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タイトル:Daily Drama Express 2005/12/15 大奥 (9)  2005/12/29


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/12/15 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 大奥〜華の乱〜
局  名 フジテレビ系
放映日時 木曜22時
キャスト 信子[綱吉正室](藤原紀香)
 お伝の方[綱吉側室](小池栄子)
 安子  (内山理名)
 徳川綱吉(谷原章介)
 桂昌院[綱吉生母](江波杏子)
 音羽[桂昌院付きの女中](余貴美子)
 右衛門佐[大奥総取締](高岡早紀)
 柳沢吉保[綱吉側用人](北村一輝)
 染子[柳沢側室](貫地谷しほり)
 牧野成住(田辺誠一)
脚  本 浅野妙子
主題歌  東京事変「修羅場」

あらすじ  第九話「遺言」

 柳沢吉保[綱吉側用人](北村一輝)の冷たい目と合う安子(内山
理名)の目.....

 吉保は自分の一存で身柄を留め置いたと、安子をあるところへ連れ
て行き、廊下よりれんじ窓を開け、中を見せる。

 −− そこにいるのは、死んだとばかり思っていた夫・成住様でご
ざいました。

 振り向いた牧野成住(田辺誠一)は、「安子か?確かに安子か?」
と問うと、格子の間から手を差し出す。
 安子はその手を握り、「お懐かしゅうございます」と言う。
 「あの時の子はつつがなくお育ちか?」と成住。
 「.....はい」と嘘を答える安子。

 成住は徳川綱吉(谷原章介)の思し召しで生きながらえている。最
初は綱吉を恨んだが、座敷牢で写経をして過ごすうちに、人には死ぬ
べきと気があるのではないかと思うようになった。是非安子には綱吉
を正しい方へ導いて欲しい、と言う。

 その時、乱暴に吉保はれんじ窓を閉める。
 「安子様、人にはなすべきことと、なさざるべきことがございます。
この方のお命、大切と思えば.....わかりますね」と吉保。

 −− あの日 お心に芽生えた小さなお疑いが、もともと弱かった
桂昌院様の心臓を一突きにしたようで、あれ以来起きあがることも叶
わず、死に至る病に苦しんでおられました。


 染子(貫地谷しほり)は吉保に、不安を訴える。少しずつ吉里が吉
保に似てくる。利き手のことも、きっと桂昌院が気づいている、と。
 吉保は、吉里は綱吉の息子。気のせいだという。

 染子は、自分が慕うのは吉保ただ一人。たった一人で過ごす大奥の
夜は怖すぎる。自分はただ吉保にそばにいて欲しいと、吉保のヒザに
手を置く。
 吉保はその手を払うと、「お腹様」と呼びかけ、しっかりするよう
言うと、去ってしまう。


 安子が庭を歩いていると、女のすすり泣く声。
 そばへ行くと、染子だった。
 「きっと人に言えぬことを耐えて、一人過ごすのはおつらいでしょ
う。打ち明けて楽になれるなら、わたくしにおうちあけ下さい」と安
子。
 「安子様は何もかもお気づきなのですね。吉里は上様のお子ではあ
りませぬ。実は.....」と染子。

 そこに右衛門佐(高岡早紀)と中臈・音羽[桂昌院付きの女中]
(余貴美子)が現れる。ずっと染子の様子を見ていたというのだ。
 安子は、染子に悪いようにはしないと言う。

 右衛門佐は染子に、吉里が綱吉の子でないことを確かめると、それ
を桂昌院[綱吉生母](江波杏子)の御前で言って欲しいという。天
下の将軍の御血筋をいつわるのは天下の大罪だが、そのことについて
は、右衛門佐たちが身を以て守るという。そして、染子は産褥で朦朧
となり、産み月を間違えた。よく考えれば吉里が綱吉の子ではないと
申し上げればいいとアドバイス。


 信子[綱吉正室](藤原紀香)は、桂昌院の世話をしていた女中達
を全員下がらせると、自ら桂昌院の汗を拭く。
 信子に気づいた桂昌院は、殺す気かと聞き、苦労を掛けたとねぎら
う。すべては綱吉のため、と。

 信子は、綱吉のためと言えば、すべてが許されるのか。自分は桂昌
院のたっての希望で江戸に輿入れした。名門・鷹司家の姫として、大
切にしてもらえると信じて。
 でも、実際には単なるお飾りだった。次から次へと側室が入ってき
て、お種を宿し、自分の顔に泥を塗っていった。

 桂昌院には、大変に世話になったので、いいことを教えて差し上げ
よう、と信子。吉里は綱吉の子ではない、と。桂昌院は、祈祷僧 隆
光(火野正平)の言葉に従って信心したから授かった子だという。
 信子は、吉里の利き手が、吉保と同じことには気づいているだろう。
 更に、染子と吉保は、未だに密会していると告げる。
 それとも、神頼みだけでここまできた、おすえ上がりの町屋育ちだ
からか?とバカにする信子。
 桂昌院は苦しみ出す。

 信子は追い打ちを掛けるように、「お玉.....お玉.....」と連呼す
る。
 ますます苦しみ、声も出ない桂昌院。

 そこに女中が戻ってくる。
 信子は発作がぶり返したようだと落ち着いて言うと、立ち上がる。

 −− やがて桂昌院様は、右衛門佐様、安子様、染子様、吉里君と
のご面会をされたのでした。


 桂昌院は吉里に竹とんぼを持たせ、庭で遊ばせる。
 その間に染子に、吉保が綱吉の子か問う。
 安子が助け船を出そうとするが、桂昌院は止める。

 染子は吉里は綱吉の子、と答える。
 「それを聞いて安堵です」と桂昌院。そして右衛門佐を呼び、染子
を信じるので、吉里の血筋について何か座れぬよう、吉保の後見を退
ぞかせるよう、命じる。
 染子は、今まで吉保は綱吉のため、一心に尽くしてきた。そして今
は吉里の後見として張り切っている。だからそのようなことは言わな
いで欲しいと頼む染子。
 桂昌院は吉里の生母の染子がそう望むなら、望む通りにしましょう、
と言う。


 吉保が座しきろうに入り、盃を出す。向こうを向く成住。
 吉保は共に宮仕えのつらさを知る身。しかも共に綱吉に妻を寝取ら
れた身、と言う。

 吉保はまだ、舘林で小姓をしていた時、妻にと思い定めていた女性
・りくを綱吉に寝取られた。それまでは綱吉に仕え、出世することに、
何の歌随も抱かなかったが、その時から出世したその先を考えるよう
になった。あるいはその先に立てば綱吉さえ見下ろせるかもしれない。
その邪魔をする者は、たとえ女だとて、容赦はしない。それが成住の
妻の安子だとしても、と言う。


 桂昌院は枕元に座る安子に、染子の言ったことは嘘であろう。でも
このことは決して口外してはならない。なぜならば、幼い我が子を立
て続けに失った綱吉に、またこのことを知らせれば、心の弱い綱吉は
耐えられないだろう。自分だけはなんとしても綱吉を守るつもりだと
言う。
 そして、自分亡き後は安子が綱吉を守って欲しいと、安子の手を握
って頼む。
 その後、苦しみ出す。


 桂昌院は、呼びかける綱吉に、弱々しい声で御台所や側室を公平に
扱い、誰からも恨みを買わぬこと。重臣共々と吉里をもり立てて、次
代への布石を整えること、と言う。そして今まで口うるさいばかりの
母であったことを詫びる。
 「何をおっしゃるのです、気弱いことを」と綱吉。
 桂昌院は、よく顔を見せておくれと、手を伸ばす。そして、綱吉の
頭を抱きしめると、もっと小さい時、こうして抱き留めてあげればよ
かったという。
 「母上」とただ泣く綱吉。

 だが、桂昌院は突然綱吉を押し払い、布団の上に起き上がり、正座
すると、しっかりした声で、
 「春日局様、私のごとき者のために、遠方よりお出迎え、おそれい
りまする。将軍家のお血筋の橋渡し、私の新年と心得、力の限り努め
て参りました。ご満足頂けましたか?あ、そこが私の席でございます
か。あなた様のお隣.....ああ、もったいなや」と礼をすると、手を
宙に伸ばし、ばたりと倒れる桂昌院。

 −− 宝暦二年水無月の頃でございました。そのお目に最後に映っ
ていたのは、胸に抱く我が子ではなく、生涯追い求めた権力の幻であ
ったのやもしれません。

 桂昌院の亡骸を胸に抱き、泣く綱吉。


 −− 桂昌院様の御遺言にて、吉里君の端午の節句を祝う宴が盛大
に執り行われました。

 お伝の方[綱吉側室](小池栄子)が吉里を鋭い目でにらんでいる。
 そんなお伝を不安そうに見る染子。

 お伝は遂に宴を中座する。
 染子も中座する。

 吉里が吉保に似ているというのは、誰も公には言わないが、多くの
公然の秘密であった。

 信子は大典侍に、桂昌院は大典侍のたった一人の後ろ盾。これから
は.....と嫌味を言う。
 だが、大典侍は、吉里が綱吉の子とは怪しいもの。自分が身ごもれ
ば、正真正銘の綱吉の子の母となると言い返す。

 大典侍が行ってしまうと、急に信子は胸を押さえ、苦しみ出す。


 綱吉は吉保に、桂昌院亡き後頼りにするのは吉保だけ。吉里も吉保
のおかげで授かった、と言う。
 ドキリとする吉保。

 その時家来が、染子が倒れたと言いに来た。血の道が滞ったらしい。
 綱吉は吉保に見舞うよう言う。自分が行くほど、重い病ではないか
ら、と。
 吉保は綱吉に礼をして、染子の見舞いに行く。


 染子の部屋にいるのは染子だけ。染子は布団の前に正座している。
お付きの者は人払いした、と染子。
 染子は吉保のお役に立てるならと思い、一身を捨てて大奥に入った。
でも、その重圧に耐えかね、言ってはならないことを言ってしまうか
もしれないのが怖い。
 だからここで吉保の手で死なせて欲しい。身の潔白を書き記した遺
書も残した。
 神田橋のお屋敷で吉保に愛された日々が一生で一番楽しかった思い
出だから、と染子。

 「その通りにしてやろう」と染子の取りだした懐剣の鞘を抜く吉保。
 染子は白紐でヒザを縛り、吉保に自分の被布を着せ掛ける(返り血
を防ぐため)。

 「覚悟はいいな」と染子の頬に手を掛ける吉保に、「あまり長くな
ると怪しまれます。なお、名をお呼び下さい、『染子』と」と染子。

 吉保は、「染子」と呼びかけ、刀を刺す。
 染子は吉保に倒れかかり、「嬉しい。今一度、殿にこうして抱かれ
たくありました.....」と言って、こと切れる。

 染子の体を抱き、「染子.....」と何度も小さな声で呼びかける吉
保。


 安子が綱吉に話をする。
 本当は自分の心に留め置くつもりだったがと前置きし、吉里は綱吉
の子ではないという。
 「そんなことにわしが気づかなんだと思っていたか?吉里を世継ぎ
に立てたのは母がそれにすがっておられたからだ。余命幾ばくもない
母に、どうしてそんな酷なことができようか」と綱吉。
 「桂昌院様もご存知でした。上様に酷なことはできないと」と安子。
 「笑えるな、お互いに騙しおうていたのか」と綱吉。
 「吉里様のお世継ぎのお取り消しを。そして柳沢様にご処分を」と
安子。

 その時女中が、染子がお隠れになったと伝えに来る。懐剣で胸を一
突きにして、と。
 そして、血しぶきの飛んだ遺書を綱吉に渡す。


 −− またしても死の匂いが、そして新しい時代の足音が近づいて
参りました。
    明日はいかなる日になるのでございましょうか?


寸  評  染子が死の覚悟をするところ、そして吉保の手で亡くなるところ、
思わず泣いてしまいました。
 染子の人生、儚いですね。吉保は悪者ですが、彼を一心に愛し、彼
のために一身を捧げた。
 まさかあそこで、本当に吉保は染子を殺してしまうとまでは思わな
かったのですが。
 最後、吉保の体に倒れかかる染子が哀れで.....
 でも、その後、染子の名を呼ぶ吉保に、吉保も染子のことを愛して
いたのかな.....と思えたのがせめてもの救いでした。
 吉保を思う染子は哀れでしたが、母としての染子はひどいです。母
を亡くした子がどんなに哀れか.....母ならば、生きて我が子の行く
末を見守ってあげて欲しかったです。

 ところで、吉里が3,4歳になって現れましたが、その子はまつげ
が長い.....先週書いた、きっと友達が府中の美容室で見かけた少年
なのですね.....彼女が放送を見たら、結論がでるかしら。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 「危険なアネキ」を見ていると、改めて「弟」を考えてしまいます。
 姉弟の二人兄弟の姉から見ると、弟は微妙な存在ですね。
 幼い頃は遊び相手と言うよりは、いじれる存在。でも、弟のわがままを親は
許し、姉である自分は、ぐっと我慢しなければならない。
 弟が中学生になると、もう家族にはろくに口を利かないし、弟との会話はほ
とんど無くなります。でも、時に親に内緒で相談もしますが.....
 大人になってしまうと、なんであんなに気になる存在だったのか、と思うぐ
らいの存在ですね。友達も弟も同じ大人。
 そんな気持ちは自分だけかと思っていたのですが。
 実は友達の大多数が弟との二人兄弟。彼女たちも同じように感じていたらし
いです。
 そう思うと、皆川寛子は弟自慢が過ぎる気が。一緒に育った弟だと、そこま
で弟のために一生懸命になり、弟と一緒に暮らそうとは思わないように思いま
す。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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