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===================================================== 発行部数 18 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2004/08/29 (Sun) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.日曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 0. お詫び ---------------------------------------------------------------------- 当あらすじの配信が大変遅くなってしまい、済みませんでした。発行作業の 手違いによるもので、大変ご迷惑をおかけしました。（ドラマ研究会編集長代 理） ---------------------------------------------------------------------- 1. 日曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル 逃亡者 局 名 ＴＢＳ系 放映日時 日曜21時 キャスト 永井徹生（江口洋介） 峰島隆司（阿部寛） 尾崎カオル（水野美紀） 国枝真澄（加藤浩次） 小野寺千秋（片平なぎさ） 郡司直巳（別所哲也） 伊川貴子（原田美枝子） 来栖慶介（原田芳雄） 永井淳子(戸田菜穂) 東治朗(尾美としのり) 鬼塚咲(長澤まさみ) 藤堂ナツミ(黒川智花) 永井陸(鈴木宗太郎) 脚 本 飯野陽子 あらすじ 第８話 「因縁の対決・家族のための戦い」 『子供は預かった』というメールを見た永井(江口洋介)は、約束の 場所へと走り出した。 咲(長澤まさみ)は、尾崎(水野美紀)を呼び出し、届いたメールを見 せる。「助けて、永井殺されちゃうよ！」悲痛な叫びをあげる咲に、 尾崎は約束の場所とはどこかを尋ねるが、メールを見て永井はすぐ飛 び出して行ったため、咲にはわからない。 永井は、とある倉庫にたどり着いた。中に入り、薄暗い倉庫の中を ライトで照らしながら、注意深くあたりを見回す。「峰島！おい、 陸！」…返事はない。倉庫内を必死に探していると、どこからか携帯 の着信音が鳴る。永井は電話を見つけ出し手にする。 「…峰島か？」 「永井…遅いじゃないか。待ちくたびれたよ。」 せっかくだから、このまま少し話をしないか、という峰島。 峰島は、爆発事件の起こったあの日を忘れた事がない、毎日毎晩、 あの少年に殺された息子の事を思い出すと話す。「その度に、その少 年の側にいたお前の顔も自然と浮かんでくるわけだ。」 確かに自分は加害者少年の保護監察官だった。でも、ここまで憎ま れる理由が、永井にはわからなかった。 「お前は罪というものを少しもわかってないな。」と峰島。「あの 頃はまだ15歳の加害者は少年法に守られ、被害者遺族には何一つ情報 は開示されなかった。誰が何のために爆弾をおくりつけ、俺の息子は 何故命を奪われたのかもな。」 そして、峰島は当時の事を語り始めた。 峰島は刑事としてあらゆるコネを使って、事件について調べたのだ った。加害者の名前は戸塚レイジ(伊藤隆大)。有名私立中学３年生。 勉強が出来て、近所ではとても評判のいい子。 事件が起こる１週間前、コンビニで万引きしたレイジを、峰島は補 導していた。補導されても「お金払えばいいんですよね？」と反省の 色もないレイジを、峰島は厳しく叱り付けた。 「彼にはそれが相当の屈辱だったんだろう。あいつはとがめた人間 に牙をむいた。一番卑劣なやり方でな。」 その日は 峰島の息子、隆の7歳の誕生日。田所(田中要次)もかけ つけ、まさにパーティーが始まろうとしていたその時、「お届け物で す」と玄関のチャイムが鳴った。大きなぬいぐるみを抱えて、隆がリ ビングに戻ってきた瞬間、ぬいぐるみは爆発した…。「あいつは俺の 息子の命を奪い、ざまあみろとでも思ったんだろうな。」 「それは誤解だ。レイジは殺すつもりなんてなかった。」と永井。 レイジは爆弾にそんな威力があるとは思っていなかったのだ。殺傷 力のある爆弾を、花火程度と偽って作り方を載せていた悪意に満ちた ホームページに騙され、殺人を犯してしまった事を、レイジは後悔し ていた。 「死んで謝りたい」と涙するレイジに、永井は「死んでも謝れない、 これから先の長い人生を、隆君に謝りながらちゃんと生きていく以外、 償える方法はない。」と話して聞かせる。 レイジは、自ら「遺族の方に謝りにいきたい。」と話し、永井と共 に峰島家を訪ねた。が、応答はなく、郵便受けには読んでもらえない 手紙がたまっていた。 「それでもレイジは毎日、自分から謝りに行きたいと言った。本心 じゃなくちゃできない事だ。」と永井。 峰島は言う。「それが本心だったとしよう。だからといって、謝っ てどうなる。毎日毎晩、加害者が許してくれとドアを叩く、それが被 害者遺族にとっていっそうの悲しみを与える、そう思わないのか。」 尾崎は“約束の場所”を調べるため、国枝(加藤浩次)の元へ行き、 峰島の息子が殺された事件の捜査資料を見せて欲しいと頼む。が、差 出人の特定できないメールでは、証拠にもならないと部屋を追い出さ れてしまう。その様子を聞いていた伊川(原田美枝子)が、「来なさ い。」と保管室へ尾崎を連れて行く。 「私は何も見ていないし、何もしていない、全てあなたが勝手にや ったこと。いいわね？」そう言って、保管室の鍵を開ける伊川。尾崎 は、伊川に礼を言って、資料を調べ始めた。 今日でレイジの保護監察が終わるというその日、永井は一人で峰島 の家に出向き、「一度でいい、どうか会ってやってください。」と頭 を下げた。謝罪など無意味だ、一度やったヤツは何度でも繰り返す、 と言う峰島に、永井は話す。「僕は信じています。人は必ずやり直せ ると…」 「…お前、子供いるか？」と峰島。永井の息子・陸はその頃１歳だ った。「その子がもし、目の前で爆弾で粉々に吹き飛ばされたとしよ う。同じ事言えんのか？」 永井は、少し考えた後「…言えます。」そう答えた。 その言葉を聞いた峰島は、レイジと会うことを承諾した。「ただし、 自分でやったことのけじめは自分ひとりでつけさせろ。あの子に伝え ろ。大人の陰に隠れてなんかいないで一人で謝りに来いってな。明日 午後1時。場所は大井第3埠頭。5番倉庫だ。」 だが、レイジは来なかった、と峰島。永井は驚く。「うそだ。確か にレイジはここへ。」 あの日、倉庫の側まで、永井も一緒に来ていた。「一人で大丈夫か。 」と聞く永井に、震える声で「はい。今逃げたら、一生逃げ続けるこ とになる。」と答えたレイジ。「ここで待ってるから。」という永井 に、レイジは首を横にふり「保護監察は昨日で終わりました。今日か らは自分ひとりでやっていきたいんです。」と言ったのだった。倉庫 に向かうレイジを見て、永井はその場を去った。 「いいや、来なかった！確かだ。」 尾崎がレイジの元を訪ねる。レイジはすでに家庭を持ち、妻の腕の 中には赤ん坊もいた。「永井徹生が逃亡中なのはご存知ですね。」 「はい、ニュースで。」 尾崎は、自分は永井は無実だと思っていると話す。「それで、最も 疑わしいのが峰島隆司。」レイジの顔色が変わる。 「峰島さんが永井の子供を誘拐しました。…約束の場所、心当たり あるんですね？」 尾崎の問いにレイジは答える。 「僕が…約束を破った場所です。」 永井と別れたレイジは、倉庫の前まで行き、倉庫のドアに手をかけ たところで、急にこわくなり、足がすくんでしまっていたのだった。 レイジは尾崎に聞いた。 「どうして？どうして峰島さんは僕じゃなくて永井さんを？」 「わかりません。ただ、永井の家族が襲われたのは、ちょうど息子 さんの7歳の誕生日でした。」 尾崎は、大井第３埠頭へ急行する。「間に合って…」 「あいつは結局、自分の犯した罪と向き合う事が出来なかったんだ。 涙も謝罪も全て嘘だったって事だ。」 峰島が続ける。少年は、ただ少年だからという事で、人を殺しても ２〜３年の少年院送りで済まされる。そんなのでは納得できない。遺 族の悲しみや怒りは決して消える事はない。人間はそれほど強くない のだ…と。 「永井、お前がそれほど少年の肩をもつなら、かわりに罰を受ける 覚悟くらいできてるんだろうな。さあ、そろそろ終わりにしようや。」 峰島が、拳銃を手に永井を探す。 永井もライトを照らし、探し回る。「恨むなら俺を殺せ。だから陸 の命だけは助けてくれ。」その時、永井は冷凍庫に押し込まれてしま う。「峰島…おい！開けろ！」 携帯も圏外。必死で逃げ道を探すが、マイナス３０度の中、永井の 意識は次第に薄らいでいく。 ドアが開いた。峰島が拳銃を手に立っている。 ところが峰島は近づいてきて言った。「子供は？一緒じゃないんだ な？」「峰島…？」「さあ逃げるぞ。誰かが俺たち2人を殺そうとし てる。これは罠だ。はめられたんだ！」 峰島は体の動かない永井を抱えて冷凍庫の外へ連れ出す。すると今 度は銃で狙われる。「ライフルか…かなうわけがないな。」「どうい うことだ？どうしてお前が狙われてるんだ？」永井はわけがわからな い。 狙撃を避けながら脱出を図る永井と峰島。だが、峰島が足を撃たれ てしまう。 峰島が動けなくなったのを見て犯人は倉庫から出て行った。「大丈 夫か」永井は、近くにあった布で峰島の足を止血しながら「本当にあ んたじゃないのか。淳子を殺したのは。」と峰島に聞く。 「それはこっちがお前に聞きたいことだよ。」と峰島。 「陸を誘拐したのもか？」 「俺はお前が連れ出したのかと思ってた。」 「俺はあんたからのメールでここに来た。」 「何？俺はお前からのメールだ。」 峰島は『陸は俺の手の中にある。助けたければ、一人で大井第3埠 頭の「5番倉庫」に来い。永井』というメールを受け取ってこの場所 に来ていたのだった。 「5番倉庫？」と永井。“約束の場所”と言われて永井がいたのは ９番倉庫だ。「俺はずっと5番倉庫にいた。」と峰島。 突然途切れた携帯を不審に思い、永井を探しに、この９番倉庫に来 た途端、狙撃されたという峰島。 「“約束の場所”…そうか、当時この9番倉庫は確か5番倉庫って名 前だったな。」と峰島。 「…そういうことか。俺たちを狙ったヤツは倉庫の番号が変わった 事を気付かず、別々の場所に誘い出したんだ。」永井も気付く。 この場所が約束の場所だと知っているのは、永井と峰島とレイジ。 そして田所だった。 「…俺の目はずっと曇っていたようだ。俺はあんたが犯人だと決め 付けていた。いや、あんたが犯人ならいいと願ってたのかもしれない な。」と峰島。峰島は、義手の男と聞いて、正直一番最初に田所の顔 がよぎったが、すぐに打ち消したと話す。 田所の腕と刑事生命を奪ったその負い目が、俺の判断を狂わせたの だ…と。「刑事として失格だな。あんたを疑った事は謝るよ。」 その時、倉庫内に火が投げ込まれる。火は流れ出ていた石油に引火、 たちまち燃え広がった。 峰島は、永井に問う。こんな状況におかれていても愛するものを奪 ったヤツを許すと言えるのか？と。「お前が保護監察官としてやって きたことは全部間違いだったって事だよ。」 永井は、確かに愛する家族を失う辛さは思い知った、どんな事があ っても真犯人を探し出すと誓ったと話す。「でも、それは復讐のため じゃない。真実を明らかにして、法の裁きを受けさせるためだ。」 「きれい事はよせ。俺は許せるかどうかを聞いてるんだよ。」 「…わからない。許せないっていうのは簡単だ。でも俺がそれを言 ったら今まで俺がやってきたことを否定する事になる。人はやり直せ る。そう信じてきた。」 「一度やった奴はな、何度だって繰り返すんだよ。」 「やり直せる。俺は淳子と出あって本当に立ち直ったんだ。それに 淳子は俺の仕事を応援してくれた。陸だって誇りに思ってくれた。二 人のためにも俺は信念を変えるわけにはいかないんだ。」 再び火が投げ込まれる。2人を炎が囲む。 「同じ境遇に立っても俺とお前は平行線のままだな。まあいいや。 どうせ死ぬんだ。」と峰島。永井は、陸のためにも死ぬわけにはいか ない、と石油の入ったポリバケツを扉に並べ始めた。爆発によって出 口を作ろうというのだ。 倉庫に到着した尾崎は、すぐに１１９番に連絡する。 永井は並べたタンクの上から石油を撒く。峰島がタバコに火をつけ 永井に手渡す。 「行くぞ！」2人は顔を見合わせる。永井がタバコを投げると爆発 が起こった。とっさに、永井をかばう峰島。 「永井ー！」目の前で起こった爆発に叫ぶ尾崎。その時炎の向こう から峰島をおぶった永井が現れた。 倒れこみ、動けずにいる峰島に「しっかりしろ！」と永井が呼びか ける。「こいつは俺をかばったんだ。峰島は犯人じゃなかった。」永 井は尾崎に一部始終を話し、「峰島を頼む。田所を俺は追う。」そう いい残して、その場を去った。 爆発の様子を双眼鏡で確認した田所は、電話をかける。「2人は片 付けた。何の問題もない。」電話の相手は、女…？ 寸 評 峰島はやはりシロでしたね。 今回は、少年法をめぐる永井と峰島の立場、そして心情が語られた ストーリーでしたが、正直、永井の言葉には共感できませんでした。 立場上、そして自身の経験上、少年を立ち直らせたいと永井が一生懸 命になるのは理解できますが、愛する息子を失った悲しみに暮れる峰 島の元へ、毎日のように加害者を連れて行くなんて…デリカシーなさ すぎ。皮肉にも、淳子を失い、陸の行方がわからない今の状況になっ てやっと、永井は、峰島の気持ちに少し近づけたのかもしれません。 “それでも信念を変えるわけにはいかない”そう苦しい胸の内を明か していますが。レイジも親の立場になってやっと、自分の犯した罪の 深さを思い知ったのかもしれません…。 執 筆 者 浅沼(himawari_dance@yahoo.co.jp) ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 以前から好きなアーティスト達が、それぞれ４年ぶり、２年ぶりといった感 じで、ＣＤを出してくれました。聴きながらだと、嫌な台所の後片付けもはか どるから不思議です。（浅沼） ====================================================================== 発行元：ドラマ研究会 e-mail：info@j-drama.tv url ：http://www.j-drama.tv/ ＩＤ ：MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 （http://www.mailux.com/) ====================================================================== |