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タイトル:Daily Drama Express 2003/11/20 トリック3 (6)  2003/12/11


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/11/20 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル トリック
局  名 テレビ朝日系
放映日時 木曜21時
キャスト 山田奈緒子(仲間由紀恵)
          上田次郎(阿部寛)
          矢部謙三(生瀬勝久)
          山田里見(野際陽子)
 菊池愛介(姜暢雄)
 赤地洋司(高嶋政伸)
 赤地茂蔵(下川辰平)
 万田亀太郎(近藤芳正)
 千田鶴二郎(浅野和之)
 古川良平(横山あきお)
 京明日香(杉本彩)
脚  本 蒔田光治
 林誠人ほか

あらすじ  死んだふりをした筈の千田が亡くなり、赤地や入所者に責められ
る奈緒子たち。
 入所者「人殺し、人殺し、人殺し…」
 奈緒子「百歩譲って 私たちが人殺しだとしても、あなたは生き返
らせる事が出来るのでしょう?」
病院に行って千田を生き返らせるよう 奈緒子が促す。 赤地は受け
て立つが、千田を生き返らせる事で 奈緒子たちの罪が消えてしまう
と 万田が説き、そのままにする事で納まる。


 上田の研究室で、千田の死を検証する奈緒子と上田。 矢部の資料
によると、魯人老人ホームの入居者は資産数十億という資産家ばかり。
 しかし、万田と千田の二人だけで経営していた5年前は 倒産寸前
だった。 そこに赤地が加わり、実父を生き返らせた事で「絶対死な
ない老人ホーム」と評判になったのだ。
 最低10億という高額の入所金に関わらず、入所を希望する大勢の
資産家。 ところが、長寿自慢の元気な老人は入所を断られ、何故か
病弱な老人だけが入所を許され、生まれ変わったように元気になるら
しい。
 上田たちは、千田の死は 赤地のパフォーマンスに乗じた殺人では
ないかと、考える。 千田は2発とも空砲だと信じていたが、2発目
が実弾だったので 死んだのではないか。 千田への恨みか、千田の
死で得をする者がいるのか?

 矢部からの新情報によると、千田はギャンブルで 多額の借金があ
った。 警察は、それを苦にした自殺と断定する。 納得がいかない
奈緒子たちだが、新情報からヒントを得る。


 千田の死を検証した奈緒子たちは、意気揚々とホームに向かうと、
  玄関の壊れた古い時計を 赤地が触っているのに出くわす。 精
巧なその時計は、父 茂蔵にしか直せないだろうと話す赤地。

 上田は、赤地たちに 突き止めた真相を明かす。
 上田の見解〈借金にまみれた千田がホームの資金を着服した為、邪
魔になった万田たち。 赤地の力を示す際、2発とも空砲だと千田に
嘘をつき 金を与えて 古川と共に自分を撃ちぬくよう支持した。〉
 奈緒子「お前らのやったことは 全部お見通しだ。」

 上田に真相を突きつけられても あくまで否定する赤地。 更に自
分の力を証明する為、ホールに用意したおてもやんの大きな像を ハ
ンマーで壊すよう、上田と奈緒子を促す。 夢中で壊す2人に 赤地
も手を貸し、像を粉々にする。 次に老人たちが 壁程もある大きな
板4枚で 像の欠片を囲む。

 赤地「もどーれ、もどーれ、元にもどーれ。」
いつもより気合いを入れ たっぷりと念じる赤地。 合図で外された
板の内側から、復活したおてもやんの像が出てきた。 奈緒子たちが
いくら見ても 欠けた部分が無い。
 老婆「私見ちゃった。 破片がクルクルと宙を舞って、元通りにな
ったの。」


 像復元の謎を解明できないまま、再び 上田研究室に戻った二人。
 物が宙を舞って元通りになる事は 物理学上ありえない。 という
事は、老婆もグルで 嘘をついているという事だ。 その上、上田の
ズボンに壊した像の欠片が付着し、それがお菓子で出来ているのを 
奈緒子が見つける。

 奈緒子の見解〈万田たちだけでなく、ホームの全員がグル。 大き
な板の裏に隠れた老人たちが 新しい像を持ってきた。 老人たちは
 壊れたお菓子の像を食べ尽くして、再び部屋の外へ出た。〉
全員がグルだとすると、老人たちの本物はどうしたのだろうか?


 上田は、依頼人 京明日香からの電話で出向く。 明日香は、お婆
ちゃんのホームへの入居を決めたので 調査は打ち切りだと言い、イ
ンチキだという上田の言葉も耳に入らない。 明日香の本音は、
40億の資産の多くを相続税で取られるので、亡くならずに長生きし
てもらった方が助かるという事なのだ。 決して死なないのなら、永
遠に払わなくてよいのだから。

 ところが、申し込みに行ったお婆ちゃんが、誰にも会えなかったと
戻って来た。 面会時間を過ぎてしまったホームには 誰もいなかっ
たと言う。 面会時間は 平日の午後2時から4時の間。 それは、
面会できる時間ではなく、その時間しか人がいない、つまり、偽者の
老人たちが集まってくる時間なのではないだろうか。


 一方、奈緒子は 古川の写真を古川の家で手に入れる。 しかし、
奈緒子の思惑ははずれ、写真に写っているのは ホームにいる古川だ
った。 しかし、写真には その他に…。


 上田と奈緒子 それぞれに確証を得て、面会時間を過ぎた誰も居な
い筈のホームに 到着する。 しかしまたしても、読みを外され、全
員が揃って待っていた。
 奈緒子「お前たちのしたことは 全部お見通しだ。」
奈緒子は絶対死なない老人ホームは嘘で、病弱な入居者が亡くなった
後、偽者を仕立て ずっと生きている事にした。 既に死んでいるか
ら  決して死ぬ事が無い。 相続税を払う心配が無いから、家族も
協力するわけだ。

 古川を確認した家族もグルだから、別人だと認める筈が無い。 上
田は、古川を看取った看護婦を 証人として呼ぶが、自信たっぷりの
古川の態度で ハッキリさせる事が出来ない。

 続いて奈緒子が、古川に愛唱歌「ふるさと」を歌わせ 出だしの部
分の意味を問う。
 古川 「う〜さ〜ぎ〜おいし〜♪ 兎を追い回すの意味だろ。」
 奈緒子「もらった!」
古川の写真に写った額には、自筆で「うさぎが美味しい」と書いてあ
るのだ。 本物の古川は、兎が美味しいと信じたまま 亡くなった。
 思わず万田に「教えてもらってない」と言い寄り、自身が偽者と露
見する古川。

 赤地「止めにしませんか。」
観念した赤地が 矢部と現れ、理事長が実弾を入れた事は知らなかっ
とと告白する。 自分は人殺しとは無関係だと、万田一人に罪をなす
りつける。

 老人たちは 奈緒子が言うように偽者で、時給560円のアルバイト
だった。訓練で困難を達成した老人たちは、赤地に感謝し満足げに去
っていく。
 老人たち「楽しかった。 ありがとう、さようなら。」
魯人老人ホームに残ったのは、車椅子に乗った 赤地の父茂蔵だけに
なる。

 赤地は、茂蔵も偽者だと言う。 実父は船で亡くなり、記憶を失い
 赤地を息子と思い込んだ偽者の「茂蔵」の相手をしただけだと。
 赤地「元気でな 爺さん。」
矢部によって 赤地が任意同行される中、壊れていた筈の 玄関の時
計が時を報せる。 この時計を直せるのは 優秀な時計職人の赤地の
父茂蔵しかいない。

 奈緒子「待って。 茂蔵さんは本当のお父さんでしょう?」
時計は 茂蔵にしか直せないのだから。 赤地の右腕には 茂蔵が覚
えていた大きな傷もあった。 茂蔵は本物だと ついに認める赤地。

 赤地の告白〈船に乗らなかった茂蔵は、行き違いで事故者の名簿に
載ってしまった。 それを利用し保険金目当てで、茂蔵を本当に水死
させようとした。 ところが死にきれなかったのを、近所の住人に見
られてしまった。 幸い記憶を失っていたので、自分が助けたと嘘を
突き通し 噂になった。〉

 茂蔵が僅かに覚えていた 赤地の「戻れ」という言葉は、「生き返
れ」の意味では無く、茂蔵を海中に押し付けた言葉「海の中へ戻れ」
だった。 嘘が発覚するのを恐れた赤地は、茂蔵を隠す為に魯人老人
ホームを選んだ。 そして、偽者に仕立てた茂蔵の記憶が戻らないよ
う 監視していたのだ。

 茂蔵「息子は 悪い奴じゃない。 洋司の力は本物だ。」
赤地のお陰で足が治ったと、猟銃を杖に車椅子から立ち上がる茂蔵。
 茂蔵「お前の力を見せてやれ、洋司。」
赤地が生き返らせてくれると信じ、茂蔵が自らに銃弾を放つ。 一同
が驚愕する中、口を開く赤地。
 赤地「…無理ですよ。 あの人たちの言うことは本当です。 僕に
はそんな力はない。 インチキなんです。」
 茂蔵「…洋司…。」
口調は優しいが 冷たく残酷な言葉を赤地にかけられ、力尽きる茂蔵。


 出ていくパトカーを見送る奈緒子と上田の胸中には、事件を解決し
た喜びではなく、悲しみと虚しさが残るだけだった。


寸  評  今回の大きなトリックは、赤地自身だと思いました。 前回の様
子では 老人をいたわる 父親思いのとてもよい人に見えたのですが、
今回は一転 とても悪くて怖い人になっていました。 高嶋政伸さん
にしては珍しい役柄で、仲間を裏切ったり 父親を保険金目当てに殺
そうとしたり。 最後の茂蔵さんへの駄目押しは、心が凍りました。
 お話によって いろいろ味付けが変わるのも、「トリック」の魅力
の一つですね。

執 筆 者 飯塚(iizuka.g@infoseek.to)

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2. 編集後記
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 この頃、防波堤釣りに出かけています。 最近の釣果は、ハゼ・カレイ・ア
ナゴ・シャコエビなど少々。 から揚げにしたり、天ぷらにしたり、お汁にし
たり。 小さな魚は さばくと身がちょっぴりになってしまいます。 ここら
で大きなアイナメでお刺身といきたいところです。 冷たい北風の中 鼻水垂
らしながら、上手な人の技を盗んで また頑張ります。   (飯塚)

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