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タイトル:Daily Drama Express 2004/04/29 新しい風 (3)  2004/05/18


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/04/29 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 新しい風
局  名 TBS系
放映日時 木曜22時
キャスト 新見真子(ともさかりえ)
 新見昴 (吉田栄作)
 林原雅巳(段田安則)
 柴田雪乃(伊東蘭)
 近沢沙希(新山千春)
 柴田綾 (小田茜)
 中澤美登里(野際陽子)
 延岡良治(橋爪功)
 中澤幹夫(植木等)
 新見萌 (森迫永依)
 延岡さつき(市毛良枝)
 黒川敏 (寺田 農)
 山岡鉄也(高知東生)
 江口弘之(山下信司)
 秋吉圭吾(高杉瑞穂)
 佐倉千代子(大森暁美)
 森田陽子(匠ひびき)
 森田修 (田中実)
脚  本 後藤法子
 田中江里夏

あらすじ    第3話 『代議士の妻になる教育』

 出馬の決意表明の日、夜通しかかって書いた原稿で 演説の練習を
する昴。
 昴 「この度 東京26区で 立候補致します新見昴です。」
真子が用意してくれたスーツを着て、萌と真子に見送られ 緊張の面
持ちで出かけていく。
 真子「頑張ってね。」

 突然の昴の出馬表明を新聞で知り、驚く真子の実家。 呼び出した
真子に、帰って来いと 母千代子が息巻く。
 千代子「帰ってきなさい。 向こうは連れ子までいるっていうのに、
勝手に仕事までやめて。」
しかし、真子は 途惑ってはいるが昴の決めた事に従うのだと 母と
姉夫婦に自分の決心を話す。
 真子 「何とかなるよ。」

 演説原稿は、新人らしく書いたという林原の物が用意されていた。
 真子が選んでくれたネクタイやスーツも 林原が用意した物に交換
させられてしまう。
 林原「プロにお任せ下さい。 勝たなくてはだめですから。」

 『新見昴 決意表名』と書かれた会場。 グレーのスーツを身にま
とい 初めて壇上に立った昴に いっせいにフラッシュがたかれる。
 昴 「この度東京26区から立候補します 日本進民党公認の新人 
新見昴です。」
林原の原稿どおりに話し始めた昴。 しかし、途中で原稿を手放し 
自分の言葉で語り始める。
 昴 「私は 政治部記者として務めてまいりました。 その上で感
じた この国の問題点は 経済問題・・・」

 演説を終えた昴は、林原から 当たり前のように 転居の準備を催
促される。 選挙に大事な『3バン』 地盤(地域の支持)・看板
(肩書きと知名度)・かばん(お金)、そのどれも持っていない昴に
は、選挙に勝つ為 地元に転居する事が重要なのだ。 途惑う昴に、
選挙慣れした林原は 段取りよく 夫婦同席の会食をセッティングす
る。
 林原 「見ると聞くとは大違い。 操り人形になる心配なら 代議
士になってから して下さい。」


 料亭志ば多で、中澤と会話する女将雪乃にやきもちを妬く美登里。
 雪乃の娘綾は 中澤の隠し子なのだ。 美登里は、雪乃が中澤の愛
人と思っているが、綾は雪乃の養女だった。

 座敷に揃った中澤・美登里・黒川・林原を前に、真子は緊張の表情
を隠せない。 黒川は、昴の初心表明が 新人らしく爽やかで好評だ、
まるで平成の武田信玄のようだと評する。 しかし信玄は天下が取れ
なかったと 中澤が釘を刺す。

 世話を焼こうと張り切る美登里が 真子にアドバイスする。
 美登里「奥様の方のご準備はいかが? 引越しの方は? 本屋はも
うやめたんでしょう? 服装は・・・」
 次々と畳み掛ける美登里に、途惑う真子。 慣れない真子の為に、
昴が助け舟を出す。
 昴  「私たちはこれまでどおりの生活を続けます。 引越しはし
ません。 妻は 絵本の出版を控えているんです。」
思い掛けない昴の言葉に その場にいた全員が驚く。 昔より厳しい
という選挙戦まで ひと月を切った。 しかし、皆の説得を 聞き入
れようとしない昴と真子に、美登里が嫌味を言う。
 美登里「奥様思いで うらやましい事。」
 中澤 「代議士の心構えは 常在戦場だ。」

 帰り道、引越しせずこれまでどおりの暮らしを通すと 真子に誓う
昴。 政治家の常識は一般人には関係ない。 一般人のまま政治家に
ならなければ、自分が立候補する意味がないのだと。 萌の幼稚園の
時の願いは、人魚姫になる事だった。 人魚姫は 人魚の姿のまま王
子に会えばよかったと 萌が話していた。 自分もこのままで行くの
だと。
 真子 「でも、人魚のままでは 王子様に見つけて貰えなかったん
だよ。」
昴の背中を見つめながら、不安げにつぶやく真子。


 退職の挨拶を済ませた昴に 屋上で話しかける延岡。 昴は、林原
に操られるような選挙戦のあり方への迷いを打ち明ける。
 延岡 「泳ぎ方を覚えるまでは 流れに身を任せる。 まずは当選
する事だな。 それからゆっくり自分のやりたい事を考えるんだな。」


 夜通しかかって 事務所の形を整えた林原。 何もなかった汚れた
小屋の壁にペンキを塗り、内部を掃除し、パイプ椅子も入れた。 名
もない新人昴の為に、林原が頼んだ後援会長は、市議会議員への挨拶
廻りの段取りをつけてくれている。 時間の短縮の為 道なりに済ま
そうとした昴は、挨拶の順番が重要なのだと教えられ、納得が行かな
い。


 昴が会社をやめたと聞き 喜んだ萌。 しかし、それはぬか喜びで
 忙しくなった昴は家に帰れなくなった。 何日も2人だけの食事が
続き さびしがる萌に、パパも一生懸命なんだよと 真子は慰める。
 萌 「明日はパパとたくさんお話ができますように。」


 現総裁小田島一郎とのポスター写真の撮影会。 全国からの候補者
 数十人が並んでいる。
 昴  「新見昴です。」
 小田島「にった君ね、中澤さんから聞いてるよ。」
小田島は 自分のカメラ写りや 有力者たちへの挨拶ばかりに気が向
き、すぐ横にいる昴の名前を聞こうとも 顔を見ようともしない。 
そんな総裁の姿に 昴は幻滅する。

 昴の幼馴染の山岡が 事務所に現れた。 新聞で昴の立候補を知っ
た山岡は、 選挙の応援に 上京してきたのだ。 応援団出身の山岡
の図々しさに 林原は 驚き呆れる。

 転居を渋る昴に、林原が怒り 声を荒げる。 家庭サービスの合間
に選挙活動をするつもりか。 出馬表明の原稿は徹夜で書き上げた。
 スーツはあちこち探し回って 一番イメージに合う物を選んだ。 
事務所を整え、後援会長に頭を下げているのは、全て昴を当選させる
為。 夜も忙しく立ち回る林原の姿に、言葉を失くす昴。
 家族を大事にしたい 自分のやり方を通すというが、勝たなくては
 何にもならない。 その程度の決心で 何故立候補したのか? 自
分だったら 家族を投げ打っても 命がけでやるのにと 政治家志望
の林原は悔しがる。
 林原 「引越しを承知してもらいます。 有権者も馬鹿じゃない。
 地元に骨をうずめる覚悟がない立候補者に 票を入れません。」

 突然帰宅した昴に 抱きつき離れない萌。
 昴 「明日は事務所開きだ。 真子と萌にも来て欲しい。 できた
ら、お母さんたちにも来て欲しい。」
昴が 重いものを隠している事を感じる真子。
 昴 「引っ越す事にした。 萌、ちょっとの間 パパは別のお家に
住む。」
 萌 「萌も行く。 3人で一緒がいい。」
わからない事いうんじゃないと叱る昴だが、泣き出した萌に 何も言
えなくなる。

 ベランダで考え込む昴。   
 昴 「情けない。 大見得切ったのに 結局はこのざま。 真子と
萌には できるだけ迷惑をかけない。」
一人で抱え込んでいる昴に 納得のいかない真子。
 真子「政治の事はわからないけど、わからないからこそ 話してほ
しい。」
真子の問いかけに 答えられない昴。
 真子「こんなの昴らしくない。 昴はいったい何がしたいの?」
 昴 「明日待ってるから。」
真子の問いかけに応えられないまま、昴は林原に呼び出されていく。

 事務所開きの朝、早くからやってきて 来場者に挨拶している美登
里。 東都新聞・JBCテレビなどのマスコミ・姉夫婦・延岡夫婦 
皆がそろった中、萌を連れた真子が 時間ギリギリに到着した。 美
登里の前を 会釈して過ぎる真子。 林原に渡された原稿を手に 昴
の演説が始まる。
 昴 「この度 東京26区で立候補する 進民党の新見昴です。 私
の為に お集まり下さいまして ありがとうございます。 私が当選
した暁には、まず政治改革の・・・」
会場の中に 真子の顔がみえ、言葉に詰まる昴。 原稿をしまい、再
び 自分の言葉で語りだす。
 昴 「夕べ妻に聞かれました。 あなたは何のために立候補したの
 ときかれ、うまく答える事ができませんでした。 忙しさに 私は
自分を見失っていました。 私は 私自身の言葉で話したいと思いま
す。」

 昴 「自分は 妻と娘が拠り所です。 その大事な人たちにとって
優しい政治 それを考えたいと思います。 国は 5年10年で変わら
ない。 でも、50年後 100年後の 子や孫の世代に 結果が出てく
れれば 今こうして右往左往している事が無駄ではなかったんだと思
えるはずです。」

 昴 「自分に何ができるのか、一緒に見ていて下さい。 一人の力
で変わるはずがありませんが、50年後の変化の為に 今やれる事をや
る、それが政治だと思います。」
昴の飾らない心からの言葉は、聴衆の心を打った。 会場が 静かな
拍手に包まれる。
原稿を無視された林原も 満足気に見ている。
 萌  「パパ、かっこよかったね。」
この先も一緒に見ていたいと思う 真子だった。

 中澤の秘書 黒川に急な報せが入る。 改進党から 土橋邦子とい
う第3の候補がたったのだ。 舟木の女性スキャンダルで 僅かに追
い風が吹いていた昴だったが、相手は著名人では 絶対的な不利。 
三つ巴の過酷な選挙戦が予想される。

 事務所でお茶を淹れる真子に、黒いパンツスーツの美登里が話しか
ける。
 美登里「まるであなた一人に対してのスピーチね。 夫に言い訳を
させるなんて。」
真子のハイヒールや 膝上のスカートを見苦しいと指摘する美登里。
 選挙ではどれだけ大勢に挨拶できるかが勝負。 深く挨拶しなけれ
ばならないから、スカートは膝下5センチ以上だと。
 美登里「あなたは、代議士の妻として失格です。」
残された真子は 立ちすくむ事しかできなかった。


寸  評  選挙って 体力勝負ですね。 ひと月の間、自分の気力を持ち続
ける事が大事なのですね。 昴は演説で、自分の状況を「右往左往し
ている」と語っていました。 でも、それは 身近な人にしかわから
ない事。 演説では 内部の話しではなく たくさんの人にわかる事
を話した方がいいと感じました。

 美登里の選挙指南には 理に適ったところがあるなと 思いました。
 なるほど たくさんの人に挨拶するには 高いヒールや短いスカー
トは不適ですよね。 「新しい風」というと、他に毒されない清いも
のを期待されそうです。 でも、人の意見には耳を傾ける柔軟性も必
要ではないでしょうか。 真子は 手伝う意思がありそうなのに、迷
惑をかけないようにと 昴が遠慮しています。 もう、立候補した時
点で 迷惑かけてしまっているのですが・・・。

執 筆 者 飯塚(atarasiikaze@infoseek.to)

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2. 編集後記
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 使い勝手を考えて、部屋の模様替えを考えています。 こうしようかああし
ようかと考えますが、重要なのが、作業手順。 部屋が狭いので、パズルみた
いに 一つコマを動かすスペース作りから入るのです。 まず、一つスペース
を作り、そこにこれを動かして、あれをこっちに動かして。 想いは巡れど、
最後までなかなか行きつけません。 作業途中のグチャグチャを考えると、ま
ず必要なのは 大いなる勇気のようです。 


 悪戯メールが多いので、アドレスを変更致しました。
ご迷惑をお掛けしますが、どうぞよろしくお願い致します。(飯塚)

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発行元:ドラマ研究会
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