メルマガ:日刊ドラマ速報
タイトル:Daily Drama Express 2003/06/26 動物のお医者さん(最終回)  2003/07/03


===================================================== 発行部数   10 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/06/26 (Thu) ☆☆
======================================================================

== 目次 ==============================================================
  1.木曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
======================================================================

----------------------------------------------------------------------
1. 木曜日の連続ドラマ
----------------------------------------------------------------------
タイトル 動物のお医者さん
局  名 テレビ朝日系
放映日時 木曜21時
キャスト 西根公輝(吉沢悠 )
 菱沼聖子(和久井映見)
 漆原教授(江守徹 )
 西根タカ(岸田今日子)
  西根たか・少女時代(吉野 きみか)
 菅原教授(草刈正雄)
 二階堂昭夫(要潤 )
 嶋田小夜(加賀美早紀)
 清原  (高杉瑞穂)
 阿波野 (平井理央)
     チョビ(声)(柊留美)
     ミケ (声)(山本圭子)
     ナレーター (キートン山田)


脚  本 横田 理恵
 深沢 正樹
 古沢 良太
 江頭 美智留

あらすじ    30「チョビ、帰らず」
 ある日曜日。 アメリカに留学した清原からの 写真入り絵はがき
を眺める公輝と二階堂。 かたわらに 『チョビによろしく。』の文
字。 二階堂は、チョビの写真を送る事を促すが、公輝は チョビの
写真が一枚も無い事に気付く。 公輝・チョビ・二階堂は、残り少な
いフィルムで たった一枚の記念写真を撮る。 そこへお隣が、飼い
犬が見つけたという ざるいっぱいのきのこを お裾分けにくる。 
タカは、持ち前の負けず嫌いで、つい言ってしまう。
 タカ 「うちのチョビも このぐらい見つけられますよ。 きのこ
だけでなく、栗だって拾います。」
 チョビ「え?」
 お隣 「じゃ、このお裾分けは要りませんね。」
去っていくお隣を見送って、きのこご飯にしようと思ったのにと 悔
しがるタカ。 店で買って来ると言う公輝に、天然物が食べたいと 
わがままを言う。

結局、公輝とチョビ・二階堂は 学校の裏山へ きのこ狩りに出かけ
る事になる。
 公輝 「チョビには無理だよ。 相手は 松茸も見つけるんだぞ。」
しょんぼりするチョビ。
 公輝 「帰りに買って行こう。 どんなにお隣の犬が優秀でも、う
ちのチョビはかけがえのない犬なんだ。 ・・・と、いつか言ってや
らねば。」
 二階堂「今、言ってやれよ。」

 午後3時、山中でお握りをほうばる公輝たち。 その時、けたたま
しいブレーキ音が響き渡る。 何事かと、野次馬根性固まりの二階堂
が見に行く。
 二階堂「大変だ。 犬が車に轢かれてるぞ。」
かたわらの木につないだチョビに 待つ様に声をかけ、公輝と二階堂
が駆けだす。 車にはねられた犬の様子を すばやく見極める2人。
 これは骨折だと、病院の漆原に電話を入れ、指示を仰ぐ。 内臓破
裂が疑われる犬と飼い主を車に乗せ 病院に急がせる。 辺りは 突
然の大雨。 2人が山中に戻ると、チョビの姿が無い。 先ほどの雷
鳴に驚き、逃げ出したようだ。 雨の中、山の中を探し回る公輝と二
階堂。
 公輝・二階堂 「チョビ〜! チョビ〜!」

 日が暮れて、電話を入れたタカに帰るよう促され、泥だらけで西根
家に戻った公輝と二階堂。 タカは、タオルで公輝の濡れた体を拭き
ながら、慰める。
 タカ 「チョビは、すぐ 戻って来ますよ。」
 二階堂「チョビは 頭がいいから、学校に行ってるかもしれない
な。」
その言葉で、泥だらけのまま飛び出す公輝。 学校に寄ってみるが、
そこにいる筈も無い。 泊まりだと言う菱沼に 帰るよう促される。

 チョビを一人にしてしまった事を後悔し、深夜 膝を抱える公輝。

 翌日、二階堂と離れて 山中を捜索する公輝。 餌の器を叩いて叫
ぶ。
 公輝 「チョビ〜。 ご飯の時間だよ〜。」

 一方、二階堂は 阿波野・小夜・菱沼に協力を依頼し、チョビ探し
のビラを配る。 菱沼は学校の壁じゅうにビラを貼り、小夜たちは 
学外を通行する人々に ビラを配る。

 その日も チョビは見つからなかった。 二階堂が先日の写真を見
せる。
 二階堂「これで、明日の捜索に使えるだろ。 明日は九時集合だ。」
 タカ 「もしかしたら、チョビは誰かに飼われてるのかも知れない
わよ。」
食事ものどを通らない公輝。 タカと二階堂が懸命に慰めるが、事故
にあったのかと心配で堪らない。 夜は 机にむかい チョビの行動
範囲を探る公輝。 その行動範囲の広さに ますます不安を覚える。

 その頃、チョビは 山中に居た。 リードが 木の切り株に引っ掛
かり 動けなくなっていたのだ。

3日目の朝。 二階堂が迷子のハスキー犬が見つかったと 知らせに
来る。 嬉々とする公輝。 お腹が空いてるだろうな、お風呂にも入
れてやらなくちゃ と 急いで学校へ駆けつける。 部屋に入ると、
待っているはずのチョビの姿は無く、見知らぬ犬がいた。 落胆の色
が隠せない公輝たち。
そのまま、公輝たちは 3班に分かれて 山を捜索する。
 菱沼 「結構、広いのね。」
捜索の難しさを痛感する菱沼たち。 みんな必死で捜索するが、この
日も見つからずに 日が暮れた。 階段に座り込んで動けない一同。
 二階堂が 気合を入れるように言う。
 二階堂「よし、明日は6時集合だ。」
 公輝 「チョビに かけがえのない犬だと言ってやればよかった。」
チョビの写真を見つめるその姿に 掛ける言葉を失う二階堂たち。

 公輝が帰ると、タカが山支度をしている。
 タカ 「かくなる上は、私が山に行きます。」
 公輝 「タカさんは 家に居て下さい。 チョビが帰って来た時 
誰も居ないといけませんから。」
そう言うなり、公輝は 倒れ込んでしまう。 その夢枕に現れたチョ
ビ。 もうろうとしている公輝には、それが本当のように思え、庭を
探し回る。
 公輝 「タカさん、チョビが帰ってきたんです。 でも、抱いたら
どこかへ行ってしまって。」
 タカ 「夢を見たのでしょう。」
我に返った公輝が 捜索に出かけようとするのを タカが止める。
 タカ 「そんな体で出かけても 足手まといになるだけです。」

 自習室で待っている二階堂たちの所に 早朝にも関わらず、漆原が
やって来る。
 漆原 「お前ら、授業をさぼって何やってるんだ。
 菅原 「やっぱり菱沼君も 一緒だったか。」
 漆原 「なぜ、私に言わない。 チョビは 私が乳飲み子の頃から
大事にしてきた犬なんだぞ。」
 菅原 「チョビの顔を見ないと どうも調子が出ない。」
まじめな公輝や研究好きの菱沼が 学校に姿を現さない事を不審に思
っていた漆原や菅原は、校内のビラで事情を知ったのだ。
 漆原 「こうなったら、山狩りだー!」
 廊下の学生たち「オー!」 
漆原の後ろには 何十人もの山支度をした獣医学部の学生たちが控え
ていた。 仲間の友情に 驚き、感動する二階堂たち。

 目を覚まし、何かに引き寄せられるように 表に出て行く公輝。 
家の前に立つと 遠くから体を揺らし駆けて来る影に気付く。 
・・・それは、チョビだった。 泥だらけになって駆けてくるチョビ。
 そのリードに 大きな切り株を引き摺っている。 チョビは、リー
ドが外れないので、自力で 切り株を掘り起こして帰ってきたのだ。
 抱き合う2人。
 公輝 「チョビ。 ・・・切り株を持ってきたのか。」
 チョビ「うん。」

 山狩りの作戦会議をする漆原たち。 そこへ 公輝からの一報が入
る。
 二階堂「チョビが見つかった!」
沸き立つ一同。
 漆原 「私が指揮をとろうと思ったのに。」
口では悔しがりながらも、内心は嬉しい漆原。

 二階堂「チョビ、痩せたんじゃないのか?」
 公輝 「先生からの差し入れの肉だぞ。 ゆっくり食べろよ。」
 ミケ 「よう、戻ったな。」
 チョビ「うん。」
麗らかな西根家の縁側で、仲間たちみんなと たくさんの贈り物の山
に囲まれるチョビ。 チョビの辛く長かった散歩は 終わったのだ。

 それ以降、チョビは 祭囃子のような雷に似た音を聞くと、狭い所
に 体を隠してしまう。
 二階堂「番犬への道は遠いな。」
 公輝 「それでも、うちの大切な犬だ。 な、チョビ。」
 チョビ「うん。」
うなずきながらも、嬉しそうな公輝の姿があった。



   31「宿命の対決」
 公輝が自習室で 不思議なダンボールを見つける。 全体に牛柄で、
一方に丸い穴。
 公輝 「なんだろう? これ。」
菱沼に聞くと、それは直検競争で使うものらしい。
 菱沼 「ハムテル君は 敵だからこれ以上は教えない。」
謎の言葉を残し、立ち去る菱沼。 そこへ小夜たちが 『講座対抗 
秋の大運動会』の知らせを持ってくる。 まだ講座に所属していない
3年生も 3年生チームとして参加するらしい。 参加競技の一つが
 直検競争なのだ。 直検とは、牛の直腸検査の事だ。
 二階堂「公輝、お前 直腸検査得意だろ。」
 公輝 「二階堂、お前の腕の方が 細くて長いだろ。」
 二階堂「お前の方が、牛が痛がらなかった。」
2人の押し付け合いが続いた。 そこへ、漆原と菅原が 不自然な笑
顔で現れる。
 菅原 「何でも無いんだよ。 運動会なんて、ただの遊びだよ。 
真剣にやる者なんかいないよ。」
 漆原 「運動会の後の 打ち上げパーティーが目的なんだ。 楽し
もうじゃないか。」

 安心した公輝たちだったが、菅原がダンベルを持って腹筋をしてい
るのを見つけてしまう。 学内をよく見ると、ある者はアキレス腱伸
ばし、菱沼たちは騎馬戦の練習、漆原と助手は筋肉増強マシーン
・・・。

 校内の不審な動きに 何かあるとにらんだ公輝たちは、審判を務め
ることになっている長老の亀山に尋ねる。 何も無いと言う亀山に、
公輝があの口答試験のように畳み掛ける。 ついに陥落する亀山。

 公輝が聞き出したその秘密とは、『地獄の後片付け』であった。 
運動会が終わった後、体育館は 数百人が参加する大規模な打ち上げ
パーティーへと様変わりする。 運動会の最下位チームは 罰ゲーム
として その後片付けを担当するのだ。 そして、過去 体力的に不
利な先生チームと 何も知らない3年生チームが 最下位を争ってい
るのだ。 ばれたと知った漆原と菅原が 宣戦布告をする。 うけて
立つ3年生チーム。 両者の火花が散る。

 獣医学部らしい運動会が始まった。 みんなそれぞれのペットを連
れて来ている。 各競技の1位3点、2位2点、3位1点の合計点数
で 7チームが争う。

 お玉にひよこを乗せて運ぶ 『ヒヨコ運び競争』。 体力だけでは
難しく、コツを知っている病院・公衆衛生チームが一等賞。

 体力勝負の『騎馬戦』。 3年生有利かと思われたが、スタート地
点の遥か前方に位置している先生チーム。 年齢のハンデだとうそぶ
く漆原。 しかし、どちらが騎手になるかで 菅原と漆原が言い争う
うちに スタートの合図。 今度は、体力で優る3年生チームが 一
等賞を獲得する。 ここまでで 先生チーム2点、3年生チーム5点。
 菅原 「どうする? 漆原君、3年生に差をつけられてしまった。」
 漆原 「大丈夫だ。 こちらには秘策がある。」
不敵な笑みを浮かべる漆原。

 吊るされたカードに書かれた物を借りて来る『借り物競争』。 
『ウサギのピョンちゃん』と言うカードを引いた二階堂。
 二階堂「ウサギのピョンちゃん いませんか?」
 漆原 「はい、ピョンちゃん。」
漆原が 二階堂の手の中に預けた物は、二階堂の苦手なスナネズミだ
った。 逃走する二階堂。 公輝たちが審査員に訴えるが、スナネズ
ミも同じ名だと言い逃れられ、反則はとられなかった。

『シベリアンハスキーのチョビ』を引き、公輝に借りに来る漆原。
 小夜 「ハムテル君、貸しちゃダメよ。」
小夜の忠告を無視するように 漆原にチョビのリードを手渡す公輝。
 公輝 「チョビ、お座り。 チョビ、伏せ。」
公輝は、ただ 貸したのではなく、ちゃんと防御を考えていた。 し
かし、公輝の上をいく漆原は 食べ物でチョビを釣り、ゴールへ向か
った。 この競技では、先生チームが一等賞。 高笑いをする漆原。
 漆原 「3年生チーム、思い知ったか〜。」

 3年生チーム・先生チームどちらも最下位の5点のまま、最後の競
技になる。 公輝・漆原・菱沼が出場する直検競争。 本当の直腸検
査のように 白衣に着替え、メモを引く。 そのメモ通りの物を 牛
の直腸に見立てたダンボールから探し当てるのだ。 間違えると着替
えからやり直すルール。
 『よういドン』の掛け声で いっせいに飛び出す一同。 のんびり
した菱沼は、着替えも遅い。
サイズが小さいからとボタンを留めずに 段ボール箱に飛びついた漆
原は、『シャンプー』を探す。 しかし、探し当てたのは『リンス』。
一方、公輝は 『靴下』を探すが、探し当てたのは『手袋』。
一足遅れて到着し、『ガラスの仮面 27巻』を探す菱沼。 箱の中に
は、同じようなコミックスが山盛り。 触ってわかる筈が無い。 適
当にとった一冊があたり、最後の競技は菱沼が一等賞。
次々にゴールする人たちを尻目に、間違い続ける漆原と公輝。 結局、
時間切れとなり、3年生チームと先生チームが 同点最下位となった。

 夜の体育館で、黙々と片付けをする一同。
 漆原 「諸君。 来年こそは、3年生に勝つぞ〜。」
 公輝 「よかった。 俺たちはもう 来年は3年生じゃない。」
 漆原 「ハムテル。 お前が獣医になるまで、とことん付き合うか
らな。 覚悟しとけよ。 フッフッフッ。」
漆原は、公輝と出合った頃の様に 重い言葉を投げかけた。
 公輝 「こんな調子で、獣医なんてなれるのかなあ。 ・・・ま、
今日は早く帰ってゆっくりしよう。」

 帰宅した公輝が、ゆっくりできる筈もない。 いつものように ヒ
ヨちゃんやスナネズミたちの世話が待っていた。
 公輝 「ゆっくりできる筈ないか。」
ナレーション〈こうして 長く厳しい動物のお医者さんへの道を歩む
若者と 動物たちの物語とは、これにて おしまいである。〉
                ― 完 ―


寸  評  とうとう最終回。 公輝とチョビの愛情は 涙無くして語れませ
ん。 食いしん坊のチョビが 3日もご飯を我慢して、大きな切り株
を掘り起こして帰ってきましたね。 チョビは 逞しかった。
 日頃、公輝に世話になったり、甘えたりしている二階堂とタカも 
今回は とっても頼りになりました。 持つべきものは 友と家族。
 怪我した犬の世話を見ても、2人の成長は著しいようです。 きっ
とよい獣医さんになれることでしょう。

執 筆 者 飯塚(iizuka.g@infoseek.to)

----------------------------------------------------------------------
2. 編集後記
----------------------------------------------------------------------
 今回で「動物のお医者さん」も終了です。 初めの頃に比べると、だんだん
 だんだん長くなり、最終回は 長〜いお話になりました。 できましたら、
夏ドラマでも お会いできたらと思っております。 私の拙い文章にお付き合
い下さり、本当に ありがとうございました。 m(__)m (飯塚)

======================================================================
発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。
(http://www.mailux.com/)
======================================================================

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。