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タイトル:Daily Drama Express 2005/11/14 着信アリ (4)  2005/11/11


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/11/04 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル 着信アリ
局  名 テレビ朝日系
放映日時 金曜23時15分
キャスト 中村由美(菊川怜)
 仙堂孝之(石黒賢)
 佐久間誠一(升毅)
 柏木真利子(能世あんな)
 西村和也(工藤健作)
 秋野修司(山下真司)
 山下勝彦(津田寛治)
 岡野美里(木内晶子)
 川島武弘(深水元基)
 西野杏 (中山恵)
 松下さやか(佐藤千亜妃)
 東カンナ(菊地美香)
 森尾真紀(野田よし子)
 大山雄介(中山夢歩)
 森谷修介(義田貴士)
 三輪レイナ(仁科仁美)
 丸山ナオコ(矢吹春奈)
原  作 秋本康
脚  本 大石哲也
 高山直也
主題歌  D.D.D. 「Heart」

あらすじ  第4話「メディアに波及する呪いの力」

 「仙堂さん、どうして北村聡の名前を知ってたんですか?」と由美
(菊川怜)は尋ねる。しかし仙堂(石黒賢)は時計に目をやり答えな
い。23時50分。仙堂はアクセルを踏んで、走るスピードを上げる。

 そのころ聡(高橋隆大)は電気もつけず自室にこもって震えていた。
時計のアラームが鳴る。午前0時。すると不気味な死の予告電話のメ
ロディーが携帯から流れ出す。聡は驚愕の色を浮かべる。

 その少し後、由美と仙堂は聡の部屋につく。マンションの管理人に
頼んで鍵を開けてもらい中に入るが、部屋は真っ暗なままで静まり返
っている。由美と仙堂は奥へ進んでいく。

 聡の部屋らしきところで携帯電話が見つかる。由美は恐る恐る携帯
をリダイヤルする。すると「やめろ、やめてくれ!」というわめき声
が聞こえてくる。時計を見ると0時5分。やがて聡の絶叫が響いてくる。
由美は思わず携帯を切る。

 不意に奥の部屋に何か感じた由美はそっちへ歩いていく。すると口
を開け目を見開いたまま絶命している聡が倒れていた。由美は恐怖の
あまり絶叫する。

 現場の調査が進む中、由美は脱力感に襲われていた。由美は「私が
殺した……私が殺したようなものよ!」と大声を上げる。聡から電話
がかかってきたとき即座に対応していれば聡は死ななかったという思
いに由美は駆られていた。仙堂は落ち着かせようとするが、由美の動
揺は収まらない。

 仙堂は仙堂で現場の調査に来ていた田中(大堀こういち)と佐藤
(積圭祐)に「警視正殿が来られるところにはよく死人が出る」と皮
肉られ言い合いになっていた。由美は「やめてよもう!」とヒステリ
ックに怒鳴る。そして「いったい、何人死ねば終わりになるの……」
と苦しむ。

 特命ウォッチ編集部。昨夜由美が警備員に襲われた一件で部屋内は
荒れ放題。
 編集部員たちはぶつぶつと不満を言っている。由美はショックでノ
イローゼ気味になっている。聡の死因ははっきりしないばかりか、と
ても人に殺されたようには見えず、頭がぐちゃぐちゃになりそうだっ
た。

 そこへ佐久間(升毅)が入ってくる。佐久間は「ケータイの呪いに
関する一切の取材は禁止されることになった」と話す。佐久間は上層
部に呼び出され、北村聡殺人事件でケータイの呪いが社会的問題にま
で発展しかねないから、余計なことをしてゴタゴタに巻き込まれない
ようにとの命令を受けたのだった。

 しかし編集部員たちは、この一件は自分らがイニシアティブをとっ
ているのだからみすみす他社に手柄を渡すわけにいかないと佐久間に
詰め寄る。その勢いに押された佐久間は取材の続行をしぶしぶ認める。
そこへ電話がかかってくる。由美が出て話を聞くと「えっ?」と驚き
の表情を浮かべる。

 仙堂のもとに遺体の解剖結果が出たという連絡が入ったので、仙堂
はすぐ詳しく聞きに行こうとするが、部下がやってきて部長が呼んで
いると伝えられる。

 特命ウォッチに電話をかけてきたのは、日本家政大学に通う小田切
恭子(小松彩夏)という女子大生だった。由美が喫茶店で会って話を
聞くと、恭子のもとには数日前から奇妙なメールが届くようになった
ので、ケータイの呪いと関係あると思ったのだという。由美がメール
の添付画像を見るととある祠で恭子が身体を捻じ曲げられている姿が
いくつも映っていた。

 由美は別れ際「ともかく祠のあるところには近づかないようにして。
私の方も調べるから」と安心させようとするが、恭子は「私、死にた
くない!」と感情的になる。すると突然恭子の携帯に死の予告電話の
着メロが流れ出す。すると恭子はいきなり携帯を川へ投げ捨てる。

 明和女学院高等部。さやか(佐藤千亜妃)の他の女生徒の机にもバ
ラの花が置かれていたと聞いて秋野(山下真司)はいらだっていた。
経営破綻寸前だった学院をなんとか立て直してきたのに、妙な事件で
自分のイメージが傷つくことは秋野にとって耐えられるものではなか
った。秋野は西村(工藤俊作)に「早く犯人を見つけ出して厳罰に処
せ!手段は問わん!」と声を荒げる。

 西村が出て行くと入れ替わりに真利子(能世あんな)が入ってくる。
真利子は秋野に来客を伝える。

 バラの花が届いた女子生徒が友人たちとしゃべりながら廊下を歩い
ていると、向かいからさやかがやってくるのが見える。女子生徒は
「なんか用?」とうんざり顔でさやかに尋ねると、さやかは「ずいぶ
んご機嫌ね。バラが届いたのがそんなに嬉しい?」とバカにしたよう
に言う。カッとなった女子生徒は「あんたは目立ちたくてわざとやっ
たんでしょ。私のが本当なの」と言い返す。しかしさやかは「忘れな
いでね。ルールを破った者には災いが起こるのよ」と冷たく笑う。

 秋野を訪ねてきたのは成瀬という男だった。秋野は「もう二度と会
わない約束だったが」と迷惑そうだが、成瀬は北村聡の死亡事件が書
かれたスポーツ紙を見せる。秋野は「北村聡ってあの……」と眉間に
しわを寄せる。成瀬は「それだけじゃない。水野や横田のこどもも死
んだ。そして佐々木裕子は俺の娘だ。これでわかったろう。何者かが
かぎつけたのだ、俺たちの秘密を!」と焦りの色を浮かべる。秋野の
表情にも狼狽の色が浮かぶ。

 恭子が由美に付き添われて自宅に戻ってくると、テレビ局の取材班
が群がってきた。藤枝というディレクターは恭子の気持ちを無視して
取材を強行しようと、ADの携帯を恭子の手に握らせカメラを回す。す
るとまた死の予告電話の着メロが流れる。藤枝が携帯をとって画面を
見ると、また身体を変に捻じ曲げられた恭子の画像がついていた。

 藤枝は不思議がり、恭子に「テレビに出ませんか。有名な霊媒師の
方にお祓いさせますよ」と持ちかける。由美が「本当に恐がっている
人を見世物にする気!」と怒るが、恭子は何も言わず家の中に駆け込
んでしまう。

 そこへ仙堂から由美に電話が入る。仙堂は「刑事局長からケータイ
の呪いに首をつっこむなと言われたよ」と苦笑交じりに伝えるが、も
ちろん事件から降りる気はない。それよりも北村聡の遺体から妙な紙
片が出てきたという。

 仙堂と由美は特命ウォッチで落ち合い、紙片を分析する。紙片には
プロバイダーが提供していると思われるメモリーバンクのIDとパスワ
ードが書かれていた。

 さっそくログインし、中にある映像ファイルをクリックすると亡く
なる寸前の聡の映像が映っていた。聡は「どうかこれを参考にして犯
人を逮捕してください」と懇願していた。0時になり、死の予告電話
の着メロが流れ出す。聡は悲鳴をあげ始め壁に叩きつけられてもがき、
逃げようとする。しかし何から逃れようとしているのか一切見えずわ
からない。やがて聡は絶叫して死んでしまう。それを見た由美はいた
たまれなくなって外へ飛び出していく。

 Bar「M」。由美は一人で沈んでいた。そこへ仙堂がやってくる。
由美は「聡くんの死に方、どう見ても人の手によるものには見えませ
ん」とうつろな目つきでつぶやく。仙堂は「呪いのせいだってのかい。
君は理系だろ。もっと論理的に推論してさ」と笑うが、由美は「でも
あの映像を見たら、科学で割り切れない何かがあるんじゃないかって。
私ものすごく恐いんです」と震える。

 バラの花が届けられた女子生徒が夜道を一人で歩いていると、背後
に気配を感じる。不安になって振り向くと野犬がいる。野犬は女子生
徒に襲い掛かり、女子生徒は悲鳴をあげる。そしてその様子を近くで
見ているさやかの姿があった。

 その夜、由美は再び姉の夢を見る。学校の中で姉を探していて見つ
けるが、姉はいきなり由美の首を締め上げる。由美は「やめて!」と
もがき、目が覚める。

 朝、疲れた様子でおきると、由美は何気なくテレビをつける。する
と恭子がテレビに緊急出演することになったというバラエティー番組
が流れてきたので、慌てて外へ飛び出す。

 由美と仙堂は恭子を訪ね、テレビ出演の真意を尋ねる。恭子は藤枝
から執拗に依頼を受け、霊媒師からも絶対守ると言われたという。仙
堂もテレビ局にいれば犯人は手を出せないと賛同するので、由美もそ
れ以上止められない。しかし恭子の父親が頑強に反対する。すると仙
堂は「テレビに出られると困ることでもあるんですか?」と父親を圧
迫するように詰め寄る。

 恭子の家から出てくると、由美は「恭子ちゃんのお父さんのこと以
前から知ってたんでしょう?教えてください」と尋ねる。しかし仙堂
は「時が来たら話す」と笑ってはぐらかす。一方小田切の父親は電話
で「とにかくあいつを何とかしろ」と仙堂つぶしを画策していた。

 バラが届いた女子生徒優里は犬に襲われて大ケガを負い、学校を休
んでいた。
 さやかは音楽室で月光ソナタを弾いていた。すると山下(津田寛治)
がやって来て「君は犬の扱いもうまいようだ。狙いはなんだ」と鋭く
言う。しかしさやかは「何のことでしょう。彼女は伝説を汚しその報
いを受けた、それだけです」と静かに答える。山下は「まあいい」と
引き下がるが、教室を出て行く間際「そうだ、いつか君が聞いたこと、
10年前の伝説、あれは事実だ」と言い残す。

 由美は編集部で恭子のメールに映っていた祠をネットで調べていた
が見つからない。そこへ佐久間がやってくる。由美は「被害者たちに
は何か共通点があるように思うんですよね。それが何かわかんないん
ですけど」とつぶやく。すると佐久間の表情が急に険しくなる。しか
し佐久間は「やつのこと信用しているのか?」と由美に尋ねる。佐久
間が調べて見たところ、上層部が取材禁止を決定したのは警察の圧力
がかかったからだと言う。仙堂が本当に好意で情報提供しているのか
どうか、佐久間にはひっかかっていた。

 夜、由美は自室でテレビを見ていると、水野亜紀の母親へのインタ
ビューが放映されていた。由美はぼんやりとそれを見ていたが、とあ
るペナントが目に入り、ふとそれが恭子の家にも掲げられていたこと
を思い出す。

 仙堂が資料室で名簿のようなものを調べている。それには「秋野」
「成瀬」といった名前が書かれていた。そこへ由美から電話がかかっ
ている。由美は「被害者の共通点がわかりました。父親がみな同じ大
学の出身なんです。仙堂さんはそれを知ってたから北村聡であること
に感づいたんでしょう。どうして隠してたんですか!」と問い詰める。
しかし仙堂は「だからなんだ」とかわして電話を切ってしまう。

 由美は東和テレビにやって来て恭子をつかまえ、父親のことを聞き
だそうとするが、これから収録に向かう恭子は取り合わない。藤枝が
現れ「一般人は立ち入り禁止です。話は本番終了後にお願いします」
と言って押しとどめて行ってしまう。そこへ仙堂がやってくる。仙堂
は「中に入るフリーパスあるよ」と涼しい顔をしている。

 由美は「なんで隠し事するんですか。協力してくれるんじゃないん
ですか?」と食いつくが、仙堂は笑って相手にしない。

 由美は恭子を捕まえ、テレビに出ないでほしいと頼むが、恭子は
「じゃあ、由美さんは何かしてくれるんですか。何もできないくせに」
と反発し、スタジオに入ってしまう。そして収録が始まる。

 由美は控え室でぼんやりとモニターを見ていた。仙堂が「ここはセ
キュリティーもしっかりしてるし、メールに映った祠もない」と声を
かけるが、由美は答えない。由美は何とかして恭子を助けたいと思っ
ていたが、恭子に全否定され、自分の無力さに落ち込んでいた。

 明和女学院高等部。校長室では秋野が険しい表情でテレビを見てい
た。真利子がコーヒーを運んできて「他に何かございますか?」と尋
ねると、秋野は「今日はもう帰っていい」と真利子を追い出すように
言う。

 恭子の父親も自宅で画面を食い入るように見ている。

 スタジオには「予告時間まであと何分」という表示計がある。5分
前になると霊媒師が登場する。モニターを見ていた仙堂と由美の表情
に驚愕の色が浮かぶ。藤枝が恭子のメールに映っていた祠と同じもの
をセットとして作らせていたからだ。由美と仙堂は慌ててスタジオに
向かう。

 予告時間の1分前。恭子はメールの祠に自分が置かれたため恐怖に
打ちひしがれている。そんな中霊媒師によるお祓いは続けられる。

 予告時間。不意に死の予告電話の着メロが鳴り出し、スタジオ内は
ざわつく。
 見ると恭子の前に置いたはずのない携帯電話が置かれており、突然
霊媒師の前の祭壇から爆発が起こったかと思うと電気がすべて消える。

 恭子は不安に怯えていたが、母親が駆け寄り抱き寄せる。由美もス
タジオにやって来て「大丈夫よ」と声をかけるので、恭子はホッとす
る。だが、その瞬間恭子はいきなり空中に引き上げられたかと思うと、
関節を滅茶苦茶に曲げられ、地上に落ち、即死する。

 藤枝は慌ててCMを入れさせるが、すでに遅く一部始終がすべて放映
され、秋野も恭子の父親も恐怖に打ち震える。

 由美は「あれでも人間の仕業だって言える?あれでもまだ呪いじゃ
ないって言い切れる?仙堂さん、あなたはいったい何を知ってるんで
すか?」と詰め寄る。
 仙堂が何か言おうとしたとき、田中と佐藤が警官を引き連れて駆け
込んでくる。
 そして仙堂に「一緒に来てもらう。あんたを監察部長があんたを呼
んでる」と告げる。

 仙堂は「ここで何かがつかめると思ったのにな。そういうことか」
と苦りきった表情を浮かべる。由美が「どういうことですか?」と尋
ねるが、仙堂は「俺の捜査はここまでだ。俺の負けだ」とつぶやくだ
けで多くを語らない。田中と佐藤は仙堂を引っ立てていく。由美は呆
然とそれを見送るしかない。


寸  評  ミステリー慣れしていないせいか、展開についていくのが難しか
ったです。単純に何かひとつの事件があってそれを由美と仙堂が追い
かけるものかと思っていたら、仙堂は引っ立てられてしまうし、明和
学院の伝説もケータイの呪いと関連がありそうですし。これまでの展
開から予想が裏切られているので、秋野たちの秘密が即事件の裏に結
びつきそうな感じも本当にそうなのかと思えたり。それがミステリー
の醍醐味と言えばそうなんでしょうけれど、今までドラマにはヒュー
マンな要素を求めていたので、驚きの連続です。ただ、明和女学院で
起きた10年前失踪した女性とはなんとなく由美のお姉さんのような気
がするというのは見えてきたのですが。いずれにしても先が読めなく
て混乱寸前状態です。

執 筆 者 ケン()

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2. 編集後記
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 1ヶ月まえくらいに『世界の中心で愛を叫ぶ』の映画版がテレビで放映され
ていたのを見ましたが、テレビドラマ版と比べると格段に面白かったです。幻
想的な映像は過去の思い出に引きずり込まれていく朔太郎の心情をよく表せて
るなあという感じで、切なさも際立っていてすばらしいと思いました。(ケン)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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