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タイトル:Daily Drama Express 2005/01/09 タイガー&ドラゴン スペシャル  2005/04/17


===================================================== 発行部数   21 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/01/09 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル タイガー&ドラゴン
局  名 TBS系
放映日時 金曜22時
キャスト 山崎虎児(長瀬智也)
 谷中竜二(岡田准一)
 林屋亭どん兵衛(谷中正吉)(西田雅行)
 林屋亭どん太(谷中竜平)(阿部サダヲ)
 リサ  (蒼井優)
 メグミ (伊藤美咲)
 組長  (笑福亭鶴瓶)
 銀次郎 (塚本高史)
脚  本 宮藤官九郎
主題歌  『タイガー&ドラゴン』 クレイジーケンバンド

あらすじ スペシャル

  トントン ちゃんちゃちゃんちゃちゃんちゃちゃんちゃ トント


 高座に上がったどん吉(春風亭昇太)
 “毎度長話お笑いの一席。
 昔から実力の伯仲するものが争うことを竜虎にらみあうといいます。
 竜というのは想像上の生き物ですから、誰もみたことない。
 虎は上野に行ったら会える。
 虎と竜というのは住む世界が違うから勝負にならない。

 これはそんな住む世界が違う虎と竜の話しです。・・“

 「おい虎、虎・・」

 虎児(長瀬智也)は、携帯を片手にアパートの中を見渡す。入り口付
近にはこの家の主と思われる男が死んでいる。布団の中では妻子が死
んでいる。
 「薬打ってガス栓ひねったみたいで…」携帯電話で状況を報告して
いると子供が咳き込む。すかさず虎児は「救急車119番」と舎弟に
命令する。

 アパートを出た虎児は、携帯の相手日向(宅間孝行)に、組の金を盗
んだ「ヤスオ」はまだこれからと報告をする。日向は組長の息子「ぼ
っちゃん」の様子を心配し、「何か美味いもの食わせろ。ぼっちゃん
カレーが好きだ。カレーだったら何でもいい」と助言をする。


 “これが山崎虎児。ヤクザなんですがヤクザなりに悩んでおりまし
て…”


 虎児は車に乗り込み「ぼっちゃんカレー食いますか?」ぼっちゃん
と言うのと敬語は止めるように、組長の息子、銀次郎(塚本高史)は言
う。虎児は「6時になったら止めましょう」
 虎児は銀次郎と二人車に乗り走る。


 “悩みとはこの緊張した空気をやわらげたいと思うのですが、この
虎児自分の話しが面白くないと、うすうす気づいている、だから黙っ
てしまう。黙っていると顔が怖いから誰も話してこない。というわけ
で。沈黙は永久に続くわけでして・・”


 「兄貴兄貴」銀次郎が呼び、「俺かーすいません。今のすいません
は6時過ぎたのにすいませんと言ったことに対するすいませんであっ
て、この前に言ったすいませんはまた意味が違う。です。すいません
・・あっカレーで面白い話し思い出した。あんま面白くないかもしれ
ない・・」

 虎児は話し出す。
 「昨日だか一昨日だか、原宿だか表参道だかの店に入ったら・・」


 竜二(岡田准一)が店の奥で、カレー屋で会った“デス・ロマンティ
ック デスキヨシ”の話しをする。
 「俺がいっぷくして帰ろうかと思ったら、髪を七三分けにして、電
気屋の名前が入ったジャンバー着て、店中に響くような声で説教され
ている。誰もそれがデスロマンテッィクのデスキヨシだとは気がつか
ない。店内にはインド人とおばちゃんの団体、あとなんかちんちんで
かそうなヤクザしかいないから。
 しばらくして、ナンとカレーが運ばれてきたんだけど、なぜか二人
とも手をつけない。始めてだからどうやって食ったらいいかわかんね
ーんだ。しょうがないからおっさんカレーだけ食べ始めちゃってさ・
・汗流してまた説教し始めて・・
 そしたら、おばちゃんの団体が「あんたミュージシャンでしょ。マ
スコミュニケーションのヒロシでしょ?」「キヨシです」
 ぺんぺんぺんぺん
 竜二はおばちゃんにペンを貸し、紙の変わりにおじさんがナンを渡
す。キヨシも怒られている最中で逆らえなかったんだね。」
 ナンに“ドラゴンソーダさんへ デスロマンティック キヨシ” 
それが壁にかかっている。


 「紙がないからナンにサインした、そんな話しですか?」
 虎児は車の中で銀次郎に言われる。「で、その電気屋って誰なんで
すか?これだけひっぱって、おちがダジャレってことじゃないなーと」
 銀次郎は車を止めてもらい、「自分映画でも見て帰るんで・・」と
車を降りて行く。


 “ここまでが前振り、落語で言うまくらってやつですねー”


 虎児は“須賀ジャン”を来た銀次郎と浅草を歩く。浅草っていうの
は下町じゃないのか?下町っていうのはちゃきちゃきしているところ
じゃないのか?なんじゃこれ、じじいと外人だらけだ・・
 銀次郎が神奈川横須賀に行ったこともないのに、舎弟っぽいからと、
須賀ジャンを着ているのをみて、睨み「念のために言っておくけど、
俺に冗談はつーじねー」


 喫茶店“よしこ”
 どん兵衛(西田敏行)がオムライスを食べている。そのまん前に座り、
「今月分持って来ていただいたんですか?」虎児がドスを効かせて聞
く。銀次郎も続けて「聞いてるんか?」とドスを効かせる。

 テレビに競馬が映っている。他の客はテレビにくぎづけ。

 「おい、いくらすったんだよ。」「わしはギャンブルにまったく興
味がなく。それとぼっちゃんあんた立派になったんすねー。3つか
4つだったかなー、そこの花やしきで迷子になってねー、一生懸命走
り廻って探したのよ。」どん兵衛が虎児に向かって言う。「ぼっちゃ
んはこっちじゃねーこっちだ。」隣に立っている銀次郎を指差す。


 ゴルフ場で、組長と銀次郎がカートに乗ってやって来る。
 「この間はご苦労さん。こいつもええ勉強になったんちゃうか?
2.3日部屋から出て来なかった。プライベートな借金だしな、子供
の使いみたいなもんだ。」

 銀次郎がカートから降りる。日向は虎児に、「2年前におやじがゴ
ルフ仲間に貸した400万、月々10万づつ返すっていう約束が、返
済が滞っている。逃げるような奴じゃないから、これで軽くプレッシ
ャーをかけてくれ。」と一枚の写真を出す。「浅草の“よしこ”って
いう喫茶店で2時だ。」


 虎児はどん兵衛に「返せないんだったら、せめて言い訳ぐらいした
らどうだ。・・何してるんだ。仕事だよ仕事、遊んでいるわけじゃね
ーだろー。」口篭もるどん兵衛に、店の奥から「サービス業じゃない
のー」と声がその時、どん兵衛の腕にROREXの時計が・・

 どん兵衛は突然「前立腺に抵抗力がないっていうか・・」と言い、
虎児に時計を置いておくように言われたため、しぶしぶ置いて、トイ
レに入っていく。虎児は立ちあがり、銀次郎を席にまたせ、外へ出る。
案の定どん兵衛はトイレの窓から出て来る。

 虎児はどん兵衛を追いかける。すると、一枚の扉へ入って行ってし
まう。虎児も一緒に入ろうとするが、「兄さん兄さんここは楽屋口。
入り口はあっちだから、大人2,500円」入り口は廻る。そこは浅
草演芸ホール…


 中に入る。
 高座にはどん兵衛が・・

 「いっぱいのお運びありがたく御礼申し上げます。昔っから、約束
なんて破るためにあると申します。・・」

 「ちょいとおまえさん、おまえさん」

 椅子に座って、眠っていた虎児はどん兵衛に呼ばれたような気がし
て起きると、どん兵衛は隣の席に座っている着流しの男に声をかけて
いた。・・虎児の目には話が実際のことのように思える・・

 虎児は大口をあけて笑う。

 どん兵衛と着流しの男に虎児も参加する…・


 銀次郎は「ずいぶん長かったなー」喫茶店“よしこ”のトイレから
出て来たどん兵衛に声をかける。

 どん兵衛は机の上に置いてある時計をしようとする。突然入り口か
ら虎児が飛び込み腕時計を銀次郎に渡す。

 そして、虎児はどん兵衛の前で土下座をする。「感動した。あんた
最高だよ。俺もあんたみたいに面白く喋りてー。頼む、弟子にしてく
れ」


 そば処
 どん兵衛がそばを食べている前で土下座をする。「俺もあんたみた
いに面白い話しを面白く話したいんだ。」どん兵衛は借金のことを聞
く。「借金は借金で。調子こいてんじゃねーぞ」

 そば屋が口を出す。
 「かための杯交わしているんだよ。弟子になりたいんなら、親分さ
んに杯返してからじゃないのか?」


 ゴルフ場で、カートに乗った組長に虎児は土下座をする。
 「聞いたよ。虎、咄家になるんだと、好きにしたらいいがな。でも
な、むいてないんちゃうか?おもんないもん。」日向も「おまえと喋
ってて一回も笑ったことない。」と、そして虎児に時計を投げてよこ
し「それバチモンや」良く見ると、REROX…


 夜になり、おでんの屋台で食べているどん兵衛に土下座をする。
 「そういうわけで、あんたが金を返せねーとあんたの弟子になれな
い。」おでん屋は「無理だよ。うちのつけも払ってない。」

 おでん屋が口を出す。
 「あんた、その歳で知っている話しはいくつになるんです?演目だ
よ。落語の兄さん咄家になろうっていうなら、寿限無ぐらい知ってい
るだろ?」

 土下座をしたまま、落語を全然知らないことを自覚し、「住み込み
で世話になる。マンション解約して来た。俺の仕事はだいたい夜だか
ら、昼はみっちり勉強できる。」頭を上げたらどん兵衛が居ない。


 どん兵衛が寝ているカプセルホテルまで追いかけて来る。周りの目
があるから、とりあえず虎児をカプセルホテルへ入れる。

 「悪いことはいいませんから咄家なんてもの、なるもんじゃないん
だから。あんたが思っているほどおもしろおかしい家業じゃないから。
落語で飯を食えてる奴なんかほんの一握りだから。ご両親は何をなさ
っているの?」

 「いねー。俺が中一のとき、二人とも自殺した。おやじには借金が
あった。相手は地元のヤクザだ。会社が傾いて返済能力がないとみる
と、ヤクザはあらゆる手段でおやじを追い込んだ。俺とお袋が寝てい
るときに、ガスの元栓を捻った。幸か不幸か俺は一命をとりとめて児
童施設で育った。思えば、両親が死んでから俺は一度も笑ったことが
なかった。笑うことも笑わせることもなかった。俺の人生には必要ね
ーと思ったから。あんたの落語を聞くまでは。」

 うーうーとどん兵衛が泣き出す。「あんまり救いがないからさぁー
そういうことだったの、そういうことだったの。だったらね話しは別
だよ。おひきとりください。親分とこ行って、日本一といわれるヤク
ザになりなさい。その下地は出来ているんだからねー。」虎児は考え
て、「金じゃなくて落語を取りたてるっていうのはどうだ?落語一個
教えてくれたら、授業料として10万払う。あんたの芸を俺に金で売
ってくれよ。」

 「おめえさんの本名は?」「山崎虎児」「わたしは林屋亭なんです
けど、虎さん、小虎、林屋亭小虎」


 “谷中”
 虎児は土下座をしたまま、どん兵衛の押す荷台に乗り谷中邸へ運ば
れる。

 玄関に、林屋亭どん太=谷中竜平(阿部サダヲ)が迎えに出る。「一
番のかせぎ頭」虎児に紹介する。

 居間に入ると、大勢で朝の食事が始まる。圧倒される虎児にも朝食
をとるようにどん兵衛はすすめる。
 「紹介だけしとこーかな。
 もじゃもじゃ頭せがれのどん太。
 一番弟子のどん吉(春風亭昇太)。
 どんつく(星野源)
 どんぶり(深水元基)
 うどん(浅利陽介)
 この人がわたしの愛するワイフの小百合(銀粉蝶)さん
 どんたの嫁さんの鶴子(猫背椿)
 孫のサヤちゃん。
 もう一人生まれるんでー
 さっさとくっちまいなよー」

 箸のすすまない虎児に小百合さんが「美味しくないの?」と聞く。
「いや、うめーよ。すげーうめーよ。」
 「この人ヤクザなんだよ。」どん兵衛が紹介をする。


 どん兵衛と弟子たちの前で、落語の勉強が始まる。「毎度ばかばか
しいお笑いを一席。」大声を張り上げる虎児をどん兵衛は注意する。
「面白い話しをさりげなーく、やるのが江戸前」

 弟子たちも虎児を注意する。虎児が怒ると、「アニさんにそういう
口の聞き方はよくないよ。本来ならば、債権者と債務者ということな
んだけど、稽古している間は、あんた一番下っ端なんだから、見本み
してやんな。小話の一つも聞かせてくれよ。」どん太が見本を見せる
がセンスがない。


 そば処でそばを食べる。
 「三枚起請、というのは名人芸だよ。どんちゃんだってめったに高
座にかけねーし、弟子に教えたっていう話しも聞かない。」虎児がつ
ゆにそばをぐちゃぐちゃかき混ぜて食べている姿をみていたおやじは
「そばの食い方も知らない田舎もんがやれるもんならやってみろって
いうんだ。」と怒る。


 扇子でそばの食べ方を練習する。
 次はキセル。煙草をつめて、扇子で煙草を吸う真似をする。

 喫茶店で銀次郎が店主を脅す。カウンターで本物のキセルを使って
練習していた虎児は、銀次郎に脅しの手本をみせる。

 小百合さんが三味線を弾く。それに合わせて虎児は声を出す。「も
っと色気を出さなきゃ」


 虎児はアニさん弟子たちと銭湯へきて、演技分けの話しをする。
「三枚起請というのは、4人の登場人物の演技分けが肝なの。90度
じゃ一人真後ろになるだろ?」

 そこに、虎児の携帯が鳴る。銀次郎からで「ヤスオがみつかりまし
た」と連絡が入る。


 到着した虎児に、顔は殴られ血が流れたまま、木に縛りつけられた
ヤスオが「おやじは考え方が古いんだよ。俺と手を組みゃーよー。」
とわめく。
 ナイフを手にヤスオに近付いた虎児は「おやじには俺から話してお
くから、東京に戻ってきたら殺されると思え。」と逃がす。


 三枚起請を最後まで話すことが出来た虎児は、「さげまで行ったよ
ね?面白かった?」と感想を聞く。しかし、どん兵衛は「面白かった
かどうかは別のものだよ。最後まで行ったから約束のものを…あれを
客の前でやるっていうの?」

 虎児の高座を組長が見に来る。

 高座に小虎が上がり、話しを始めると客が徐々に帰って行く。
 扉から一人の女が入って来る・・

 どん兵衛は組長らの姿を見て、裏から出て行く。逃げる最中どん兵
衛は、ゴミの山に飛び込んでしまう。組長らも追いかけて来るが、ど
ん兵衛は足を引きずって帰って行く。


 虎児の高座が終わる。最後まで残った女が「あのーお終いですか?」
虎児が感想を聞くと、「落語って、あってもなくてもいい文化だと思
ったけど、あなたみたいに若いのに、全然フレッシュじゃないとそれ
もそれで芸だと思うし、ダメなものをダメのまま見せるのも、それは
それでありだと思うし、がんばってやっていれば誰かが認めてくれる
んじゃないでしょうか?がんばってください」

 高座が終わった虎児に「もう気が済んだでしょ?おひきとりくださ
い。借金のほうは何とかしますから。」ゴミの山に飛び込んだときに、
首や足を怪我をして、身動きとれない状態のどん兵衛は告げる。
 「全然うけなかった。もう一回なんか頼む。この体じゃ無理。」三
枚起請の意味がわからないという虎児にどん吉が説明をする。
 「嘘をついたら、カラスが死ぬからカラスが死んだら朝帰りをした
姉ちゃんは朝寝坊出来るからうれしい。そういう話しか。だったらさ
っさとそういやいいだろ。」

 「予備知識がなきゃ笑えない話しが多過ぎるわね古典には、それが
古典のいいところだね。あんたはあんたのあんたなりの話しをやれば
いいんじゃないか?」隣に居た小百合さんが「どんちゃん。あの子と」
「そりゃダメだよ。」
 小百合さんは虎児に「師匠が三枚起請を教えた弟子が一人だけ居る
のよ。」どん太も「あれは破門でしょ」
 「行ってみなさい、地図書いてあげるから。ね?」


 小百合さんの書いた地図を片手に地下鉄に乗り、原宿までやって来
る。“ドラゴンソーダ”の店頭にやって来る。

 「いらっしゃいませーどっかでお会いしませんでしたっけ?」竜二
は虎児に声をかける。虎児は少し考えて。

 「あった」

 竜二は、自分でデザインしたウラハラドラゴンの絵がついたTシャ
ツを虎児にすすめる。「良かったら着てみてください。」「俺に落語
を教えてくれないか?」「うち、服屋ですから」虎児のはめている時
計を竜二がみつける。

 服を手にとりながら「何これ?はやらそうとしているの?こんなダ
ッセーの商売になんの?」「お言葉ですけど、うちは流行を発信する
もの。今年は絶対きます。」「なんで、メッシュなんだよ。だからな
んでメッシュなんだよ。今年くんのかメッシュ」「そこまではっきり
俺のセンス全否定したの始めて。25までにデザイナーとして自立で
きなかったら、親の仕事つぐって。ここの開店資金400万も出して
もらった。」「あんたまさか。」レジの上に飾ってあるナンを見る。
「表参道のカレー屋にいた人?」

 バイトのリサ(蒼井優)に、店番をいいつけ、竜二は店を出る。その
後について虎児は歩く。違う建物に入り、「こいつ友達のたけし」と、
ちびT(桐谷健太)を紹介する。

 「最近女にふられたの、話してやれよ。」ちびTは「一ヶ月ぐらい
前に六本木のキャバクラに…」

 建物を出て竜二は電話をする。
 「お父さん怪我しちゃって大変なの」電話の向こうは小百合さん。
どん兵衛に変わると竜二は電話を切ってしまう。

 どん兵衛は、どん太と竜二からREROXの腕時計を昔もらったことを
思い出して悲しむ。

 竜二が戻る。
 虎児は「面白かったぞ」と感想を述べる。「じゃあ話して」
 「彼女が居たのに、キャバ嬢とデートして、その間に貯金使いはた
して、彼女に逃げられて、しまいにはキャバ嬢にも逃げられた」

 「そんなあっさりした話しじゃないしー」ちびTは反論する。「ち
びTから聞いたときにはすっげー笑ったのに」
 虎児は「二回喋ったらつまんねーに決まってる」
 「落語もそうなんだよ。知ってる話を知ってる客に面白おかしく喋
るっていうのが落語なんだよ。わかる?誰が喋っても一緒だったら、
本とかCDで十分じゃないのか?わかんないけど。」

 虎児と竜二はちびTの携帯を取り、キャバ嬢のメグミの写真をみる。

 竜二は、六本木の渋谷に居た女を思い出す。
 「知らない?ドラゴンソーダ?」と服をプレゼントする。女は「勇
敢、こんなだっさいメッシュのTシャツ。わたし無理。ウラハラでし
ょ?どっちに転んでもだっさいぞっていう、明日も明後日もだっさい
っていう感覚。これみて思い出すね」と服をもらう。

 虎児も
 「この間、寄席に来た。誉められた。若いのに全然フレッシュじゃ
ない。」と。


 たけしはメグミにキスをしようとする。メグミは避ける。「だって、
たけしくんのこと本当に好きじゃないもん。」たけしはメグミの胸に
Tの刺青をみつける。「これってたけしのTじゃないの?」

 「ちびTの腕に刺青彫った途端にアドレス変えて連絡とれないぞー
ってそういう落ち」


 ちびTの腕に刺青を彫った彫師に会いに店に行く。
 刺青を彫った男は4人、たけし、キックボクシングの輝彦、そば屋
の男、そして彫師。


 そば屋のたっちゃんに話しを聞く。
 メグミはベットに横になっている。たっちゃんは自前のそば道具を
持ち込みメグミのためにそばを打つ。
 竜二に泣きつく。「頼むよ。メグミっていう女をみつけ出してよ」

 「どうしましょう」「どうしましょうって人ごとだからな。Tのつ
く男は誰でも騙せるんだから」
 竜二は虎児に聞く。「落語だったらどうする?刺青入れた男呼んで
四枚起請と行こう!」

 虎児の携帯が鳴る。日向からギャル文字の携帯メールの受信がある。
 竜二は虎児と別れる。竜二のポケットには120円・・


 「ただいまー腹減った」竜二は2年ぶりに谷中家に帰ってくる。
 小百合さんは竜二の顔をみて、ご飯の用意をするから待つように言
う。

 横になるどん兵衛に「あんな男よこすな。ちんちんでかそうなヤク
ザみたいな男だ。悪いけど、俺忙しい。」
 「なぁ竜二。借金のせいだよ。おまえのあの店出すときな、アイツ
の親分から借りたんだ400万。迷惑かけてるんだよ。あの若さが。」
どん兵衛が黙るように言っても、どん太が言い募る。
 「返すよ。返しゃいいんだよ。そんな汚い金マッハで返すよ。」

 「止めろ。竜平も竜二も。小百合ちゃん泣いているじゃないか。小
百合ちゃん泣かせるやつはこの家から出ていけ。」


 外に出た竜二の隣に鶴子が来る。ポケットにそっとお札を入れる。
竜二は鶴子に自分でデザインしたTシャツを渡してお礼を言って帰っ
て行く。


 虎児が帰って来る。テーブルの上には、おにぎり2つとコロッケが
乗っている。嬉しそうに夕飯をいただく。
 小百合さんがお茶を持って来る。虎児は竜二の話しをする。「今ま
でに会ったことのないタイプ。落語やってたね。たまにそれっぽいこ
と言ってた。」
 「あの子はね。林屋亭の名を背負って立つ人間なんですよ。8歳の
ときにはみんな言ってましたよ。あの子は父親を超えるって。どん太
とちょうど10歳違うけど、あの子のほうが上手かった。師匠の高座
一回見たらもう話し覚えちゃうんだもん。どんちゃんもすっかりその
気で、本人もその気でいずれ自分の名前を継がせるんだって。高校も
行かないで修行して、順調に行ったら今頃真打だったのよ。
 中にいりゃね。自分より年上の人間からも、あにさんあにさん言わ
れるけど、外の世界からは完全に取り残されちゃってるしね。普通は
10年たたんとこを5年で真打になるっていや、文句も出るし、いじ
められるし、逃げたんだか、逃がしたんだか。この子は古典落語なん
て陳腐の世界なところでおさまる人間じゃございませんってね。」
 「あいつの400万打ち出の400万かよ。冗談じゃねーだっせー
メッシュのTシャツ。」
 そのだっせーメッシュのTシャツを小百合さんも着ている。


 虎児は“ドラゴンソーダ”へ行く。
 竜二は電話を切り、5人めのTが彫師のとしさんのところへ来たと
連絡が入ったから会いに行くとでかける。

 竜二は外で待つ。「でも、あいつTじゃねーぞ、Yだ」虎児が言う
と、店からヤスオが出て来る。


 虎児は事務所へ呼び出させる。ヤスオを逃がしていたことがばれた。

 メグミとの逸話を話してもらおうと、ヤスオの後を竜二はつける。
「あいつはまともに話せねー」しかし、竜二は興奮している。「面白
くないっすか?あとで誰かに喋ると考えると。まだ足りねーぞ、こん
なんで笑いとれねーぞ。面白おかしく喋りたい・・虎さん・・うしろ
・・」
 降り帰った虎児はヤスオにブロックで殴られる。


 虎児は山奥で、木に縛りつけられる。ヤスオは嬉しそうに腕に彫っ
た刺青を携帯で写して送信する。
 「おい、俺の舎弟になるか?ヤクザじゃねー、俺コイツと一緒にな
る。沖縄かどっか行って店でもやるわ。」「だから、組の金に手を出
した。おまえ名前なんだっけ?名前名前」「田辺ヤスオ」「名字か。
田辺くん、メグミのこと本当に好きじゃないもん。」虎児はメグミの
口真似をする。
 ヤスオは木に虎児を縛り付けたまま「おまえここで死ねば」と言い
残し、山を降りて行く。


 虎児はやっとのことポケットから携帯を取り出すが落としてしまう。

 「かあちゃーーん」
 虎児が叫ぶとどこからか携帯が鳴っている。
 「ここ電波とどきますね」竜二が上がってくる。「あにさん置いて
逃げるわけないじゃないですか。」とロープをほどく。

 「虎さんってマザコンなんですか?」「ごめん、あれ、おまえのか
あちゃんだよ。俺、親いねーんだわ。死んでも誰も悲しまねーって言
われてさ、頭くるけどその通りだけどさぁ、おまえのかあちゃんとか
とおちゃんとおまえの家族と飯くってる夢みてさ。死ぬの怖くなって
さ。おまえのかあちゃーんと叫んでも気分でねーしさー」

 二人で朝方、山から下りて来る。へとへとになり、レストランへ入
る。
 レストランでストーブに手をかざして、テレビを見る。「あー落ち
がテレビに出てる。」竜二が指すと、メグミが青森の林檎農家で働い
ている姿が映し出されている。


 ちびT=たけしくん 彫師のとしさん ボクシングの輝くん。そば
屋のたっちゃん。ヤクザの田辺。虎児、と竜二。が車に乗り込み、青
森まで走る。


 林檎畑で働くメグミの元へ皆が会いに行く。メグミが取り囲まれて
いると「メグミの夫だけど…」


 虎児は高座に上がる。演目は【五枚起請】

 「…弁の立つ若い者が交渉役になったのです。
 メグミは夫にみんなわたしの彼氏だと紹介する。

 メグミとは5年前に再婚して、メグミは92歳まで生きたばあちゃ
んの自宅介護をやってくれていた。しかし、ばあちゃんが死んだ辺り
から、情緒不安定になり、プチ家出を。

 10月に林檎の収穫が終わるとすることねーんです。軽い気持ちで
六本木でバイトはじめたんです。しばらく東京さいると淋しくなるん
です。それで去年タットゥーをいれたんです。“たもつ”のもんだよ。

 去年の10月離婚さしたけど、東京で遊んでいる自分と田舎で働い
ている自分とどっちが本当の自分かって、ほれ、東京の男の人って思
っていなくてもかわいいと言うって。たもつさんは思っていても言わ
なくって。

 わたしのこと本当にかわいがってくれたのは、多分ばあちゃんだけ
です。わたしが東京に居た証拠が出来たというか。嘘でも不純でも嬉
しいっていうか。

 親からもらった体に傷をつけて、おまえも商売女だったらきっちり
口でだませ。証拠なんか残すんじゃねー。嫌でも起請を残すときはす
みので三羽カラスが死ぬ。

 だったら、もっといっぱい彫ってもらえば良かった。だって、この
辺りカラスが多くて商売ものの林檎がすぐ傷んじゃうんです。

 カラスがいなくなったら、わたしゆっくり朝寝がしたいよー」


 客席から「上手いねー。このど素人」と声がかかる。会場中にわれ
んばかりの拍手が響く。
 一人では立ちあがれない虎児は、兄弟子たちに連れて行かれる。


 喫茶店“よしこ”
 「古典とはね、まぁ最初に比べたらたいしたもんだよ。前座でわか
したことここ4、5年なかったもんな。そういうことでね。じゃあ。」
 どん兵衛は手を出す。虎児は札束をおりまげたまま、どん兵衛に約束の
10万を渡す。「これ授業料。竜二がよろしくって」

 「おいておけよ」虎児はどん兵衛がポケットに入れた10万を出さ
せて、預かる。


 銀次郎は浅草で虎児を待つ。そこにバスガイド姿のメグミが通る。


 ドラゴンソーダでは、竜二が「今年の新作タイガー&ウラハラドラ
ゴン」とリサに披露する。
 「だっさ。」


寸  評  住む世界が違う虎と竜。どっちが現実でどっちが空想か。“T”
をめぐって、“三枚起請”に結びつけるのは上手いと感じました。

執 筆 者 田村()

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2. 編集後記
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 愛地球博が始まりました。35年前大阪万博に行ったことのある人の記憶を
探ると、「人ごみを見に行った」「行ったという実績があるだけ」と感想にな
らない感想を言われます。一番人気はトヨタグループ館だそうで、目玉はマン
モス館だったはずなのに・・(田村)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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