Daily Drama Express 2004/01/13 僕と彼女と彼女の生きる道 (2) 2004/01/19

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タイトル：Daily Drama Express 2004/01/13 僕と彼女と彼女の生きる道 (2) 2004/01/19

===================================================== 発行部数 12 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ 　　　　　　　　　　　 ☆☆ 2004/01/13 (Tue) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 　　1.火曜日の連続ドラマ　　2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1.　火曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル　僕と彼女と彼女の生きる道局　　名　フジテレビ放映日時　火曜22時キャスト　小柳徹朗（草なぎ剛）　北島ゆら（小雪）　小柳可奈子（りょう）　宮林功二（東幹久）　坪井マミ（山口紗弥加）　岸本肇（要潤）　小柳義朗（大杉漣）　大山美奈子（長山藍子）脚　　本　橋部敦子あらすじ　　仕事で行けない徹朗（草彅剛）の代わりに、義母の大山美奈子（長山藍子）につきそわれ、凛（美山加恋）は退院した。　「これからは仕事に集中出来ますから」　と徹朗は、娘の入院で大変だったがもう大丈夫だと、上司の井上（小日向文世）に話す。　「今月の目標！法人新規１０社獲得！」　井上がそう言うのに答えて、目標達成を約束する徹朗。　夕方、徹朗は転校の話をするために、凛の担任石田（浅野和之）を小学校に訪ねた。　「再来週、クラスで音楽会があって、ハーモニカを吹くのを楽しみにしているんじゃないですか？」　と石田は残念そうに話す。徹朗は「（転校の日を）凛と相談する」と心にもないことを口にする。　マンションのドア越しに、凛のへたなハーモニカの音が聞こえてくる。徹朗はうんざりした顔でドアを開ける。凛は食欲もあり、おかわりまでしたと美奈子は上機嫌だ。　凛の転校を美奈子が気にしているので、徹朗はきっぱり「出来るだけ早く」と答えるが、「来週は温泉旅行だから都合が悪い」と美奈子。　「あと１週間、俺が面倒みますから」　凛の気持ちをよそに勝手に話が決まっていくのを、凛はハーモニカを握り締めて聞いている。　徹朗のケータイに北島ゆら（小雪）から電話が入る。ゆらは「入院のために出来なかったレッスンを明日やる」と伝えた後、昨晩言い過ぎたとわびた。徹朗は早々に電話を切ってからつぶやく。　「もう来なくていいって言えばよかった」　翌日のレッスン。ゆらが退院祝いと言って持って来たモンブランに、久しぶりに明るい表情を見せて喜ぶ凛。小さな黄色い紙片が床に何枚も落ちているのに気付いたゆらがそれを拾いあげると、凛が慌てて走り寄る。　「ラッキースタンプだ！母さんの集めてる、大切なものだから…」　凛はスタンプを箱に仕舞いながら、泣き出してしまう。　その夜、帰宅した徹朗を迎えたのはゆら。母親の集めていたスタンプの箱を自分がひっくり返してしまい、それをすぐに拾わなかったから母親が家出したと凛が思い込んでいることを話すために待っていたと言う。徹朗は「そんなことをわざわざ伝えるために待っていたのか」とあきれる。　「――お母さんが出て行ったのは、凛ちゃんのせいじゃないってこと、ちゃんと話して頂けますよね？」　「分かってますよ。そりゃあ、入院したのは凛の気持ちを分かってなかったからですけど、仕事も忙しかったし、家事も大変だったからです。言いたいことも言えずに我慢していたのも、今まで凛のことは妻に任せてたからですよ。だからおばあちゃんのところに行かせた方がいいと思ったんです――もちろん、ほっとしましたよ。ここで一人で留守番するより、ずっと安全ですから」　「でもお父さんから、一緒に暮らそうって言って欲しかったのかな、って」　「結局おばあちゃんのところで暮らした方がいいんです。――俺は、実の父親です。二度と僕に意見しないで下さい」　最後に徹朗は、凛のレッスンは来週で最後だと冷たく言い放つ。　翌朝から、凛は徹朗と一緒に朝食をとらなくなり、徹朗が出かけた後で一人で学校に行くようになった。大体、徹朗とまともに会話をしなくなっていた。　日曜日。徹朗は母親の三回忌のため、実家を一人で訪ねた。昨晩誘ったが無視されたため、凛は連れてこなかった。離婚のことを知らせていないため「妻は町内の集まりの手伝いで来られない」ことにした徹朗に、父の義朗（大杉漣）がまくし立てる。　「こっちだって手伝いが要るんだよ！可奈子さんが来ると思って、何もしてないよ！女房にわがまま言わせて、どうするんだよ！」　徹朗が家に戻ると、またゆらが来ていた。徹朗は「レッスンの日でもないのに」と不快さを隠さず口に出す。昼間、近くの河川敷に座ってハーモニカを練習する凛を偶然見かけ声をかけたところ、“頼まれごと”をされたと話すゆら。凛に尋ねても、やはり徹朗には教えてくれない。　夕食は出前の寿司になったが、カウンターで和やかに寿司をつまむゆらと凛に構うことなく、徹朗は一人ソファに座りテレビを見ながら、小皿に別にとった寿司を無言で口に運ぶ。　凛は入浴、ゆらは台所で洗いもの、徹朗はというとソファでうたたねしている。目覚めた徹朗は家事をしてくれているゆらをねぎらうわけでもなく、ただ“頼まれごと”が何だったのか尋ねる。　「音楽会でハーモニカを吹きたいそうなんです。だから、おばあちゃんのうちに行くのは音楽会が終わってからにしてほしいって…」　「音楽会なら、転校先でもあるんじゃないの？」　徹朗は何かと凛のことで口出ししてくるゆらに、本当に嫌気がさしていた。　「北島さんは、家庭教師以上のことはしてくれなくて結構ですから」　何か言い返したそうなゆらに、帰る時すし桶を下に出しておくよう言いつけて、徹朗はまたソファに横になる。　翌日、会社の休憩室。同僚の宮林（東幹久）がケータイにかかってきた「妹のグチ」をわざわざ聞いてやっている。宮林から、彼女の悩みが「家庭に家族の団欒がないこと」だと聞き、「家族団欒なんてドラマだけの世界だ」と、徹朗は驚く。　「家族でご飯食べながら、今日は学校で何があったとか、そんなの話しませんよネ、普通。大体家族で夕食なんてありませんよネ、普通、子どもの頃なんか…」　「あったよ。家族の団欒」　宮林の答えにあっけにとられた徹朗は、ためしに「父親とキャッチボールは？」と尋ねてみる。うなずく宮林。部下の岸本（要潤）までもが「僕が父親につきあってあげたんだ」と話に入ってくる。　「…したんだ、キャッチボール…」　――徹朗にはそんな経験は、ない。　徹朗は会議の資料の準備をする部下の坪井マミ（山口紗弥加）に、「１年生の娘にどう接したらいいのか」と悩みを打ち明ける。　「奥様に聞けばいいんじゃないんですか？」　「…今離婚中で…」　マミとは３年前１度だけ浮気したことがある。マミは「私のこと、誘ってるんですか？」といたずらっぽく笑う。　とある居酒屋。身の回りに起こった他愛ない話を肴に鍋をつつく３人――ゆらと谷川亜希（田村たがめ）、勝亦亮太（大森南朋）。３人は同級生で、こうして度々夕食をともにしている。ゆらは全く気付いていないようだが、亮太はゆらに対して、特別な想いを抱いている。　ゆらに凛からの電話が入る。一人家で父親の帰りを待つ凛が、雷が怖いと泣いているのだった。凛はしきりに来てくれと頼むが、昨晩徹朗に言われたことが気にかかって、ゆらはマンションを訪ねるのをためらう。　仕方なく徹朗に「雷を怖がっている凛のために早く帰宅してほしい」と連絡を入れるが、徹朗は仕事が忙しい上、すぐに帰宅する気は毛頭ない。　帰宅した徹朗は、風呂場にゆらの濡れた服やくつが干してあるのに気付いた。可奈子の服を借りて着たというゆらに「レッスンの日以外は来ないでくれ」と怒りを抑えて徹朗は言う。　「雷を怖がっていて、私が来るまで泣いていました。その後ラッキースタンプを台紙に貼ってました。お母さんが家出したのはまだ自分のせいだと思っています。でも、スタンプをお母さんの代わりに貼っていれば、帰ってくると信じています」　酒を飲んで帰ってきた自分のことを責めているのかと、徹朗は怒りをぶつける。　「子どもが泣いているからといって、仕事を放り出すわけにいかないだろ？飲んだのもたった２０分だ、仕事が終わってそういう気持ちになることがあるんだよ！…家庭教師の北島さんには、大きな組織で働くってどういうことか、分からないだろうけど。――それに、僕達は親子だから、見た目よりずっと分かり合っているから大丈夫なんだよ。…ま、北島さんは誰かの親じゃないから、そういうこと分からないだろうけど。――とにかく俺は、凛のために仕事をしているんだ。俺は間違ってないし、やましいことも何もない！」　「あなた、何も分かってないです。凛ちゃんを愛していないことも…」　そう言って立ち去ろうとするゆらを引き止める徹朗。ゆらは立ち止まり、こちらを振り向く。　「…それから、私は家庭教師を始める前に、あなたの会社の１００倍の社員のいる証券会社で働いてました…」　愕然とする徹朗を尻目にゆらは出て行く。凛は、まだスタンプを台紙に貼り続けている。　翌日、可奈子（りょう）から連絡があり、喫茶店で話をすることになった。離婚を考え始めたのは、１年程前、ラッキースタンプを貼っていた時だったと言う。　「私、大学卒業したら美術の勉強をするはずだったの。でも、子どもが出来て、あなたと結婚して、ダメになっちゃったけど…」　「だからパリ？美術の勉強がしたいから離婚なのか？凛の母親だろ？」　「そう、凛の母親よ。でも、あなたの母親ではないわ。――あなたは私をずっと、母親代わりにしてきたでしょ？」　訳の分からないことを言い続ける可奈子に徹朗は「妻だろ？」と言い返す。　「いいえ。私は、あなたの家政婦だった――これ以上一緒にいたくないの」　徹朗は愕然とする。持っていたカップを皿の上に乱暴に落とし、スプーンの音が静かな店内に響く。　「今は凛と一緒にいられない――母親失格だから」　また訳が分からない。徹朗が理由を尋ねると、可奈子は今まで抑えていた感情をむき出しにして答える。　「どうしても考えちゃうのよ！あの子を産んでなかったら、どんな人生をおくっていたんだろうって！――私、凛を愛してない！」　可奈子は涙を流す。　「凛のことだけは、私が悪い。いいのよ、私を責めて」　徹朗は、返す言葉が見つからなかった。　――昔、誰かが言っていた。　　　子どもは何のために生まれてくるのか。　　　それは、愛されるために生まれてくるのだと。　　　…俺に、妻を責める資格などない。　　　俺も娘を愛していないのだから。　　　娘は、何のために生まれてきたのだろう―― 　徹朗が帰宅すると、凛は布団もかけずに、パジャマでベッドに横になっていた。貼りかけの台紙が置きっぱなしになっており、手にスタンプを握ったままだ。台紙を見ると、しわや破れを直さずに貼ってあるスタンプが目に付く。徹朗が手の平のスタンプを取ろうとして、凛は目を覚ましてしまう。凛は急いで台紙を徹朗から取り返す。　「お母さんは凛のことが嫌いになったから出て行ったの？」　連絡帳をぱたっと閉じて、徹朗が答える。凛の顔はとても見られない。　「今日、お母さんと会った。凛のこと、大好きだって言ってたぞ」　黙って部屋を出て、リビングでテレビをつける。声をかけられるまでゆらの存在に気付かなかった。　「今日は最後のレッスンだったので、ご飯を食べたりして過ごしました」　ゆらの方を見向きもしないまま、徹朗はテレビを凝視している。　「教えてくれないか」　帰る間際のゆらに突然徹朗は声をかけた。立ち止まりこちらを向くゆら。　「俺はまず、何をしたらいい？凛の父親として…」　近寄ってきたゆらの顔を見る。　「ハーモニカを買って下さい」　「…でも、凛は持ってるじゃないか…」　ゆらはかすかに首を横に振りながら微笑む。　――河川敷でハーモニカを練習する凛と隣で聞いているゆら。凛のハーモニカに合わせて、背後からあまり上手とは言えないハーモニカの音が聞こえてくるのに、凛は驚いて振り向く。少し離れたところで、徹朗がハーモニカを吹いていた。凛は不思議そうにゆらの顔を見つめる。　ゆらに促され、凛はまたハーモニカを吹き始める。後ろから徹朗のハーモニカが付いてくる。　淡々と吹き続ける凛の隣で、ゆらは涙が出そうな気持ちをこらえていた。寸　　評　　何てかわいそうな凛ちゃんなんでしょう！父親も母親も、祖母も祖父も、自分を犠牲にしてまで本当に心の底からかわいがってくれる肉親が一人もいないなんて！！　整然として生活臭さが全く感じられなかったこの家でしたが、今回「１００円毎に１枚もらえて、２００枚台紙に貼れば５００円の買い物が出来るスタンプ」が出てきたことで、急に生活感が出てきました。徹朗はそんなスタンプ知りもしなかったようですが、こういう取るに足らないものが案外景気に一役買っていたりするものです。皆さんも、レジでスタンプやポイントがつくのを、まんざらでもない顔で眺めているのではないでしょうか？執筆者　三森(anponhana@mail.goo.ne.jp) ---------------------------------------------------------------------- 2.　編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 　スキーのジャンプ競技が好きで、テレビで放映されるのは大体見ています。滑り降りて着地するまでの間に、どんな気分になれるのか、あの向かい風をどんなふうに頬に感じるのか、本当に知りたいものです。　スキーで滑ってきて、気付かなかったちょっとした段差でうっかりスキーごと飛んでしまった時、ふわっと体が浮いたあの瞬間…。びっくりするけどちょっと気持ちいいですよね？　応援している選手は岡部選手。ジャンプの世界も世代交代を迎えていて、若手が頭角をあらわしています。彼もどっちかというと「年寄り」の方に入るわけですが、いやいやどうして。今年も頑張ってください！！（三森） ====================================================================== 発行元：ドラマ研究会 e-mail：info@j-drama.tv url ：http://www.j-drama.tv/ ＩＤ：MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。（http://www.mailux.com/) ======================================================================

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