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タイトル:Daily Drama Express 2004/10/07 大奥 第一章 (1)  2004/10/14


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/10/07 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 大奥 第一章
局  名 フジテレビ系
放映日時 木曜22時
キャスト おふく (春日局)  松下由樹
 徳川家光(三代将軍) 西島英俊
 徳川秀忠(二代将軍) 渡辺いっけい
 お江与 (秀忠正室) 高島礼子
 朝比奈 (奥女中・御年寄)梶芽衣子
 葛岡  (大奥女中) 鷲尾真知子
 お玉  (大奥女中) 星野真里
 おしず (大奥女中) 雛形あきこ
 孝子  (家光正室) 木村多江
 お万  (家光側室) 瀬戸朝香
 お楽  (家光側室) 京野ことみ
 お夏  (家光側室) 野波麻帆
 徳川家康(初代将軍) 藤田まこと
 稲葉正成(おふく夫) 神保悟志
 稲葉正勝(おふく長男)榊秀雄
 稲葉正利(おふく次男)杉崎政宏
脚  本 浅野妙子

あらすじ  第1話 『負け犬からの脱却』

 時は 寛永16年 江戸幕府開府から40年 三代将軍家光の頃、嫁い
で十数年になる家光の正室 孝子には子が無かった。 それを 心配
する家光の乳母おふくこと 春日局が、江戸城大奥で権勢を振るって
いた。
 大奥とは、将軍ただ一人に仕え お世継ぎを絶やさぬ為にある女の
園。 「男子禁制」で、一度入った女中は 容易には出られず、大奥
での事を外に洩らしてはならない。 そこで働いている女性1,000人
を 統括しているのが春日局である。

 怖い物しらずの新米女中 お玉は、御年寄 朝比奈に 春日局につ
いて 質問する。 春日局とはどういう人物なのか? 逆臣の娘で 
嫁いだ先も浪々の身だった春日局が、なぜ将軍家の乳母になり 権勢
を振るっているのか? あやかりたいと言うお玉に、朝比奈が 静か
に語り始める。
 朝比奈「あの方の権勢まばゆい輝きの裏には、並々ならぬご不幸が
あった事を そなたも覚えて置くがよい。」


 おふくは、明智光秀の家臣 斎藤利三の娘。 父 利三は『本能寺
の変』で 織田信長を討った罪で、はりつけの刑にされた。 おふく
母子は 逆臣の細君と娘と城を追われ、豊臣方の残党狩りに追われた。
 成長したおふくは 美濃の国 谷口の里の稲葉正成に嫁ぎ 千熊・
七之丞・常磐丸の3人の男子の母になった。 時は戦国の世があけて
間もない頃、正成は浪々ので、正成の妾2人と同居するような 虐げ
られた暮らしをしていた。

 ある夜、主人 稲葉正成が 狩で知り合った武将3人を連れ帰り 
持て成した。 酒を飲み 妾たちと騒ぎ 正成が酔ったのを見定めた
客人が、強盗に豹変した。 正成を縛り上げ おふくに金を要求する
武将。 子供らを守ろうとしたおふくを襲おうとする武将を 返り討
ちにするおふく。 勢いもあって、普段から おふくを『負け犬』と
馬鹿にしていた 妾の一人も殺害した。

 その夜のうちに 正成に離縁されたおふくは、一人家を出る。
 おふく「今宵 母は死んだと思いなさい。」
 追ってきた3人の子らを 涙を隠して厳しく追い返すおふく。 身
よりもあても無いおふくは、昔 母子で豊臣の残党狩りから匿っても
らった京 三条西実条を訪ね、働き口が見つかるまでの 宿借りを願
い出る。 迷惑そうな実条だが、仕方無しに宿泊させる。 蔵の中で
一人きりの ささやかで侘しい食事。 子供たちを思いながら 心に
誓うおふく。
 おふく「母は負けませぬぞ。 決してこのまま 負け犬のままでは
終りませぬ。」

 江戸城では、おふくの運命を変える出来事を 迎えようとしていた。
 二代将軍秀忠の正室 お江与が 4人目の子を解任したのだ。 上
の3人は姫君で、次こそお世継ぎと皆が待ち望んでいた。 お江与は
 織田信長の妹 お市の方と浅井長政の3女で、秀忠とは3度目の結
婚だった。 城を焼かれ 父を亡くし 流浪したお江与は、おふくと
似た境遇といえるかもしれない。

 職を求め 街を歩いていたおふくは、将軍家の乳母(めのと)の仕
事の噂を耳にする。 恵まれた待遇ながら、亭主・子供を置いて 城
に上がる役目に 成り手がいないという。 立て札を見たおふくは、
離縁され 乳飲み子を置いてきた自分以外にない役目と 思う。 実
条に書いて貰った推薦状を握り締め、借りた小袖を身にまとい 我こ
そはと名乗りを上げる。

 京都所司代と 家康の側室 阿茶局の面接を受けるおふく。 緊張
するおふくに その人柄を見て取った阿茶局は 優しく微笑む。 三
条西家で 京風の嗜みを仕込まれ 乳飲み子がいたおふくは、乳母と
して申し分ない。 離縁している事を指摘されるが、阿茶局のとりな
しで難を逃れる。
 阿茶局「人選に 離縁は差し支えない。 人は 捨てた物が大きい
程、生きる力が強くなる。」
 不遇な暮らしの中で、久しぶりに聞いた温かな言葉に おふくは励
まされる。

 阿茶局の面接に合格したおふくは、続いて家康に目通しされる。 
隠居の身でありながら、鋭い眼差しで おふくを見つめる家康。
 家康「倭子の事 大事にしてな。 己の子を返りみてはならんぞ。
 倭子が元服するまで 心して務めよ。」
 家康に認められたおふくは 気がかりな事を口にする。 子の母に
なる お江与の伯父 織田信長を討った側のおふくを、お江与が仇と
気にするのではないかと。 しかし、戦国の世では良くある事で そ
れも既に終った、戦の無い世を作る為に 戦の苦しみを知っているお
ふくこそ 乳母に適任だと 家康は励ます。

 一月後、乳母に決まったおふくは、秀忠とお江与に挨拶する。
 おふく「一身を捨て、ご奉仕仕ります。」
 三条西家の推薦で 京風のたしなみもあり 健やかで乳の出もいい
と言うおふくに、秀忠は満足する。 何より、父 家康が決めた事に
否を言える筈も無い。

 家康に逆らう事ができない秀忠に、お江与は訴える。 上3人の姫
は 生まれてすぐ他家に幼女に出されて 自分で育てる事ができなか
った。 せめて次の男子は 自分の手元で玉のように育てたい。 だ
から、乳母は必要ないと。 お江与に頭の上がらない秀忠は 頼んで
みるとは言うのだが・・・。

 おふくは 暖かい自分の為の寝所に 案内される。 やっと落ち着
き先の決まったおふくは 安堵感から、一緒に来たいと言った子供た
ちを思い出し 一人涙をこぼす。

 いよいよ お江与が出産の時を迎える。 高貴な人物も 庶民も、
その時は変わらない。 たとえ贅を尽くした産着を用意されたとして
も、誰も代わることはできない。 控える周囲がただおろおろと待ち
望む中、お江与が苦しみぬいて 産み落とした子は、男子 世継ぎだ
った。
 産婆「若君にございます。」
 喜びに安堵するお江与。 しかし 抱こうとした我が子は、既に別
室の乳母 おふくの下へ運ばれていた。 我が子の顔を見る事も 乳
を含ませる事もできなかったお江与は、狂ったように 泣き叫ぶ。
 お江与「ややをこれへ。」

 若君誕生と周囲が賑わう中、御年寄 朝比奈に抱かれた赤子が お
ふくのもとに連れてこられる。 泣き出す声に 緊張も吹き飛び、駆
け寄って抱き取るおふく。 すぐさま乳を含ませ、おふくも涙をこぼ
す。
 おふく「よい子じゃよい子じゃ、乳に飢えておられた。 たんと 
飲みなされ。 これからそなたが ふくのただ一人のややじゃ。」
 いつまでもそばを離れず、若君の為に生きると誓う おふくだった。

 赤子は 竹千代と名づけられ、おふくの元で 手厚く健やかに過ご
した。 後の三代将軍家光である。 実の母 お江与は、遠くから眺
めるだけ。 我が子を抱くおふくへの 憎しみは 日ごと増して行く
のだった。


 おふくは 健康に育っている竹千代を抱いて貰おうと お江与に挨
拶に行く。 お江与の心中を知らないおふくは 喜んでくれる物とば
かり思っていた。 しかし、お江与は 竹千代を抱く事を拒む。 そ
れどころか、伯父を裏切った者の血が流れているおふくは 竹千代に
害を及ぼすと 厳しく詰問する。

 おふくが お江与同様竹千代を大事にすると口にした事で ますま
す激昂するお江与。 自分は世継ぎの母、おふくは塵と心得よと 線
引きをし、その上 おふくにとって言ってはならない一言『謀反人の
娘』と 罵る。 怒りに震えるおふくは、静かに受けて立つ。
 おふく「承知いたしました。」
 それが 2人の長い対決の始まりだった。


寸  評  初回 面白い趣向がいろいろありました。 前回の大奥で 将軍
をされて人気の高かった北村和樹さんが 武将役で、お女中だった木
村多江さんが 家光の正室として登場。 そして、いつの世にも欠か
せない お毒見役の方々。

 私の大好きな福本清三さんが おふくの父としてはりつけの刑にな
っていました。 長〜く大部屋俳優をされていて でも存在感抜群で
 時代劇に欠かせない俳優さんです。「赤影」や「ラストサムライ」
にも 出演されてました。 また出ていらっしゃらないか 楽しみで
す。

 今回 名古屋弁の家康に驚きました。 そういえばそうですね。 
お国言葉を話すとなれば そうなりますよね。 でも、おそらく「お
みゃー」なんて言っている家康は 初めて見ました。 藤田まことさ
ん 秀逸です。

執 筆 者 飯塚()

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2. 編集後記
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 初めての時代劇、大好きな時代劇を担当させて頂けて嬉しいです。 どうぞ
よろしくお願い致します。

 時代劇と言えば NHKの大河ドラマ『新撰組』好調ですね。 長丁場の大河
ドラマと言うと 史実を忠実にとなりがちです。 でも舞台で鍛えられた三谷
さんの大河は、登場人物を絞り 凝縮させ 面白さを抽出したという感じです。
 常々 気のあった仲間が、法度などと言う決まり事で 仲間を死なせてしま
う事が 不思議でなりませんでした。 皆の信頼の厚い人物というなら 尚の
事です。 今回の新撰組や近藤さんの変遷が丁寧なので、やっと納得する事が
できました。
 自分の拙いあらすじ書きも 人物の思いがきちんと伝わるよう 気を付けな
くてはいけないと、日々反省の毎日です。(飯塚)

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