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タイトル:Daily Drama Express 2003/12/18 マンハッタンラブストーリー (最終回)  2004/01/25


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/12/18 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル マンハッタンラブストーリー
局  名 TBS系
放映日時 木曜21時
キャスト 店長(松岡昌宏)
 A:赤羽伸子(小泉今日子)
 B:別所秀樹(及川光博)
 C:千倉真紀(森下愛子)
 D:土井垣智(松尾スズキ)
 E:江本しおり(酒井若菜)
 F:船越英一郎(船越英一郎)
 G:蒲生忍(塚本高史) 
脚  本 宮藤官九郎

あらすじ  最終話 「君の名は」

 店長(松岡昌宏)が必死の形相で大通りを爆走している。赤羽(小
泉今日子)がタクシーの運転中に事故ってしまったと同僚の井掘(尾
美としのり)から店に電話があったのだ。イボリーのタクシーに拾っ
てもらい赤羽の部屋に行くと、赤羽と別所(及川光博)が栗を食べて
いた。実はイボリーが3人に話し合いをさせるために仕組んだ嘘だっ
た。

 気まずい雰囲気の中、遅々として話し合いは進まない。ベッシーと
店長の両方から好きだと言われた赤羽は混乱して部屋を飛び出して行
く。後を追いかけたベッシーは赤羽と二人、車で思い出の埠頭にやっ
て来た。車の中で話をしながら、もう赤羽の心が自分には向かないと
悟ったベッシー。思わず車の前に飛び出すと、ヘッドライトの中、赤
羽と店長の応援ダンスを延々と笑顔で踊るのだった。
 部屋にぽつんと取り残された店長。そこへ帰って来た赤羽は「もう
何処へも行かないで!!」と叫ぶと、店長にキスをして押し倒した。

 マンハッタンでは常連客・土井垣(松尾スズキ)、千倉(森下愛
子)、江本(酒井若菜)、船越(船越英一郎)とバイトの蒲生(塚本
高史)が店長と赤羽を応援しようと話し合っていた。


 数日後のマンハッタン。店長はすこぶる上機嫌。あれから毎晩赤羽
の部屋に泊まり、今日で三連泊!赤羽との仲はバッチリ順調。
 ところが、中央テレビのドラマ・バラエティー・ラジオ部門が横浜
に移転する事になった。今までマンハッタンを賑わせてきた常連客た
ちがいなくなるかと思うとさみしさ一杯の店長。思わず、横浜にマン
ハッタン2号店を出そうかと思ってしまう程。さっそく不動産屋に行
き、横浜の物件をチェックするも、赤羽の言葉を思い出し躊躇する。

 ある日、店長は赤羽から封筒を渡される。中には赤羽の署名がされ
た婚姻届が!!後は店長に任せるので店長のタイミングで出して欲し
い、と託されてしまい悩む店長なのだった。だが、店に帰ってから婚
姻届を見た店長は仰天する。そこには「虻野辺加奈子」と書いてった
のだ。
(誰だコレーーーーーッ?)

 そこへ赤羽がやって来ると、店長や常連客達に真実を語り始める。
それを聞いたみんなはビックリ。なんと、赤羽はドラマ『軽井沢まで
迎えにいらっしゃい』を地で行くような経歴の持ち主だった。
幼い頃に見初められた九州の大富豪・鈴木大吉と20年近く不倫して
おり、その際鈴木から「赤羽伸子」という偽名を付けられていたのだ。
さらに、全てを清算しタクシーの運転手を始めたが、その際、鈴木は
妻と離婚し地位も名誉も失ったという。余りの濃い話に引いている常
連客と驚きのあまり白目をむく店長。

 店長との結婚を真剣に考えている赤羽は、全てをスッキリさせるた
め、鈴木をここに呼んだといい、さらに驚くみんな。そこへ杖を付い
た初老の男(岡田真澄)が入って来る。「鈴木様…」と赤羽がつぶや
いた。そう、この男こそ赤羽の元不倫相手・鈴木大吉なのだった。

 気を利かせた常連客達が店から去った後、赤羽と鈴木が話をする。
鈴木は、もう一度赤羽とやり直したいと熱望するが、赤羽が結婚話を
切り出すと烈火の如く激怒し店を出て行こうとする。
 赤羽はそんな鈴木を呼び止めると、店長が鈴木のために淹れた珈琲
を飲むように言う。実は、赤羽は鈴木と別れて以来珈琲が飲めなくな
ってしまったのだ。それは、珈琲を飲むと初めて九州に行った時鈴木
が淹れてくれた珈琲を思い出してしまうから。でも、店長のおかげで
それを克服できた、だから、鈴木にもこの珈琲を飲んで欲しいと懇願
する。しかし、鈴木は今は飲みたくないと断固拒否する。
 赤羽は元旦にもう一度ここに来て珈琲を飲むよう鈴木に言う。さら
に、その珈琲がまずかったら鈴木と九州に行く、おいしかったら店長
と結婚する、と勝手に賭けをしてしまうのだった。


 店から鈴木が去り、赤羽が無言で去り、蒲生が時間内なのにバイト
をあがってしまった。常連客たちはただならぬ雰囲気を察知する。店
長と赤羽の恋愛をおもしろがっている場合ではないと感じ取ったのだ
った。

 千倉は『軽井沢まで〜』のラストシーンを撮影直前に書き換える。
もちろん、店長へのメッセージを込めたものだ。
「過去を恐れるな!20年の歳月を君の剣で断ち切れ!」と木暮役の
船越は情感たっぷりに語る。「愛は年月じゃない、深さだ!」と謎の
ヒゲ青年剣士・万次郎役のベッシーが叫ぶ。二人は激しく剣を交わし、
万次郎の剣が木暮の胸を貫く。
「死んでもこの女を離すなよ…」と木暮はつぶやき絶命。軽井沢夫人
と万次郎は永遠の愛―FOREVER LOVE―を手に入れた。(完)

 ラジオでは土井垣の番組が放送されている。ゲストはベッシー。恋
愛相談コーナーでの回答でベッシーは言った。「店長さん、―Don't 
Look Back!―過去を振り返るな!そして逃げちゃダメだ!」土井垣
も「ガンバレ!店長!」と叫ぶ。
 中央テレビのお天気コーナーでエモやんが「店長晴れ!明日は店長
日和です!」と連呼する。その後の歌コーナーでは蒲生が店長虫のサ
ンバ(てんとう虫のサンバ)を弾き語る。
みんなから怒涛の応援攻勢だった。

 その夜、店で尊敬する刑事コロンボの幻を見た店長。自分が珈琲を
愛する理由や赤羽の魅力を再確認、赤羽との結婚を決意する。


ついに元旦当日になった。珈琲を淹れて待つ店長の元へ約束通り鈴木
がやってくる。二人だけの静まり返った店で店長は渾身の一杯を鈴木
に差し出すのだった。

 赤羽がタクシー会社で祈るような気持ちで待っていると、そこへ鈴
木が現れる。不安そうな赤羽に鈴木は笑顔で告げる。
「完敗だ。あなたのことはあきらめます。あんな美味いナポリタンを
食べたのは生まれて初めてだ!」
「え?ナポリタン??」
なんと、珈琲を飲む直前になってお腹の虫が騒ぎ出した鈴木に店長が
ナポリタンを作ったのだ。鈴木はナポリタンだけ食べ、珈琲には手を
つけなかった。例え鈴木が敗北を認めたとしても、珈琲は飲まれなか
った事になる。赤羽はひとり九州へ帰る決心をした。
 ショックを隠し切れない店長だが、蒲生の言葉に後押しされて思い
直すと、赤羽の後を追って行く。

 赤羽が餞別代わりにもらったタクシーで高速道路を走っていると、
後ろから店長が猛スピードで追ってくる。驚いて車を停め、降車した
赤羽の元へ走ってきた店長が言う。
「完敗です。やはり私の恋人は珈琲だけでした。ですから…、もし恋
人のいる男で良かったら…僕のカミサンになって下さい!」
プロポーズされた赤羽は、最高の笑顔を浮かべ「ハイ!」と大きな声
で返事した。
 その頃、マンハッタンの控え室では、店長が忘れた婚姻届を蒲生が
見つけていた。書面に書かれた二人の署名を見た蒲生は叫ぶ。
「コレ、誰だよ!」
婚姻届には「虻野辺加奈子」(赤羽)と「ハロルド山田」(店長)と
書かれていた。ハーフかよ!


―2年後―
 横浜の『純喫茶マンハッタン2号店』には店長と呼んで欲しいヒゲ
の”マスター”がいる。だたひとつ気にいらない事といえば…1号店
の常連客が来ないという事だった。その1号店の店長は付けヒゲを付
けた蒲生。船越は2号店の雰囲気が合わないと1号店に通ってくる。さ
らに驚く事に、井堀と千倉、別所と江本、土井垣と赤い女がそれぞれ
結婚していた。
 さらに店長の愛しいカミサン赤羽は…日本バリスタ選手権のグラン
プリを獲得し、2号店の”店長”を務めていた!

(私の経験と人生と魂を込めて言わせてもらう…やっぱり彼女、ただ
者ではない!!)


寸  評 最終回が終了しました。天下無敵の大団円です(笑。
このラストについて視聴者間では賛否両論だったとか。好みや考え方
は人それぞれですし、かなり意外な終わり方だったのでそれだけ多く
の反響があったのかもしれません。

宮藤氏には珍しいラブストーリーものだったわけですが、相変わらず
の小ネタ満載・細かな伏線・大きなどんでん返しなどなど、一味もふ
た味も違ったラブコメだったと思います。マンハッタンの店内シーン
が多かったり、ちょっぴりオーバーな台詞回しなど、まるで劇場でお
芝居を見ているかのような印象も受けました。役者さん達もノリノリ
で演じていたようですし、よくまとまっていたと思います。(特にベ
ッシーや船越さんは素の自分をうまく役柄に昇華させていたのでは?)
笑いながら気軽に見る事のできる、楽しいドラマでした。

執 筆 者 ごんた(gonta_tvdr@hotmail.com)

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2. 編集後記
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長らくお付き合いいただきどうもありがとうございました。
第一回にもコメントしましたが、私は脚本のクドカン氏の大ファンで、今回の
執筆は気合入れすぎ&プレッシャーを感じすぎにより、少々空回りしていたよ
うです(苦笑。
遅れ気味になってしまいご迷惑をおかけしましたが、楽しく書かせていただき
ました。最後まで読んで下さった方に、心から感謝を。
次クールもどうぞよろしくお願いします。(ごんた)

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