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タイトル:Daily Drama Express 2005/05/27 タイガー&ドラゴン (7)  2005/06/22


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/05/27 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル タイガー&ドラゴン
局  名 TBS系
放映日時 金曜22時
キャスト 山崎虎児(長瀬智也)
 谷中竜二(岡田准一)
 林屋亭どん兵衛(谷中正吉)(西田雅行)
 林屋亭どん太(谷中竜平)(阿部サダヲ)
 リサ  (蒼井優)
 メグミ (伊藤美咲)
 組長  (笑福亭鶴瓶)
 銀次郎 (塚本高史)
脚  本 宮藤官九郎
主題歌  『タイガー&ドラゴン』 クレイジーケンバンド

あらすじ  喫茶店よしこ に、どん吉(春風亭昇太)が飛び込んで来る。
 メンバーが揃ったところで「それでは、始めます。」と、
 落語芸能協会 新会長の小しん(小日向文世)の声で会合が始まる。
 「わたしが危惧しているのは、若手育成に力をそそぐあまり、年功
序列という秩序が無視され、それが落語文化の衰退に拍車をかけるん
じゃないかという。
 古典をしっかり提唱できるベテランが、落語界をひっぱり、林屋亭
はどのようにお考えですか?お宅の小虎が入門してまだ一年未満です
よね?どうして兄弟子を抜いて二つめ?」
 聞かれたどん兵衛(西田敏行)が、
 「面白いんですよ。客もよく笑ってくれるし。」
 「落語は文化です。伝統芸能です。一時的なブームに一喜一憂する
ことなく、正しい文化の継承に精進して下さい。」


 ドラゴン&ソーダ
 竜二(岡田准一)、リサ(蒼井優)、ちびT(桐谷健太)が大笑いしてい
るところに、虎児(長瀬智也)がやって来る。
 聞けば竜二が、デスロマンティックのデスキヨシに会ったと言う。

 虎児は軽く煮詰まったので、竜二に話しをしに来たのだった。
 「小しんって知ってるか?そいつがよぉ、俺の落語は有害落語とか
言いまわっているらしい。」


 そば処
 どん兵衛と、高田亭馬場彦(高田文夫)、ジャンプ亭ジャンプの淡
島(荒川良々)の三人で話し合う。
 「柳家亭は保身派ですからなぁ」
 改革派の、馬場彦は弟子の淡島に、案を出させる。
 「三人でビジュアル系落語というものをやるんです。お宅の小虎と
私と竜で」
 竜二は破門をしているからダメだと、どん兵衛に言われてしまう。


 「ようするに本当にあった、面白い話ししか喋れない。落語って基
本は作り話じゃん。
 首提灯っていう落語知ってる?
 酔っ払いが女郎買いに行く途中で首切られるんだ。だけど、あまり
に剣さばきが見事だから、自分が切られたことに気がつかない。
 最後には首を提灯みたいにあげて、ごめんよぉごめんよぉ・・
 ありえねー話で客を引きつけるんだよ。」
 突然竜二が手を振る。その先にはメグミ(伊東美咲)の姿が。

 竜二が支度をしている間、メグミは虎児と竜二のことを話す。
 「疲れる?」
 「嫌いなわけじゃないよ。むしろ好き。面白過ぎて疲れる。」
 原因は面白い人好きになるの始めて、と言ったことにあるかもと。
 「笑うと必ずキスを迫って来るの。面白いのが好きってそういう意
味じゃないでしょ?そんなに笑いがとりたいのなら、芸人さんになっ
ちゃえばいいのに。」
 メグミと同意見の虎児は、
 「笑いとか落語にうるさかったら、客前でやっちゃえばいいんだ。
こんな店ほっときゃ潰れるし。」
 と指を差したその先に竜二の姿が…
 メグミの手をひいて竜二はデートへ出かけて行く。


 谷中邸での夕食時間
 竜二はどん兵衛に、
 「師匠、今日竜二に会ったんだよ。あいつからいろいろ落語の話し
聞いてよぉ。思ったんだけど、あいつ落語やったほうがいいんじゃね
ーか?
 あいつ落語の話ししているとき、すげー楽しそうだし、師匠譲りっ
ていうか、やっぱ親子なんだよな。なにより俺が見てーしさぁ。
 どん兵衛は兄弟子たちに、
 「皆はどう思うんだ?小竜に戻って来てほしいか?」と問いかける。
 「小竜も十代の頃は天才と言われていたけど、ブランクもあるし、
やってみてパーとしなければ、傷つくのは本人だから。第一あいつに
その意思がなきゃさ。」
 「あいつは落語やりたがってるよ。それに気付いていないんだ。
 部屋数が足りないのなら、元々他人の俺が出て行く。だから師匠あ
いつを呼び戻してやってくれないか?」
 どん兵衛は、虎児の“元々他人”という言葉に怒り、
 「おまえさんはうちの敷居をまたいだときから、家族の一員なんだ
よ。」


 竜二&ちびTの部屋
 竜二は自分の夢を熱くメグミに語る。
 「ビンテージの68万のジーパンに、自分のデザイン加えたりして
価値を上げる。そんな男になりたい。
 今のは誰にも言わないでね。これは俺とメグミちゃんだけの秘密。」
 「面白いっていうか、嬉しい。そういう話しが聞きたかった。竜二
くんが面白いのはみんな知ってるでしょ?竜二くんのまじめなところ
とか、熱いところとか、そういうの彼女しか知らないでしょ?
 メグミ、竜ちゃんの彼女。」
 そこへ、ちびTと劉さん(河本準一)が帰って来る。


 どん兵衛が高座にあがる。
 「まぁ、この東京を江戸と申しました時分、道具屋という商売がご
ざいました。」
 客席に小百合(銀粉蝶)がやって来る。「猫の皿よ」

 「掘り出し物の道具を見つけて他所さまで高く売る。
 峠の茶屋に猫がおりまして、雄が一匹雌が二匹。
 お客さんその猫はあんまり構わないほうがいいですよ。
 油断してるとひっかかれますからね。
 猫が食べている餌入れに目が行き、
 うん?
 たいしたもんだ三百両だったら、羽が生えて売れるっていうのに、
 その皿で猫の飯食わせているのを見ていると、このじいさん知らな
いな?
 かわいいかわいい。この猫すっかり俺になついている。
 じいさんじいさん、ものは相談なんだけど、この猫俺にくれない
か?
 小判三枚で三両。うちには子供がいないんだよぉ。
 じいさんに快く猫を譲ってもらう。
 そうだ、じいさん猫の餌というのはこの皿でやっていたのですか?
 じいさんが奥にあった皿を渡そうとすると、
 この汚い皿の一枚や二枚。こちとら三両も払ってるんだよ。
 お客様はご存知ないでしょうが、これは高麗の梅鉢と申しまして、
 二百両から三百両の値打ちがあるものなんです。
 この皿で餌をやっておりますと、ときどき猫が三両で売れるんでご
ざいます。」


 そば処
 どん兵衛と馬場彦にジャンプ亭が話す。
 「落語に限らず芸人志望の若者を集めるんです。落語オタクばっか
り集まっては困ります。柳家亭には審査員長お願いしましたから、し
ぶしぶながら受けて下さいました。つきましては、林屋亭にも審査員
をお願いしたい。」


 高座を見終わった虎児は小百合さんとおでん屋にやって来る。
 「どんちゃんの落語で猫の皿が一番好き。今日はどんちゃん協会の
会議で遅いし。
 猫の皿にね、苦い思い出があるの。小竜もそろそろ真打かっていう
話しがのぼったときに、独演会をやることになってね。
 小しん師匠に教わりに行ったの。
 どんちゃんは小しん師匠の十八番の「子別れ」をやらせたかったの。
 小しんさんは保守派でどんちゃんのライバルと言われてねぇ
 息子の小竜が二十歳そこそこで真打になるのを反対していたの。
 子別れを教わりに来ているのに、来る日も来る日も「猫の皿」でち
っとも子別れを教えてくれなかったんですって。
 高座で恥をかかそうと思ったんでしょう。
 なかなかどんちゃんに言い出せなくって。
 どんちゃんと小しんさん二人とも協会の会長に推薦されていた時期
だから、あの子なりに気を使ったのに。
 独演会の前日に子別れを・・
 必死で小竜は覚えたが、一回で覚わるはずもなく・・

 独演会は失敗…

 舞台から小竜は降りて来て、廊下で小しんが協会の関係者に、
 「あんなもの高座にかけられたんじゃ、教えた私は勿論林屋亭の看
板にも傷がつきますよ。
 だいたい大事な息子の独演会の演目を他所の噺家に習わせようとい
う了見が気にいらない。
 反対派のわたしが教えりゃ、倅を真打にと認めたことになりますか
ら。
 冗談じゃない。魂胆が見え見えなんだよ。親が親なら子も…」
 竜二はそばにあった、くず入れを投げつけ、小しんに殴りかかる。
 「テメーのクソつまんねー落語なんか誰が覚えるか。うちの師匠は
なぁ、人情話が出来ないんじゃない。やんねーんだよ。
 泣ける話が上だと、えばってる奴がいるからだよ。」
 その様子を見ていたどん兵衛は慌てて、
 「謝れ竜二、師匠に謝れ!」

 ・それが小竜の最後の高座だったぁ。
 あの事件のせいで、どんちゃん会長のお話を辞退したの。
 それで破門に・・
 今となっては良かったんだと思う。
 偉くなった小しんの落語本当につまんないもん。
 落語はねぇ、芸術じゃないの。庶民の娯楽なのよ。」

 おでん屋で熱く語る小百合さんの後ろにどん兵衛がいて、小百合さ
んと仲良く帰って行く。


 組長宅
 “お笑いスカウトキャラバン開催”のちらしを前に
 「ぼっちゃんそれに出たいそうだ」
 日向(宅間孝行)が虎児に説明する。
 ネタを誰が考えるかの話しをしているが、
 「自分で考えるからほっといて下さい。」と銀次郎(塚本高史)は部
屋に戻って行ってしまう。


 喫茶店よしこ
 審査員長の小しんを前に、虎児は“お笑いスカウトキャラバン”に
出たいと直訴する。
 しかし、小虎は林屋亭に入門していて、プロだからダメだとつっぱ
ねられてしまう。
 怒った虎児は机を叩き喫茶店を出て行く。
 その時、小しんのズボンにコーヒーがかかってしまう。


 店を出るとメグミがウィンドウに飾ってあるジーパンを見ている。
 銀次郎が、
 「大戦モデルじゃん。ビンテージじゃない?なんで五千円?」
 メグミは竜二に教えようと携帯を取り出してメールを始める。
 「高くって買えないって。68万。竜二くんが欲しがってたの。あ
れ手に入れたら洋服屋止めてもいいって言ったの。」
 虎児の携帯が鳴る。竜二からだ。
 「お金貸して下さい。五千円です。」
 「あー」メグミと銀次郎と虎児が叫ぶ
 「嫌、おまえは来なくっていいよ。」
 ウィンドウに飾られていたジーパンは売られてしまった。
 店主に聞くと、
 わりと小柄な40代で、ズボンにお茶か何かこぼしたって・・
 虎児は思いだし、小しんの元に向かう。

 ビンテージのジーパンは小しんがはいていた。


 小虎が高座に上がる。
 「江戸と申しました時分、道具屋がございまして、掘り出し物にあ
たれば大変な儲けになるといいますが、たぐいまれな才能の持ち主が
世の中に埋もれている場合があります。

 反物屋の竜の話でございます。
 血眼になって探していた反物。黙っていたら68万の代物でござい
ます。これがなんとまぁ、たったの五千円で売りに出されてまして、
 この反物を買ったのが、小しん師匠なさけで売ってくれるような相
手じゃない。


 師匠良いジーパンはいているじゃないですか?
 携帯カメラでジーパンをとらせてもらう。

 虎児は、“お笑いスカウトキャラバン”の景品にしてもらおうとジ
ャンプ亭に話す。
 どん兵衛も
 「商品としては三位ぐらいにしとくか。」なんで三位?と聞けば、
 「優勝は大嶋紬、二位は落語名作選集のDVDボックス。
 四位以下は扇子と手拭いと湯のみのセットです。」
 「あんたらあんたら、若者スカウトするんじゃないの?」


 気難しい小しんをうまくいいくるめまして、竜がほしがってた反物
を上手く景品にしたんでございます。


 ドラゴン&ソーダで、“お笑いスカウトキャラバン”に竜二が出る
ように勧める。

 “素人お笑いスカウトキャラバン”の会場。
 「次の方どうぞ〜」
 どん太に一発芸を教えてもらった竜二は舞台に上がる。
 客席を見ると・・

 江戸の中でも選りすぐりの玄人ががん首並べております。
 この状況で緊張するなっていうのが無理な話しでして、

 メグミが舞台裏にかけつける。
 竜二はマイクを横に置き、舞台へ座る。
 「えー
 道具屋というのは、掘り出し物があたれば、大変な儲けになるよう
で、・・」

 驚いた事に反物屋の竜、急遽演目を変えたんです。
 その語り口たるや、まさに立て板に水、使いなれたミシンのように
心地良いリズムで進んで行きます。

 無事に「猫の皿」が終わると、どん兵衛が看板を挙げる。

 なんと、反物屋の竜は父親にあたる師匠にスカウトされてしまうん
です。

 その落語に小しんも手を叩く。

 優勝は青山にお住まいの谷中竜二さんです。
 小しんに優勝商品の大嶋紬を手渡される。
 「これ来たら、子別れ教えてやるよ。」

 そば処のたっちゃんが「良かったなぁ竜二」と舞台へ現れる。
 その足にはビンテージのジーパンが・・


 喫茶店よしこ
 どん兵衛は隣に座っている竜二に、
 「おまえもじっくり考えて結論出しなよ。
 じゃあここで、今月分の授業料」と虎児に渡す。
 竜二はなんでビンテージのズボンを景品に出したかと尋ねると
 どん兵衛は
 「あれを景品に出しますとね、時々面白いことに素人がただでつれ
るんです。」


寸  評  猫より高価な皿が欲しくて、猫を買ったのに、皿は譲ってもらえ
なかった【猫の皿】
 竜二が自分の夢を熱くメグミに語るのは良かったです。誰にでも見
せることが出来る姿より、彼女だけに見せる姿のほうが良いですね。

執 筆 者 田村()

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2. 編集後記
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 遅くなりまして、申し訳ございません。
 今テレビで北朝鮮戦が終わりました。日本ワールドカップ出場決定と出てい
ます。
 特にサッカーファンではないですが、やっぱり嬉しいですね。(田村)

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発行元:ドラマ研究会
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