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タイトル:Daily Drama Express 2005/05/26 恋に落ちたら (7)  2005/06/08


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/05/26 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 恋におちたら・僕の成功の秘密
局  名 フジテレビ系
放映日時 木曜22時
キャスト 鈴木島男(草なぎ剛)
 高柳徹 (堤真一)
 星野守子(佐藤江梨子)
 鈴木まり子(木村佳乃)
 安藤龍太(山本耕史)
 神谷陸 (谷原章介)
 桐野七海(和久井映見)
 白川香織(松下奈緒)
 藤井裕美(滝沢沙織)
脚  本 佐藤嗣麻子
主題歌  −

あらすじ  第七話『ヒルズの頂点へ』

 家の明け渡しの6月1日まで あと2週間あまり。
 母親の遺影を見上げた島男(草なぎ剛)は、ゆううつな気分で家を
出る。

 まり子(木村佳乃)は、出勤途中で龍太(山本耕史)に出会う。先
日、龍太が勝手に 自分の不倫相手である上司の谷崎に会いに行った
ことで、二人の間はぎくしゃくしていた。
 龍太は「『家族を捨てる気はない。裏切れない』って。すっぱり別
れろ」と忠告。だが、まり子には聞く耳など全くない。
 「あんたの顔なんか二度と見たくない! 二度と家に来んな、この
バカ!」
 さんざん龍太を責めた後、急ぎ足で立ち去るまり子。龍太はただ黙
って、その後姿を見守る。

 経済界のパーティー会場。
 その一角にひとだかりがあるのを見て、「お偉いさんでも来てるん
じゃないか」と神谷(谷原章介)。だが その中心にいたのは、“島
男”その人だった。島男は、これまでの功績を高く評価され すっか
り有名人になっていた。
 名刺交換とおしゃべりで 疲れきった島男に、一人の男性が話しか
けてくる。
 「独立とか お考えになってないんですか?」
 「? ないですよ」
 「あなたは 誰かに使われている器ではない。惜しいなあ」
 男は投資会社『ロイドブラザーズ』の桜庭(鶴見辰吾)と名乗り、
「また改めて」と去っていく。

 その夜。
 『リオハ』で、島男は香織(松下奈緒)に 今も『東條貿易』のこ
とを引きずっていることを打ち明けた。
 「僕はもう、社長の下では働けないかも知れません。ものすごく後
味の悪い仕事でした」

 その頃、『フロンティア』経営事業部。
 高柳(堤真一)が七海(和久井映見)に、パーティーでの島男の人
気ぶりを話していた。高柳は「今度は 島男の人気を利用する」と話
す。
 「同時に危険もあるんじゃない? ヘッドハンティング」
 「ばかばかしい。“はりこのトラ”だぞ?」
 と笑う高柳。
 「あれだけ人脈を持って 人気の出た島男くんに、もし辞められた
ら…」
 七海の言葉を聞いて、高柳は 遠くのほうを見つめる。

 島男が家に帰ると、まり子が引越しの準備を始めていた。
 「いつか買い戻せるかな?」
 とまり子。
 「きっと古い家だから、取り壊されちゃうよ」
 「何か みーんな私たちの前から無くなっちゃうね。お父さんもお
母さんも、工場もこの家も。次は 何が無くなっちゃうんだろうね」
 島男は「もう何もなくならない」と答える。

 翌日。とある喫茶店。
 島男は 桜庭と会っていた。桜庭は島男に、この間と同様 独立を
強く勧め、「借金を肩代わりする」とまで言い出す。
 「あなたは起業すべきです! 独立しない限り、ねじを作ってるの
と変わらないんですよ。高柳社長にも ご不満があるようですし、ロ
イドブラザーズが全面的に援助します!」
 桜庭は身を乗り出して説得するが、島男は「自分の身の程を知って
いる」とかたくなに断る。それでも、桜庭は余裕の笑みを見せる。

 会社に戻ると、今度は高柳に呼び出された。
 「今度の取締役会で、お前を取締役に推薦する予定だ」
 「え?!」
 驚いて 耳を疑う島男。
 「困ります。僕はそんな器じゃありません。それに正直言って 自
信がありません。それに――より偉くなっていくということは、より
社長の命令を聞かねばならない立場になるってことですよね」
 島男が 早口でまくしたてると、高柳は「家のほうはどうなんだ」
と尋ねる。
 「取締役になると社員を辞めることになり、退職金が出るのを知っ
てるか?借金が 全て払える金額を用意しよう」
 高柳はこういい残して 部屋を出て行く。島男は一人 立ち尽くす。

 その夜。近所の居酒屋。
 龍太に今日の出来事を話すと、龍太は驚きながらも「夢がかなう」
と大喜び、島男の気持ちなど気にもかけずに「店でいちばん高い酒」
を注文する(ただし手持ちの2000円以内の条件付)。
 「どうしたらいいかな。俺 高柳社長の下で働きたくないんだよ。
この間の仕事なんて、まるで 犯罪の片棒担いでるみたいだった」
 と島男は 『東條貿易』の仕事を引き合いに出す。
 「…お前、まり子の帰りが遅いの、残業してるからじゃねえんだ
ぞ…」
 と龍太。島男は まり子が銀座のクラブでアルバイトをしていると
知り 驚く。
 「何キレイごと言ってんだよ! 普通のビジネスじゃねえかよ! 
家のこととか まり子のこととか考えたら、悩んでる暇なんてねえだ
ろ!
 それで確実に幸せになる奴が いるんだよ、目の前に…」
 島男は、龍太の横顔を見つめる。

 一方まり子は アルバイト先のクラブで谷崎にばったり。谷崎は龍
太のことを「ヘンな奴」と笑う。
 「来るなりいきなり土下座したんだよ。『事情は分かってる、難し
いのもよく分かる。けど、何とかヨリを戻してくれないか』って、泣
きながら言うんだ」
 と谷崎。カツオの刺身まで置いていったと知り、まり子は涙ぐみな
がら「あのバカ…」とつぶやく。

 鈴木家。
 島男が待っていると、まり子が「また残業だった」と謝りながら入
ってくる。島男は、アルバイトのことを龍太から聞いたと話す。
 「あいつ、余計なこと…」
 「でももう、何も心配しなくていいんだ。高柳社長が 全額都合し
てくれたんだ」
 家を明け渡さなくていいと聞き、まり子は嬉しさのあまり泣き崩れ
る。島男の目にも涙が光っていた。

 翌朝。島男は高柳に 取締役就任を受けると申し出る。
 「役員はもはや社員ではない。今までとは全く違った仕事が任され
る。取締役というのは 経営者なんだよ」
 「取締役になっても、僕はたぶん 僕のやり方でしかやれないと思
うんですけど、よろしいでしょうか」
 高柳は「構わない」と笑う。

 経営事業部のメンバーに、島男の取締役就任が発表された。全員、
その早すぎる出世に 開いた口がふさがらない様子。宮沢(鈴木浩介)
と香織を 部下に命令する高柳。
 「このやろう、むかつくような出世しやがって」
 と神谷。
 「…でもお前、本当に大丈夫か?」
 「はい」
 島男の元気な返事に 神谷は微笑む。

 社長室。
 「取締役にするとはねえ。またとんでもない手を思いついたものね」
 と七海。
 「でも、従順なしもべになるかしら? 彼だけは例外かも」
 高柳は「例外はない」と断言する。
 「あいつ自身気付いてないが、ビジネスには麻薬のような力がある。
自分はそうじゃないと思っていても 知らず知らずのうちにその力に
取り込まれていくんだ。そういう底なしの欲望に 突き動かされて生
きていくんだ。そこから逃れられる人間なんて いやしない」

 会議の了承を得て、取締役になった島男の生活は がらりと変わっ
た。
 朝は 運転手つきの黒塗りの車が迎えにき、会社では 香織と宮沢
が出迎えてくれる。かばんを手に持つことも必要なくなり、分刻みの
スケジュールを忙しくこなす。
 新しく取締役に就任したということで、テレビや雑誌の取材が入る。
戸惑いながらも、カメラの前でインタビューを受ける島男。
 家では、まり子と龍太が「お兄ちゃんが映ってるぅ!」と大騒ぎ。

 島男は、香織、宮沢とともに CG製作会社の『ギガ ワークス』
へ、挨拶に向かった。今日までの宮沢の努力が功を奏し、『フロンテ
ィア』と共同出資の新会社設立の契約まで、あと一歩と迫っていた。
 3人を迎えた社長の長谷川(石丸謙二郎)は、愛想良く島男と握手
を交わす。

 宮沢は島男に、「あと3億の予算」を求める。
 高柳に尋ねるが、高柳は「お前が決めればいい」と突っぱねる。
 「…でも、3億ですよ?」
 「10億、20億を一瞬にして動かす世界に 最初の一歩を踏み出
したんだ」
 自信なさそうに社長室を立ち去ろうとする島男に 高柳が付け加え
る。
 「取締役と社員の決定的な違いは、株主と従業員に対する責任があ
ることだ。物事を判断する基準は、株主と従業員に 利益をもたらす
かどうかだ。それだけは忘れるな」

 まだ最終契約はしていないが、既に11億使っている。島男は迷う
が「昨日の話し合いで(契約が)確実になった」と言う宮沢を信じて、
書類に判を押す。
 その時、島男のケータイが鳴った。桜庭だった。
 「私の言った通りじゃないですか。あなたの取締役就任は、あなた
自身に価値があるということを証明したんです」
 なおも独立を勧める桜庭。
 「いいですか? 自分で起業しない限り、今までと全く 何も変わ
らないんですよ」
 桜庭は「気長に待っている」と電話を切る。

 仕事帰り、『リオハ』に立ち寄った島男と香織に、豊田(金田明夫)
が「取締役になって 大金持ちになったんだろ?」と嬉しそうに話し
かけるが、島男は「借金返して終わり」と答える。
 「あなたもいつか 高柳社長のようになるわ」
 と意味深に守子(佐藤江梨子)が言うと「無理だよー」と豊田。
 「僕は絶対に 高柳社長のようにはなりません!」
 島男は 断言する。

 『リオハ』を出て 迎えの車に乗り込もうとする島男に、香織が話
しかける。
 「鈴木取締役」
 「恥ずかしいから やめてください」
 「じゃ、島男さん。今度の日曜日、映画見に行きませんか?」
 香織は島男に「息抜きが必要」と言うと、島男の仏頂面に 久々の
笑みが戻る。

 ウキウキで出かけた香織とのデートだったが、映画の途中で仕事の
電話が入り、島男は香織を残して外へ。取り残された香織は 一人寂
しくスクリーンを見つめる。

 「それ、どういうことですか?!」
 大声を出して 宮沢が受話器を置く。あの『ギガ ワークス』が契
約を待ってくれと言っているらしいが、社長の長谷川はいつも“出張
中”で捕まらないと 宮沢は焦る。

 直接『ギガ ワークス』に向かった島男たち。だが、そこで島男が
見たのは見たことのある男と長谷川が、契約を交わしている姿だった。
それは、あの経済界のパーティーで会った、『フロンティア』と同業
のライバル社の男だった。
 「今 サインしたところです」
 詰め寄る島男に、「条件がよかったから」と長谷川は淡々と答える。

 現時点の損失は 14億。宮沢は、ただうつむいて黙り込むばかり。
島男は一人 対抗策を考える。

 夕食時。いつもの龍太の刺身も眼中にない島男。ウンチクを語り続
ける龍太に「うるさい! 今考え事してんだよ!」と 暴言を吐き、
島男は夕食も食べずに部屋にこもる。
 『物事を判断する基準は、株主と従業員に 利益をもたらすかどう
かだ。それだけは忘れるな』
 島男は 高柳の言葉をかみしめる。

 翌日。香織と一緒の昼食も 全くすすまない。
 「そんなに悩まないで。島男さんらしくないわ」
 「僕らしいって どういうことですか」
 「それは…いつも前向きで 人のために一生懸命で――」
 島男は「今でもそうだ」と答える。
 「誰もあなたのこと 責めたりしないわ」
 「責める責めないの問題じゃないんです! このままだと 14億
が何もしないままに消えてしまうんですよ!?」

 翌日。
 島男は宮沢に『ギガワークス』の制作に関わる社員のことを尋ねる。
リーダーの加藤という男以下、精鋭部隊は20人と宮沢。
 「その20人を 引き抜きましょう! その20人で新会社を作り
ます」
 「でも…それやると、ギガワークスは骨抜きになっちゃいますよ?」
 「先に約束を破ったのは 向こうじゃないですか」
 島男は続ける。
 「それとも宮沢さんは、14億ドブに捨てろって言うんですか?」
 宮沢は何も言い返せない。

 早速 加藤を呼び出すが、宮沢の説得には全く動じない様子。
 「10倍出します。更に 新会社の株式を割り当てます」
 島男の提案に、加藤は驚きを隠せない。
 「その代わり、この20人全員を引き抜いてください」
 島男は 加藤の前に、『ギガ ワークス』従業員のリストを指し示
す。

 「従業員を 返してくれー!!」
 『フロンティア』の受付に、半泣きで現れた長谷川。だが、島男は
「会う必要はない」と突っぱね、何と伝えようか考える。
 ――「あいにく 出張中で不在です」
 受付嬢のにこやかな答えに、「うそだぁー!!」と絶叫する長谷川。
 結局『ギガ ワークス』は 倒産に追い込まれた――。

 新会社『ギガ フロンティア』の設立発表パーティー。
 だが、島男の表情は冴えない。
 「ギガワークスの倒産のことで 落ち込んでいるんですか?」
 と香織が気遣う。
 「違うんです。僕、気持ちよかったんです――」
 島男は、『ギガ ワークス』からスタッフを引き抜いた時や『ギガ
 ワークス』自体が倒産した時、株主や従業員のことではなく ただ
勝つことだけを考え、勝ったことに快感を覚えたと 打ち明けた。
 「新会社 ギガ フロンティア社長 鈴木島男を紹介します!」
 島男は 拍手とスポットライトを浴びて、壇に向かってゆっくりと
歩き出す。
 「よかったわね、あなたの望んだとおりになったわね」
 と七海。隣に座った高柳は、無言で島男を見つめる。


寸  評  今回は起承転結の『転』の場面でした。島男の表情がどんどんこ
わばっていくのが とてもイヤな感じでした。来週の予告では、高柳
がついに社長の座を追われるようですが、それが島男の“成功”なの
かどうか、最後まで見ないことには分かりませんね。
 宮沢役の鈴木浩介さんが とてもいい味をだしています。この方は
俳優さんですが、確か監督もなさる方(こっちがメイン)だと記憶し
ています。
 あと神谷役の谷原章介さん。素敵ですね。大好き。島男に「大丈夫
か?」って尋ねた後の微笑み、ちょー良かったですぅ♪

執 筆 者 三森(anponhana@mail.goo.ne.jp)

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2. 編集後記
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 友人から ヒロシの本を借りました。ネタの本です。その中に「短いソック
スを履くと、足首が落ち着かない」ようなことが書いてあり、「私だけじゃな
かった」とうなずいてしまいました。あの靴下、ダメなんですよ、本当に。素
足でいるより、足が冷えるような感じです。
 あと、「スケジュール帳に“風呂”と書いてある」というのも一緒でした。
大学生のとき銭湯に通っていたのですが、バイトの都合で行けない時もあるの
で、必ずスケジュールに組んでいました。今は懐かしい思い出ですけどね。
(三森)

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発行元:ドラマ研究会
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