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タイトル:Daily Drama Express 2004/07/07 ラストプレゼント (1)  2004/07/24


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/07/07 (Wed) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.水曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 水曜日の連続ドラマ
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タイトル ラストプレゼント〜娘と生きる最後の夏〜
局  名 日本テレビ系
放映日時 水曜22時
キャスト 平木明日香(天海祐希)
 百瀬有里(永作博美)
 小田聡(佐々木蔵之介)
 廣川来実(須藤理彩)
 安芸蓮太郎(要潤)
 小田歩 (福田麻由子)
 平木綾音(田畑智子)
 平木伸子(大森暁美)
 平木昇(林泰文)
 平木清孝(平泉成)
脚  本 秦建日子

あらすじ  8年前、救急車で病院に運び込まれる妊婦の小田明日香(天海祐
希)。妊娠中毒症と胎盤早期剥離で緊急の帝王切開の手術が始まる。
母子共に危険な状態。
 
 8年後、建築会社に勤める一級建築士・平木明日香(天海祐希)。
 
 朝、明日香の部屋。部屋に泊まっていた恋人で撮影助手の安芸蓮太
郎(要潤)に「寂しくないの。こんな広い部屋に一人暮らしなんて」
問われ「快適」と答え出勤していく。
 
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 幼い頃何かの本で読んだことがある。人間のツキの量はみな同じな
んだと。要は若い時にたくさんツイているか、それとも年をとってツ
イてくるかの違いでしかないのだと。プラス・マイナスをすべて足し
ていくと結局はみな大して変らないのだと。だから私は今人生に夢と
希望を持っている。なぜなら、予期せぬアクシデントで一杯だったか
ら。望んでいなかった妊娠。中断するしかなかった仕事のキャリア。
失ってしまった家族。でも、もうすべては過去のことになった。
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 2004年7月、梅雨が明け、雲一つない空が私の頭上に広がっていた。
私は私の人生が良い方向に広がっていることを1ミリも疑がっていな
かった。
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 明日香は病院の診察室で、会社の健康診断の再々検査の結果を医師
・澤口久雄(升毅)から聞いている。吐き気はないかの問いに「妊
娠?」と明るく問い返す明日香。澤口から病状について家族に話した
いと言う。明日香は離婚しているし両親は年なので自分に話してくれ
と言う。

 すい臓に腫瘍があり転移が進行している可能性があるという。手術
しても無駄らしい。「なら、私はどうすれば。私じゃあ、えー……。
えーっていうのも何か変ですね。私あとどれくらいですか」と余命
3ヶ月と宣告される。
 
 小田歩(福田麻由子)が家で赤ちゃんを抱っこした幸せそうな両親
の写真を見ている。
 
 明日香は呆然と病院から出て街中で座っている。会社の廣川来実
(須藤理彩)からすぐ帰社するよう連絡が入る。会社では、新居の注
文主である坂本和史(村上航)とフィアンセの佐倉美樹(遊井亮子)
がもめていた。墓が新居の窓から見えるのが問題らしい。模型を見せ
ながらいくつかの変更プランを示すが良いアイディアが見つからず、
設計はやり直し。
 
 社長古茂口優(松重豊)が帰社。コンペで南埼玉市民会館の仕事が
決まったことが報告され社内が活気を帯びる。来年の夏の予定と聞い
て明日香は一人遠い目になる。
 
 歩が一人でテレビを見ていると父聡(佐々木蔵之介)が帰宅する。
歩の誕生日に付き合っている女性をつれてきたいと話す。歩は仕方な
くという感じで了解する。聡は歩が反対しなかったので「本当にいい
人なんだ。歩もきっと好きになってくれる」と一人喜んでいる。

 休日、明日香はバイクの後に蓮太郎を乗せ実家のお墓を訪れる。蓮
太郎はいきなり墓地に連れてこられたことに戸惑いを隠せないが、明
日香のするがままに草取りを手伝う。明日香は蓮太郎を電車で帰し一
人実家へ帰る。

 実家では父清孝(平泉成)と母伸子(大森暁美)がいきなり帰って
きた明日香に驚くが明るく迎える。

 弟夫婦昇(林泰文)と綾音(田畑智子)を交え賑やかな食事が始ま
る。明日香の行く末を心配する伸子は聡との復縁を勧める。

 清孝が「お前は我儘だけどしっかり者だし、私や母さんにも似ず頭
もいい。東京でうまくやっていけてると思うが……それでももし何か
あった時にはちゃーんと親を頼るんだぞ。まあ何もないとは思うが
……やっぱり何かあるのか」と心配そうに問う。家族の視線が明日香
に集中し明日香はとまどう。
「何もないんだけど、ちょっとだけ嬉しかっただけ」とおどけて答え
る。

 綾音は妊娠中で胎動が始まった。家族は嬉しそうにお腹を触り始め
た。お姉さんもと促され明日香はお腹をさわる。

 歩が産まれたときのことが脳裏に蘇る。手術後、麻酔の切れた明日
香の脇には生まれたばかりの歩の姿がある。明日香も聡も思わず泣い
ている。

 聡は百瀬有里(永作博美)の職場の花屋へ迎えに行く。

 聡は歩きながら誕生日に有里を呼ぶことを歩が快諾したと話す。そ
こへ明日香から聡の携帯に歩の誕生日に行きたいと電話が入る。聡は
去年も一昨年も来なかった明日香を責める。歩は明日香に会えると待
っていたらしい。仕事が忙しかったのだと明日香は言う。

 「私だって生きていかなきゃならないのよ。女一人食べていこうと
思ったら男の倍働かなきゃ。養育費の支払い遅れたことないじゃない」
「養育費はもういいよ。お前の我儘でこれ以上歩を傷付けたくないん
だ」聡は電話を切り「勝手な女なんだよ。いきなり娘のことを捨てて
出て行って、帰ってくるのが誕生日だけ。今はプレゼントが宅配で届
くだけ」となじっている。複雑そうな顔で聡を見る有里。

 7月7日は歩の誕生日。
 小学校の教室。歩の机の上には何も書かれていない短冊。隣の男子
から笹の葉に飾る短冊に願い事を「早く書けよ」と言われる歩。
 明日香の部屋で蓮太郎が食事を作っていると聡から留守電が入る。
「今年だけは来ないでほしい。理由は今度ちゃんと話す」と必死で頼
む。

 明日香の職場に弁当を持った蓮太郎が現れる。公園で弁当を食べる
二人。蓮太郎は聡からの留守電の内容を話す。蓮太郎は最近明日香が
元気がないのは、娘の誕生日に来るなと言われたせいだと思い、世界
中でただ一人の母親だから誕生日には行けばいいとなぐさめる。

 「わかったようなこと言わないで。今は、毎月お金を送るだけの母
親よ。今は、1 年に1度プレゼントを送るだけの母親。昔は歩の夜泣
きに起こされるのがイヤで何度も家出したような母親。泣きやまない
歩に腹を立てて哺乳瓶を投げつけるような母親。外で働く女性がうら
やましくて、うらやましくて、うらやましくて、うらやましくて歩よ
り大きな声で昼間から泣いて。あんたに何がわかるの」と言う明日香。

 蓮太郎は離婚した母親が妹を連れて出て行ったこと、誕生日にはい
つも戻ってくるのではないかと思っていたことを話す。

 ケーキ店で聡と有里がケーキを選んでいる。聡は奮発して一番大き
いのを買おうとするが有里が昨年と同じサイズのケーキを頼み直す。
「私たちがあまり身構えちゃうと、歩ちゃんだって疲れちゃう気がす
るの」と有里は歩を気遣う。

 別のケーキ店で明日香は一番高い子どもに人気のあるケーキを買っ
ている。

 聡と有里は誕生日の準備をして歩を呼ぶ。有里を紹介する。ケーキ
をろうそくで飾ると有里が花束の中から1輪とり歩の髪に刺す。「か
わいい」と言う有里の言葉に歩は微笑む。

 パーティを始めると、歩が「ママだ」と突然駆け出した。
 玄関にはチャイムを押そうとしている明日香の姿があった。育児疲
れの果て娘を捨てた良心の呵責にさいなまれ、チャイムは押せなかっ
た。

 歩が玄関に行くと明日香の姿はなかった。門の外に置かれた明日香
のケーキに聡は気がつく。裏切られた思いの歩は聡の持ったケーキを
路上に投げつけ、部屋に駆け込みベットの上で泣きじゃくる。

 歩の部屋の七夕の笹飾の短冊には『ねがいごとは書きません。どう
せかなわないから。 小田歩』と書かれていた。
 
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 幼い頃何かの本で読んだことがある。人間のツキの量はみな同じな
んだと。要は若い時にたくさんツイているか、それとも年をとってツ
イてくるかの違いでしかないのだと。プラス・マイナスをすべて足し
ていくと結局はみな大して変らないのだと。なら今の私は……今の私
は……何だろう。
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 明日香が繁華街を歩いていると、エステのアンケートに誘う若い女
性。明日香は「3ヶ月したら死んじゃうの。エステはもういいわ」と
言う。


寸  評 泣きたい時に泣けない、本当のことを話せる相手がいないというの
は、とても寂しいことだなと思いました。歩の短冊の言葉が切なかっ
たです。いつも明るく陽気に振舞っている明日香は、誰にも本音や悩
みを打ち明けることができないのでしょうか。エステ勧誘の女性に余
命3ヶ月と告げるのはあまりに寂しすぎるなと思いました。

執 筆 者 たま(dorama_last@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 第2話は「再会」というタイトルでした。新聞のテレビ欄の広告では娘に
「愛」を伝えたいとありましたが、この先どうやって一度断ってしまった娘と
の関係を修復していくのでしょうか。楽しみです。(たま)

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