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タイトル:Daily Drama Express 2005/02/23 87% (7)  2005/03/02


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2005/02/23 (Wed) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.水曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 水曜日の連続ドラマ
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タイトル 87%
局  名 日本テレビ系
放映日時 水曜22時
キャスト 小谷晶子(夏川結衣)
 黒木陽平(本木雅弘)
 宇月寅蔵(橋爪功)
 宇月薫 (酒井若菜)
 杉山紘一郎(古田新太)
 剣崎護 (渡辺いっけい)
 寺田弓子(杉田かおる)
 小谷蒼太(川口翔平)
脚  本 秦建日子

あらすじ  二人の約束・・・前を向いて生きる

 ひとみが飛び降りたという知らせを聞いた二人は宇月医院へと向か
う。
 部屋へ入るとひとみがベッドの上から飛び降りているところだった。
 陽平は三沢を責め、つまらない事で体力を消耗させるなとひとみを
叱る。
 ひとみは自分の事を話しだした。病気になる前は体操選手だった事。
 いろいろな技をマスターして大会へ出場する矢先の発病だった事。
 今回は再発という形での入院だった為、明日から強力な抗がん剤を
使う事になっている。
 もう二度と飛んだり跳ねたりする事が出来ないと思うと、最後にも
う一度・・・と思っての行いであり、担当医の三沢もそれを承諾した
のだった。
 「これでもつまらない事かな?」そう聞き返すひとみに、
 「無駄な体力は使わない方がいい。医者としてその考えは変わらな
い。」
 陽平はそう言って、部屋を出て行った。
 ひとみは晶子にも話しかけた。
 「小谷さんも最初から強い抗がん剤を使ってもらった方がいいよ。
弱いの使って再発したら大変だから・・・私みたいに。」


 医院長は出て行った陽平を追いかけ呼び止める。
 陽平がさっき話した「医者としての考えは変わらない」の発言に医
者に戻ったのかと聞いた。
 「医者を続けていく事が妻へのつぐないだと思ってきました。今も
そう思っています。でも医者を続けていく理由はそれだけではありま
せん。患者がいます。ぼくにはぼくを待つ患者がいます。だからぼく
には医者を続ける義務があります。」
 それを聞いた医院長は、「患者がいるから医者がいるか・・・」そ
うつぶやき、引き続き宇月医院で働いてもらう事をお願いする。

 そうして晶子の術後の補助療法の説明が始まった。抗がん剤による
化学療法は3週間おきに4回行われる。
 説明が進んでいくのを晶子は止め、多少の副作用があっても強い薬
を使って欲しいと要求するが陽平は反対した。
 「むやみに強い薬を使うのはお勧めできません。抗がん剤というの
はがん細胞だけでなく、その他の健康な細胞までたたいてしまいま
す。」
 「でも再発するよりは・・・・」
 「小谷さん私を信じていただけませんか?がんの治療には100%
の正解というものはありません。でも100%に近い治療法はあると
私は思っています。小谷さんの場合ドキソシンとサイクロサンという
抗がん剤を使う事が効果的だと私は信じています。」
 「すみません・・・・信じていないわけじゃないんです。ただ、時
々不安になったり、自分で自分自身がわからなくなったりしてしまっ
て・・・」
 「私もそうですよ。時々自分自身がわからなくなります。いや、し
ょっちゅうそう思っています。自分は人として間違っているんじゃな
いか・・・そう思う事もあります。でも、そもそも人として何が正し
くて何が間違っているのか、ぼくにはわかりません。でも、何か自分
なりのものさしを持っていないと生きていくのがつらいじゃないです
か・・・だからぼくはこう考える事にしました。人としてどうかは別
として医者としては正しく生きようって・・・・」


 三沢は努めてひとみと話そうとする。冗談を言ったりひとみにから
かわれながらもひとみが心配だった。
 初めての手術が17歳の時で、手術したら陽平とデートしたいと言
ったらしいが、陽平には20歳になったら、と言われた。
 20歳まで、生きられない事を知っているひとみ・・・
 どうにかしてやりたい三沢は陽平に一度デートしてやって欲しいと
頼むが
 「それは医者の仕事ではない。」と断る。
 一人の人間として余命わずかの患者の願いをかなえてやってもいい
ではないか・・・と詰め寄る。
 「何もせずただ見送るだけが医者の仕事ですか?ごくわずかな可能
性でもそれを信じてジタバタするのも人間じゃありませんか?」
 「もちろんそうだよ。君はジタバタすればいいじゃないか・・・
「人」として。ぼくには無理だ。ぼくは「医者」として冷静に行動す
るしかない。」
 そう言ってかたくなな態度を見せる陽平。


 蒼太の授業参観の日が近づいてきて晶子にプリントを渡しながら
 「黒木のばあちゃんも来る事になってるんだ。」と話す。
 話が飲み込めない晶子・・・


 そして、第一回抗がん剤投与の日がやってきた。
 緊張気味の晶子だが、問題もなく順調に進む中陽平が話しかける。
 「こんな時に何なんですが、小谷さんにお願いしたい事がありまし
て・・・・私の義理の母のことで。実は蒼太君の事をすっかり孫だと
思い込んでいるようで・・・お気付きかも知れませんが、母は実の娘
が先に死んでしまったという現実と向き合えないでいます。早くその
苦しみから解放させてやるのが家族の役目だとわかっていますが、現
実逃避かもしれないけど蒼太君が孫だと思い込む事で今日、明日が楽
しく過ごせるならどうか今のままもうしばらく母に夢を見させてやっ
てくれませんか?」
 「はぁ・・・・」

 参観日当日、晶子は抗がん剤の副作用の吐き気を我慢しながら学校
にやってきた。
 教室にはもう陽平と母、友恵がいた。
 そばまで近づき軽く挨拶を交わす。友恵も晶子を見て見覚えがある
ようだが誰だったか思い出せない。
 そうこうしている内に授業が始まる。
 先生の質問に手を挙げていた蒼太が当てられ、答えるが間違いだと
言われ、正解を言う教師。
 だが、そこへ陽平が割り込み説明をし始め先生の答えが間違いで、
蒼太の答えの方があっていると指摘した。
 授業中に保護者と生徒の前で恥をかいた教師はそのまま教室を出て
行ってしまった。

 授業の後、晶子と陽平と友恵は教頭に呼ばれる。
 「教師には教師の、親御さんには親御さんの役割というのがあるで
しょう。授業は教師のものです。教師に尊敬の念を持って初めて授業
は成り立ちます。」と、教頭がかなり憤慨して話す。
 晶子は少し首をかしげながら聞いている。その横で陽平が
 「しかし教頭先生、間違った答えを教えると言うのは・・・」
 「あなた、ご職業は?」
 「医者です。」
 「ほう、お医者さんですか。でしたら、お医者さんにもお医者さん
の役割というものがあるでしょう?患者があれこれ調べてきてやたら
と詳しい知識を振り回されたら困るでしょう?お医者さんだって時に
は迷うでしょう。しかしそういう部分を見透かされては困りませんか
?医者の言う事は正しい。そう信じてもらうところから、治療は始ま
るんじゃありませんか?」
 と、教頭にまくしたてられ、
 「はぁ・・・そうですね。申し訳ありませんでした。」と素直に謝
る陽平を晶子は横目で見ている。
 「わかっていただければいいんです。」そう教頭が納得しかかって
いるところを晶子が、
 「わかりません。私は息子に間違った知識を覚えて欲しくありませ
ん。間違えたときは「間違えました」ってきちんと謝れる子になって
欲しいし、わからない時は「わかりません」と正直に言えて誰かに助
けを求められる大人に育って欲しいと思っています。その場を嘘で誤
魔化したり、役割とか言って人としての責任をきちんと果たそうとし
なかったり、そういうの間違っていると思います。それに患者は医者
が自信ありそうに振舞うからその人を信用するんじゃありません。そ
の医者が人としても誠実に一生懸命生きているんだろうって思ったと
き初めてそのお医者さんを信じてみようって思うものです。教師と生
徒とか、医者と患者とかそういう分け方つまらないです。結局は人と
人じゃないですか?」と訴えた。
 じっと、聞き入る陽平。

 晶子の言葉に共感したからか陽平はひとみをデートに誘った。
 その夜、ひとみから晶子に電話が入る。頼みたい事があるらしい。
 ひとみに教えられた住所に向かうと、そこは乳がんで胸をなくした
り温存の人の為の下着の店だった。
 パットも軽量の物から、ある程度の重みのあるものまであり、温存
の人用にパウダービーズといった物を、下着に入れて左右のバランス
をとったり、ボリュームの必要な部分に移動してくれたりと便利な物
までそろっていた。
 晶子は感心し、「いろいろ進んでいるんですねぇ・・・」と微笑む。
 早速ひとみの下着を届けに行く。喜ぶひとみ。メイクも晶子に頼ん
で、とてもうれしそうだった。

 車椅子に乗ったひとみを陽平が押して街を歩いている。
 楽しそうに話をしたり、プリクラを撮ったり、ショッピングをした
りして、ひとみにとって楽しい時間が流れる。
 あっという間に夕方になり二人は港の近くを歩いていた。
 そこを偶然晶子は見かけ、そっと、陰から二人を見守っていた。
 ひとみは、最後に普通のデートが出来て良かったと話す。
 「普通?」そう聞き返す陽平。
 普通の人生を送って普通に年老いて普通に死にたかったのにどうし
て自分なのか・・・と問いかける。
 その言葉に陽平は答える
 「一つのがん細胞が1cmになるまでに実は10年近く時間がかか
る。その間ほとんどの場合健康診断でも見つけられない。もちろん自
覚症状だってない。みんな、知らず知らずに体の中にがん細胞を抱え
ている。10年近くずっと・・・しかも近い将来日本の3分の1の人
ががんになるという学説もある。ここを歩いている人の中にもおそら
くはたくさんのがん患者はいる。ぼくを含めてね。・・・・普通の事
だよ。こんな事言ったらいろんな人に怒られるかもしれないけど、で
もぼくはそう思う。がんになるというのは実はとっても普通の事なん
だ。」

 何かが吹っ切れたのかひとみは言った。
 「取ろっかな。カツラ・・・・」
 そう言って、茶髪の長い髪をむしり取った。
 そこにはスキンヘッドのひとみがいた。
 「どう?」
 「かわいいよ。」
 「知ってる。」
 一斉に振り返り、視線を向ける周りの人をよそに、「あ〜気持ちい
い」とすっきりした、晴れ晴れとした笑顔のひとみがそこにいた。
 そんな姿に勇気付けられる晶子。

 第二回抗がん剤投与の日、晶子は陽平に先日のデートを偶然見かけ、
ひとみの姿に勇気付けられたと話す。
 そしてひとみが両親の田舎の静岡の病院へ転院した事を知った。

 職場へ行くと、営業に行かず全員のセールスレディがそろっていた。
 何事かと思っていると、剣崎が3月をもってこの営業所がなくなる
事になり、他の営業所との統廃合が決まったと話す。
 異動の内示を発表する剣崎。どこへ移されるのか気になりながら、
自分の番を待つ晶子。
 しかし、最後まで呼ばれる事はなかった。
 呼ばれなかった人は解雇となり、退職金が出るので、その書類を渡
す。と言われ愕然とする晶子。

                         第8話へ・・・


寸  評  三沢先生の印象がいきなりいい人に変わっていたのでなんで?と
思ってしまったのは私だけでしょうか?
 今回は人としてとか医者としてとか、そんな役割を決めて人と接し
ていく事がつまらないって事を晶子に教えてもらいました。
 陽平もそんな自分のこだわりに気づき、一歩踏み込んでみる気にな
ったのかもしれませんね。

執 筆 者 タッキー(futagochan2525@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 先日また子供のサッカーの試合に行ってきました。もうすぐ3年生というこ
とで今までは全員平等に試合に出ていたのですが戦力となる子と、そうでない
子との、差があからさまにわかる内容で親として複雑な思いでした。
 なんせ、片方は、ほとんどの試合に出場し、もう片方は数えるほどの試合数
・・・・
 こういう場合どうしたらいいんでしょうね。よくがんばったからほめてやり
たいし、かわいそうだから慰めてやりたいし・・・
 でもプライドを傷つけてしまいそうでどちらも、相手のいないところで声を
かけた母でした。ホント気を使います。
 双子のお子さんをもった先輩ママさん。もしいらっしゃったら経験談お聞か
せください。(タッキー)

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