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タイトル:Daily Drama Express 2003/10/23 白い巨塔 (3)  2003/11/25


===================================================== 発行部数   10 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/10/23 (Thu) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 木曜日の連続ドラマ
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タイトル 白い巨塔
局  名 フジテレビ系
放映日時 木曜22時
キャスト 財前五郎(唐沢寿明)
 里見脩二(江口洋介)
 花森ケイ子(黒木瞳)
 東佐枝子(矢田亜希子)
 里見三知代(水野真紀)
 柳原弘 (伊藤英明)
 東貞蔵 (石坂浩二)
 財前又一(西田敏行)
脚  本 井上由美子

あらすじ  「今日の所は預かっておく」という鵜飼教授(伊武雅刀)の言葉
を財前五郎(唐沢寿明)から聞いた財前の義父・財前又一(西田敏行)
は笑う。財前は、これが賄賂と取られなかったかと心配だと言うと、
又一は笑い飛ばす。

 そこに地区医師会長・岩田重吉(曾我廼家文童)が入ってきて、国
立大は陰険なところだから、それぐらい用心深い方がいいという。
 又一は財前のことを岩田に頼む。
 岩田は鵜飼の同期で、鵜飼の学部長選の時、金をばらまいて、学部
長にしたという。

 岩田は、よそから来た人間に教授になられるより、又一の娘婿の財
前が第一外科の教授になった方が、何かと便利だし、と言い、又一は、
「ナンボでも、ゼニ出しまっせ」と言う。

 鵜飼は財前からの絵を壁から外すと、しまい始める。「タダより高
いものはない」と言いながら。だが、妻・鵜飼典江(野川由美子)は、
「教授にとっては、タダはタダ」と気にしていない。

 朝食を終えた東第一外科教授(石坂浩二)のところに、船尾教授
(中原丈雄)からの速達が届く。後継教授の推薦状。妻・東政子(高
畑淳子)は東の再就職先かと喜ぶが、後継教授の件だと知って、財前
は自分も大反対という。

 東佐枝子(矢田亜希子)が里見三知代(水野真紀)に電話する。も
う一度話がしたかったと。

 東が里見脩二(江口洋介)第一内科助教授を呼んだことを、佃友博
(片岡孝太郎)が見ていた。

 東は里見に、小西みどりのオペは了解していない。緊急オペの必要
があったのか?財前がオペをしたかったがためにそうしたのでは?と
問う。国立大のオペが一助教授の野心のために行われてはいけない。
 「財前助教授のオペは完璧でした。あれなら、緊急オペという閉ざ
された方法ではなく、もっと広く公開すべきでした」と里見。「それ
は、緊急オペの必要がなかったということだね。よく言ってくれた、
里見君」と東は満足そう。


 財前の講義は立ち見が出るほどの人気。

 東は鵜飼に財前を査問にかけたいという。みどりの件で、主任教授
のことを蔑ろにされては、教室を乱すことになるから、と。
 鵜飼はみどりのカルテを見ると、緊急オペの必要が無いというのは
本当か?と聞くが、東は里見から裏を取ってあると言う。
 鵜飼は財前をどうしたいか聞く。東は自分勝手な財前を糾弾したい
と。鵜飼はことがことだけに、このことは医学部長である自分の預か
りにさせて欲しいという。

 東は財前を呼び、来週の火曜日が開いているかと聞き、財前が外来
が入っていると答えると、代わってもらえ、教授会で査問を受けても
らう、と告げる。
 小西みどりの手術は成功し.....と弁解する財前を、東は制し、用
件はそれだけだと追い出す。

 財前は自分の部屋へ戻ると、荒れる。

 抗ガン剤の研究に余念のない里見に、部屋に入ってきた鵜飼は、厳
しいことは、時にはまわりを傷つけ、自分も傷つけるよ、と嫌味のよ
うに言う。
 もう少しゆるめた方が、と言う竹内医局員(佐々木蔵之介)を里見
はもう帰ってもいいと追い出す。

 財前から里見に電話。研究中だからこっちへ来てくれと言う里見に、
大学では話せない、と財前。場合によっては、里見を殴るかも知れな
いから、と。

 財前は里見を連れてクラブ・アラジンへ行き、ママの花森ケイ子
(黒木瞳)に紹介する。
 里見は、ママがなんと言おうと、硬い表情のまま、酒も飲まない。
 里見は東にオペのことを話したと言い、財前は秘密にするという約
束で引き受けたはずが、こんなことで査問を受けることになったと、
文句を言う。
 里見は自分もその査問委員会に出て、真実を明らかにするという。
 財前はそんなことしても、地方に飛ばされるだけだ、地方でいくら
真実を叫んでもダメで、金も患者も集まる一流大学教授でなければな
らない。里見の正義感に自分を巻き込まないでくれ、と言い里見と対
立。
 「あんた、おかしいよ」と里見。「ああ、多少おかしくなければ、
人の体を切り裂いて、内臓を縫い合わせたりなんかできない」と財前。

 席を立つ里見を財前は必死に引き留める。
 土下座する財前に、「いったいどういうつもりだ」と里見。
 「これは戦いなんだ。勝たねばならない」と財前。
 「戦っているのは君だけじゃない」と言って里見は帰っていく。


 ケイ子は財前を自宅に連れ帰ると、里見は偉くなくても楽しめる人
で、それだけでも財前は負けているのでは?と言い、財前は帰るとい
う。そして、「もしボクが教授になれなかったらどうする?」と財前。
「別に。でもつまらないわね」とケイ子。
 「ボクが教授になれなかったら、もう興味はないと?」と財前。
「そうじゃないの。教授に成り上がるところを見たいの。大学病院と
いう底なし沼を」とケイ子。「溺れたら助けてくれるのか?」「うう
ん。だって、どんな溺れ方するか、見てみたいもの」

 帰宅した里見は、三知代と息子・里見好彦(片岡涼)の寝顔を見る。
そして布団に入ろうとし、里見に気付いた三知代は、「お帰りなさい」
と言う。
 里見は、引っ越すのもいいか、と言う。もしかしたら、大学病院に
いられなくなるかも知れないから。医者と結婚して、苦労ばかりだな、
と三知代をいたわると、「お医者様じゃなければ、出会ってないじゃ
ない」と三知代。

 財前のライターのカチッと言う音で目を覚ました財前杏子(若村麻
由美)は、「子供もいない、教授夫人にもなれないじゃ、あまりにわ
たしの人生、中止半端でしょ」と言う。
 「簡単になれたらつまらない」と財前。
 杏子は財前の背広の臭いを嗅ぐ。


 杏子は、政子を訪ねる。
 「結婚式以来だから、すっかりお顔を忘れてしまいましたわ」と政
子。
 「わたしのような不調法者には、敷居が高くて」と杏子。
 「それが、どういう風の吹き回し?」と政子。
 「もうそんな子供のようなことも、言ってられないと思いまして」
と杏子。
 「お母様、あがって貰ったら?」と佐枝子。
 「あら、残念。宅はこれから出かけますの」と政子。
 杏子が、特別に焼かせたパンを持参したと差し出すと、政子は三食
とも和食だからと受け取らず、奥へ行く。

 杏子は佐枝子に、「『お母様』って、呼んでらっしゃるのね.....
今度は魚沼さんのこしひかりを持参しますと、お伝え下さい」と言い
残して、パンを持って、引き上げる。

 浪速大の鵜飼の講演会。又一も出席している。
 又一は途中で廊下へ出ると、通りかかった財前を呼び止め、査問委
員会に東がかけたことを確認すると、「こちらも本気でいこうやない
か」と財前に何か耳打ちする。
 又一は鵜飼の講演会に戻ると、鵜飼の論文の載った雑誌を医師会で
配るので、300冊購入しようと、岩田に言わせる。

 又一と岩田は、鵜飼を料亭に呼ぶ。その席の会話を控えの間の襖か
ら襖の陰で、財前が聞いている。
 絵を贈るなんて、財前が教授戦を控えた時に.....と鵜飼が言うと、
又一は、査問を受けなければならないと聞いていたのに、次期教授候
補なら、安心だ、と言う。
 岩田も同期の桜、又一の名刺なのだから、あの絵を貰って欲しい、
又一は産科医として大阪の政財界のご婦人方に顔が広いとと助太刀。
 今回は名刺として受け取るという鵜飼の言葉を引き出すと、又一は
財前を席に呼び、財前にも礼を言わせる。


 小西みどりの治療の件の報告書をまとめている里見の所に、財前が
来て、もうその報告書はいらなくなった。
 里見が膵臓ガンを発見し、それを財前が切った。緊急オペの必要が
あったと教授会で認められた、と財前。

 里見はみどりの報告書を持って、誰かの部屋の前まで行くが、迷っ
た末止める。

 鵜飼は東に、査問の必要はないと伝える。
 「まさか財前君に」と東。
 「失礼なこと、言うな。医学部長としてだ。君はわたしに一任する
と言っただろ」と鵜飼。

 財前はケイ子に勝ったと電話。
 「気を付けて。進めば進むほど、沼は深くなるのよ」とケイ子。
「医学部を中退した奴に言われたくない」と財前は言って電話を切る
が、電話の切れた後ケイ子は、「中退したからこそ、見えてくるのよ」
とつぶやく。


 佐枝子が里見家におじゃまして、三知代と夕食を作る。
 大学生で亡くなった兄が子供の頃読んでいて、今は絶版になってし
まった昆虫図鑑を好彦に持ってきたのだった。

 そこにまだ、早い時間だったが里見が帰宅し、三知代が佐枝子を紹
介。
 佐枝子は病里見が院の中庭で子供とサッカーをしていた先生だと気
付く。
 ピザが焼き上がり、三知代と佐枝子と好彦で食べ始めるが、里見は
後でという。
 好彦が佐枝子に貰った本のカブトムシの幼虫を里見に見せると、次
のページはトンボの幼虫だと里見は言い当てる。
 驚く三人に、里見は自分が子供の頃、夢中になって読んでいた本と
一緒だったので、と里見。

 里見は本に夢中になると、二食ぐらい簡単に忘れちゃうの、と言う
三知代に、「本物のお医者さんにお会いできました」と嬉しそうな佐
枝子。


 東の総回診。
 術式を東から聞かれて、蕩々と説明する財前に、「君にそんなこと、
聞かなくてもわかるよ。それとも君はすでに教授になったつもりかね
?いい気になると足元を掬われるよ」と東。
 「わたしは長年おそばでお仕えしてきた東教授を信じております」
と財前。
 「人事というのは、蓋を開けてみるまで、何があるかわからないよ。
もし、君を押せないようなことが起きたら、どうするのかね?」と東。
 「その時は、泣き寝入りをしない方策を考えてあります」と東。


寸  評  財前も人間だと思わせる回でした。
 教授になることを一番に考えるならば、東の逆鱗に触れるような手
術は断固として断ればよかったのです。
 でも、外科医としても名声も求めて、珍しい初期膵臓ガンの手術に
手を出してしまった.....
 教授か、外科医としての名声か?
 上手く両方を手に入れられるように立ち回ったはずが、ばれてしま
い、査問委員会に.....
 でも、義父・又一もすごいですよね。結局査問委員会を撤回させた
のですから。

執 筆 者 鈴木(sumire_@anet.ne.jp)

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2. 編集後記
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 会社の同僚の間で、この『白い巨塔』の人気が高いです。
 確かに、キャストも豪華だし、ストーリーもよく作られていると思います。
 最近では珍しい、半年に及ぶ放送、中だるみにならずにこのテンションを保
っていけるかが、ちょっと心配です。

 個人的には、『ビギナー』に注目しています。法学部卒なので、気になって
.....
 ビギナーで感じるのは、頑張って法律論を展開してはいるのですが、最後に
人情論に走ってしまうことです。一般受けはいいと思いますが、法曹としては
どうなのでしょう.....(鈴木)

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