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タイトル:Daily Drama Express 2004/02/09 乱歩R (5)  2004/02/16


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2004/02/09 (Mon) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.月曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 月曜日の連続ドラマ
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タイトル 乱歩R
局  名 日本テレビ系
放映日時 曜2時
キャスト 明智小五郎(藤井隆)
 堀越学(筧利夫)
 帆音ユキ(本上まなみ)
 雷道所長(岸部一徳)、
 小林芳雄(大滝秀治)

 大牟田敏清(柳葉敏郎)
 小沼時子(井川遙)
 大牟田ルリ子(遠山景織子)
 リナ  (山田まりや)
 河村  (前田耕陽)
 若槻優次(高知東生)

脚  本 蒔田光治ほか

あらすじ    第5話 「白髪鬼」

 激しい雷雨の中、土の中から男が這い出てくる。 車を運転してい
た時子は、路上に突然現れた その男に驚く。 雨に濡れ泥にまみれ
 真っ白な髪をした異様な風体の男は、記憶を失い呆然と立っていた。

 明智探偵事務所を訪ねた 古書店店主の時子と男。 時子は、記憶
を失っている男の身元を調べて欲しいと 依頼する。
 時子の愛読書の主人公の名「ヒロユキ」と名づけられた男は、時子
が助けた時 ぼろをまとい 怪我を負っていた。 ヒロユキには 僅
かな記憶しか残っていなかった。 〈リナというホステスのいるクラ
ブでお酒を飲んだ事・自分が先生と呼ばれていた事・赤いポルシェで
送られたらしい事。〉 無理にそれ以上の事を思い出そうとすると 
頭が割れるほど痛くなってしまうヒロユキ。
 依頼主が高級クラブに通える程の金持ちに違いないと 直感を働か
せた雷道は 明智に依頼を引き受けるよう指示を出す。


 ヒロユキを連れ帰った時子は、食事の世話など 甲斐甲斐しく世話
を焼く。
 時子 「ゆっくりしていって下さい。 構いませんから。」
店の暗さに怯えだす男。 男の脳裏に 自分が土に埋められる恐怖映
像がフラッシュバックする。
 ヒロユキ「…俺は誰かに殺された。」

 時子は、闇を怖がるヒロユキの為に 夜も灯りを絶やさないように
する。 白い髪を染めてやると、ヒロユキも落ち着いた表情で 時子
の愛読書を手に身を任せる。
 時子 「この髪染め 直ぐ落ちてしまうので、またやりましょう
ね。」

 古書店を訪ねた明智は 夫婦のように仲睦まじい2人を微笑ましく
見る。 ヒロユキは 昨夜思い出した事を話す。 自分が誰かに殺さ
れたのではないか、男2人・女2人に生き埋めにされたようだと。
 時子 「早く思い出せるといいですね。 でも、全部思い出したら
 私のこと忘れてしまったりして。」
思い出し始めたヒロユキを励ましながらも、寂しげな時子。


 事務所では、ヒロユキの記憶を元にした 調査リストが用意された。
 東京都内のクラブと 赤いポルシェの持ち主のリスト。 事務員ユ
キが クラブの問い合わせを担当し、明智がヒロユキの写真を持って
 ポルシェの持ち主にあたる事になった。
 雷道 「みんなで頑張れば、高額報酬は目の前ですよ。」


 土に埋められた恐怖を思い出し 夜の闇に怯えるヒロユキ。 悪夢
にうなされて目覚めるが、時子が用意してくれた灯りのお陰で安心す
る。 しかし、ヒロユキは自ら灯りを消し 暗闇の恐怖に耐え、脳裏
に浮かぶ自分の記憶と向き合う。 〈穴の中の自分に 笑いながらス
コップで土をかける男女。 そのうちの一人は、『クラブ静』のホス
テス リナ。〉
 記憶の一部を取り戻したヒロユキは そっと時子の家を後にする。


 仕事を終えたクラブホステス リナを 捕らえたヒロユキ。 殺し
た筈の男が現れ 驚いたリナは、編集者 河村に頼まれてお酒を飲ま
せただけだと 言い逃れをする。 それをきっかけに 割れるような
頭の痛みに耐えるヒロユキは 次々に記憶を取り戻していく。 〈連
載打ち切りを言い渡した編集者 河村。 自分を送るとポルシェに乗
せた若槻。 「ご苦労様」と埋められていく自分を眺め、笑っている
妻 ルリ子。 そして、自分は 作家『大牟田敏清』。〉 全てを思
い出したヒロユキの指が リナの細い首に食い込み絞めつける。 降
り出した雨に 髪の染め粉が落ちるのも構わずに。 鳴り出したリナ
の携帯電話で我に返り、ヒロユキは走り去る。

 過去の記憶を取り戻しても 時子を忘れなかったヒロユキは、深夜
 心配していた時子の元に戻る。 犯した殺人に怯え 信頼していた
人々の裏切りに絶望していたヒロユキ。 時子は、ヒロユキを黙って
抱きしめ 母のように背中を撫で続ける。 ヒロユキは 時子と唇を
重ね、時子の膝の上で安心したように眠りにつく。

 明智は、赤いポルシェの持ち主 若槻に行き当たる。 ヒロユキこ
と大牟田の写真を知らないと言う若槻。 しかし、その複雑な反応を
 明智は見逃さなかった。 大牟田が生きていた事をまだ知らない若
槻は、自分たちが犯した殺人の調査かと 動揺したのだ。

 明智は赤いポルシェの事で ヒロユキを訪ねる。 しかし、既にヒ
ロユキは姿を消しており、時子も調査を打ち切るよう申し出る。 ヒ
ロユキがいなくなり 厄介払いができたと 嘘までついて。
 調査途中で断られ がっかりしている明智に、小林老人が 昔出会
った女性について話す。 〈ほんの小さな出会いだったが 一生覚え
ている事もある。 たまたま出会った相手を 命を懸けて守る事があ
る。 明智先生もそうだったと。〉 明智の脳裏に ヒロユキを待つ
時子の姿が浮かぶ。 時子は 本当はヒロユキを待っているのではな
いだろうか。 明智は再び時子に会い、ヒロユキを必ず連れ帰る事を
約束する。


 ビルの非常階段で リナに電話をかける編集者 河村。 その呼び
出し音が傍から聞こえ、真っ白い髪の大牟田が 金属バッドを持って
現れた。 河村は驚き、ルリ子にそそのかされただけだと命乞いをす
る。 しかし、大牟田は迷わず 河村の頭にバットを振り下ろす。


 編集者殺人事件の現場検証をしている堀越刑事。 先に殺されたホ
ステスと 編集者。 どちらの現場でも 真っ白い髪の男が目撃され
ている。 白髪の男は何者なのだろう? 新聞も 『白髪鬼による連
続殺人』と書き立てる。


 明智が行き着いたポルシェの持ち主 若槻は、大牟田の妻 ルリ子
の愛人だった。 探偵の登場に動揺する若槻に対し、平然としていれ
ば大丈夫だと 悪びれないルリ子。 売れっ子作家だった大牟田は、
生真面目な為 売れる新作が書けずに お払い箱にされたのだ。 ル
リ子は 過去に売れた本の高額な印税で 派手な暮らしを続けていた。

 事務所のユキの調査も 若槻の身元にたどり着いた。 若槻は、作
家の妻の愛人で、無職にもかかわらず 羽振りがいい。 しかし、リ
ナについての調査は ありふれた名前のため進まずにいた。


 大牟田は、自分を殺した3人目 若槻を マンション エレベータ
ーで待ち伏せる。 生きている大牟田に驚き、ルリ子にそそのかされ
たと言い逃れする若槻。 大牟田は 若槻をナイフで刺し殺し、若槻
の車に乗って 逃走する。

 最後の復讐に向かう前に、時子に別れの電話をする ヒロユキこと
大牟田。
 大牟田「お世話になりました。 ヒロユキという人間はもともとこ
の世にいなかったんです。」
 時子 「待っています。 ヒロユキさんが帰るのを ずっと。」
後ろ髪を引かれる思いの大牟田だが、そっと受話器を下ろす。
大牟田は 若槻を装ったメール『会いに行く』を送る。 そして ル
リ子からの返事『家で待っている』で その所在と裏切りを確認する。


 明智は、ヒロユキの事情を知る若槻が殺害されたと知り驚く。 駆
けつけた若槻のマンションで、犯人が『白髪鬼』だと 堀越刑事に知
らされる。 そして、若槻の他に「大牟田敏清担当の編集者」と「リ
ナという源氏名のホステス」の2人が殺害されていると。
 瞳を閉じた明智の脳裏を 真相が駆け巡る。 〈ホステス リナ・
編集者・赤いポルシェの男〉 再び開いた明智の瞳に 犯人の姿が映
っている。 白髪鬼の殺人事件と 記憶を失ったヒロユキの謎が 一
つにつながった。 駆け出す明智。
 明智 「ヒロユキさんが 白髪鬼だったんだ。 止めなくては。」


 大牟田「ただいま。」
死んだはずの大牟田の突然の帰宅に 動揺し許しを請うルリ子。 お
前が最後だと押し倒し、大牟田がナイフを振りかざした時、明智が駆
けつける。
 明智 「やめて下さい、大牟田敏清さん。 …4人目はあなたの奥
さんだったのですね。 殺されたショックで あなたは白髪になって
しまった。」
 大牟田は、土の中で味わった絶望感を 訴える。
 大牟田「暗闇が 裏切った4人に復讐しろと囁くんだ。」
しかし、明智の「時子が待っている」の一言で ルリ子に向っていた
切っ先は僅かに反れる。 時子を思い 最後の復讐を思いとどまった
大牟田。 しかし、今度はその背中に ルリ子がナイフを突き立てる。
 大牟田「…明智さん、彼女に伝えて下さい。 私の事は忘れて欲し
いと…。」
最後の力を振り絞り 明智に時子への伝言を托した大牟田は ひっそ
りと息絶える。


 明智は時子を訪ね、大牟田の死を知らせ 守る事ができなかった事
を詫びる。しかし 時子は こうなる事を予期していたように 淡々
と語る。
 時子 「主人公は生き続けます。 新刊はもう出ないけど、うちは
古本屋だから。」
 時子は、ヒロユキが自分の好きな作家 大牟田敏清である事に 気
付いていたのだった。

 事件は ルリ子の自供で幕を下ろした。 白髪鬼は 悲しい復讐鬼
だった。
 明智 「もう一度忘れてしまえばよかったのに。」
 雷道 「大事な事は忘れてしまうのに 忘れたい事は忘れない。 
人間とは 不便な生き物です。」

 ユキ 「お疲れ様。」
 バレンタインのチョコレートを ユキから渡され、癒される明智。
 一方、雷道と堀越は 山ほど貰った小林老人からのお裾分けに 手
を伸ばすのだった。


寸  評  予告に出てきた柳葉さんが怖くて怖くて、ドキドキしながら見ま
した。 でも、蓋を開けてみると、愛情いっぱいのお話でした。 出
会い方を間違えた2人ってとこでしょうか。 あんなにきれいな古本
屋さんなら 常連になってしまいそうです。
 和田慎二の漫画に お金持ちの娘が 親戚の裏切りに合う話があり
ました。 地下で数年を暮らすことになり、その間に 長い黒髪が真
っ白になってしまうという話。 年令から言えば 乱歩が先、原作に
魅了されるのでしょうね。

執 筆 者 飯塚(iizuka.g@infoseek.to)

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2. 編集後記
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  テレビ番組のうけうりですが・・・。 スーパーでもらえるビニール袋で、
困った問題が起きたそうです。
 バングラデシュのデッカで、排水路がたくさんのビニール袋で塞がって 町
中で 年中洪水が起きるのだそうです。 何てことでしょう? 街の人もやっ
と気付いて 昔使っていた ジュートの袋に戻し始めたそうです。 ・・・そ
れでいいのだ。 便利な使い捨ても 程々にした方がいいですよね。(飯塚)

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