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タイトル:Daily Drama Express 2003/11/27 トリック3 (7)  2003/12/22


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/11/27 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル トリック
局  名 テレビ朝日系
放映日時 木曜21時
キャスト 山田奈緒子(仲間由紀恵)
          上田次郎(阿部寛)
          矢部謙三(生瀬勝久)
          山田里見(野際陽子)
 菊池愛介(姜暢雄)
 池田ハル(大島蓉子)
 ジャーミー(アベディン・モハメッド)

 次男・亀山藤二郎(丸岡奨詞)
 三男・亀山清三郎(黒部進)
 三男の妻・亀山文子(山口美也子)
 末娘・亀山麗香(岡まゆみ)
 末娘の夫・亀山宏(入江雅人)

 長男の娘・亀山千鶴(羽田美智子)
 長男の娘・亀山千里(宝積有香)
 長男の娘・亀山千春(井上碧)
 三男の子・亀山哲也(IZAM)

 先祖・闇十郎(神雅喜)
 当主・亀山鶴子(由起艶子)
 弁護士・松村(松澤一之)

脚  本 蒔田光治ほか

あらすじ エピソード4
   「死を呼ぶ駄洒落歌〜旧家の呪いに潜む謎」

 村人「闇十郎様、歌の力で雨を降らせて下され。」
江戸時代、闇十郎に向かって 村人が口々に雨乞いする。 黒い着物
の闇十郎が 筆を手に和歌を詠み 大見えを切る。 すると、待ちに
待った雨が降り出し 大喜びする村人。


 奈緒子のアパートに入り込んだ上田が、百人一首を持ち出して 奈
緒子に問う。
 上田「和歌が人を呪い殺したり、天変地異を起こすと言うのを聞い
たことがあるかい?」


 茨城にある有名な旧家 亀山家の弁護士松村が、大学の上田を訪ね
てきた。 平安時代の著名な歌人亀山道貞が確立した和歌「亀山歌」
を受け継ぐ亀山家。「亀山歌」は 掛詞や韻にこだわった和歌で、和
歌自身に雨をも降らす力があり、宮中でその力を発揮したと言う。

 亀山家は、わけあって屋敷を売り払うことになり、代々続いた開か
ずの間を開ける必要が出来た。 その部屋には、恐ろしいものを閉じ
込めていて 開けると災いが起きると言われ、中を覗いた者が何かに
とりつかれて亡くなった事もあるらしい。 その『市松(いちまつ)
模様の扉』の部屋を開けるのに 立ち会って欲しいという依頼だ。


 高額の謝礼に惹かれ 上田についていく奈緒子。 『世俗の者、入
るな』と言う看板を避け 屋敷に入る上田と奈緒子。 2人を迎えた
亀山家現当主の孫娘 千鶴の美しさに上田は心惹かれる。

 亀山家の当主 鶴子は 5日寝て2日起きるような状態の老女で、
千鶴が世話をしている。 もう長くないが、亀山家では何をするにも
 鶴子の了解が必要だ。 周囲100キロ四方を所有していた亀山家
だが、戦後の農地改革でその多くを失っている。

 開かずの間にも案内される。 話では市松模様の扉と言うことだっ
たが、実際には一松(一本の松の)模様だった。 あくまでも駄洒落
を通す亀山家。 不用意に奈緒子が扉に触れると、次男 藤二郎が注
意をする。
 藤二郎「近づくな。 扉を開けてはならない。 お前たちの手には
負えない。 中の闇十郎は 400年生きているのだ。」


 千鶴によると、当主の次男 藤二郎は、3年前 俗世間の財産家の
娘と恋に落ちた。 しかし、亀山家には「俗世間の者を家に入れては
ならない」と言うしきたりがある。 無理やり別れさせられた女性は
自殺し、それ以来 藤次郎は変な事を口走ると言う。

 天井の中央から 紐がぶら下がった部屋の前を通る。
 千鶴「絶対引いてはなりません。 とてつもない災いが起きると言
われています。」
しかし、奈緒子は 好奇心で一人黙って紐を引く。 次の瞬間、部屋
の天井が落ち 下敷きになる奈緒子。

 当主の末娘麗香も、夫と共に亀山家に駆けつける。 家屋敷を売り
払う事を 相談されなかった麗香は、三男清三郎の妻文子に 財産を
独り占めする気かと 声高に文句を言う。
一方、父清三郎から亀山歌の指導を受ける哲也。 当主になる者は 
優れた亀山歌を詠えなければならない。


 千鶴「扉の前にお集まり下さい。」
日が暮れて集まった亀山家一同を 千鶴が上田たちに紹介する。 当
主の次男藤二郎、三男清三郎 その妻文子 息子哲也、末娘麗香 そ
の夫宏、そして亡くなった長男の娘千鶴 千里 千春の三姉妹。 千
鶴を除く一同は、俗世間の上田たちを信用していない。

 藤二郎「開けてはならん!」
最後まで反対する藤二郎を尻目に、上田が 開ける役に指名される。
 一松模様の扉の奥からは すすり泣くような声が聞こえてくる。

 亀山家の人々が離れて見守る中、尻込みする上田に代わって 奈緒
子が一松模様の扉を開く。 蝋燭を手に中に入ると 闇十郎の姿はな
く、音の正体は隙間風だとわかる。 何も起こらなかったとわかると
 ドヤドヤと入ってくる亀山家一同。 しかし、藤二郎だけは 心配
する事をやめない。
 藤二郎「早く出た方がいい。」

 皆と同調しない藤二郎に苛立った清三郎が、亀山歌で勝負を挑む。
 清三郎『よきことの おとずれし時 いとおかし』
 藤二郎『呪い歌 節を合わせて 呼ぶ不幸せ』
「琴の音ずれ」や「節合せ」という 見事な掛詞(奈緒子いわく駄洒
落)の亀山歌を披露する2人。 千鶴に勧められて 上田も歌を詠む。
 上田 『呪い歌 早く詠んでも のろい歌』
駄洒落好きの上田の歌の力を清三郎が認め、上田の株が一気に上がる。

 藤二郎「いい加減にしろ、何か居る。」
突然 蝋燭が消え、真っ暗になった室内に ブツという鈍い音がする。
 再び蝋燭を灯すと、藤二郎の背中に包丁が刺さっている。 そばに
は 闇十郎の恨みの亀山歌の短冊が残されていた。
 闇十郎『黄泉の国への生き返り 行ってもどってわれ生き返り 表
忘れるとも うらみ忘れじ』


 千鶴は、上田と奈緒子に 『一松模様の扉』の秘密を語る。 亀山
家先祖の闇十郎は 優れた亀山歌を詠い、天変地異を防ぐ強い力を持
っていた。 しかし、遊女と結婚しようとした為 懲らしめに火をつ
けられて死んだ。 闇十郎が、死の間際 自らが生き返る歌を詠んで
いれば、生き返る事も可能だ。 その闇十郎を恐れ、扉の向こうに封
じ込めたのだと言う。

 上田たちは 警察に通報しようとするが、亀山家は 世俗の者が中
に入ることを許さない。 身内の犯罪だから、自分たちの手で闇十郎
を見つけたいという千鶴に 結局は従う。


 眠る麗香を見下ろす 白仮面の闇十郎。 気づいた麗香の盛大な悲
鳴で集まった一同は、麗香の殺人を予告する亀山歌を広間に見つける。
『おしゃべり雀は毒舌家 毒の舌もち 話に水差し みずから毒飲み
 哀れ泡吹く』
落ち着く為に水が欲しくなる麗香。 しかし、毒が入っているのを警
戒し、全員が水を飲む事を強いる。 疑われたくない皆は、配られた
水差しの水を、嫌々ながら口にする。 安全を確認した麗香は 待ち
きれなかった様に 自ら注いだ水を 一気に飲み干す。 直後、苦し
みだした麗香は、倒れて 泡を吹く。


 2人目の殺人がおきて やっと警察を呼ぶ。 東京から到着した矢
部と菊池は、連絡が遅れた事を怒りながらも、麗香の死因を 水差し
に入ったイマラオという無職透明の猛毒による殺人だと 明らかにす
る。

 しかし、水差しの水は全員が飲んだ。 しかも、麗香は自分でコッ
プを選んで水を注ぎ、水差しには誰も近づかなかった。 『自ら』と
『水から』の掛詞の優れた歌を歌えるのは、亀山家の人間か 上田か
 闇十郎しかいない。 やはり闇十郎が 水差しの水を毒に変えたの
か?


 亀山家の習慣で 心を静める為、千鶴は 妹 千里と千春に化粧
(けわい)を施す。 鶴子や亡くなった麗香にも 化粧を施していた
千鶴だが、自身は化粧っけが無く出会いが無い。 末妹千春が、隠れ
て哲也とキスをしていた千里を責めると、不意を突かれた千鶴も驚く。


 奈緒子と上田は、麗香が毒を飲んだトリックを 検証する。 毒は
 水差しではなく、コップについていたのではないか。 ドサクサに
紛れて 麗香が死んだ後で 水差しに毒を入れた。 では、麗香が選
んだコップを 何故予想できたのだろう?


 提出された家系図から、殺人の動機を検証する矢部たち。 当主鶴
子の子 藤二郎・清三郎・麗香の3兄弟。 そのうち2人が亡くなり、
遺産は 清次郎と妻文子と息子哲也に。 亡くなった長男の娘である
3姉妹千鶴・千里・千春にも権利がある。 麗香の夫 宏も冷遇され
ていたので、動機がある。


 夕食時、姿を見せない千里を 呼びに行った哲也が悲鳴をあげる。
 駆けつけた一同が千里の部屋で見たのは、死を予告する亀山歌だっ
た。
『忍ぶ恋 鐘の音なりて 明かり落ち くら暗くなり くらくらと 
恋しき人よ 身をこがす』

 その時、ゴーンと言う 真剣(まじ)の鐘が遠くで鳴り 続いて停
電になる。 あたふたする一同は、ろうそくを手に いなくなった千
里を探し回る。 上田と文子が 切れたヒューズを付け替えて、明る
くなる室内。 だが、直ぐに停電してしまう。

 再び明かりが点いた時、女性の悲鳴が響き渡る。 風呂桶の中で 
感電死した千里が見つかったのだ。 湯につけられた電気コードで、
感電し ヒューズが飛んだらしい。 亀山歌の『身を焦がす』とは 
感電の事だった。

 一同は全員一緒に行動していたので、闇十郎の仕業だと疑わず、見
えない闇十郎を追う。 しかし、その場に残った奈緒子は、残された
亀山歌から 何かに気付く。
 奈緒子「この歌にはもう一つの意味がある。 犯人はこの中に居
る。」 
つぶやく奈緒子の背後から 白仮面が見つめている。


寸  評  今回は横溝正史風です。 たった一時間で3人も亡くなってしま
いました。 三人娘が出てくるのも 「○○島」という感じですね。
 何故家を売ることになったのか、見え隠れする白仮面の正体など 
謎がいっぱいです。 上田さんはお金持ちだと強調していましたが、
 もしかしたら、それ程でもないのでは?と思いました。
 最後に残された『くらくら』の歌が 次回のヒントのようです。 
ちょっと クイズっぽいですね。 私はまだわかりませんが。 アニ
メの「名探偵コナン」に 浴槽で感電する話が出てきたような気がし
ました。 トリックをいろいろ考えるのも 大変ですね。

執 筆 者 飯塚(iizuka.g@infoseek.to)

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2. 編集後記
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 映画「ラスト・サムライ」が公開になります。 現代ドラマも好きですが、
時代劇も大好きです。 「鬼平犯科帳」「子連れ狼」「破れ傘刀舟」「御家人
残九郎」「赤穂浪士」等々。 予告の番組を見たのですが、外国の人が作った
映画なので 馴染めない所も少々ありました。(江戸時代末期か明治の話らし
いのに 戦国時代風な所とか) でも、昔の物よりよく研究されているようで、
フィクションと思ってみれば素直に楽しめそうです。
 大好きな渡辺謙さんが アメリカで褒められているようです。 もう一人の
侍 真田広之さんはどうしたの?と 思っていたら、所作や剣の指導で頑張っ
ていらしたそうです。 昔から応援していた斬られ役の福本清三さんも ちゃ
んとハリウッドにいらしていて とても嬉しいです。   (飯塚)

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発行元:ドラマ研究会
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