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タイトル:Daily Drama Express 2005/03/24 H2 (最終回)  2005/03/28


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/03/24 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル H2〜君といた日々
局  名 TBS系
放映日時 木曜22時
キャスト 国見比呂(山田孝之)
 古賀春華(石原さとみ)
 橘英雄 (田中幸太朗)
 野田敦 (中尾明慶)
 雨宮ひかり(市川由衣)
 木根竜太郎(石垣佑麿)
原作  あだち充
脚  本 関えり香
 山崎淳也

あらすじ *----------------------------------------------------------*
 (春華のN)夏の甲子園大会準決勝。千川高校対明和一高。ついに
国見くんと橘くん、二人のヒーローの対決のときがやってきたのでし
た。
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 二人の対戦を見守るひかり(市川由衣)。その脳裏に英雄(田中幸
太朗)の「俺か比呂か、もう一度選びなおしてくれ」という言葉がよ
ぎる。比呂(山田孝之)の頭にも敦(中尾明慶)から聞いた同じこと
がよぎる。一塁側のベンチではスコアブックを握りしめている春華
(石原さとみ)の姿がある。

 バッターボックス上の英雄をじっと見据え、比呂は振りかぶって第
一球を投げる。ど真中のストレート。英雄は見逃す。第二球。鋭く横
へすべるスライダー。これまで見たことのない球種に英雄は驚く。第
三球、まっすぐ来た球を英雄は強振するが、手元でまた横へと曲がり、
空振りになる。しかし曲がりが鋭すぎて敦はボールを後ろにそらして
しまう、三振振り逃げで英雄は一塁に出塁。ベース上で「高速スライ
ダー、今日のためか……」とつぶやく。

 続く打者を打ち取りスリーアウト。ベンチに戻ってくると比呂は富
士夫(的場浩司)に英雄対策として昨年の秋から横変化のスライダー
を練習していたと告げる。慶子(田丸麻紀)が「でも、橘とは真っ向
勝負だと思ってたからサプライズ」と不思議がるが、比呂は「3回投
げて1回ヒットなら打者の勝ち、割りにあわないでしょ」とさらりと
言う。

 千川高校は四回表、七回表に一点ずつとり2対0で試合が進む。

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 (春華のN)そして二点のリードをもらった国見くんは、いつもと
は別人のようにただ勝ちにこだわったピッチングで、橘くんとの勝負
を第二打席は三球続けての超スローボールを投げて三振、第三打席も
直球勝負を望む橘くんに対し、徹底した変化球攻めのあとの高速スラ
イダーで空振り三振に討ち取りました。そして試合は2対0のまま進み、
九回表千川高校の攻撃もツーアウトを迎えたのです。
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 ベンチで戦況を見つめる比呂に春華が「最終回、最後に橘くんまで
(打順)まわるね」と静かに言う。比呂はサードの英雄をじっと見て
いる。春華の脳裏に昨晩「うちが勝ったら国見くんは雨宮さんと付き
合うことになるんじゃ……」と言われたことが浮かぶ。千川の攻撃が
終わり、比呂はマウンドに向かおうとする。不安げな表情の春華だが、
比呂に一言「がんばれ、負けるな」と声をかける。比呂の足が止まる。
ひかりの「がんばれ、負けるな」という言葉がよぎる。比呂は何か少
し考えたあと「ああ」と小さく答え、マウンドに行く。

 三塁側スタンドでは太一(杉本哲太)が険しい表情で「敬遠された
ら終わりだな」とつぶやく。しかし隣のひかりが「最初の対決。勝負
は一打席、最初で最後の真っ向勝負。残った力を振り絞って今までで
一番速い球を投げるため」と独り言のように言う。比呂はそのために
今まで全力勝負を避け、英雄は最終打席での真剣勝負を信じていると
ひかりは思っていた。太一が「この勝負どうなると思う?」と聞くと、
ひかりは「想像できないな、負けたヒデちゃんは」と言い、バッター
ボックスに向かう英雄をじっと見つめる。スタンドからは英雄への期
待感で大きな拍手が沸く。

 敦がタイムをとりマウンドに向かう。比呂は「わかってる」と言う
ので、敦は「本当にひかりのことが好きなんだな?(英雄に打たせる
気はないな?)」と念を押すと、比呂は「お前のリードに従う」と答
える。

 敦が戻ると、比呂はひかりのいる三塁側ベンチをじっと見つめる。

 第一球。剛速球がうなりをあげる。球に力がありすぎてホップし、
ボールになる。バックスクリーンには156km/hの表示。「今日の最速
か」と英雄が呟くと、敦が「今まで温存してたんだ」と答える。二球
目、三球目も剛速球でボールになる。敦が「力みすぎてるだけだ、敬
遠じゃねえぞ」と英雄に言う。英雄は「知ってんだな、あいつ、俺が
ひかりに言ったことを」と比呂を見つめながら言うと、敦が「ああ」
と答える。英雄のバットを握る手に力が入る。英雄「お前だけには絶
対わたさねえ」。

 比呂が投じた四球目はバックネットへのファウル。しかしタイミン
グは合っている。マウンド上で比呂は「英雄、真っ向勝負ってのは打
者にとって都合のいいただの決め事だ」と呟き、第五球を投げる。剛
速球。英雄はジャストミートし、高々とレフトスタンドへと飛んでい
く。しかし風に流され、ファウルになる。比呂「神様も意地悪だなあ、
どうしても俺に勝てってことか?」。カウント2ストライク3ボール。

 比呂「最後の一球だ……。勝手にストレートしかねえって決め付け
た目か。それだよ英雄、そういう融通がきかねえバカ正直さに雨宮ひ
かりはほれたんだ!」。比呂が投げた瞬間、春華の手からスコアブッ
クが落ちる。ど真ん中のストレート。英雄が思い切り振りに行ったバ
ットは空を切り、空振り三振。ゲームセット。

 比呂の元に駆け寄る千川ナインが歓喜に沸く。三塁側スタンドで太
一が「終わったんだな」とつぶやく。その隣でひかりは無言でじっと
グラウンドを見ている。その表情は切なさでいっぱいだった。一塁側
ベンチでは春華が立ち尽くしていた。優勝の喜びは小さく、どこか寂
しげな表情をしている。春華「おめでとう、国見くん……」。比呂は
英雄との勝負の緊張感から解放されマウンドで一人ボーッとしていた。

 その日の夕方、英雄は宿舎の屋上で一人たたずんでいた。ひかりが
英雄の両親が会いにきたと呼びにくる。しかし英雄は「あのとき、高
速スライダーが頭をよぎった。俺は比呂を疑った。完全に負けたんだ、
比呂にも、自分自身にも。許せねえ、そんな自分が」とやり場のない
怒りを抑えていた。

 明和一高に勝って盛り上がる千川ナイン。そんな中比呂は一人、宿
舎の敷地内で紙飛行機を飛ばしていた。春華がやってきて「その飛行
機、どこへ行くの?」と尋ねると、比呂は「ちょっと、大リーグまで、
かな」と答える。春華は「じゃあ、フライトアテンダントは私だ」と
にっこりすると、比呂は「高いとこは苦手なんだ、よろしくな」と答
える。春華は「勝ったんだね……」と急に複雑な表情になる。

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 (春華のN)そして私たちの最後の夏は終わりました。二学期はす
ぐはじまり、部活動を引退した私たちは大学受験に向けての勉強の日
々を迎え、そんな中国見くんと話をする機会も少なくなり、どうして
だか前のように自然に笑うことができなくなってしまいました。そし
て二学期も終わりに近づいたころ、ドラフト会議で橘くんと国見くん
がそれぞれ指名を受け、一足早く卒業後の進路を決めたのでした。で
すが、私たち受験組にはクリスマスもお正月もあるはずなく(勉強し
ている春華、辞書に挟まれた比呂との初デートの写真を見つけるが、
すぐわきに置く)、ひたすら机に向かう日々が続き、お兄ちゃんと慶
子先生が結婚した二月、受験を終えた私に大学から合格通知が届き、
高校生活も残りわずかになりました。
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 千川高校。久しぶりの登校日で、クラス内はお互いの進路先の話で
盛り上がっている。敦が比呂に「お前さあ、甲子園以来春華ちゃんと
全然話してねえだろ。やっぱ避けてんのかなあ。春華ちゃん、英雄の
言ったこと知ってたんだって」とそっと教えると、比呂は「いつ?」
と驚く。敦が「英雄との対戦の前日」と答える。比呂の脳裏に春華の
「がんばれ、負けるな」という言葉がよみがえる。

 そこへ竜太郎(石垣佑磨)が比呂に「おーい、お前雨宮ひかりとつ
きあってるってうわさになってるぜ。でも留学しちゃうなんてなあ」
と声をかけてくる。敦「ひかりが留学?」。比呂も敦もそのことを全
然知らなかった。

 家に帰って、比呂が太郎(柳沢慎吾)と信子(石野真子)に確認す
ると、信子が「そうよ、アメリカに行くんだって」と答える。比呂が
「そんなこと一度も……」と愕然となると、信子は「そんならひかり
ちゃん本人に聞いてきなさいよ」と比呂を急き立てる。

 比呂は行きづらい気持ちだったが、やむなくひかりの家に行く。し
かしひかりは出かけていた。太一に話を聞くと、ひかりは一流のスポ
ーツジャーナリストになるべく、一年前からアメリカ行きを決めてい
たのだという。

 翌日、比呂はさくらの墓参りをする。お墓に手をあわせ「おばさん、
このまま行かせていいのかな、俺わかんねえよ」と話しかける。そこ
へひかりが現れる。比呂が「留学、ずっと前から決めてたんだってな」
と聞くと、ひかりは「あなたのように高校でてすぐ即戦力じゃないか
ら、向こうで四年間しっかり勉強して即戦力にならなくっちゃ。だか
ら誰もいないところで一人でがんばる」と言う。比呂が「お前はいつ
も一人でがんばってたよ」と言うが、ひかりは「いつもそばにいる比
呂やヒデちゃんに頼っていたよ。でもそれじゃだめってずっと前から
気がついてたから」と答える。比呂が「英雄に言ったのか?」と尋ね
ると、ひかりは「夏が終わったらと思ってたけど……でももう遅いよ」
とぽつりと言う。

 千川高校野球部グラウンド。比呂が敦相手に雄たけびをあげながら
剛速球を投げ込んでいる。そこへ春華が女友達と歩いてくる。女友達
が「国見くんはひどい、春華の気持ちを知ってて、橘くんに全力投球
したんだから」と憤り、春華をその場から連れ去ろうとするが、春華
は「やっぱ、知ってたんだ、橘くんが言ってたこと。でも甲子園だも
の。知ってても知らなくても全力投球することに変わりはないよ」と
諦めに似た口調で言う。女友達が「それで本当にいいの?」と尋ねる。

 すると春華は比呂に「ねえ、国見くん、お願いがあるの、ちょっと
いい?」と声をかける。春華はバッターボックスで比呂の剛速球を見
てみたいと言う。比呂は思い切り投げ、春華は空振りする。恐がらず
バットを振った春華に比呂も敦も驚く。春華は「もうこれで思い残す
ことはないや。国見くんは?」と尋ねる。比呂が答えられないでいる
と、春華は「思い残すことがあったら、次の場所へなんか行けないよ」
と言う。比呂が「それって、ひかりのこと言ってんの?」と聞き返す
と、春華はにっこりとして「うん、まあ私には関係ないけど」と言う。

 その晩、比呂は自分の部屋のベッドで思い悩んでいたが、不意に携
帯電話をとり、敦に電話する。同じころ、春華の携帯にも電話がかか
ってきていた。

 国平市立青南中学校グラウンド。比呂、敦、英雄。比呂が英雄に
「三球ストレート勝負、俺はここで俺の初恋に決着をつける。お前に
は今会っておかなきゃ行けない人がいるはずだ。これから別々の道を
進むんだ。このまま行きたくねえし、行かしたくねえんだ。俺とお前
が、お前とひかりが始まったこの場で。勝負だ」と伝える。英雄はそ
れを受ける。手には木製のバット。

 一球目、二球目。英雄は見逃す。敦が「あと一球だぞ」と言うと、
英雄は「次くるのがストレートなら一球あれば十分だ」と答える。比
呂が投じた三球目、英雄が思い切り振りぬくとバットがへしおれ、比
呂の前に転がる。三振かホームランかの勝負を想定してたので、敦が
「これって……」と言葉につまる。しかし英雄は「ピッチャーゴロだ、
俺の負けだよ」と言って去っていく。敦が比呂に「これでいいのか?」
と聞くと、比呂は「ああ」と答える。

 英雄はひかりに会いに行く。そしてひかりに「雨宮ひかりを一番必
要としているのは……この俺だ。ひかりが日本に戻ってきたとき、俺
はひかりに認められる男になっていたい。だから四年後そうなってた
ら、もう一度俺を選んでほしい」と伝える。ひかりも「がんばらなき
ゃ、四年後ヒデちゃんに認められる女になって帰ってこなきゃ」と答
える。そんなひかりを英雄はそっと抱き寄せる。

 千川高校校舎裏。比呂が一人たたずんでいる。敦が「初恋に決着を
つけたんだ、お前にも今会っとく人がいるんじゃねえの。お前らが始
まった場所にでも行ってみれば」と言ったことを比呂は思い返してい
た。比呂が「誰もいねえって」と呟くと、そこへ春華がやってくる。
驚く比呂に春華は「夕べ野田くんから電話があって、すべてが終わっ
たら国見くんがここに来るって言われて。私の考えすぎだって、もし
国見くんがひかりさんを一人の女の子として好きなら夏の甲子園が終
わった後すぐに告白しているはずだからって」と言う。比呂は「しね
えよ」と即座に否定する。春華は「だから私の考えすぎ」と答えると、
比呂は「なんだ、気にしてんじゃねえか、関係ないって言ってたのに」
と言う。春華は「それは本当。だってもし国見くんがひかりさんじゃ
なくても他の誰かを好きだったとしても変わらないから、私が国見く
んを大好きだって気持ち」とそっと告げる。それを聞いた比呂は「同
じ。俺も。古賀のこと……好きだよ」と答える。そして比呂は春華の
手をそっと握り、一緒に歩き出す。

 ひかりを乗せた飛行機がアメリカへ飛び立つ。飛行機の機内のひか
りは笑顔でいる。

 千川高校卒業式。比呂たちに花束を渡す周二(北条隆博)ら二年生。
そこへ春華が「比呂!」と声をかけて走ってきて、笑顔でデジカメ写
真を撮る。

 2011年1月16日。飛行機内スポーツ紙を読む乗客の姿。一面に「国
見、大リーグへ挑戦!」という見出しが出ている。そのそばに「FA
を待って国見を追いかける」という英雄のコメント。そしてその記事
の末尾には「(雨宮ひかり)」と記者名が載っている。

 機内で気分が悪そうな男の人が一人いる。そこへフライトアテンダ
ントが水を持ってやってくる。ネームプレートには「H・KOGA」
の文字。フライトアテンダントが「お客様はどちらへ行かれるのです
か?」と聞いて、グラスの水を手に取らせる。すると男の人は少し苦
しげに「ちょっと……大リーグ」と答える。(終わり)


寸  評  最後は比呂が春華を好きだと伝え、英雄とひかりも付き合う前の
ゼロからの再スタートという結果になんとか落ち着いたという感じで
す。微妙な四角関係はとてもいい設定だと思いましたが、それを活か
しきるには11話では無理だなという気がしました。やはり最低半年か
けて放映してほしい内容でした。

 比呂は内に闘志や思いを秘めるタイプのようですが、漫画や文章な
らいくらでも心の動きを言葉で表現できます。しかし映像はナレーシ
ョンを入れない限りはっきりとわかりません。そのため、比呂が春華
とひかりで迷う中でどうしたいのかが見えなかったのが残念です。表
面的にはひかりには振り回されていて、春華には冷たいというマイナ
スな要素ばかりが目立っていた感じがします。天才的な才能を持つの
に、将来プロ野球選手になるかどうかはまだわかんないという発言も
優柔不断に見えましたし。それだと小説の主人公にはなれてもドラマ
の主人公にはなれないかなと思います。比呂の心の中に第1話から最
終話まで変わらない信念みたいなものがあり、それを軸にドラマが展
開するようだときっと見ごたえのあるものになったと思います。ただ
今時の若者を映すリアリティは損なわれるかもしれませんが。難しい
ところです。

執 筆 者 ケン()

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2. 編集後記
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 原作は非常に長く連載されていて、それを11話に凝縮してましたが、11話の
構成を見ると、果たして、守道、周二、オサム、文雄、広田らで1話ずつ割く
必要があっただろうかと思いました。きっと役者さんの所属するプロダクショ
ンとの兼ね合いとかいろいろあるんだろうなとは思いつつも、ドラマ自体が薄
っぺらくなるのはいかがなものかと思ったりします。(ケン)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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