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タイトル:Daily Drama Express 2003/12/09 あなたの隣に誰かいる (最終回)  2004/01/12


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/12/09 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル あなたの隣に誰かいる
局  名 フジテレビ系
放映日時 火曜21時
キャスト 澤村数馬(北村一輝)
     澤村愛子(白石美帆)
          草間五郎(いかりや長介)
          松本梓 (夏川結衣)
          松本欧太郎(ユースケ・サンタマリア)
          柏木里美(佐藤藍子)
脚  本 坂元裕二

あらすじ  人が死ぬのは心臓が止まるときじゃない。脳が止まるときでもな
い。人が死ぬのは忘れられたときだ。愛した人のことを忘れられずに
いれば、その人はいつまでも生き続ける。記憶の中でいつでも会える
のなら、だから死ぬことは少しだけ「さよなら」するだけだ。


 数馬(北村一輝)は、倒れている欧太郎(ユースケ・サンタマリア)
と志摩子(梶芽衣子)へ用意してあったガソリンをかけ、マッチで火
をつけようとする。すると、いつの間にか家へ上がっていた愛子(白
石美帆)が手錠をかけ、もう片方を柱へ繋ぐ。

 「鍵をわたせー」と狂ったように繋がられたまま愛子へ叫ぶ。愛子
は高笑いをし鍵を遠くへ捨てる。愛子が乗っていたカーペットをひっ
ぱったことで、愛子が倒れ、数馬は愛子を捕まえその首に手をかけ首
の骨を折ってしまう。

 外からパトカーのサイレンが聞え、数馬は窓を割り、破片を手に自
分の体を傷つける。


 警察が到着し、物音がする棺の蓋を開けると、梓(夏川結衣)が縛
られて発見される。

 「県警が来ますから、お二階の部屋でお待ちいただけますか?」気
がついた欧太郎と志摩子、梓へ警察は言う。数馬は怪我をしていたた
め、愛子と共に病院へ搬送したと教えられる。

 病院へ搬送される道で、救急車は停止し、返り血を浴びた数馬は血
だらけの鉈を手に救急車から降りて来る。

 「搬送された怪我人が行方をくらませたそうです」部下から報告を
受けている内容を欧太郎らは聞く。二階へ上がった欧太郎らへ「犯人
から身代金の電話がかかってくるかもしれません」とろう城事件で人
をとられているから本部か到着するまで待ってほしいと言われる。

 鈴の部屋へ入り、「思い出したの30年前にあの男に連れていかれ
た」と鈴の描いた絵を手に、この絵に描かれた木曽野神社で鈴が呼ん
でる。神社へ行こう。と梓は欧太郎へ言う。志摩子もその梓の言葉を
不思議がらず「母親と子供は言葉はなくても話しをしたことがあるの。
行ってあげて、鈴ちゃんが待っているわ。」と、後押しをする。

 「あのー」志摩子が二階に置いてあった、ガソリンが入ったビニー
ル袋を手に一階へ降りていき、警察の注意をそらしているうちに、欧
太郎と梓は車に乗って木曽野神社へ向う。


 澤村邸の廻りへ野次馬が集まっている。病院へ搬送中に、運転手ら
を殺して逃げたことがニュースになったのだった。里美も来て、近く
にいた車田(火野正平)へ事情を聞く。そこへ、松本邸から出てきた
志摩子がパトカーへ乗せられるところで、里美と目があう。


 欧太郎と梓は木曽野神社へ到着する。閉鎖された石段をのぼり、
“黒鳥居”と看板の指す方へ進む。その様子を数馬が見ている。

 「おまえがうらやましいよ。俺には鈴の声は聞えないから。俺は超
常現象なんて絶対信じないし、あの人たちが言っていたわけのわから
ない話しや、澤村数馬の話しは信じない。だけど、梓の話しは信じる」
欧太郎はそう言って、梓と一緒に鈴の名を呼びながら奥へ奥へと入っ
て行く。

 崖へ来てしまい、梓を下へ残し、欧太郎は一人で上がって行く。竹
やぶへ来て、ポケットから出した携帯で梓へ連絡し、通じたことで安
心する。梓にそこにいるように言い、携帯をかけながら奥へ進んで行
く。すると、突然長い竹が飛んで来て、欧太郎の右太ももに刺さる。
欧太郎は竹を抜き、崖から転げ落ちてしまい意識を失ってしまう。

 梓は欧太郎の悲鳴の後、連絡が途絶えた欧太郎の名を呼びながら、
崖を這いつくばって登って行く。奥へ進んで行くと、目の前に黒鳥居
が現れる…

 鈴の名を呼びながら、お社へ入って行く。何年も使われていない壁
には、蟲の絵がかかれてある。鈴の名を呼びながら探すと、鈴がいつ
も持っていたあやとりが…その近くの板の向こうから物音が。梓は体
当たりをして板を壊すと、タオルで口をふさがれ、手と足を縛られた
鈴(山田夏海)が居た。「すぐ助けるからね」梓は板を外し、鈴のそ
ばへ寄り、タオルや紐をはずし鈴を抱き締める。

 鈴の手をひき、お社から出ようとすると、障子の裂け目から数馬が
戻って来る姿が。梓は辺りを見廻し、床板を外し鈴と一緒に身を潜め
る。

 戻った数馬は鈴を隠しておいた板が壊されていることを気づく。数
馬は外へ探しに出て行く。

 しばらく意識を失っていた欧太郎が崖下で目を覚ます。竹で刺され
た足が痛む。梓は隠れながら、欧太郎へ電話をかける。
 ♪幸せなら手を叩こう・・幸せなら態度で示そうよほら皆で手を叩
こうパンパン♪恐怖で震えながら、小声で歌を唄って鈴と自分を元気
づける。
 すると、欧太郎が電話に出る。「鈴、待ってろよ。お父さんが行く
からな」欧太郎は木を杖にして、あてどもなく歩く。偶然ついたから
今いる場所はわからないと欧太郎へ伝えたところで充電切れとなって
しまう…

 「欧ちゃん・・」「お父さん、お父さん・・」鈴の声が欧太郎の耳
へ届く。欧太郎は進もうとしていた方と反対の道へ急ぐ。
 数馬が社へ戻って来ようとする。そこへ、欧太郎が体当たりをする。
鉈を持つ数馬は、梓たちが出て来ないと欧太郎を殺すぞと怒鳴る。欧
太郎は、梓へ「逃げろー」と叫ぶ。梓は、意を決して鈴の手をひきお
社から出て行く。しかし、裏まで出ると、梓の手を振り切り鈴が欧太
郎の方へ駆け寄ろうと走って行く。その鈴を梓が捕まえると、もみあ
っていた欧太郎と数馬が崖下へ転がり落ちてしまう。

 斜面の途中の有糸鉄線へひっかかり欧太郎の顔が傷だらけになる。
近くへ転がり落ちた数馬をみると、胸に太い竹が貫通していた。

 梓は足をひきづった欧太郎をささえ鈴と3人で車へ向う。運転席に
乗り込んだ梓は、バックミラーに数馬の姿が映り悲鳴をあげる。梓の
悲鳴で後ろを振り返った欧太郎へ数馬が鉈を振り下ろされようとした
とき、数馬へ向けて何発もの拳銃が放たれる。数馬の体や頭、額に弾
が当たり、数馬はやっと倒れる。

 パトカーの中で、草間(いかりや長介)は星野(柏原崇)へ礼を述
べる。しかし、星野は警察はそんな話は信じません。草間の話しを信
じただけ。と。

 パトカーから志摩子が降りて来て、欧太郎と梓の心配をする。


 ホテルカリフォルニアで草間と里美(佐藤藍子)がテレビをみてい
ると、ニュースで「この連続殺人鬼澤村数馬という男の犯行は十数件
にのぼるとみられ、男の自宅の庭からも複数の遺体がみつかり、亡く
なった妻の愛子さんの実家の何件か・・」と報道されている。

 里美は、自分たちのしたことが、警察も世間もあの男のことをたん
なる凶悪犯としかみていない。秋月さんの無実も、写真やミイラも世
間に公表されず、自分の父親も行方不明のまま。そして、このことを
ノンフィクションに書いて発表するつもりだと、草間へ言う。最後に
思い残すことは、自分も。父親に会ってみたかった・・と。

 「お世話になりました」里美は草間と握手をして、部屋から出て行
く。里美を送り出し、ふとみると、柏木が鏡台の前で蟲の標本を見て
いる・・我に帰り、草間が鏡台へ近付く。何もなかった鏡台の上に蟲
の標本の入れ物がある。それを手にすると、物音が。標本の下に“蟲
切丸”とかかれた切羽が。箱の底には“悪しき血を清める”という文
字が…


 引越しの日
 引越しのトラックへ荷物を運んでいる梓へ、町内会長らが挨拶へや
って来る。手伝えない欧太郎とやって来た藤城(高知東生)は梓が言
っている5年前の殺人事件の話しをしている。藤城はここへ来る前に、
警察へ寄り、梓が預けられていた児童施設に“久遠駿介”がいて、彼
には好きな子がいて、蟲姫物語という昔話に自分を同化させて行った。
しかし、彼は放火騒ぎを起して施設を飛び出し二度と施設へ戻らなか
った。30年近い年月をかけて、今まで彼女を追いかけて来たのかも
しれない。澤村数馬の写真それも久遠少年の父親だと考えれば、二人
が同じ施設にいた説明がつく。現実を自分でつくった世界に変えて行
くのが必要だったわけだ。久遠少年には。

 そこまで話すと梓が荷物を運びにやって来る。荷物を持ち、また鈴
と外へ出ていく。

 梓が治っていないのか気になる欧太郎に、「病気なんだよ。だけど、
彼女にとっては現実なんだ。それをしっかり理解してやってくれ」と
藤城はいう。「多かれ少なかれ人間というものは夢や幻想を現実に重
ねて行く生き物なんだよ」


 引越しのトラックを見送り、車に乗り込み梓が振り向くと玄関の前
に無くなった母親と兄が。しばらく見ていると二人は消えていく。
 「ばいばーい」鈴が家に手を振り、松本邸を後にする。


 検死を終えた数馬は、検察の立会いの元火葬場で骨になる。梓はそ
の目で確かめる。

 杖をついた欧太郎は梓へ「人生ってさあ、鍋の後の“おじや”みた
いなものだと思わないか」前、納豆だと言ったと梓に言われると、
「納豆であり、おじやであり、バームクーヘンだ」と言う。


 一年後

 新居に帰って来た欧太郎と買い物から帰って来た梓と鈴が家に入ろ
うとすると、家の鍵が開いている。中では、志摩子が車田一家と三好
夫婦に料理をふるまっている。

 クリスマスで色づいている街にショッピングへやって来る。買い物
している欧太郎たちを草間が見ていた。ふと、数馬によく似た男が・
・草間は数馬に近付き“蟲切丸”の切羽をつけた刀を抜こうとする。
「僕を殺せば人殺しになりますよ。かつてあなたが死刑判決をしたあ
の男のようになりますよ」草間は数馬へ生きているということは流れ
があるということだ。と説明を始める。しかし、数馬は「そんなこと
何百年も前から考え続けていた。一つ言えることはあなたがこの世界
からいなくなった後も、僕は生き続けるということです」草間は抜い
た刀に自分の血をつけ始める。その行動をみた数馬は余裕で微笑んで
いたのを止め、後ずさりしようとする。しかし、今まで手にかけた亡
霊に体をつかまれ身動きが取れない。しかし、廻りには草間が数馬を
刺す姿がうつる。

 数馬が刺され倒れるとその耳から一匹の蟲が・・草間はその蟲を踏
みつける。辺りは騒然となり、その騒ぎに店から欧太郎らも出て来る。
倒れている男の顔を梓がみて驚愕する。

 草間は警察へ連行される。その様子に欧太郎は「違うんだ」と止め
ようとするが、草間は何も言わずに首を横に振る。

 “神奈川県警察本部”
 「どうしてこんなことしたんですか?あなたのような立派な人が」
草間は星野の取り調べを受ける。その草間の目には亡くなった妻の姿
が…「どうしました?」星野は慈愛にみちた目で草間をみつめる。草
間は涙ぐむ。

 警察内部では「一年前の連続殺人犯と殺された男の指紋が一緒だっ
たんです」と部下から報告を受けるが、「そんなことないだろ」と一
蹴する。



 朝、隣の家の前にダンボールをみつける。「誰かが越して来たな」
と欧太郎の言葉を聞き、隣をみていると一人の男(役所広司)が出て
来た。欧太郎と梓の前に来て「おはようございます。稲葉と申します」
と挨拶をされる。その後ろから、ハンカチを忘れたと奥さんが出て来
る。挨拶した奥さん(高樹マリア)の顔が欧太郎のかつての不倫相手、
濱口琴音にそっくりだった。

 そんな、稲葉の奥さんを口を開けてみている欧太郎へ「口開いてる
よ」と梓は注意。


寸  評  梓の隣に昔不倫をした男(駿介)によく似た男=数馬。
 欧太郎の隣に昔不倫をした女(琴音)によく似た女=稲葉奥さん
 私は結構綺麗にまとまったと思います。あれこれ、事件が起ってい
たんですが、それはそれとして。一回のドラマの中で三度も殺されて
起き上がる男は「十三日の金曜日」のジェイソンのようだ・・と思い
ました。

執 筆 者 田村(doramakakikaki@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 終わりました。火曜日が待ち遠しい3ヶ月でしたね。
あと、3週間で今年も終わります。来年1月は、このドラマで怪演をみせてく
れた北村一樹さんが“開局45周年記念ドラマ「航跡〜横山やすしフルスロッ
トル〜」(来年1月24日放送)関西テレビ”に出ます。ぜひ、気になる方は
チェックして下さいね。私の地方でも映るといいなーと思います。最後まで読
んでいただきありがとうございました。(田村)

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発行元:ドラマ研究会
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