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タイトル:Daily Drama Express 2004/11/25 黒革の手帳 (5)  2004/11/30


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/11/25 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 黒革の手帳
局  名 テレビ朝日系
放映日時 木曜21時
キャスト 原口元子(米倉涼子)
 安島富夫(仲村トオル)
 山田波子(釈由美子)
 中岡市子(室井滋)
 岩村叡子(山本陽子)
 橋田常雄(柳葉敏郎)
 長谷川庄司(津川雅彦)
 楢林謙治(小林稔侍)
原作  松本清張
脚本  神山由美子

あらすじ  第5回

 橋田常雄(柳葉敏郎)は、紺野澄江(吉岡美穂)に、倍額払って、
自分側にしたと言う。
 「賢そうに見えて、女のやることは、どこか抜けている。それが可
愛いっていっちゃ、それまでだが。どう?ママ。負けを認めるか?」
と橋田。
 「負けてないわ」と原口元子(米倉涼子)。
 「じゃあ、マスコミでもどこにでも持ちこめば?どこも、裏は取れ
ない」と橋口。

 「じゃあ、こっちにしようかしら?」と言って、元子は手帳のコピ
ーを見せる。
 そのコピーを見た橋田の顔色が変わる。

 元子は、タクシーから、橋田に服を買って貰っている澄江を見かけ
た。
 「運がわたしに味方したのね」と元子。
 「澄江に金を積んだのか?」と橋田。
 「女が動くのは金だけとは限らないわ」と元子。


 元子は澄江に言い聞かせる。店を持ちたいと言っていたのではない
か、と。
 澄江は、橋田が買ってくれると言っていたと言って、泣く。

 「わたし、泣く人嫌いなの。お店は、誰かに買って貰うのと、自分
で買うのと違うわ。橋田さんに買って貰えば、一生橋田さんのいいな
り。自分が、自分の主人じゃなきゃ」と元子。
 澄江は、その元子の言葉に心打たれて、本当の手帳を写してきた
.....


 橋田は、会っていただけじゃ、裏口入学の証拠にならない、と虚勢
を張る。
 元子は『黒革の手帳』を開き、橋田の裏口座の名義と残高を読み上
げる。この口座を調べれば、裏口入学の斡旋の単価もわかるし、当然、
税金も払っていないわね、と元子。

 「お前の本当の仕事はこれか。カモを探すために、銀座に店を構え
ているのか」と橋田。
 「裏口入学を斡旋するために、予備校を構えていらっしゃる橋田さ
んには、言われたくありませんわ」と元子。
 「大企業だってコネ入社しているんだ」と橋田。
 「ものはいいようですね。わたしがこんなことをするのは、貧しい
人にではなく、何億って稼いでいらっしゃる人にですわ」と元子。
 「オレだって、産まれた時から金持ちだったわけじゃない。この腕
一本でここまでやってきた。運なんかじゃない。オレだからできた。
そんなにオレがイヤか?何億もむしり取りたいほどイヤか?惚れたの
がイヤなのか?」と橋田。
 「惚れてなんていないわ。屈服させてひざまずかせたいだけじゃな
い」と元子。
 「男なんて、そんなもんだろう」と橋田。
 「そうね。わたしのこと、お嫌い?」と元子。
 「ああ。殺してやりたいほど.....梅村、くれてやるから、さっさ
と帰れ!」と橋田。
 「今のお話、念書にして頂けたら、帰りますわ」と元子。

 元子は戦利品の念書を手に、予備校を後にする。
 −−わたしを憎む男が増えるほど、わたしは高みに近づける。


 元子は、来週一杯でカルネを閉めると、一同に言い渡す。
 自分たちはどうなるのか!?と動揺する一同に、五丁目の
RODANを買ったと元子。銀座で一番大きな、一番格式のあるお店。
ノルマも倍になる。しかも居抜きだから、元いる人たちとギクシャク
するかもしれない。それでも付いてきたい人は、付いてきなさい、と
元子。
 ホステス達は次々と手を挙げる。


 元子は、長谷川庄司(津川雅彦)に、現金5,000万を出し、
RODANの内金だという。
 「ママはお金持ちだね」と長谷川。
 「いえ、銀座に来てから、数千万ではお金持ちでないと、知りまし
た」と元子。
 残りの2億1千万は、1ヶ月待って欲しい。自分は3億相当の不動
産を持っているから、と元子。
 「もしダメなら?」と長谷川。
 「2億1千万の20%、4,200万を、キャンセル料として払い
ます。ご不満ですか?」と元子。
 「保証人は?」と長谷川。
 「おりません」と元子。
 「ママは、自信がおありのようだね。なら、キャンセル料、倍にし
てもいいだろ?」と長谷川。
 「8,400万ですか.....いいでしょう。その代わり、
RODANをすぐに開店したいのですが」と元子。
 「RODANの1ヶ月の売り上げは?」と長谷川。
 「7,8千万と見ております」と元子。
 「RODANの歴代のママの中で、一番若いんじゃないか?女にし
ては、大胆だ」と長谷川。
 「男じゃ、『ママ』にはなれませんもの。それで契約は?」と元子。
 「1週間後でどうだ?」と長谷川。
 「わかりました。RODANの名を汚さないよう、頑張ります」と
元子。

 「安島が見合をする」と長谷川。
 「そうですか」と関心なさそうな元子。
 「安島とは、キッチリ別れておいてくれよ」と長谷川。
 「別れるも何も.....」と困惑する元子。
 「いいな、頼んだぞ」と長谷川。
 元子は一礼して出てくる。

 長谷川が今の条件で契約書を作るように声を掛けると、隣室にいた
村井亨(渡辺いっけい)が、「随分勝手な条件じゃ.....」と言う。
長谷川は、それでもいいと言う。


 安島富夫(仲村トオル)は、料亭・梅村で見合をしている。
 安島は、相手の女性に、「あなたとわたしは、結婚するのです」と
断定的に言う。
 「でも、安島は、わたしを好きなのではないのでは.....」と相手
の女性。
 「あなたが大変気に入りました。できれば選挙前に式を挙げたい。
帰って、そうお伝え下さい」と安島は言うと、見合を切り上げる。


 カルネは明日で終了。
 従業員を全員帰し、元子が1人、感慨にふけっていると、安島が入
ってくる。安島は酔っていて、元子に、「RODANの大ママ」と声
を掛ける。
 「もう、1人で来ないで下さい」と元子。
 「政略結婚する男に、用はないってことか?」と安島。
 「そうね」と元子。
 「政略結婚で上に上がる男も、男を手玉にとって上に上がる女も同
じか」と安島。
 「あなたとわたしは同じなのに、わたしの方が敵が多いわ。要領が
悪いのかしら?それとも女だから?」と元子。
 「要領が悪いのさ。俺の前から消えてくれ」と安島。
 「あなたこそ、消えて」と元子。

 安島は、水を飲み終わったグラスを投げつけ、ぶつかったグラス
共々割れる。
 元子は一瞬ビクッとするが、すぐに平静に戻り、「どうぞ
RODANにもいらっしゃって下さい。お一人でなければ」と元子。
 「君は本音を言わないね」と安島。
 「言葉は信じないんじゃないんでしたっけ?」と元子。
 「言葉の裏にあるものがみたい」と安島。
 「あなたは、わたしの弱みが見たいだけなんでしょ」と元子。
 「もしかすると、君はオレの敵なのかも知れないな。いつかオレは
君に足元を掬われるかもしれない。それでも.....」と安島。
 「帰って下さい。わたし、忙しいの。わたしはあなたのボスの長谷
川会長を怒らせたくないの。大事なビジネスの相手なの」と元子。

 安島は財布を取り出し、中にあった万札を全部投げてヒラヒラと舞
わせ、「これで足りるよな」と言う。
 「もう、走り出してしまったの。後戻りはできないわ」と元子。
 安島は、カルネから出ていく。


 中岡市子(室井滋)が、楢林美容外科クリニックの前で悩んでいる。
 すると二台のライトバンが止まり、中から段ボール箱を抱えた男達
が何人も出てくる。

 男達は楢林美容外科クリニックへ入る。
 男達は東京地検特捜部。法人税法違反で査察するという。

 そこに市子が飛び込んできて、「やめてください」と叫ぶ。
 特捜部の人は市子を誰何する。
 「わたしはここの婦長です」

 楢林謙治(小林稔侍)は、身柄を拘束される。
 テレビカメラに対して、「楢林美容外科クリニック、万歳!」と叫
ぶ。

 市子は看護師から、元子が楢林から5,000万巻き上げたらしい
ことを聞く。


 市子は元子の所に乗り込み、自分が断った1,000万円を楢林に
返したか聞く。
 「ええ」と元子。
 「返してないわね」と市子。
 「楢林先生にお聞きになったら?」と元子。
 「あなたが取ったのは、1,000万円だけ?」と市子。
 「そうよ」と元子。
 「5,000万なんじゃない?4,000万ピンハネしたんでしょ。
知ってるのよ」と市子。
 「脱税したお金じゃない」と元子。
 「やっぱり、密告したのね!」と市子。
 「違うわ」と元子。
 「信じない!あの時だって、親切面して!!」と市子。
 「あの時は心からあなたに立ち直って欲しかった.....って言って
も信じないでしょ」と元子。
 「信じないわ!あなたは人を好きになったこと、ないでしょ。かわ
いそうな女ね」と市子。
 「あなたとわたしは違う。ウザイから、もう帰って」と元子。
 「いつか、たった1人でのたれ死ぬわよ!!」と市子。
 「望む所よ」と元子。

 市子は元子の部屋を出て行く。


 1人食事をしている楢林の前に、橋田が現れ、「大変でしたね」と
声を掛ける。
 楢林は、新聞にも出てしまって、もうおしまいだと言う。
 「大丈夫ですよ。まじめに税金なんて払っていたら、金は貯まりま
せんよ。追徴課税はいくらですか?」と橋田。
 「19億6千万ですよ」と楢林。
 「オレもつい最近、大損しましてね」と橋田。


 2人はクラブ・燭台へ行き、“燭台”のママ岩村叡子(山本陽子)
に頼んで、奥で飲ませて貰う。
 楢林は、密告したのは山田波子(釈由美子)なのでは?と言う。

 2人は、大損させた相手が、元子であることに気付く。
 橋田は土地二億、楢林は、現金5,000万。
 このまま元子をのさばらせておいていいのか?と言う話になるが、
警察にも言えない弱みを握られていては、仕方がない。2人とも、
『やって』いないのに.....
 「そういう女なんですよ」とそれぞれ自分に言い聞かせる。


 RODAN開店。
 元子は従業員一同を前に、今までの伝統に安住してしまってはそれ
まで。もっと上を目指さなければ、と訓辞。

 長谷川がやってくる。開店に箔を付けるため。党の三役の1人も呼
んでおいたというと、今日は忙しいからと帰る。
 帰る時、「頑張りなさいよ。ママはもっともっと上に行ける人だ」
と長谷川は元子の手を握って言う。

 今日の売り上げの集計が出る。11,164,000円。
 元子はお祝いに、シャンパンを抜かせる。
 マネージャは元子には長谷川が付いているから大丈夫と言う。
 「なんだか怖い人ね」と元子。
 「『フィクサー』って言葉、知ってるでしょ」とマネージャ。

 夕刊紙の記者から元子に電話。
 元子は勇気を出して、電話に出る。

 記者の名は、相沢駿。『ジャーナリスト』とだけ書かれた名刺を元
子に渡す。用件は、銀座の一流店のママを特集する第一回に元子を選
んだという。
 元子は断る。
 相沢は、元子に安島とホテルに行った日の写真を見せる。
 元子はその写真をビリビリに破る。


 美容院で元子は櫻井曜子(紫吹淳)に運勢を見て貰う。付きすぎて
怖いから、と。
 「白い鳥が、上昇する風に乗って、どんどん上に上がっていく。青
い空にくっきりと、とてもきれいだけど.....きれいだけど.....」と
曜子が言いよどむ。
 「きれいだけど、何?」と元子。
 「飛ぶの、やめた」と曜子。
 「何が見えるの?」と元子。
 「真っ逆さまに落ちていくのが」と曜子。


 男が飛び降り自殺.....

 元支店長の藤岡(小野武彦)だっだ。
 その記事を見た、元子の顔色が変わる。
 でも、そこにホステス達が出勤してきて、元子は笑顔で挨拶する。


 村井は一杯飲み屋で、「藤岡さん、あんたは無能な支店長だったけ
ど、何も死ぬことはなかった。でも、これで何の遠慮もなく、あの女
を.....」とつぶやく。


 長谷川は、叡子が点てた茶を飲む。
 「あの女から手を引いて下さる?」と叡子。
 「まだ、手も握っていない.....あ、手ぐらいは握ったか。もう少
し、楽しませてくれよ。もう帰るのか?」と長谷川。
 「店に戻りませんと。このところ、RODANにおされていますか
ら」と叡子。

 長谷川は叡子にちょっかいを出そうとする。
 だが、叡子は真顔になると、「昔の男とは友達でいる主義ですから」
と言うと、さっさと帰ってしまう。

 畳に倒れたままの長谷川は笑い出す。


寸  評  先週、橋田にやられてしまったかと思いましたが、まだ、早すぎ
ますね。元子の逆転勝ちでした。
 でも、元子は高みに登ると真っ逆さまとのこと。横領、恐喝がばれ
て、逮捕されるのでしょうか?それとも、恨まれて刺し殺される?
 原作では、安島にはめられるらしいです。でも、ドラマでは違う結
末らしいし、いつまでも不気味に現れる市子あたりがダークホースな
のかな?と予想しています。
 どうなるか、あと2回、楽しみです。

執筆者  鈴木(sumire_@anet.ne.jp)

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2. 編集後記
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 『弟』見ました。しかも、二晩で5回分を一気に。
 リアルタイムで裕次郎を見ていたのは、『西部警察』ですね。とはいえ、当
時はドラマを見せて貰えない家でしたので、断片だけですが。
 ドラマでは、徳重から三浦へと一気におじさんになってしまい、その過程が
無かったですが。
 それぞれの役者さんも、似るように努力したのでしょうか?最後の映画のシ
ーンと見比べると、似ている気がします。それとも、本物を余り知らないため
に、そう見えるのでしょうか?
 特に感心したのが、須賀線です。昔の車両で。また、JALが鶴マークで。
細部までこだわって作られていたのに、感心しました。
 また、石原裕次郎が、本当に大スターだったことを、改めて知りました。
(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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