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タイトル:Daily Drama Express 2004/05/26 光とともに・・・ (7)  2004/06/30


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/05/26 (Wed) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.水曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 水曜日の連続ドラマ
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タイトル 光とともに・・・〜自閉症児を抱えて〜
局  名 日本テレビ系
放映日時 水曜22時
キャスト 東幸子 (篠原涼子)
 里緒秀美(小林聡美)
 東雅人 (山口達也)
 桜俊也 (武田真治)
 相良薫 (鈴木杏樹)
 藪下めぐ美(井川遥)
 東光  (斎藤隆成)
  川見 純 (市川実日子)
  藪下檜冶(大倉孝二)
  東貴子  (高橋惠子)
  矢吹一 (渡辺いっけい)
脚  本 水橋文美江

あらすじ  『子供は普通に生まれて普通に育つのが当たり前だと思っていた。
でもあの朝日があたる産院で待ち受けていた運命は、私が思い描いて
いたものではありませんでした。でも、光、あなたはあなたなりのペ
ースで少しずつ成長してくれて、まるで宝石のような思い出をくれる。
ママは立ち止まったりへこんだりしながらも受け止めていくからね。』

 最近の光(斎藤隆成)には、幸子(篠原涼子)は手を焼いていた。突然
椅子にあがって上から醤油をぶちまけたり、椅子や床がマヨネーズだ
らけになっていたり。幸子は、カッとなるのを抑える為に深呼吸して
から「光、片付けします」と話しかけるが、光は耳を塞いでしまい聞
く耳をもたない。
 とうとう東家では、冷蔵庫や引き出しなど家中の触ってはいけない
ところに、赤いビニールテープで×マークがはられることになってし
まった。

“先生、最近光はやってはいけないとわかっていながらわざと困らせ
ようとしてやっている感じがします。こちらの言うことにもすぐに耳
を塞いで聞いてはくれません。学校ではどうですか?先生をわざと困
らせるような事してませんか?”連絡帳で里緒(小林聡美)に相談する。

“わざとかどうかはわかりませんが、今までとは少し違った様子が見
受けられますね。成長過程のひとつだと思います。お互いあまり振り
回されないようにしましょうね。”と里緒からは返事が返ってきた。

“追伸。もうすぐ運動会の練習が始まります。”

 運動会――。幸子は「最近のあの子みてるとちょっと…」と不安げ。
里緒は、光の様子を見ながらゆっくり少しずつ計画立てていけば大丈
夫だと思う、ぜひ参加させたいと言う。種目はかけっこと「ネズミマ
ーチ」という踊りらしい。

 下校時「光君も運動会出るんだろ?」と航(関口航)や堅太(ささの
堅太)達が光に声をかけてくる。幸子が「光には難しいかも」と言う
と、「大丈夫だよ、トマトの時みたいに練習すれば。俺たちが保証す
る!」と言って「がんばれ、がんばれ光!」とエールを送ってくれた。

 さらに帰り道を歩いていると、突然光が立ち止まる。手を太陽にか
ざし左右に振ると、指の隙間から太陽の光がこぼれる。しばらく、そ
のキラキラした光に見入る光。幸子も同じようにやってみた。ゆるや
かな時間が流れる。

 そんな時、「待ちなさい!」と薫(鈴木杏樹)の声が聞こえてきた。
萌(大城紀代)が急にピアノに行かないと言い出したらしい。幸子達に
気付いた薫は「最近言うこと聞かなくて…」と言って再び萌を追いか
けていった。

 なんとかピアノに行かせようと説得する薫。萌は終わったら光の家
に遊びに行く事を条件に、ピアノに行く事を納得した。

 東家に薫と萌が訪ねてくる。萌は光の隣に座り、二人並んで新幹線
のビデオを観る。幸子は、自分が隣に座ろうとすると嫌がるのに、萌
ちゃんだと大丈夫なんですねぇ、と驚く。

 そろそろ…と薫が立ち上がる。萌は「えー、もう?」と不満そう。
 「少しだけって約束でしょう?パパが帰ってくる前に塾のプリント
やらなくちゃ」と薫。

 「良かったらまた来てください」という幸子に薫が「あの…あの…」
と最初ためらいつつも、意を決したように話し出す。

 「…私にも何かお手伝い出来ることがあったら言って下さいね。本
当は光君がいなくなった時もお手伝いに来ようと思ったんです。でも
…なかなか行動に出せなくて。何かしたいと思っても具体的にどうし
たらいいかわからなくて諦めてしまう自分みたいな人は多いと思う。
だから、何をすればいいのか教えてください。」
 そして「楽しい運動会になるといいですね。」と言って薫は帰って
いった。

 運動会の練習のため、幸子は昨年の運動会のビデオを光に見せよう
とするが、光は興味を示さないどころか「しおメロン味、新発売美味
しいよ」と繰り返している。
 そのうち、突然玄関へ行き靴を履きだす光。

 結局「しおメロン味」のお菓子を買う事に。買ってもらったお菓子
を抱えて歩く光は満足そう。

 夕焼けの風景の中、家までの道を歩いていく途中で、幸子はサッカ
ーをしている親子を見つめる雅人(山口達也)の姿を見つける。

 雅人は学生時代サッカーをやっていて 光が生まれた時、いつか大
きくなったら一緒にサッカーをやるんだ、と夢を抱いていたのだった。

 帰宅した雅人に、幸子は運動会の事を話す。
 「運動会なんて大きな行事は光にとって苦痛の場だろ、辛いだけだ
ろ?」と心配する雅人に、幸子は「里緒先生がついていてくれるから
大丈夫、楽しみにしてて。ねっ?」と明るく答えるのだった。

 あさがお教室で光のための運動会の準備をする里緒とそれを手伝う
桜(武田真治)。
 桜が里緒に聞く。
 「川見先生(市川実日子)から聞いたんですけど…辞めるって本当で
すか?」
 里緒は「今年度限りで辞めるつもりです。最後の運動会です。」と
きっぱり言った。

 幸子は「がんばれ、がんばれ光!」と励ましてくれた堅太たち、親
子サッカーを見ていた雅人の姿、「楽しい運動会になるといいですね」
と言ってくれた薫の顔を思い浮かべながら、ネズミマーチでかぶる光
の帽子を作った。

 里緒はねずみの耳がついた帽子を光にかぶせ、ネズミマーチを踊っ
てみせる。
 光は音楽に合わせ体を左右に揺らしながら、里緒の踊りをじーっと
見つめている。

 幸子は里緒に、雅人が息子に抱いていた夢のことを話した。
 「パパのためにも運動会がんばろうね、上手に出来るところをみせ
てあげようね。」
 はりきる幸子に、里緒は一抹の不安を覚える。

 家に帰った幸子は、ネズミマーチを踊ってみせるが、光は興味を示
さないどころか毛布をかぶって耳を塞ぐ始末。

 学校では興味を示したのに…と頭を抱える幸子。そんな時、萌がま
た遊びに来てくれた。

 幸子が薫に、家でなかなかネズミマーチの練習が上手くいかないと
話すと
 「学校で出来ることも家で出来なかったりとか、萌にもありますよ。
」と薫も言う。
 「わざとなんです、反抗期みたいで。」
 「光も…!」
 共通の話題で盛り上がっていると、突然「ドンッ!」という音と光
の「あーっ!あーっ!」という声が聞こえてきた。

 幸子と薫が慌てて二人のところに行く。萌は頭をぶつけたらしい。
萌に向かって大声をあげている光を幸子が押さえる。幸子が萌の足元
に落ちている帽子に気付き、拾って光に手渡すと、光はそれを持って
別の部屋へ走っていった。

 「萌がいけないの。光くんの帽子かぶったから。」萌は、光にネズ
ミマーチを教えてあげようと光の帽子をかぶったらしい。
 「光くんがやったの?」薫は困惑する。

 里緒は、雅人から、光が生まれた時に抱いた夢の事を聞いていた。
 「確かに一緒にサッカーしたいなぁと思ってました…本当は今でも
時々思います。光と一緒にサッカーやりたかったなぁ、男同士ケンカ
もしたかったなぁ、大きくなったら一緒に酒も飲みたかったなぁって
いろいろと思ってしまいます。」
 雅人は正直に打ち明ける。

 「安心しました。本当はもう何の迷いもないのかと思って、逆に心
配してたんです。」と里緒。

 雅人は、運動会で、光が上手く出来なくても構わないと話す。
 「幸子がまた一生懸命になりすぎて思いつめないよう、先生ブレー
キかけてください。」

 光が寝た後、萌の事が気になった幸子は相良家に謝りに行く。もう
大丈夫という萌に、幸子はネズミマーチ上手く踊れるようにがんばる
からね、と約束する。

 里緒が「ネズミマーチ踊ります」と帽子を被せようとすると、避け
るように別のことをはじめる光。
 「今日は気分がのらないみたいですね〜」里緒は無理のないよう、
光の様子を見て進めていこうとするが、幸子は里緒から帽子を受け取
り、「帽子かぶります、ネズミマーチ踊ります。」と必死になる。

 「今の光君の状態には波がありますから、様子を見ながら少しずつ
ゆっくり進めていこうって言ったじゃないですか。」と里緒は幸子を
たしなめる。
 「でももう少し頑張らせてみて下さい。」なおも幸子は頑張る。

 「萌ちゃんと約束してるし、航くんや堅太くん達も応援してくれて
いる、みんなの為にも、みんなの前に立った時少しでも踊れるように
なっていたいんです。」
 「みんなの為にがんばるんですか?そういうことで光くんを追い立
てるのはあまり正しいこととは思えません。」
 「正しくなくてもいいんです!」と幸子。
 「せっかくみんなといい関係が築けそうなのに上手く出来なくてみ
んなをがっかりさせたくないんです!皆に嫌われたくないんです!」

 幸子の思いを知って、里緒は再度ねずみマーチを踊るよう誘ってみ
るが、光は耳を塞いで「あーっ!あーっ!」と激しく抵抗するばかり。

 家でも幸子は一生懸命だった。
 写真を見せながら開会式、始まりの言葉など運動会の流れを教えよ
うとするが、幸子が一生懸命になればなるほど、耳を塞ぎ逃げ出す光。

 そんな幸子と光の様子を見て里緒は考え込む。

 里緒は東家を訪ね「運動会は来年もあります、今年は見学にしませ
んか?」と提案する。
 萌との約束をやぶる事になると気にする幸子に「子供たちには私か
ら話しておきます。」と里緒。
 幸子はがっくり肩を落とす。

 「聞いたよ、里緒先生から。」運動会の事は雅人のところにも連絡
がいっていた。
 「けどねずみマーチとかけっこの練習は続けるって言ってたよ。運
動会に間に合わなくても出来るようになればそれはそれで嬉しいだろ
?せっかくだし練習は続けてもいいんじゃないか?」
 「そうね…」と幸子。

 そんな頃、あさがお教室では里緒、桜、矢吹(渡辺いっけい)が集ま
って運動会の準備を進めていた。
 遅れてかけつけた川見は、ねずみマーチの曲を光が受け入れやすい
ようにピアノバージョンで作ることや、運動会当日流れる曲を一本の
MDにまとめることなどを頼まれる。

 首をかしげる川見。「光君は見学にするんじゃないんですか?」
 「見学するのはお母さんです。光君は予定通りかけっことねずみマ
ーチに参加してもらいます。」と里緒はニヤリとする。

 “今年は見学…”と話したのは、幸子のがんばりすぎにブレーキを
かける為だったのだ。
 みんなで光君をサポートしていきましょう!と力を入れる先生たち
に「光君のためだけの運動会じゃないですよ?」と川見。
 「光君が生きやすい環境っていうのは 他の子達にとってもプラス
にこそなれ決してマイナスになることはありません。」と桜。桜の成
長ぶりに、里緒は“おおーっ”と目を見張る。

 「みんなが楽しめる運動会を目指してがんばりましょう!」と矢吹。
 「最後ですからね…里緒先生にとっては最後の運動会でしょ?」と
川見。里緒は黙って準備を続けた。

 「何やってるんですか?」
 帰り仕度を済ませた桜があさがお教室にやってくると、里緒がビデ
オの撮影をしていた。里緒の後ろで踊る光の目線を考慮して、後ろ姿
のねずみマーチを撮影しているのだ。
 「手伝いましょうか?」
 「邪魔〜。」

 追い払われて一旦帰りかけた桜が戻ってきた。
 「辞めないでください!来年度もいてください!」そう叫んで、桜
は走り去っていった。

 運動会は見学と思い込んでいる幸子は、気の抜けた表情で朝、光と
手をつないで登校する。
 マンションの前では薫と萌が話している。
 「今日は塾なんだから、寄り道しないでまっすぐお家に帰ってくる
こと。」

 あさがお教室に着くと、矢吹が待っていた。
 「光君は見てますから、1年1組へどうぞ。里緒先生が光君の話を
するそうです。」

 1年1組の教室では里緒が子供達に問いかけていた。
 「…他にあるかな〜?光君のために、何か出来ること。」
 子供達の手が挙がり、意見が出る。「一緒に練習する。」「励まし
てあげる。」「一緒にお弁当を食べる。」

 堅太の手が挙がる。「上手く出来なくても、ばかにしない。」
 「うん…がんばれば出来ることもあるけど、頑張っても出来ないこ
ともあります。でも、出来ないからといってそれは頑張ってないとい
う事ではないからね。」と里緒。
 子供たちが「はーい!」と返事する。

 今度は萌の手が挙がる。「一緒にできなくても頑張る。上手く出来
ない光くんの分まで、がんばって踊ります。」
 萌や堅太の言葉、そしてクラスの子供達のあたたかい雰囲気に、幸
子は胸がいっぱいになった。そして、薫の言葉を思い出す。
 “何をすればいいのか、教えてください”

 幸子は『光通信・番外編』を薫に手渡す。

 『私がこうして光通信を書き始めたのは、具体的に何かをして欲し
かったからではなく、ただただ、光の自閉症という難しい障害を、少
しでも解ってもらえたらという願いからです。でも先日何をすれば良
いのかという問いかけを頂きました。どうか今まで通り、あなたのお
子さんを大切に大切に育ててあげてください。いろいろな事が出来て
当たり前だと思わずに、どうか喜んであげてください。いっぱいいっ
ぱい愛してあげてください。あなたのお子さんに降り注がれた愛情は、
優しく温かく光に届きます。子供たちが教えてくれました。光につな
がる道は子供達の笑顔です。どうか今目の前にいるあなたのお子さん
を、これからも大切に、たくさんの愛情を注いであげてください。』

 マンション前のベンチで読んでいた薫の目が涙で潤む。

 そこへ、ちょうど萌が帰って来た。「おかえりなさい。」
 萌は薫の顔を真っ直ぐ見つめながら言った。
 「萌、あさがお教室でみんなとネズミマーチ踊りたかったけど、塾
があるから帰ってきたの。…嫌い、ママなんて大嫌い!」
 萌はそう言ってマンションの中へ走って行った。薫は呆然とする。

 琴美(小林愛里香)は養護学校へ通う事にしたようだ。
 「カリキュラムっていうの?ばっちりしてていいんだよね。」とめ
ぐ美(井川遥)。
 「私さ、琴美の才能伸ばしてやりたいんだよ。もっともっと琴美の
事知りたいよ。」

 しばらく話した後、じゃあまたね、と帰る幸子の後ろ姿に、めぐ美
は、里緒が辞める現実とこれから向き合わなければならない幸子達を
思い、「おーい!…おーい!」と思わず呼び止める。
 「あんたも何があってもバリバリ頑張れよ!」幸子は笑って手を振
って帰っていった。

 「がんばれよ…」めぐ美は小さく呟いた。

 家で「ネズミマーチ」の曲をかけながら、掃除をする幸子。
 光が突然立ち上がり、ねずみの帽子を被った。「ネズミマーチ、踊
ります。」そういって体を左右に揺らす光。

 運動会はもうすぐだ。


寸  評  『光通信・番外編』には大きくうなずきながら聞き入りました。
他人を思いやる気持ち、優しく温かい感情の基本になるのは、やはり、
小さい頃に受けた愛情なのですね。
 それから、トマトの水やりの頃に比べて、クラスの雰囲気がずいぶ
ん温かくなりましたね。里緒をはじめ、桜や矢吹の在り方が子供達に
良い影響を与えているのだろうなぁと思いました。

 「しおメロン味」ってどんな味なんでしょう?メロンに生ハムをの
せるような感じ?
 ちょっと気になりました(笑)

執 筆 者 浅沼(himawari_dance@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 実は春から夏の季節が苦手。日光に当たると湿疹が出来てしまうからです。
 外出する時は、日傘、あるいは帽子に手袋が欠かせないのですが、先日、ほ
んの少しだけだからと油断して手袋をせず(だって暑いんです…)外出したら、
あっという間に湿疹だらけ。痒い…。これでも昔は水泳部で真っ黒になって泳
いでいたんですけどね。どうしてこうなっちゃったんだろう?(浅沼)

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発行元:ドラマ研究会
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