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タイトル:Daily Drama Express 2004/09/08 ラストプレゼント (10)  2004/09/26


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/09/08 (Wed) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.水曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 水曜日の連続ドラマ
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タイトル ラストプレゼント〜娘と生きる最後の夏〜
局  名 日本テレビ系
放映日時 水曜22時
キャスト 平木明日香(天海祐希)
 百瀬有里(永作博美)
 小田聡(佐々木蔵之介)
 廣川来実(須藤理彩)
 安芸蓮太郎(要潤)
 小田歩 (福田麻由子)
 平木綾音(田畑智子)
 古茂口豊(松重剛)
 高橋真子(深浦加奈子)
 牛尾加奈子(中島ひろ子)
 平木昇 (林泰文)
 平木伸子(大森暁美)
 平木清孝(平泉成)
脚  本 秦建日子

あらすじ  第10話「運命」
 百瀬有里(永作博美)が小田聡(佐々木蔵之介)に「実は明日香
(天海祐希)さん、癌だって。末期のすい臓癌、後1ヶ月か2ヶ月か」
「癌?何のゲームだよ。あいつは殺したって死なない女だぞ。健康だ
けが取り柄で」「私だって最初冗談かと思ったよ。冗談なんかじゃな
かった」
 「でも歩が『みんなで海に行こう』って言った時、行きたがらなか
ったじゃないか?俺が『海なんて来年もあるから』って言ったらあい
つも『そうだそうだ』って顔して」「明日香さん言ってた。今年海に
行ったら歩ちゃん海に行くたびにいつも自分のこと思い出しちゃうん
じゃないかって。だから本当は行きたいけど、行かないって」
 「あいつはね、そんなに優しいこと思う奴じゃないよ」現実を受け
入れられない聡。
 「どこ?病院、あいつが診てもらった病院だよ」と有里に尋ねる。

 明日香の田舎へ向かう車の中。運転席の安芸蓮太郎(要潤)が助手
席の明日香に「歩ちゃんには(病気のこと)何て言うの?それとも言
わないの?」と尋ねる。
 「言わない訳にはいかないでしょ。とか言いながら何て言っていい
か全然わからないんだけど」家に着く大分前の農道で車を止めて「こ
こから家までは歩いて行きたいなと思って。きちんと自分の足で歩い
て行きたいなって思って。歩とのこともゆっくり一人で考えたいし。
わがままばかり言ってごめんね」と明日香は蓮太郎に送ってくれてお
礼を言って別れる。

 蓮太郎は「明日香さん」と名前を呼び振り返った明日香の写真を撮
る。「きれいだよ。今の明日香さん。すっごく」明日香は蓮太郎に手
を振って歩いて行く。

 救急車が明日香の家の前で停まる。父清孝(平泉成)と弟昇(林泰
文)が救急車を迎える。
 小田家の食堂では有里がひとり椅子に座って考えている。

 病院の診察室で聡が医師澤口(升毅)に「平木明日香の夫です。正
確には元夫ですが、彼女の一人娘、歩の父親です。戸籍上は他人です
が、彼女の両親や兄弟は田舎にいますし東京では一番近い存在なんで
す。彼女の病気のことを説明してください」と頼む。「わかりました」
と澤口。

 平木家では清孝が救急救命士にお産では救急車に乗れないと言われ
「乗せろ」と文句を言っている。伸子(大森暁美)が突然帰ってきた
明日香をいぶかしげに見て「何で帰ってきたの?」清孝が初ライブだ
から帰ってきたと助け舟を出すが「仕事は?」
 「仕事は辞めようと思って大きな仕事も片付いてちょうど良い機会
かなと思って」
 「あっそう」と伸子は不満げな表情。綾音(田畑智子)の陣痛が始
まる。タクシーを呼び、明日香、昇、綾音、伸子が病院へ向かう。

 残った清孝が聡からの電話に出る。「明日香はそっちに行ってます
よね?」「今病院に行った。急に苦しそうにするもんだから救急車呼
んだ」「それで容態は?」
 「時間の問題という感じだったかな」「どこの病院ですか?」「小
島医院」聡は綾音の陣痛が始まり明日香が病院へ付き添ったことを知
らず明日香の容態が悪いと勘違いし電話を切る。清孝は「ライブの支
度しなきゃ」と練習を始める。

 小学校授業中。歩がこっそり「ママへのプレゼントリスト」と書い
たメモ帳を見ている。健太(高橋賢人)が歩に「何だそれ?」「もう
すぐママの誕生日だから何プレゼントしようかなと思って」「そんな
ことで悩むなよ」と話している。聡が教室の戸を開けて「突然で恐縮
ですが本日早退させていただきます」と歩を強引に連れ出す。

 小田家の有里の携帯にメールが入る。「歩を連れて明日香の田舎へ
連れて行く。聡」有里は「正しかったのかな。私」と明日香の病気の
ことを聡に告げてよかったのかと思う。

 小島医院。産まれるのは明日の朝ぐらいという医師の言葉に昇は会
社へ行くと言い、伸子はライブの受付に行くと言って明日香を残して
出て行く。

 綾音の病室では明日香が綾音に「名前決めたの?男の子だったよね」
と聞くと「昇さんとお父さんの意見が全然合わなくて」決まっていな
いと言う。昇の候補の名前は「俊輔、伸二、英寿、秀喜、稼頭央、イ
チロー」父の候補は「明日香」の名前を取って「明日太郎」。明日香
は「二人ともどんなセンスしてるの」とあきれ顔。ところが綾音は
「明日太郎」を気に入っていると言う。

 ライブ会場。看板には「平木清孝&レッドキッャスルズ」清孝が伸
子に「綾音さん大丈夫か?」「明日の朝だそうです」「明日香は大丈
夫か?」「大丈夫ってどういうことですか?大丈夫じゃない何かがあ
るんですか?仕事だって辞めるっていうし」と伸子が聞く。「お父さ
んの態度ここの所、変だし、夫婦じゃないですか、家族じゃないです
か、隠し事1つせず40年連れ添ってきたんじゃいないですか」「私の
口からは言えん」「えっ」清孝はそれ以上何も答えずただうなずく。

 綾音の病室のドアが開き聡が入ってくる。「どうして?」「お前が
救急車で運ばれたって聞いたから」「私?それは綾音さん。救急車じ
ゃなくてタクシー」「そんなことはどうでもいいんだよ。お前じゃな
かったのかよ。歩連れて来た。夏祭りの時慌しかっただろう。お父さ
んお母さんも歩と遊んでないし」歩を病室に残し帰って行く聡を明日
香は追いかける。

 明日香は聡に「聡、もしかして何か聞いた?」「何も聞いてなんか
いないよ」「歩に話した?」「言えるわけないだろう」「聞いてるじ
ゃん。歩には私が言うから、何をどういう言葉で言えばいいのか全然
かわからないけど、私が言いたい」と言う。聡は東京に帰って行く。

 病室で陣痛の痛みをこらえる綾音。歩が「すごく痛いの?」と尋ね
る。「こういう痛みと戦わないとお母さんになれないんだよ。歩ちゃ
んのママだってお姉ちゃんの何倍も苦しんで歩ちゃんのこと産んだん
だから。普通の人よりお産が大変でね、お医者さんから『お母さんの
命を守りたいから赤ちゃんのことあきらめてくれ』って言われたんだ
って。明日香さんはね『歩ちゃんのこと、どうしても産みたいからっ
て二人とも絶対に助けてくれ』って頑張ったんだって」と明日香が歩
を産んだ時の様子を綾音が歩に説明している。

 歩が綾音の手を握っていると、病室に戻った明日香が綾音の腰をさ
する。綾音が「夢みたいだな。私実は子どもの頃から明日香さんに憧
れてたんです。歩ちゃんのお母さんってこの辺じゃ有名人だったんだ
よ。美人で頭が良くてスポーツ万能で。その人の弟と付き合うように
なってプレッシャー感じた。プロポーズされた時もすごい悩んじゃっ
て」と告白する。「私みたいなダメ妻でダメ母になったら気が楽にな
ったでしょ」と明日香。

 「明日香さんが離婚したって聞いた時、歩ちゃんを置いて家を出て
行った時ものすごくショックで一晩中泣きました。結婚して子どもを
産んで母親になるってそんな大変なことだって。明日香さんほどの人
でもうまくいかないくらい。私みたいに平凡で頭も良くなくてグズな
人間なんてとても無理だと思いました。妊娠してからも毎日迷ってま
した。でも、今日その迷いがなくなりました。私の右手を明日香さん
が、左手を歩ちゃんが握っててくれて、明日香さんも歩ちゃんのちゃ
んと母親で、歩ちゃんと強い絆で結ばれてて」と綾音は打ち明ける。

 夕方、聡が駅に着くと有里が待っていた。「お帰りなさい。明日香
さんと話せた?」「あいつさあ。本当に勝手な女だ。最初から最後ま
で。最後の最後まで自分勝手な女だ」と張りつめていた気持ちが緩み
泣き崩れる聡。歩道に座り込む聡を有里が抱きしめる。

 「トイレ」と言って立ち上がりしゃがみこむ綾音。

 分娩室前。「大丈夫だよ。無事に産まれる。素敵なお母さんになる
人だもん」と明日香は歩に言う。「ママは自分のことダメな人だと思
っているの?時々そういうこと言うから。さっきも言ってたし。どう
して?ママがダメな人なの?」と歩は明日香に尋ねる。「一番大きな
理由はね。この世で一番大切な人に一番大切なことを言えないでいる
ってことかな」「一番大切な人?」明日香は歩の手を握り「歩ママね、
歩に」と言うと分娩室の戸が開いて医師が現れる。

 ライブ会場ではライブが定刻になっても始まらないので会場の係員
が早く始めてくれと清孝に言っている。清孝は空席の明日香の席を見
て「後5分待ってくれ」と頼む。「5分か10分それくらいいいじゃな
いですか」と伸子が清孝を加勢すると、明日香が歩を連れて入ってく
る。「産まれた。男の子」清孝が「始めるぞ」と演奏が始まる。

 病院では綾音が赤ちゃんに「明日太郎、パパ来ましたよ」と話しか
け駆けつけた昇が「ありがとう」と綾音をねぎらっている。

 清孝が「今日は初ライブに集まってくれてありがとう。次は娘の明
日香と一緒に歌います。お父さんと一緒に歌ってくれ」と明日香を舞
台に上げる。歌は「上を向いて歩こう」。客席で歩に顔を覗かれ悟ら
れまいと涙をこらえる伸子。

 演奏は無事終了。
 小田家では聡と有里が夕食を食べている。


寸  評  ドラマが始まった頃、綾音が子どもを産むのは明日香が亡くなっ
てからかなと想像していました。生まれ変わりのように子どもが生ま
れるというのはドラマではよくあることですから。このドラマ回によ
って演出が違います。演出は3人いるようですが、人によって演出方
法や脚本の読み取り方が違うと思うのですが、出演者は混乱しなかっ
たのでしょうか?

執 筆 者 たま(dorama_last@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 BSNHKで向田邦子脚本の「蛇蠍(だかつ)のごとく」(昭和56年)が再放送
されていて、新潮文庫から出ているシナリオと一緒に楽しんでいます。娘が妻
子ある男性と不倫していると知った父親の苦悩と、自分も心に浮気心を抱いて
いるので相手の男性に友情に似た気持ちを持つという作品です。俳優は脚本の
内容を大きく変えることはしませんが、微妙に言い回しを替えていることがわ
かりました。
 今年の正月に山口智子の久しぶりのドラマ出演で話題になった「向田邦子の
恋文」は向田邦子と妻子ある男性との恋の話でした。「蛇蠍(だかつ)のごと
く」は向田の経験がモチーフになったドラマのようです。向田邦子の評伝には
「向田邦子 心の風景」(松田良一 講談社)があります。向田作品の水先案
内としても、向田邦子の人生物語としても読める読み応えのある本なので、私
は時々本棚から出して読んでいます。(たま)

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