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タイトル:Daily Drama Express 2003/11/06白い巨塔 (5)  2003/12/17


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/11/06 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 白い巨塔
局  名 フジテレビ系
放映日時 木曜22時
キャスト 財前五郎(唐沢寿明)
 里見脩二(江口洋介)
 花森ケイ子(黒木瞳)
 東佐枝子(矢田亜希子)
 里見三知代(水野真紀)
 柳原弘 (伊藤英明)
 東貞蔵 (石坂浩二)
 財前又一(西田敏行)
脚  本 井上由美子

あらすじ  「どなたでいらっしゃいますか?」と財前五郎(唐沢寿明)。
 「失礼じゃないか。わたしのお客様に」と東貞蔵(石坂浩二)教授。
 だが、菊川昇(沢村一樹)は、財前に自己紹介し、財前と握手する。
財前は菊川の専門を聞く。
 東が紹介。菊川はプリンス・オブ・ウェールズで心筋細胞の再生で
名をはせ、石川大学で心臓外科の第一人者だと。
 浪速大は、心臓外科が弱くて、という東に、「じゃあ、講座を持っ
て頂いたら.....でも、これだけの人材なら、石川大学が手放すはず
がないですね」と財前はかます。

 竹内医局員(佐々木蔵之介)は里見脩二(江口洋介)に、鵜飼良一
(伊武雅刀)教授が、早くベッドをあけろと言っているが、鵜飼教授
は浪速大創立120周年の準備に忙しくて.....と言う。「120周
年記念は患者とは関係ない」と里見。

 財前は里見に、菊川について聞く。里見は、菊川の英文の論文を見
せ、菊川にはさっき、東佐枝子(矢田亜希子)が案内しているのに会
ったと言う。
 財前は、東が自分を外すために、当て馬に選んだのだという。

 里見は、林田加奈子(木村多江)を何とか救う方法がないか、研究
していた。財前はあと何年かして、鵜飼教授が定年退官になったら、
今のように冷静でいられるのかと里見に聞き、菊川の論文を借りてい
く。

 東は自宅で、菊川に教授就任を頼むが、菊川は財前を押しのけてま
で就任するのは辞退するという。
 妻・東政子(高畑淳子)は、菊川にワインを出す。そして、佐枝子
をいそいそと呼び、お酌させる。
 政子は菊川に、奥様は外国暮らしが長くて、スマートなんでしょう
ね、と言い、菊川は留学前に離婚したという。
 政子は佐枝子に菊川の相手をさせる。

 菊川の論文を読んだ花森ケイ子(黒木瞳)は、心臓外科の権威が相
手なら、面白いわね、と言うが、財前は後がない。教授選に破れた助
教授は、他にとばされる、と言う。
 不景気な話は止めて、オペの話をして、というケイ子に、財前は、
動脈瘤が破裂したが、死ななかったと話す。
 「これが、名もない一般患者なら、死んでたわね」とケイ子。
 「お前のやっていることも同じじゃないか。相手を見て、値段もサ
ービスも変える」と財前。
 「わたしが扱うのはお酒で、五郎ちゃんが扱うのは命」とケイ子。

 里見は病理学の権威・大河内教授(品川徹)を訪ねる。
 里見は加奈子の延命の可能性を探りたいと相談。大河内は、「一つ
の症例に徹底的に向き合う。それが医学の根底だ。それが今、皆が忘
れかけていることだ」と言って、研究を始める。


 大興建設社長・五十嵐(大林丈史)が退院。
 五十嵐は財前に感謝し、第一外科に1億円寄付するから、好きに使
って欲しいという。
 その話を聞いた竹内は、これなら教授になれるだろう、と言うが、
柳原弘(伊藤英明)は、そんなこと、決まっているのでは?と言って、
バカにされる。

 財前は1億を浪速大120周年記念の基金にしては?と鵜飼に提案。
そうすれば鵜飼の株も上がるし、と。
 「恩を売るのかね」と鵜飼。
 「はい。このままでは東教授は他の大学から後任教授を呼ぶつもり
です。もう、鵜飼教授におすがりするしか」と財前。
 「君は不思議な男だね。突っ張るかと思えば、こうして平気で弱み
を見せる。基金というのは、悪い話じゃないね。その代わり、東教授
に話を通す。君が先にこちらに来たと言うことは、東教授に宣戦布告
したと言うことだよ。でも、見返りを求められても困るよ」と鵜飼。
 「はい」と財前。
 「まあ、教授選考委員をわたしの派閥で固めることはできるがね」
と鵜飼。
 「お願いします」と財前。


 財前は、大河内に呼ばれる。
 大河内の研究室には里見もいて、加奈子のガンは抗ガン剤では抑え
られないから、胃の主病巣を取って、出血だけでも止められないかと
相談する。
 財前は、2、3ヶ月の延命しか望めず、そのために、もっとオペを
待っている患者をませるのか、と断る。
 「正論だな。今は正論に傾きすぎている」と大河内。
 「君は、8年前の奥さんのお父さんのことが忘れられないからじゃ
ないか?」と財前は里見に問う。
 「そんな私的なことではない」と里見。
 財前は、120周年記念基金の件で多忙なので、と出ていく。
 大河内は、「彼は政治家にでもなった気かね」と言う。


 義父・財前又一(西田敏行)は、料亭にやってきた財前を、政治が
わかるようになった、と喜ぶ。だが、すでに座敷に座っていた地区医
師会長・岩田重吉(曾我廼家文童)は、喜ぶのはまだ早い。鵜飼に取
り入ったと言うことは、東に対抗したと言うこと。それこそ負けたら、
地の果てにとばされる、と釘を刺す。
 鵜飼がついてくれれば、票が固いと又一が言うが、岩田は、その前
の選考会が大事だと説明する。そこで選ばれた候補にのみ投票できる。
もし、選考委員会で、財前1人に候補が絞られれば、信任投票になる。
選考委員は例年6人。
 又一と岩田は、誰にいくら払うかという相談を始める。岩田が名前
を挙げる。
 鵜飼良一医学部長。
 則内大二郎病院長(田口主将)。
 東貞蔵前任教授。
 整形外科の野坂耕一郎教授(山上賢治)。
 産婦人科の葉山優夫教授(渡辺憲吉)あたりだと。
 そして、とりあえず1人2本と指示。
 「あの、受け取って頂けるのですか?」と財前。
 「受け取らせるんやないか。ガン!と」と又一。

 里見三知代(水野真紀)は里見に、また、鵜飼典江(野川由美子)
からパーティーに呼ばれたと言うが、里見は自分もパーティーに行か
ない、と言う。でも、たまには行けば?とも言う。だが、三知代もパ
ーティーは苦手、と言う。そして、「結婚はして8年なのに、いつま
でも他人行儀なんだから」と三知代。

 浪速大創立120周年記念パーティーが盛大に行われる。
 壇に上った五十嵐は、財前に盛大な拍手を、と言い、更に、財前に、
「何か一言」と言って、立たせる。
 政子は露骨にイヤな顔をし、東は膝の上の拳を握りしめる。
 又一と岩田は、鵜飼にお世辞を言い、東にも取って付けたように挨
拶するが、東は無視して行ってしまう。
 岩田が鵜飼に、又一に教授陣を紹介して欲しいと頼む。
 鵜飼は、則内、葉山、野坂、そして第二外科の今津昭二教授(山田
剛郷)あたりに挨拶しては、と紹介。又一は財前に祝杯だという。

 政子と佐枝子に典江は、無理なんてしないで、と言う。そして、や
ってきた財前杏子(若村麻由美)を非難する政子に、典江は自分が呼
んだという。
 佐枝子は三知代を捜していた。

 里見は加奈子にガンと告知。
 「やっぱりガンか。予想はしていたけど、やっぱりショックね。手
術で治りますか?わたし、抗ガン剤の営業していたから、ウソ付いて
も無駄よ」と加奈子。
 「肝臓と肺に転移があるため、すべてのガンを手術で取り除くこと
は不可能です」と里見。
 「じゃあ、抗ガン剤−−いっそ、アルマシトシンはどう?」と加奈
子。
 「肝機能の低下が見られ、アルマシトシンは使えません。また、美
売り検査の結果を見る限り、抗ガン剤の成果は望めません」と里見。
 「あと、どのくらい?」と加奈子。
 「わかりません」と里見。
 「『わかりません』って何?医者なら、データ見ればわかるでしょ」
と加奈子。
 「人の命はデータでは測れませんから」と里見。
 「気休め言わないでよ!わたし、ガンでどういう死に方するのか、
知ってるのよ!」と、加奈子は興奮した後、泣きながら両親を早くに
亡くし、仕事ばかりしてきたから、恋人も友達もいないとと訴える。
と「財前先生、わたしがそうなった時、そばにいてくれますか?せめ
て信じられる人に看取られて死にたいんです.....」
 「最後まで、わたしがちゃんとみます」と里見が言うと、加奈子は
泣き崩れる。「最後までわたしがちゃなとみます」て里見はまた言う。

 パーティーから帰ろうとした東に、今津が又一から声をかけられた
と言って、話しかける。東は財前が教授になっては、第二外科もやり
にくくなるのでは?と言う。

 典江に言われて、口先だけで財前を褒めていた政子が、急に胸を押
さえて倒れる。
 佐枝子は政子をソファーに寝かせ、杏子が、「お父様は?」と問う
と、佐枝子は、「父は仕事があり、先に帰りました」と答える。
 杏子は、「ここには沢山お医者さんがいるんだから。主人を呼んで
きます」と声をかけるが、佐枝子は断り、「ここには医師はおりませ
ん」と言う。杏子には理解できない。

 里見が夜の病院の庭でコーヒーを飲んでいると、帰宅する大河内が
通りかかる。里見は大河内に声をかけ、加奈子を最後までみたいとい
う。治る見込みのない患者を受け入れることは、大学病院の方針に反
するかもしれないが、今までそういう患者を切り捨ててきたことを反
省すべきでは。青いかも知れませんが..... と言う。
 大河内は、「わたしは君の苦悩を支持するよ。医療に絶対はない」
と言う。

 里見の携帯が鳴る。病院にとんでいくと、政子が横たわっている。
里見は政子の診察を始める。

 東は菊川に今津を引き合わせる。菊川が浪速大に来てくれれば、今
津が全面的にバックアップする、と。

 又一と財前と岩田は、則内、葉山、野坂をクラブ・アラジンに招待。
 最初は初対面の人にごちそうになるわけには....と固かった三人も、
岩田のとりなしに、「一杯だけなら」と飲み始める。

 東は菊川に、医局スタッフも石川大学から連れてきてよい、と提案。
 「それじゃ、今いるスタッフがだまっちゃいないでしょ」と菊川。
 「いいんです。この際、きれいごとはやめましょう。財前君はメス
の切れる技術屋かも知れませんが、一つの教室を預かって、若き医学
生を指導できる学者の器じゃないんです。そんな志の低い技術屋より、
あなたのような真の学者に、後を引き継いで欲しいのです。それが去
る者の最後の願いなのです」と東。
 「ここまで腹を割ってお話し頂いたのでは、この話、お受けしまし
ょう」と菊川。

 又一は帰るという三教授に、鵜飼教授が学長になったら、一緒にも
り立てましょう、と言う。岩田もそれにうなずき、三教授はもう一度
席に座り直す。岩田は、今回財前のおかげで関西財界の大物と浪速大
を結びつけられたことで鵜飼も財前を引き立てているという。
 又一はそれぞれに、娘さんの婚約祝いに、息子さんの大学進学祝い
に、結婚23年のお祝いに、と無理矢理理由を付けて、プレゼントの
品にふくさに包んだ金封を添えて渡し、教授たちも一度は断りながら
も受け取る。彼らのそういう情報は鵜飼から聞いたという。

 里見は佐枝子に、政子はもう少しで帰れるだろうと告げる。
 「パーティーで三知代さんにお会いできると思っていましたのに」
と佐枝子。そして、「行きたくなければ行かなければいいんですよね。
わたしもパーティー好きじゃないんです。でも、いつも母のいいなり
で.....こんなこと、里見先生に言うことじゃないですね」と付け足
す。
 「あの、家族がそばにいることはいいことだと思います。大事にし
てあげて下さい」と里見。


 鵜飼の司会で、教授選考会の会議が進む。
 鵜飼は自分の他、東、則内、今津、葉山、野坂の6人で選考会を、
と言うが、そこに珍しく大河内が入ってくる。
 「たかだか選考委員の選出においで下さって」と嫌味を言う鵜飼に、
大河内は、「たかだかとは何だ」と一喝し、選考委員会に立候補する
という。公正な教授選考のために、と。

 里見は医局一同を連れて歩く財前とすれ違う。


寸  評  菊川が心臓外科の第一人者だという部分で、沢村一樹=>『ハン
ドク!!!』の新堂 一子を思い出してしまいました。
 沢村一樹、『あした天気になあれ』の実々の父親でもありましたし.
....
 人気の俳優が少ないというのはわかりますが、同じ役者さんがいろ
いろな役をやっていると、頭の中で、役者さんを介して、ドラマの役
が結びついてきてしまいます。

執 筆 者 鈴木(sumire_@anet.ne.jp)

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2. 編集後記
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 今週、「あなたの隣に誰かいる」が終わりました。
 確か、放送前の番宣では、視聴者の体験記の怖い話、ということになってい
たと思うのですが、あんな体験って、ないと思います。
 最初からフィクション、と銘打っているサスペンスドラマより現実離れして
いる。
 見てて思ったのですが、「怖い」と感じるドラマのシチュエーションの一つ
が、自分にとっては、「死んだはずなのに(あるいは死ぬほど攻撃されたのに)
、死なない(あるいは生き返る)」人に狙われることだということがわかりま
した。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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