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タイトル:Daily Drama Express 2005/03/01 救命病棟24時 (8)  2005/03/08


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/03/01 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル 救命病棟24時
局  名 フジ系
放映日時 火曜21時
キャスト 進藤一生(江口洋介)
 小島楓 (松島菜々子)
 寺泉隼人(仲村トオル)
 黒木春正(香川照之)
 大友葉月(MEGUMI)
 佐倉亮太(大泉洋)
 河野純介(川岡大次郎)
 河野和也(小栗旬)
 磯部望 (京野ことみ)
脚  本 福田靖

あらすじ  第8話「神の手はあきらめない!」

 地震発生後25日目。医局。進藤に国際人道支援医師団よりアフリカ
に戻ってきてほしいと要請の電話が入る。

 首相官邸。寺泉隼人(仲村トオル)は被害調査委員会委員としてマ
スコミ向けのスポークスマン役に任命される。

 避難所の近くで倒れていた老女を矢島と北村が搬送してくる。荷物
から花の鉢植えが落ちるが誰も気がつかない。

 老女は心肺停止した時間もわからず、身元不明で既に硬直反応も出
ているので日比谷は処置をしても助かる見込みがないと判断する。し
かし進藤は蘇生の確率はゼロではないと処置を始める。井坂千秋(田
村たがめ)が老女の持っていた荷物を調べるが身元がわかる物は何も
なかった。
 磯部望(京野ことみ)は警察に電話し身元不明者を調べてもらうが、
身元不明者は大勢いるのでわからない。大友葉月(MEGUMI)が
老女の持ち物の中から「一緒に頑張りましょう」というメッセージカ
ードを見つける。
 救命センターの外で佐倉亮太(大泉洋)が花の鉢植えを見つける。
その花は矢島たちが老女を救命センターへ運ぶ時に車から落としたも
のだった。

 医局。寺泉がテレビニュースで震災の被害報告をしている映像が流
れる。死者12035人。進藤が老女の身元を楓に問うが身元はわからな
い。進藤は老女の身元がわからないままではいけないと言う。楓は進
藤の意を汲み取り自分が主治医だからと忙しい中にもかかわらず、避
難所に老女を知る者がいないか探しに行く。
 カルテの記入漏れを見つけた進藤が黒木にスタッフの気の緩みを指
摘する。黒木はスタッフが忙しくて手が回らないと言い訳するが、進
藤と衝突を避けたい黒木は心ならずもスタッフに気をつけるように言
っておくと言う。

 ナースセンターに矢島太郎(おかやまはじめ)を探しに来た妻真奈
美(篠崎はるく)が現れるが、過労で倒れる。その頃矢島は北村一夫
(徳井優)や河野和也(小栗旬)と共に救命センターの廊下で救援物
資を運んでいた。矢島は震災直後に歩道橋から転落した事故で救命に
運ばれた患者で今は完治しボランティアとして働いている。
 北村は飲み屋で矢島と知り合い、落下現場にいたため矢島に付き添
って救命に来たホームレスだが今はボランティアとして働いている。
佐倉が矢島の妻が訪ねて来たと声をかけると矢島はなぜか逃げようと
する。

 震災対策本部。大物代議士堀内は、死者の数は呑気な様子で震災前
の災害予測値に近いねと言う。震災で家が倒壊したので区画整理がで
きると言う代議士もいる。寺泉は懸命に震災の様子を伝えるのだが
「このくらいの被害で済んだと思わなきゃ」とか「悲観的な考えはや
めてプラス思考でいう」という意見が大半を占める。寺泉は被災現場
での悲惨さを理解せず数字のみしか見ない代議士たちの態度に憤る。

 楓は千秋と共に避難所で老女の写真を刷った紙を見せて、聞き回る
が情報が得られない。

 救命センターのロビー。矢島、北村、和也、佐倉の4人が話をして
いる。矢島は鹿児島で従業員15人ほどを使う建設会社の社長だった
が倒産し、債権者に追いまわされ家族に迷惑をかけないように離婚届
を置いて逃げるように東京に来たので、今更妻に合わせる顔がないと
告白。和也と佐倉は矢島は妻と一緒に帰ればいいという意見。
 矢島の告白を聞いて北村が自分は7年前リストラに遭い青森から逃
げてきた、自殺をすれば家のローンが保険金が入ってチャラになると
思ったが、死にきれずにホームレスになったと打ち明ける。矢島と北
村は「今更帰ってもな」とうなずく。

 医局のテレビ。寺泉がニュース映像で死者12075人、重軽症者21万
人を超えている。と報告。研修医河野純介(川岡大次郎)が僕たちが
何人助けても焼け石に水と言う。
 いつも対立している日比谷学(小市慢太郎)が純介と同意見。黒木
は自分たちがやることを精一杯やるしかないと言う。進藤は楓に老女
の身元がわかったかどうかを尋ねる。楓はまだわからないので日比谷
が進藤に人使いが荒いと辛口な発言。日比谷は身寄りがない患者に延
命処置をしたのは酷だと進藤が老女を助けたことを批判する。純介は
12000人も死んで虚しいと発言。進藤がいたたまれず医局を出て行く
と、黒木が追いかけてきて純介が(運ばれた患者を)助ける価値が無
いなんて思っていないとかばう。黒木はスタッフは一生懸命やってい
るのにそれでもまだやり足りないというのは酷だと言う。黒木は進藤
はいずれ救命を去っていけるが自分たちはこの状況を抱えて仕事をし
ていくのだと説明。進藤は被災を言い訳にするのかと黒木に問いかけ
去っていく。

 妻真奈美のベットの隣に座り妻の持ってきた手づくり弁当を食べる
矢島。佐倉が真奈美の様子を見に来たので矢島は佐倉に弁当を勧める。
そのやりとりを聞いて妻が目を覚ます。逃げようとした矢島の手を妻
はつかみ泣く。

 救命センターロビー。矢島、北村、和也、佐倉の4人が話をしてい
る。矢島の妻はこれまでのことは許してくれるというので、矢島は帰
ることになる。和也と佐倉は北村に家に帰ることを勧める。北村は俺
に帰る資格なんてない、ダメ人間だからと帰るのを拒む。今更帰れる
かよと捨てゼリフを残し去っていく。

 ナースセンターへ千秋が現れる。患者の川口が背中が痛いという訴
えを起こしていると言う。葉月と千秋は激務が続く楓が仮眠中で楓を
休ませてやりたいという配慮から、医師の指示を仰がずに勝手に痛み
止めの座薬を使う。進藤がICUを見回っていて背中の痛みで苦しが
っている石川を発見する。初療室で進藤は処置を行う。腹部大動脈瘤
が破裂しており、開腹手術を行う。

 処置後、師長須藤昌代(鷲尾真知子)が看護師の怠慢で処置が遅れ
たことをを謝る。黒木は「我々ドクターも気が緩んでいた」、多くの
患者を救えなかった諦めで自分に甘くなっていたかもしれないと言う。
それでも日比谷は「救命は制限時間内に機械の修理をするようなもの。
修理ができなければあきらめる」と持論を曲げない。
 ナースセンター。千秋が楓に謝る。楓は気持ちを切り替えてやって
いこうと言う。
 楓が花の鉢植えに目を止める。楓は避難所にあった花と同じである
ことに気付く。葉月が老女が搬送された頃に佐倉が拾ってきて、ナー
スセンターに置いたことを思い出す。

 楓が避難所に行くと老女の家族が避難所で老女を探しているのに遭
遇する。老女の家は花屋で、避難所で大変な生活をしている人たちの
心を慰めようと毎日避難所を回って花を配っていた。花には一つ一つ
「一緒に頑張りましょう」という手書きのメッセージカードがつけら
れていた。老女の家族と共に救命センターに付いて来た人々が口々に
癒された礼を述べる。

 死亡者は12312人とラジオニュースが報道している。救命センター
の外で行われている炊き出しボランティアを見つめる進藤に楓が老女
が助かってよかったですと声をかける。進藤は「生き残った人間には
全力を尽くして生きる責任がある。そうでなければ亡くなった人に申
し訳ない」と言う。それを北村が聞いている。身元不明の老女は出畑
絹江。絹江が目を覚ます。絹江が日比谷を見て「先生その花をお持ち
になって。一緒に頑張りましょう」と言う。日比谷は花を受け取り去
っていくと絹江の家族が感謝の意を述べる。日比谷は「ゆっくり休ん
でください」と優しい言葉をかける。

 矢島が妻と共に退院。北村も自分の家に帰ることになる。北村はせ
っかく生き残ったのだからだらしない人生を送ってはいけないと思っ
て覚悟を決めたようだ。黒木、佐倉、和也、省吾、千尋らが二人を見
送る。

 医局。進藤に黒木が「しばらく、救命に残っていただけませんか?」
と頼む。
 進藤は「国際人道支援医師団にこの病院機能が回復するまでここに
いると伝ええました」
 と告げる。楓も黒木も進藤の言葉を喜ぶ。黒木が進藤をお茶に誘い、
医局に優しい空気が流れ始める。


寸  評  過労と被災による心労を抱えながら仕事をし続けるのは確かに苦
しいことだと思います。でも、ほんのちょっとした気の緩みが最悪の
ケースを招くというのも事実です。医者や看護師に限らず仕事をして
いく上で油断や諦め・甘えは大敵で、常に自分のできる最大限の努力
は惜しまないという進藤の厳しい姿勢が現れていました。一瞬の気の
緩みが魔の刻を呼び込むことがあります。人災は一瞬の気の緩みによ
るものです。
 前半部分は楓に優しい進藤という面が多かったのですが、今回は進
藤節が多くて本領発揮という気がしました。進藤は価値基準が一貫し
ているので見ていてすっきりします。技術のあるなしではなく、その
ときの全力を出し切っているかで、人は評価を決めるのです。

執 筆 者 たま(dorama_last@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 私事ですが、最愛の父が胃がんで手術ができず化学療法をしています。心身
共にボロボロの状態なのですが、家族・友人の支えがあってこのあらすじを書
きながら毎回涙で字が読めなくなります。テーマソング「何度でも」も聞きな
がら泣けます。
 少ない時間の中を父と心を通わせる時間をもっとたくさん作りたいなと思い
ます。命の重み、家族の大切さを改めて感じます。
 3月5日は私の結婚10周年でした。3歳の息子と3人で気持ちの良いオー
ガニックレストランでランチをとりました。息子に「今の自分の命があるのは
祖父母がいてこそ」という命のつながりを教えたくて、食事後両家の父母たち
に会いに行きました。父を助けられない無念さで毎日涙を流していますが、こ
の日は帰宅後も泣いてしまい、息子が「3人で抱っこしよう」と私の辛い心ご
と抱っこする素敵な言葉をくれました。結婚記念日は家族記念日にもなりまし
た。(たま)

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