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タイトル:Daily Drama Express 2004/08/06 世界の中心で、愛を叫ぶ (6)  2004/08/13


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/mm/nn (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル 世界の中心で、愛を叫ぶ
局  名 TBS系
放映日時 金曜22時
キャスト 松本朔太郎(山田孝之)
 廣瀬亜紀(綾瀬はるか)
 松本朔太郎(緒方直人)
 小林明希(桜井幸子)
 中西光太(西洋亮)
 谷田部敏美(松下由樹)
 廣瀬綾子(手塚理美)
 廣瀬真 (三浦友和)
 松本謙太郎(仲代達夫)
 大木龍之介(田中幸太朗)
 中川顕良(柄本佑)
 上田智世(本仮屋ユイカ)
 松本芙美子(夏帆)
 松本潤一郎(高橋克実)
 松本富子(大島さと子)
脚  本 森下佳子

あらすじ ●2004年
 夕暮れの夢島。ラジカセに耳を当てタイムポストに残されていた亜
紀の肉声テープを泣きながら聞く朔太郎(緒方直人)。
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 −亜紀の声はボロボロだった。僕が捨てようとした声だった。くだ
らないと言われようと、自分以外に誰が亜紀と一緒に時を止めてやる
のだろう。亜紀はこんなくだらない男にめぐり合う時間しか許されな
かったのだから。未来が静かに暮れていく。
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 そのころ明希(桜井幸子)は幼稚園の先生に呼び出されていた。夏休
みと題したお絵かきで、一樹(中條友彪)は父と母と自分の3人家族を
描いたのを他の園児に嘘を描くなと意地悪を言われていたのだった。
帰り道一樹は「僕嘘ついてないよ。サクは僕のお父さんになってくれ
ないの?」と明希に尋ねるが、明希は「サクには大好きな人がいるん
だよ(だからお父さんにはなれない)」と答える。

 うつろな目つきで、交換日記に使ったウォークマンで亜紀の声を聞
く朔太郎。
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 −あれから何日がたったのだろう。プレイ、リバース、プレイ、リ
バース……。亜紀の声に満ちた温かな世界。俺、なんで生きてんのか
な、亜紀……
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●1987年
 朔太郎(山田孝之)は倒れた亜紀(綾瀬はるか)を背負い救急車に運ぶ。
救急車に乗って駆けつけた真(三浦友和)と綾子(手塚理美)に朔太郎は
状況を説明しようとするが、綾子は動揺して取り乱し、真は憎々しげ
な表情でいきなり朔太郎を殴りつける。
 病院へ運ばれた亜紀は急性白血病と診断されるが、亜紀には再生不
良性貧血だと伝えられる。

 その夜朔太郎はキャンプに持ってきた亜紀の荷物を届けに来る。亜
紀の着替えなどを病院へ運ぼうと出かけようとしていた真は無言でひ
ったくるように荷物を受け取り、そのまま車で出てしまう。朔太郎は
状況が何もわからず呆然とする。

 夕食時、朔太郎は富子(大島さと子)に真から電話があったことを聞
かされる。真は亜紀が入院することになったので、朔太郎に今後付き
合いを遠慮してほしいと言ってきたと富子は伝える。朔太郎は「どこ
の病院?」と聞くが、富子は「聞けるわけないだろ!他所のお嬢さん
に無理させて……」としかりつける。

 翌朝、亜紀は意識を回復する。その様子に気づいた真が「おう、気
がついたか」と声をかける。亜紀は「お父さんずっと……」と言うと、
真は(日ごろ亜紀とはぎくしゃくしているので少々まごついて)「お母
さんに電話してくる」と言って病室を出ようとする。亜紀は「お父さ
ん、サクは悪くないよ」と朔太郎をかばうと、真は「そうなんだろう
な」とつぶやくように答えて出て行く。亜紀は病室のラジカセを取り
寄せテープに自分の声を録音する。

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 −こんにちは、廣瀬亜紀です。急にこんなことになってびっくりし
たよね。あたしもびっくり。迷惑かけてしまって……
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 亜紀は医師から身体の免疫機能が低下しているのでクリーンユニッ
ト(ベッドの周りをビニールの幕で囲い、無菌状態にする。中に入る
人は消毒の上マスクとゴム手袋をつける)の中で当分治療を続けるこ
とになると告げられる。夏休みいっぱい続けられ、その間お見舞いも
禁止と付け加えられ、亜紀はすっかり気落ちする。亜紀はせめてとい
う思いから、自分の声を録音したテープを朔太郎に届けてくれるよう
にと綾子に渡すが、真は「(朔太郎が)来たらどうするつもりだ、会わ
せられんだろう」と言ってテープを取り上げてしまう。

 亜紀に連絡も取れなければ、誰に聞いても何もわからない状況が続
き、夏休みが終わってしまう。クリーンユニットの中で亜紀は綾子に
「サクにテープ渡してくれてる?返事は?」とたずねるが、綾子は
「願掛けでテープ断ちしているんだって」と嘘をつく。亜紀は「本当
に?……他に女の子がいるんじゃ」と不安がると、綾子は「亜紀のこ
とばかり聞いてくるわよ。もうすぐ(クリーンユニット)出られるって
言ってあるから頑張って」と慰める。それを聞いた亜紀は笑顔になる。

 二学期が始まり谷田部(松下由樹)から顕良が実家のお寺を継ぐため
名前が「あきよし」から「けんりょう」なった(頭も丸刈りになった)
こと、亜紀が入院したことが話される。朔太郎は「どこの病院ですか
?」とたずねるが、谷田部は「家族の希望で言えない」と答え、これ
に伴って文化祭のジュリエット役を交代することを決める。

 すっかり元気がない朔太郎に智世(本仮屋ユイカ)が「亜紀のお母さ
んを稲代総合病院で見た人がいるよ」と教える。それを聞いた朔太郎
は自転車を飛ばす。

 そのころ亜紀は食事中(副作用で)嘔吐に見舞われていた。亜紀は
「あたし、よくなっているよね?」とすがるように聞くと、綾子はOK
サインを出して励ます。亜紀は(元気になろうと)無理して食事を続け
る。その様子を見た綾子はいたたまれなくなる。

 待合室で辛さに耐えている綾子に仕事を抜け出してきた真が労わる。
そこへ朔太郎が駆け込んできて「亜紀に会わせて下さい、できること
何でもしますから」とせっつくので、綾子はかっとなり「そんな簡単
に言わないで!」と声を張り上げてしまう。呆然とする朔太郎に真は
「白血病なんだ」と静かに告げる。

 夜、病室で亜紀は朔太郎からテープの返事が来ないので、以前のテ
ープを聴いていた。朔太郎のことを思い、ウォークマンを頬に当て亜
紀は「大好きだよ、会いたいよ、サクちゃん」と涙声で言う。

 そのころ朔太郎はミュージックウェーブに出すハガキを書いていた。
その内容は「以前A・Hさんが白血病になったというのは間違いで、
今では元気にジュリエット役に励んでいて、誰よりも長生きしそうで
す」というものだった。書きながら涙をボロボロとこぼす朔太郎。

 ショックから朔太郎は学校に来なくなる。朔太郎が神社の階段に座
りうじうじした様子で白血病について事典を読んでいると谷田部がや
ってくる。谷田部は「あんたにできることはうじうじすることだけね。
私が親でもそんな人には会わせないな」と叱咤する。

 朔太郎がとぼとぼと松本写真館に戻ってくると、龍之介(田中幸太
朗)、顕良、智世が亜紀を励ますためにと文化祭の『ロミオとジュリ
エット』の演出について打ち合わせていた。それを見た朔太郎は演出
は俺がやるよと言いだす。

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 −それは医者でもなく、親でもない僕が、僕にできるたった一つの、
亜紀のためにできることだった。
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 俄然やる気を出した朔太郎は、夜も遅くまで演出にかかりっきりに
なる。そして内容を『どすこいロミオとジュリエット』という笑い話
にすることに決める。内容は対立する二つの高校の相撲部のロミオの
富士とジュリエット海が道ならぬ恋に落ちるというもので、ロミオの
富士を顕良、ジュリエット海を龍之介がやることになる。

 稽古と舞台が進んでいく中、ある日朔太郎は谷田部から「廣瀬、面
会謝絶解けたって」と教えられる。

 亜紀の病室ではクリーンユニットが取り外され、医師からも普通の
生活をしてもよいと伝えられる。亜紀は綾子に「10円ちょうだい、サ
クに電話してくる」と言っていると、真がやってくる。亜紀は「お父
さんはサクを誤解していると思う。本当にいいやつでお父さんなら絶
対気に入るよ」と言うが、真は「そうなんだろうな」とだけしか言わ
ず、外に出て行く。

 真が病院内のベンチでタバコを吸いながら物思いにふけっていると、
朔太郎が駆けつけてくる。真に朔太郎は「あの……ひとつだけ見つけ
たんです、亜紀さんのためにできること……会わせてください、お願
いします」と頼むと、真は「勝手に行きなさい」と突き放す。朔太郎
は「認めて欲しいんです、亜紀のお父さんだから」と言うと、真は
「いいやつなんだろうな、君は。なぜ亜紀があんな目にあわなければ
いけない?俺のせいか、綾子のせいか……君のせいじゃないな。だか
らこそ君を憎むことでしか俺は立ってられないんだ」と感情を押し殺
した様子で言い、立ち去ってしまう。

 その様子を見ていた綾子が寄ってきて、先日は余裕がなかったから
と謝り、亜紀に会ってやってほしいと言うが、朔太郎は「今日はやめ
ときます。(病気で精いっぱい頑張っている亜紀に自分が見合うよう
にして)ちゃんと会えるようになりたいから」と断り、綾子に「亜紀
にロミオとジュリエット見て欲しいって、みんなで頑張ったから、俺
は用事があって行けないけど」と亜紀への伝言を頼む。伝言を聞いた
亜紀は「どうして?」と驚いて聞くが、綾子は「演出だから前日は抜
けられないんだって」と答える。

 その晩自宅で朔太郎は謙太郎(仲代達矢)の遺影に向かい和やかな表
情で、「おじいちゃん、亜紀のこと守ってやってよ。亜紀がいなくな
ると困る人いっぱいいるんだよ。おじいちゃん亜紀のこと気に入って
いたけど連れて行くなよ」と話しかける。

 朔太郎は龍之介、顕良、智世と一緒に病院の玄関まで来るが、結局、
龍之介、顕良、智世の3人でお見舞いに行くことになる。そして病室
で『どすこいロミオとジュリエット』を演じる。亜紀はそれを見て声
をたてて笑う。その様子を横目に真は室外に出ていく。そこへ潤一郎
(高橋克実)が来て、真に謝り、キャンプのときの写真を手渡す。真が
見てみると、笑顔の亜紀の写真がたくさん入っていた。

 朔太郎は一人病院の敷地内のベンチでたそがれていたが、そこへ真
がやってきて隣に座り、無言で紙袋を渡す。朔太郎が中を見ると入院
中亜紀が録音したテープ(真がすべて没収していた)が入っていた。そ
してタバコに火をつけながら「俺の娘はあんな風に笑うんだな。こん
な知らされ方は不愉快だよ」と言い立ち去ろうとする。朔太郎が「あ
の……」と声をかけると、真は「これから仕事なんだ、俺にできるの
は入院費払うくらいだからな」と言い、そして「4階の一番はじの部
屋だ」と教える。(真に認められたので)病室へ駈けていく朔太郎。病
室の扉をノックしようとしたそのとき、朔太郎は後ろから肩を叩かれ
る。朔太郎が振り向くと亜紀の人差し指が朔太郎の頬に刺さる。亜紀
は「みんな今帰ったとこ。(ロミオとジュリエット)面白かったよ、す
ごいすごい面白かった。すごい……いっぱい笑って……」と言葉につ
まり、泣きそうになる。

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 −泣きそうになった。だけど泣いてはいけないと思った。僕が泣く
と、きっと亜紀が思い切り泣けなくなるから。
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 亜紀を抱きしめる朔太郎。亜紀の耳元で「もう一回読んで、サクち
ゃんて」と言う。亜紀が「サクちゃん」と言うと、朔太郎は「もう一
回」と言う。亜紀は「サク、サクちゃん」と泣きながら言う。

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 −この恋のためなら何でもしようと思った。
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 亜紀は泣きながら「なんでテープ返してくれなかったの?あたしず
っと前のテープ聞いてたんだよ」と言うと、朔太郎は「ゴメン」とだ
け答える。亜紀は「学校の行事の方が大事なの?浮気とかしてない?」
とたてつづけにしゃべる。

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 −もしも亜紀が笑えるなら、僕は一生笑えなくていい。もしも亜紀
が泣きたいなら、僕は一生我慢する。もしも亜紀の代わりに死ねと言
われたら、喜んで死んでやろうとあの日僕は本気でそう思っていた。
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●2004年
 日暮れ時、(谷田部に叱咤された)神社の中で、亜紀の骨の入った小
瓶を頬に当てながら鳥居を見つめる朔太郎。

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 −何一つ願うことがなかった。亜紀と一緒に灰になったのは僕の心
だった。そんな人間は生きているのか、死んでいるのか、答えはわか
っていた。17年前から僕は怖くて逃げ続けていたんだ、たった一つの
答えから……
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 夜の海に静かに足を踏み入れていく朔太郎。

●1987年
 病院の敷地内を散歩していた亜紀は、点滴をうちながら絵を描いて
いる青年を見かける。その青年の点滴に使われている薬のラベルが自
分のものと同じのに気づいた亜紀はその青年に近づいていく。


寸  評  入院してなかなか会えない状況が1ヶ月以上続き、やっとのこと
で再会できたというのを60分という枠で表現するのはやはり無理があ
りますね。ラストで朔太郎と亜紀が再会したシーンがどうしても盛り
上がりに欠けてしまうなあという感じでした。
 ところで第1話で34歳の朔太郎は病院勤務をしていましたが、白血
病研究をしているのかなとふと思いました。でもそんな前向きな人で
はないですよね。そういえば先週写真屋を継ぎたいというようなこと
も言ってましたけど、なっていないので、やはりつらい現実から目を
逸らしている人なのでしょう。今後の展開でそこらへんの経緯が見え
てくれると面白いだろうなと思います。

執 筆 者 ケン(kain_evel@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 薄幸のヒロインがかかる不治の病といえば、第二次世界大戦後しばらくまで
は結核、今は白血病が代名詞となっています。結核はペニシリンという特効薬
ができて不治の病ではなくなりました。白血病は血液の癌と言われ、最近では
骨髄移植など治療法も出てきましたが、まだまだ治療が困難な病気です。堀辰
雄『風たちぬ』(1937年)は結核にかかった婚約者とそれを見守る語り手の私の
間の切ない物語で当時この小説を読んで結核志願者が増えたというちょっと不
謹慎な逸話があります。「世界の中心で……」を読んで白血病志願者が出てき
たなんてことは聞きませんが、昨今いろいろと話題にあがるだけにどうなんで
しょうか?(ケン)

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発行元:ドラマ研究会
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