Daily Drama Express 2004/01/20 僕と彼女と彼女の生きる道 (3) 2004/01/27

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タイトル：Daily Drama Express 2004/01/20 僕と彼女と彼女の生きる道 (3) 2004/01/27

===================================================== 発行部数 11 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ 　　　　　　　　　　　 ☆☆ 2004/01/20 (Tue) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 　　1.火曜日の連続ドラマ　　2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1.　火曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル　僕と彼女と彼女の生きる道局　　名　フジテレビ放映日時　火曜22時キャスト　小柳徹朗（草なぎ剛）　北島ゆら（小雪）　小柳可奈子（りょう）　宮林功二（東幹久）　坪井マミ（山口紗弥加）　岸本肇（要潤）　小柳義朗（大杉漣）　大山美奈子（長山藍子）脚　　本　橋部敦子あらすじ　　出勤前。凛のハンカチにアイロンをかけている徹朗（草彅剛）。カウンターでいつものロールパンを食べている凛（美山加恋）に「おばあちゃんのところに行くのは、音楽会が終わってからにしよう」と声をかける。凛は淡々と「ありがとうございます」と振り向いて答える。　「凛です！おはようございます！」　アジアンテイストでまとめられたゆら（小雪）の部屋。ケータイに出てみると、凛の弾んだ声が飛び込んできた。凛は、ゆらが徹朗に頼んでくれたおかげで音楽会に出られるようになったと、うれしさのあまり電話をかけてきたようだ。時計は７：５０を指している。ゆらが急かすと凛は「行って来ます！」と電話を切る。　同僚の宮林（東幹久）に離婚届けを出してきたと話す徹朗。宮林は徹朗を気遣って飲みに誘うが、「凛があと１週間、うちにいることになったので」と徹朗は誘いを断る。　「結局このままずっと一緒にいたりして、な？」　宮林の冗談に、徹朗は“冗談じゃない”という顔で「ほんとにあと１週間」ときっぱり否定し、エレベーターに滑り込む。　徹朗は、仲人だった部長の井上（小日向文世）にも離婚を伝える。井上は「離婚ぐらいで、お前に対する評価は何も変わらない」と今までどおり仕事に精を出すよう告げる。　会社帰りのスーパーで徹朗はゆらと偶然出会う。　「残り一週間ちょっとは、父親らしくするつもりなんで…」　徹朗は“レーズン食パン”と“レーズンスティックパン”をゆらに見せながら、「いつものロールパンがないので、どっちがいいか」と尋ねる。ゆらの答えは「どちらでもいい」。迷った末２つともカゴに入れてしまう徹朗を見て、ゆらはひとり笑ってしまう。　その夜。ゆらは亮太（大森南朋）に「今度２人きりで食事に行こう」と誘われる。亮太は「話がある」と懸命に誘うが、「３人で台湾料理がいい」とゆらはあいかわらずその本心に気付かない。　「好きだ！ゆらのこと」　しびれをきらした亮太は、青信号を渡りかけたゆらについに告白！ …だが、ゆらは冗談と受け止め、大笑いする。　昼時の混み合ったセルフサービスのそば屋に、ゆらが現れた。昨晩凛から電話があり、そのことで徹朗に話があって待ち合わせたのだ。　「凛ちゃん、お母さんがどこで何をしてるのか、知りたがってます。でも、聞けないから、お母さんは日本一おいしいケーキ屋さんで、凛のためにケーキを習っていると、思い込もうとしているんです」　離婚の話は凛にはまだしていないと言う徹朗に、そう話を切り出したゆらだったが、徹朗は話を聞きながら急いでそばを流し込むと、「分かりました」と店を出て行ってしまった。　「お母さんは、今フランスのパリにいるんだ」　夕食のピザを食べながら学校の話を少し聞いた後、徹朗は凛に母親のことを話し始めた。神妙な顔で話を聞く凛。　「そこでびじゅつの勉強をしている。びじゅつっていうのは、…つまり、絵とかねんどとか…」　話の最中、徹朗のピザの具がずり落ちそうになる。同じように凛のピザの具も。お互いのピザを見つめながら、同時に「垂れるっ！」と叫び、暗い話題にも関わらず、顔を見合わせて２人は微笑みあってしまう。　「――日本に戻ったとしても、もうここには帰らない。――リコンって、分かるか？お父さんとお母さん、リコンしたんだ…」　翌日、いつもの河川敷で凛はゆらと待ち合わせた。　「お母さん帰ってこないんだって。もう、凛のお母さんじゃないの？」　「そんなことないよ。どんなことがあってもお母さんだよ、ずうっと」　凛はゆらの言葉に安心して微笑み、ハーモニカを吹いてみせる。　実家に立ち寄った徹朗は、父義朗（大杉漣）が夕食を自炊する姿を見て「昔はカップラーメン一つ自分で作れなかったくせに」と驚く。掃除してくれる女でもいるのではと疑うくらい、部屋もきちんと整理されている。　「最近は、女房から離婚を切り出される男もいるらしいからな。情けない」　そんな父の言葉を聞いて、徹朗は自分の離婚のことを話せなくなる。　確か子どもの頃の作文や絵を母がとっておいてくれたはず、と２階のクロゼットを開ける。怪訝な顔で徹朗のすることを見ている義朗に「１年生の頃、何考えていたのかなと思って」と徹朗は、ダンボール箱を床におろす。　徹朗が帰宅すると、義母の美奈子（長山藍子）が来てくれていた。美奈子は２人が正式に離婚したことを受けて、子どもを手放した可奈子の母親として責任があると頭を下げ、これからは凛の母親代わりとして一生懸命がんばると話す。　持ち帰った仕事を終え、実家から持って来た作文を手に取る徹朗。　「…ほんとに俺が書いたのかよ」　『手』という題名の作文、徹朗は独り言を言いながら笑ってしまう。　翌朝、徹朗はハーモニカの音で目覚めた。毎日の練習のかいあって、凛はとても上手に吹けるようになっていた。　徹朗はソファに、凛に向かい合って座り、自分のハーモニカを凛の吹くのに合わせて、一緒に『かえるの合唱』を吹く。　今朝は２人で家を出る。先に行く徹朗だったが、途中振り返って凛の歩調に合わせる。　いつもの分かれ道で徹朗は「がんばれよ」と声をかける。今日はいよいよ音楽会、凛は今日を最後に転校する。　「はい、がんばります！」　凛は元気よく返事をして学校に向かう。徹朗は、若者の自転車にぶつかりそうになった凛の赤いランドセルを、心配そうにしばらく見つめていた。　ついに念願叶って、亮太はゆらと２人きりで食事をする。　「話って、何？あるんでしょ？亜希の前では話せないような話が…」　ゆらはやっぱり分かってなかったようで、「もう話した」と亮太が言うのにも「聞いてない」と答え、ひたすら食べ続ける。　「俺はちゃんと話したよ、ゆらのことが好きだって」　ゆらは今度は真面目に驚く。ここ１０年で何人もの彼女と付き合っていた亮太が「大学の時から好きだった」と恥ずかしそうに言うのを、ゆらは半ばあきれている。　その頃、凛はゆらに電話をかけていた。今日の音楽会で、ハーモニカをうまく吹けなかったことを、聞いてもらいたかったのだ。だが、ゆらのケータイはベッドカバーの下に忘れられたまま。いつまでたってもつながらない電話に、凛は悲しそうにコトリと受話器を置く。　得意先の町工場を訪れた徹朗。工場のかたすみで社長の孫娘が縄跳びをしている。社長は「思いもしないところが孫娘とそっくりなんだ」とニコニコするのに、徹朗はうなずく。　「私もなんですよ。どっちのパンにしようかひどく迷うところとか…」　長いこと迷って、結局買ってきてしまった２種類のパン、凛も２種類のパンを前にどっちを食べようかひどく迷った末、結局両方食べた話で、２人は盛り上がる。　夜、徹朗がシュウマイ弁当を手に帰宅すると、突然凛が泣き出す。　「どうしたんだ？！」　何ごとかと、凛の前にしゃがんだ徹朗の手が、ぎこちなく凛の方に伸びる。やがて、戸惑いながらも徹朗は、凛を胸に抱き寄せる。　　　　――『手』　１ねん１くみ　こやなぎてつろう　　　　　　　手は、なんのためにあるか、しってる？　　　　　　　ぼくはしってるよ。　　　　　　　手は、なかよくなりたいひととつなぐためにあるんだ。　　　　　　　そして、かなしんでいるひとをだきしめてあげるために　　　　　　　手はあるんだよ。　ぎゅっと凛を胸に抱き締め、徹朗はしゃくり続ける凛の頭をその手で優しく撫でる。いつしか徹朗の目も涙でかすんでいた。　休日。凛の部屋のものの箱詰めが終わった。明日美奈子が迎えに来ることになっている。徹朗はコンピュータの電源を入れ、昨晩やり残した仕事にとりかかろうとするが、何だか気が乗らない。　「凛、どこか行くか？どこ、行きたい？」　凛は気に入っているのか、今日も動物の家族の番組を見ている。　――２人は動物園に出かけた。キリッと澄んだ冬の青空、ちょっと風が強い。テレビの画面ごしではない生の動物を目にした凛の表情が、どんどん緩んでいく。　ベンチに座ってフランクフルトを食べる。徹朗は凛の口元に付いたケチャップをティッシュで拭いてやる。　「おばあちゃんのうちに行ったら、言うことよく聞くんだぞ」　――そろそろ帰る時刻だ。立ち上がった２人は、お尻のあたりに違和感を感じる……。まさか！、と振り向いたらやはりそうだった！『ペンキ塗りたて』の看板が風で飛ばされてしまい、徹朗たちは気付かないで座ってしまったのだ。コートのお尻にべったり付いた空色のペンキを見て、人々が苦笑しながら通り過ぎていく。凛と徹朗は顔を見合わせて、声を上げて腹の底から笑った。　　　　――ただそれだけで、心が温まった。　　　　　　こんな気持ちは、初めてだ。　徹朗は凛と出口に向かう。途中、走ってきた男の子にぶつかり、凛はせっかくもらった風船の手を放してしまった。青い空に吸い込まれていくように遠ざかる赤い風船を、２人は長い間見つめていた。　　　　――ただそれだけで、悲しくなった。　　　　　　こんな気持ちも、初めてだ。　「凛、このままお父さんと一緒に暮らさないか？」　驚いて、凛は徹朗を見上げる。　「…はい！」　徹朗は、驚いている凛の小さな手を握り、もう一度園内に戻っていく。コートの汚れも気にせずに…。　「北島さんに、お願いがあります。凛の家庭教師をお願い出来ないでしょうか？凛と一緒に暮らすことにしたから…」　その夜遅くかかってきた徹朗からの短い電話、ゆらはケータイを切って胸に抱き締めた。　台所のイスの背に、２個目の赤い風船が揺れていた。凛はもう眠ったろうか。徹朗は寝る前にもう一度、凛の様子を見に行った。寸　　評　　徹朗の気持ちを決定的に変えたのは、幼い頃の作文でした。『手』が人との絆を結んでくれる大切な役割を果たしていることを、過去の徹朗が現在の徹朗に教えてくれました。本当にこの作文が出てきてくれてよかったです。　エンディングを見ていて、「今回が最終回でもいい」と思いませんでしたか？すごく気持ちが良い終わり方だったし、曲調とも合っていたし…。ところで、この曲は一体誰が歌っているの？（ＳＭＡＰにしちゃ、うますぎないか？）ＨＰチェックしないと！！執筆者　三森(anponhana@mail.goo.ne.jp) ---------------------------------------------------------------------- 2.　編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 　私が子どものことで遠方の母に電話をかけると、「あんたもそうやった」とよく言われます。そう言われてしまうと、不思議と大した悩みでなくなってしまいます。自分の子どもって結局「過去の自分を見ている」のと同じなんですね！じゃ、やっぱり、間違ってもビッグにはならないってことかぁ！！納得。（三森） ====================================================================== 発行元：ドラマ研究会 e-mail：info@j-drama.tv url ：http://www.j-drama.tv/ ＩＤ：MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。（http://www.mailux.com/) ======================================================================

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