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タイトル:Daily Drama Express 2003/12/18 トリック3 (最終回)  2004/01/15


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/12/18 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル トリック
局  名 テレビ朝日系
放映日時 木曜21時
キャスト 山田奈緒子(仲間由紀恵)
          上田次郎(阿部寛)
          矢部謙三(生瀬勝久)
          山田里見(野際陽子)
 菊池愛介(姜暢雄)
 池田ハル(大島蓉子)
 ジャーミー(アベディン・モハメッド)
 長谷千賀子(大谷直子)
 岸本誠一(成宮寛貫)
 金井源三(ガッツ石松)
 金井省吾(久保田篤)
 北見紀明(デビット伊東)
 黒津菊雄(でんでん)
 黒津康男(つぶやきシロー)
 南方熊作(六平直政)
脚  本 蒔田光治ほか

あらすじ    エピソード5
「解かれた封印〜霊能力の真実」

 奈緒子のナレーション〈千賀子を死に至らしめた 私はいったい何
者だろう?〉

 上田と岸本が 矢部たち警官を連れて小屋に戻る。 だが、奈緒子
や討伐隊の姿は無く、千賀子の死体だけが残されていた。 千賀子に
取りすがる岸本。
 岸本 「お母さん。」
 上田は、奈緒子の筆跡で『長谷千賀子』と書かれた呪いの封筒を拾
う。 何かあったと察した上田は、そっと封筒を隠す。
 上田 「山田!」 


 連れ去られた奈緒子は、琉球の無人島で目覚めた。 奈緒子を連れ
去ったのは 討伐隊を装っていた黒門島 黒津分家の男たちだった。
 当主 菊雄や康男たち 黒津分家は、明治近代化の波に乗れずに 
黒門島を追われた。 彼らが生き残る為に、黒門島カミヌーリ(シャ
ーマン)の子孫である奈緒子の力が必要だと言う。
 菊雄 「お前にカミヌーリの力が無いのなら、生かしておく必要は
無い。」

 菊雄たちは、奈緒子が 真の霊能力者かどうかをテストする。 康
男が握った玉を 赤か青か霊能力で透視しろという。 一つでも間違
えれば殺される。
 康男 「赤ですか? 青ですか?」
 奈緒子「赤。」
次々と奈緒子が答えた通りに 康男が2つの容器に分けていく。

 菊雄 「聖なる布に 祈りを。」
頭から被せられた聖なる布を外すと、見事に赤・青2色に分かれてい
た。 最も驚いたのは奈緒子自身。 奈緒子は 真の霊能力者なのだ
ろうか?
 菊雄 「お前は本物だ。 もう元の世界に戻れないんだよ。」

 黒津分家の男たちの目的は、昔 里見が黒門島から持ち出した『武
器』を手に入れる事。 黒門島から逃げ出した父と母里見は、流れ着
いたこの島の『神の憎悪の象の像』に『武器』を封印した。 それを
開くには 5文字の合言葉が必要だと言う。 菊雄たちは、霊能力者
 奈緒子に 5文字の秘密の言葉を告げて 封印を解けと 要求する。


 一方長野の実家では、不安を感じる里見が 暗い庭に向かい訴える。
 里見 「そこにいるのはわかっています。 奈緒子に何をする気で
すか。」
植え込みの陰から、以前 里見の元に『神の象の像』を探しに来た自
称民俗学者 南方が現れる。 南方は黒門島の黒津分家の命令で、
5文字の合言葉を聞きだしに来たのだった。 奈緒子の命を引き合い
に出され、里見は封筒を手渡す。 心で唱えるのも危険だから 島に
ついてから開けるようにと。
 里見 「あの子の力は本物です。 あの子が目覚めたら、あなたた
ちの手には負えません。」
里見の迫力に圧倒され、恐々と封筒を手に去っていく南方。


 上田は、御獅舞村のどこにも 奈緒子を見つける事が出来ない。 
地元の警察の調べで、消えた討伐隊も隣村の者ではないとわかった。
 上田は 死んだ北見が黒門島出身だったことを思い出す。 黒門島
について 電話で里見に問い合わせる上田。

 温泉に入っている矢部と菊池は、傍らの石の下に隠された2000万円
入りのマジソンバッグを発見する。 札束を包んでいた新聞紙の日付
は 源三の家から金が紛失した前日。 これは、源三の家から盗まれ
た金ではないのか?


 菊雄たちが監視する小屋から こっそり抜け出した奈緒子。 海岸
線の洞穴で 壁面の扉の前に『神の憎悪の象の像』を見つけ、適当な
5文字を言ってみる。
 奈緒子「開けゴマ・・・開けドア・・・」
そこへ 里見からこの島の存在を聞いた上田が、助けに来る。 しか
し 千賀子が北見を呪い殺したように、自分が千賀子を呪い殺してし
まったと 悔む奈緒子は逃げようとしない。 千賀子は自死だと否定
する上田の言葉も 耳に入らない。

 上田の見解〈北見は黒門島出身で、黒津分家とは仲間だった。 千
賀子の霊能力を証明する為、自分自身で埋め込んだ針を刺して死んだ
のだ。〉
信じにくい事だが、黒津分家を守るための行為だと。 同じ黒門島出
身の奈緒子は、北見同様理解できない人間なのかと、上田との距離を
感じる。

 奈緒子「開けたね。 動けドア。」
洞穴を動こうとしない奈緒子から、5文字の合言葉の秘密を聞いた上
田が妙案を出す。
 上田 「あああああ、ああああい・・・ と順に言えば、最後の ん
んんんん までの間に答えがあるはずだ。」
膨大な作業なので 互いに試し終わった所を 手持ちの葉書に書き残
すと提案する。 しかし、奈緒子は上田の手伝いを頑なに拒む。

 上田 「君が奴らの言う霊能力を信じるというなら、物理学者の僕
とは敵同士だ。 二度と助けに来ないぞ。」
売り言葉に買い言葉で 心ならずも奈緒子を残し、洞穴を立ち去る上
田。


 討伐隊が黒門島の出身だと判明し、御獅舞村の警官と岸本も島にや
ってくる。 上田に追いついた岸本は、奈緒子の霊能力によって 母
 千賀子が死んだのではと 詰め寄る。 岸本は 呪いの封筒の存在
を知り、上田が向かった島へとついてきたのだ。 不穏な集団が島を
占拠していると 地元の警察も動き出す。

 奈緒子「・・・あほうえぞ、あほうえだ。」
残された奈緒子は、上田の言うとおり 葉書に書き込んで洞穴を立ち
去る。


 島に戻った南方が、里見の封筒を 菊雄に手渡す。 中に書かれて
いるのは『門構えに火』の一字。 口にしてはならない言葉であり、
誰も読み方を知らない文字。 せっかく里見から聞き出したのに、こ
れでは役に立たない。

 里見がはっきりと合言葉を教えなかった事に 南方が怒る。 こっ
そりと小屋に戻った奈緒子に、菊雄たちが 上田を呪い殺せと 封筒
とカードを手渡す。
 菊雄 「霊能力を信じないならできるはずだ。 信じるのなら、俺
たちの仲間だ。」
奈緒子は震える手で 上田の名を書く。 その頃、何も知らない上田
は 一人岸壁に立っていた。

 遅れて島にやってきた矢部たちが、地元の警察や岸本たちと合流す
る。 島で怪我をして足に包帯を巻いた岸本は、大金の入っていたマ
ジソンバッグが 死んだ省吾のものだと証言する。 2000万円を
持ち出したのは、省吾なのか。 黒津分家を危険な霊能力集団とみな
した警察は、矢部を中心とした捜索隊を結成する。

 監視の目を盗み、再び小屋を抜け出した奈緒子。 上田の手伝いが
無いことを 愚痴る。
 奈緒子「うえだばお、うえだばか・・・ばかうえぞ、ばかうえだ・・・」

 洞穴に康男が現れる。 上田流のやり方は 既に分家で試して駄目
だったと言う。 それで奈緒子をこの島に連れてきたのだ。 康男は、
南方が持ち帰った『門構えに火』の読み方を問う。 そして、上田が
奈緒子の呪いで死んだと 奈緒子に聞かせる。

 康男に捕まった奈緒子は、小屋への道すがら 警察の捜索隊に出く
わす。 助けてくれると思いきや、反対に追われる奈緒子。 いつの
間にか奈緒子は 黒津分家の中心人物に奉られていた。 矢部たちに
追いかけられる奈緒子と康男。 そこに上田の姿は無い。


 逃げおおせた奈緒子だが、上田の死を知り 悲しみにくれ夜を迎え
る。 闇に紛れて再度洞穴に行くと、カードに『ひんにゅう』と書き
残されている。 上田は生きていたのだ。

 洞穴に現れた上田は、奈緒子の呪いに見せかけた誰かに 崖の上か
ら突き落とされそうになったと話す。その人物の足から片方の靴をも
ぎ取ったのだと。 上田の居場所を知っていたのは、犯人が警察の側
に通じているから。 霊能力を試す赤玉・青玉のテストも 康男がコ
ントロールしていたと指摘する。

 霊能力テストの検証〈康男は、前半は赤だけを握り 後半は青だけ
を握った。 奈緒子の言葉に合わせて4つの容器に振り分けた。 奈
緒子が聖なる布を被された隙に 玉の入った容器を入れ替え、前後か
ら左右に並べ替えたのだ。〉
菊雄たちが 奈緒子に霊能力者だと信じ込ませたのは、里見が隠した
物が 武器ではなくお宝だったからではないか。

 『門構えに火』の読み方で 『神の憎悪の象の像』の扉が開く。 
しかも、その読み方は、『あああああ』から『んんんんん』までの間
には無い。
 奈緒子は、実家に呼び出された時 母から聞いた話を思い出す。 
決して言葉にしてはならない文字『門構えに火』 それを父がプロポ
ーズの言葉にしたという。 そして、父はハイカラなギャルソンだっ
た。 では、日本語ではなく フランス語で「愛している」と囁いた
のではないか。 「ジュテーム」では、文字数が足りない。
 上田 「ジュ ゼ イ ン ム(とても愛してる)。」
扉が開いた!

 扉の奥には細い上り階段があり、黒門島の妖術使いの人形・木箱と
説明書きがあった。
『私は霊能力によりこれを作り出した。 一族が滅亡の危機に立った
時、この箱を開けよ。 生き延びる最強の力を得るだろう。 しかし、
はじめにこの箱を開けた者は 命を落とす』
 奈緒子「上田さん。 これは財宝ではありません。 霊能力者は本
当にいたんです。」
洞穴にやってきた菊雄たちが 後ろから囁く。
 菊雄 「早く開けなさい。 あなたは黒門島を救う為に生まれたカ
ミヌーリなのだから。」

 奈緒子や黒津分家を捜索する警察隊も 洞穴に到達する。 同行し
た岸本が叫ぶ。
 岸本 「僕に行かせてくれ。 あいつは僕の母を呪い殺したんだ。」
松明を手に駆け込んできた岸本が 洞穴にガソリンをまく。 集まっ
ていた菊雄たちは 逃げ場を失う。

 奈緒子「待って下さい。 助かる方法があります。 私がこの箱を
開けます。」
今がピンチの時だと、一族を救うために奈緒子が階段を上る。 奈緒
子を霊能力者と思わせた黒津分家の思惑通りだと、止める上田を振り
切る。
 奈緒子「ごめんなさい。 上田さんと私はやっぱり別の世界の人間
でした。」

 奈緒子がふたを開けると 中から白い毒の煙がもうもうと湧き起こ
る。 黒津分家も警察隊も 皆逃げ惑い、出口に殺到する。


 目を覚ました奈緒子。 箱を開けたのに 生きている。 奈緒子と
上田の2人が生き残ったのは、毒ガスが重い気体だったから。 背の
高い上田は 立ち上がれば溜まったガスの上に顔が出る。 奈緒子は
階段の上にいたので、ガスが下に流れ落ちて助かった。 逃げる気持
ちの無い者だけが生き残れるのだ。
 上田 「島を救う最強の力とは、霊能力ではなく 死を恐れない勇
気の事だったのだ。」
逃げずに居てくれた上田に感動し、奈緒子は上田の胸に顔を埋める。

外の警察や黒津分家たちの所に、奈緒子と上田が姿を現す。
 奈緒子「矢部。 その中に犯人がいるのにまだ気づかないのか。」
奈緒子は、足を怪我していた岸本が真っ先に逃げた事を 指摘する。

 奈緒子の見解〈岸本は 怪我してはいない。 上田を突き落とし 
靴の片方を失くした為、包帯でごまかしたのだ。 苛められていた岸
本は、源三の家から金を盗んだ。 そして、黒津分家と手を組んで、
母千賀子の恨みを利用し 源三や省吾を殺害した。 発覚を恐れた岸
本は、警察を味方につけて洞穴に火を放ち 黒津分家や真相を知った
者を焼き払おうとしたのだ。〉
 奈緒子「お前のやった事は 全部お見通しだ。」

 全てが明らかになった所で、南方が 警視庁公安課から来たという
素性を明かす。 不穏な動きを示していた黒津分家に 潜入捜査をし
ていたのだ。 逃げ出した岸本を 警察が追う。


 警察隊が去り、残された奈緒子と上田。 帰ろうという上田の誘い
を 奈緒子は断る。
 奈緒子「もう少しここにいます。 父や母の事が知りたいから。」

 最後に一つ言っておきたいという上田と奈緒子は、直接話しづらい
為 互いに書いた物を交換する。 上田は船の上で 奈緒子は砂浜で、
互いの手紙を開く。
 奈緒子の手紙『なぜベストを尽くさないのか。』
 上田の手紙 『門構えに火』の1字

 上田の手紙に うろたえる奈緒子。
 奈緒子「上田!」
埠頭に走る奈緒子だが、上田の乗った船は 既に去ってしまった。

 寂しく海を見つめる奈緒子の元に、上田が現れる。 上田は船から
降りていたのだ。 驚き悪態をつきながらも 再会の喜びを隠し切れ
ない奈緒子。

 砂浜を一緒に歩く2人。
 上田 「ジュゼインム。」
 奈緒子「軽々しく言うな。」
恥ずかしがる奈緒子に はしゃぐ上田が畳み掛ける。
 上田 「ジュゼインム!」

                   FIN


寸  評  トリックシリーズ3 終了です。 最終回の半分は ラブストー
リーでした。 キレイな仲間由紀恵さんのサービスショット満載。 
今まで内面を出さなかった上田と奈緒子が 珍しく気持ちをさらけ出
して仲違い。 ラストがプロポーズとは いきなりで 驚きました。
 嬉しいけれど、これで終わらないで欲しいです。

 菊池君は 相当のボンボンだったのですね。 矢部さんが20年後っ
て言うところを 明日島を買ってもらおうときました。 部下の筈な
のに たびたび立場が逆転して 矢部さん気の毒ですね。 前の金髪
のお兄さんと違うので、髪も抜けちゃいますね。 矢部さん頑張れ。

執 筆 者 飯塚(iizuka.g@infoseek.to)

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2. 編集後記
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 トリック最終回です。 ハラハラドキドキの とても楽しい3ヶ月でした。
 拙い文章にお付き合い下さいまして ありがとうございました。
 水曜日に放映されていた「共犯者」も面白かったです。 こんなに派手な三
上さんが 何故気づかれないのだろう 妖精みたいな存在だなと思っていまし
たが、意外な展開になりました。
 ちょっと渋めのお話が好きです。 NHK月曜ドラマ「風子のラーメン」
「麻婆豆腐の女房」「悪意」「緋色の記憶」が とてもよかったです。
 また、楽しくて素敵なドラマに出会える事を願っています。(飯塚)

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発行元:ドラマ研究会
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