
を手厚く葬ってやれ、と言う。

 安子(内山理名)が綱吉に、染子を見舞っていいか聞く。綱吉は見
舞ってやれと答える。

 染子の枕元に座った安子に、ゆるりと見舞って下され、と吉保。

 安子は、染子は本当に自害か問う。吉保は綱吉も認めたこと。安子
は吉保が言うなら、そうなのか?と皮肉を言う。
 吉保は一度忠告したはず。詮索は大切な方のお命に関わる。おやめ
なさいと言う。


 染子の葬儀の日が決まる。綱吉は家臣に吉里の血筋を疑う心ない噂
が染子を死に追いやった。これからはそのようなことのないように戒
める。


 祈祷僧 隆光(火野正平)の寺(神田 護持院)で染子の葬儀が執
り行われる。

 葬儀の後、右衛門佐(高岡早紀)は、将軍家で人が亡くなるたび、
隆光の寺に新しい建物が増え、栄える。これもお犬様のご利益か?と
皮肉を言う。
 隆光は一介の僧。世の仕組みには通じていない。政治に不満がある
なら、直接吉保に言って欲しい。自分の一番の後ろ盾は吉保だから、
と。自分は、ますます将軍家が栄えるように、一心にお祈り申し上げ
るだけ、と答える。

 去っていく隆光をにらむ右衛門佐。


 徳松の墓前で、お伝の方[綱吉側室](小池栄子)は安子に、真実
を言って欲しいと前置きし、徳松を殺めたのは安子か問う。
 安子は否定する。
 お伝は蝶丸の死因が自分が与えた青梅であったら.....と言うが、
安子はお伝のせいではなく、お伝も息子を亡くす同じ苦しみを味わっ
たという。
 お伝はその言葉で救われた。自分は今まで黒鍬ものの娘と見下され
るのが悔しくて、上ばかり見てきた。だが、世継ぎ争いなど男共に任
せておけばいい。母には子を慈しむ以外の何があろう、と言う。
 お伝の肩にそっと手を置く安子。


 大典侍(中山忍)は退屈を囲っていた。綱吉との閨もないし、お伝
もすっかりおとなしくなって、女同士の派手なケンカもない、と。
 その大典侍の目に、右衛門佐と一緒に歩く安子が止まる。

 信子[綱吉正室](藤原紀香)は安子に、右衛門佐とも話して、次
に綱吉と会った時、その薬を飲ませて欲しい。今、一番綱吉に無理な
く会えるのが安子、と言う。

 安子は断る。人を殺める前にやるべきことはあるはず。まずは綱吉
に心のたけを打ち明けては?と言う。

 信子は怒る。側室の分際で御台所に意見などしおって、と。それか
胸を押さえて苦しみながら、右衛門佐に、教育がなっていないと怒る。

 そこに大典侍が入ってきて、その役目は自分が引き受けましょう、
と言う。要は吉保を引きずり下ろせばいい。すなわち、自分が綱吉の
子を身ごもれば、吉里は追放され、吉保は失脚する、と。

 信子は、そんな簡単に身ごもれるか、と問う。
 大典侍は3ヶ月前より月のものが止まり、眠くて眠くて仕方がない。
そして安子に、身ごもると眠いものでしょ、と問う。


 夜、大典侍は寝ている。その部屋の前に、手燭を二台持った信子が
やってくる。そして廊下に手燭を置き、一台のろうそくの火を吹き消
すと、ろうそくのみを取りだし、廊下に、溶けて柔らかくなったろう
を塗り始める。綱吉の子を、誰にも産ませてなるものか。すべって母
子もろとも死ねばいい、と思う。

 でも、信子はろうを塗ることに熱中するあまり、火を付けたままの
手燭を倒してしまい、その日が信子の打ち掛けに燃え移っているのに
も気づかない。
 信子が気づいた時には、火は全身に回っていた。


 信子は助けられるが、大やけど。急に悪化した持病のため、明日を
も知れぬ命となる。
 安子が信子を見舞う。
 信子は苦しい息の下で、安子がやらなくても計画は進むというと、
寝てしまう。


 安子が大典侍に、本当に懐妊したのか聞く。
 大典侍は、身ごもっていない。お高くとまっている信子が慌てる顔
が見てみたくて言った。信子はよほど自分に子がないのが悔しかった
のだろう。そして公家のおなごはいけずと思うか?と聞く。人は暇が
過ぎるといけずが嬉しくてならなくなる。でも、信子のいけずはただ
ものではない気がする。でも、それがどこからきているかまでは自分
には分からないが、と言う。


 夜、安子は牧野成住(田辺誠一)が殺される夢にうなされる。


 翌日、安子は綱吉に、吉保の罷免を頼む。でも綱吉は吉保のことは
染子が命がけで守った。吉保には、自分にない執念がある。吉保がど
こまでいくのか見届けたい。それが楽しみだという。
 安子は、夫・成住は吉保が牢に繋いでいる、と言う。
 綱吉は、死罪を命じたはずだが、といぶかる。
 安子は、吉里のことの口封じのために、と言う。そして長い年月、
牢で苦しんだのだから、解放してあげて欲しい。
 綱吉は不機嫌になると、もう二度とその名を口にするな。これだけ
長い年月、自分と暮らしていて、まだ成住のことが忘れられないのか、
と言う。


 信子を見舞う綱吉。
 でも、一声掛け、養生致せと言うと、席を立つ。
 信子は、綱吉の衣の裾をしっかりとつかむと、「もう余命は長くあ
りません。今までご縁の薄かった分、償いをして下さい。そばを離れ
とうございませぬ」と言う。

 綱吉は信子の枕元でうたた寝。
 ハッと目を覚ますと、信子は目を開けてじっと綱吉を見つめていた。

 そばには誰もいない。信子が人払いしたのだ。
 信子は薬を飲ませて欲しいと頼む。
 綱吉が気軽に水に薬を溶かし、信子に飲ませようとする。

 でも、信子はむせ、口移しで飲ませて欲しいという。
 綱吉は承知し、薬を自分の口に含む。
 突然信子はその綱吉の口を力一杯ふさぎ、苦しくなった綱吉は薬を
飲んでしまう。

 信子は、それは毒。今まで御台所である自分を蔑ろにしたバツだ。
その毒は吉保がくれたもの。吉保は綱吉に取って代わって将軍になり
たいのだという。綱吉は自分を無視して、次々と側室を作り、子を産
ませた。人に無視される身のつらさが分かるか?特に綱吉の安子を見
る目が許せない、と言う。

 倒れた綱吉は、うわごとで桂昌院や蝶丸ま名を呼ぶ。

 信子は倒れた綱吉のそばへ行くと、その毒を自分ものみ、綱吉の体
の上へ折り重なり、こうしたかった、と言う。


 床につく綱吉。みんな枕元で綱吉を見守っている。

 −− その後上様のお目が覚めることはなく、生死の境を彷徨う
日々が幾日も続いたのでございました。


 座敷牢の中の成住。
 外から声を掛ける中臈・音羽[桂昌院付きの女中](余貴美子)。
 成住がそっと障子を開ける。頭巾をかぶった音羽が成住に世の中の
動きを伝えたいという。
 いぶかる成住に音羽は、吉里は吉保の子かもしれない。吉里の母・
染子は自害したが、あるいは吉里に死に追いやられたのかもしれない。
蝶丸にしても、あるいは殺められたのかもしれない、と告げる。


 吉保が牢を覗くと、成住がうつぶし、血溜まりが出来ている。
 驚いて吉保が牢の中へ入り、成住の脈を診ようとすると、突然、成
住は吉保の手首をつかみ、匕首を突きつけ、安子には指一本触れさせ
ぬ、と立ち向かう。
 しばしもみ合う二人。


 安子は大奥で吉保とすれ違う。そして吉保の足袋に血痕を見付ける。
 「成住様はご無事ですか?」と安子。
 「あの方は一度、死罪になったお方。上様のお導きにより、お命頂
戴しました」と吉保。


 安子は泣きながら母の形見の鶴のかんざしで、障子紙を滅多刺しに
している。かんざしの足が曲がっている.....。

 安子のただならぬ様子に、驚いた音羽が声を掛ける。
 安子は、成住が亡くなった。自分が女の浅知恵で綱吉に命乞いをし
たのがいけなかったのだという。

 音羽は、それは違う。悪いのは吉保。自分は吉保の屋敷に忍び込み、
世の趨勢を申し上げた。そして吉保を成敗するよう、刀をお渡しした
という。


 あの後、成住は吉保の返り討ちに遭い、命を落とした.....


 安子は、刀を持って亡くなったのなら 成住も武士の本懐を遂げら
れただろう、と言う。


 評定所では、正式に吉里が世継ぎと決まり、後見役は吉保となった。


 病床の綱吉は、見舞いに来た吉保に、信子の様子を聞く。
 吉保は、未だに床につき、生死の境を彷徨っているという。
 他の者達はどうか?と問われると、お変わりありません、と答える
吉保。

 綱吉は蝶丸の名を呼び、そして亡くなっていることに気づく.....


 音羽は悔しがる安子に、何とか吉保を排除しようと努めたがどうに
もできなかった。これが世の流れかもしれない、と暗い声で言う。

 −− お飲みになった毒がわずかのため、ほどなく上様のお体は、
お持ち治しになりました。
    相変わらずご政務のすべてを柳沢様にお任せになり、朝の総
振りに御台様がいらっしゃらないことを除けば、元の変わらない日々
に戻ったのでございました。
    あまりにも穏やかな日々が過ぎていくため、安子様の秘めら
れたお気持ちには誰も気づきませんでした。

 安子はでんでん太鼓とかんざしを手に、成住のことを思い出す。


 −− 上様のご全快を祝う宴が、吹き上げのお庭で催されたのは、
その月の15日のことでございました。

 吉里は左手で大福を食べ、吉保が座らせる。

 綱吉は安子に、少し酔ったので、西の四阿で茶を一服しようと言う。
そして一緒に立ち上がるお小姓に、来るなと命じ、安子だけを連れて
行く。

 「わしは将軍職を退こうと思う」と綱吉。
 「上様!」と安子。
 「そなたさえ側にいてくれれば、何も要らぬ。この世に未練はない。
のう、安子、生類哀れみの令はそんな悪い法ではない。この世のあら
ゆる生き物の中で、人が一番罪が深い。生まれ変わっても人にだけは
なりとうないものじゃ」と綱吉。

 四阿へと吉保がやってくる。
 「上様、巳の刻より前だけ世継ぎの拝謁の儀がございます。お早く
お戻り下さい」と吉保。

 綱吉が庭へ降りた後、吉保は安子の手を取り、下へ下ろす。

 安子は吉保の背に懐剣で切りつける。「夫の敵、覚悟!」

 でも、吉保に軽くかわされ、懐剣を取り上げられる。

 「待て、吉保!」と綱吉が駆け寄る。
 そして吉保が振り上げた懐剣が、綱吉の腹に刺さる。
 綱吉はわざと吉保に体を近づけ、その刀を深々と腹に刺さるように
する。

 近くから現れる音羽。
 「見たか!この男は主君に仇なす、将軍殺しじゃ」と音羽。

 音羽が人を呼びに行く。

 「吉保、そちがやりたかったのはこのことだろう。わしにとって代
わろうとした。だが、そちは蝶丸を手に掛けた。我が子まで。それだ
けが余分じゃった.....安子、こやつの盛った毒で蝶丸は死んだ。じ
ゃが、毒を蝶丸に飲ませたのは、御台であった。その深い恨みを御台
の心に育てたのは、このワシじゃ。つまりはワシが蝶丸を殺したのじ
ゃ。許せ、安子。こやつも許してやれ。ただし吉里は次期将軍候補か
ら外す。遺言をそう書き直した。安子、そなたは最後まで成住と.....
夫に忠実な妻であったな。わしは生まれ変わったら、そなたと夫婦に
なりたい。いや、それは高望みか.....生まれ変わったらワシは花に
なりたい。目立たず、人の邪魔にならず、散って地を汚すこともなく、
そなたの手で手折られ、散りたいものじゃ」と綱吉。

 吉里が次期将軍候補から外されたと言われた吉保は、ガクリとヒザ
を折り、地に座る。

 綱吉を抱く安子の目から、はらはらと涙がこぼれる。
 綱吉が息を引き取る。

 そこに家臣達が駆け付け、綱吉は誰にやられたのかと問う。
 安子は、「ご自害なされました」と答える。

 音羽は吉保に、武士には殉職というものがあると言い、吉保は脇差
しを抜こうとするが、安子は、
 「それには及びませぬ。生きて償って下さい」
 と言う。
 そして綱吉の頭を胸に抱く。


 −− 乱心とも取れる上様の不吉な最後は、表向きには病死とされ
ました。
    御台様は毒をあおられた後、ご重態となっておられましたが、
ただ一筋残る妄念で、上様がみまかられる時を待っていたかのように、
7日後、後を追ってご成仏されました。
    上様、御台様の慌ただしい葬儀ののち、お伝の方様は落飾さ
れ、瑞春院(ずいしゅんいん)と称され、大典侍様は寿光院(じゅこ
ういん)と称されました。
    そして表の世界では、甲府宰相・綱豊様が家宣を名乗り、幕
府の要請を受け、六代将軍とならりました。
    大奥にも、また新たなる幕が上がり、右衛門佐様が待ち望ま
れた世がやってきたのでございました。
    柳沢様は改めて巡視を願い出られましたが、新将軍様より、
殉死は旧時代の悪弊であるとのお達しを受け、神田橋のお屋敷に逼塞
されました。


 吉保はそっと庭を眺めながら、染子のことを思い出していた。そし
て染子に与えた虎の蒔絵の印籠を手に涙する。

 −− そのお心につきまとう思いは、何だったのか?失った権力の
座ではなく、二度と帰らない愛しい方への思いだったように思われて
なりません。
    そしてこの方にも新たなる旅立ちの時が訪れました。安子様
も落飾され、落ち着き先に、世に駆け込み寺として知られる、名もな
い尼寺を選ばれました。将軍家のご側室として例のないことでしたが、
安子様のお心を大切にするようにとの将軍様のお言葉に見守られての、
お一人きりのご出立でございました。

 安子を追い掛けてくるもう一人の尼僧。音羽であった。音羽は供を
すると言い、微笑む安子。
 「なにゆえ、寺に入られることを選ばれました?」と音羽。
 「わたしは大奥で人の心の闇に触れて、世には善人と悪人がいるの
ではない。人の心の奥に、善と悪があるのです。この世にある限り、
生まれてくる心の澱や垢をすすぐ手伝いをしたいと思ったのです」と
安子。
 「確かに尼寺もおなごの園にございますれば、おなご同士の争いも
ございましょうな」と音羽。
 「その時は、割ってやめさせます」と安子。
 「やめさせられますか?」と音羽。
 「上様ならきっとおっしゃられましょう、おなご同士の争いはまっ
ぴらじゃ、と」と安子。

 笑い合う安子と音羽。




寸  評  最後の安子の台詞の意味が理解できません。どうして上様がまっ
ぴらとおっしゃることがやめさせられることに?それは、安子の覚悟
を表す言葉?
 最後、最初は違和感のあった内山理名、藤原紀香、小池栄子が役に
しっくりとくるようになりました。前回や前々回もですが、このドラ
マは女優さんを成長させるのでしょうか?
 また、主題歌も、大奥草創期の前回はサザンの明るい曲がよかった
ですが、今回の陰湿なドラマは、最近、東京事変のねっちりした曲が
あっているな、と素直に聞けるようになりました。

 結局桂昌院はあれほど世継ぎといろいろ計っていたのに、綱吉の男
子はおらず、世継ぎは別のところから来ることになってしまいました
ね。謀を巡らしすぎると、結局足をすくわれるということですね。

 なお、友達の情報によると、染子はもともと綱吉の側室で、吉保に
下されたらしいですね。

 年末のスペシャルも配信予定です。楽しみにしていて下さい。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 谷原章介は、よくこの枠に出演していますね。1月からもこの枠に登場です。

 ところで、「チャングムの誓い」のイ・ヨンエは、日本で言えばどんな女優
さんと同じ位置だろうかと友達と話していました。長らく思いつかなかったの
ですが、今度やる「西遊記」である人がひらめきました。
 そう、在りし日の夏目雅子です。
 西遊記=>三蔵法師=>深津絵理=>夏目雅子という連想ですね。

 ちなみに、チェ・ジウはそこまでのランクではないそう。多分、常盤貴子、
松島菜々子といったところでしょうか。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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